無個性でアーマー纏ってヒーローしてもいいですか? 作:サイリウム(夕宙リウム)
「えっと、ここの緑の奴をはがせばいいの?」
「はい、ねじでとめてありますのでそれからはずしてください。あついのでちゅういを。」
「……ホントね。ちょっと待っててスーツの腕甲取ってくるから。確か耐熱機能付いてたしあれなら大丈夫よね!」
はい。反省中です。
まぁいくら高性能なものを買ってもらったかといって家庭用のPCにただ情報を収集するしか能のないAI(成長する予定だった)をぶち込んでそのまま放置していると……
際限なく情報を集めようとしてPCの負荷限界以上の動きをしようとするのは明白なわけでして。
今朝の幼稚園に行く前にAiとPCを起動しそのまま向かったのが仇になり、帰ってきた時には何かが焼き切れたにおいとPC本体の方からなんだかヤバめの煙が出ていた。
運悪くちょうど母が外出(父の事務所の方を手伝っていたらしい。免許の方は返納していないらしくヒーローとしてまだ活動が可能だと聞いた。)しており、母の帰宅と私の帰宅が重なっていたため発見が遅くなってしまったのである。
被害はPC本体の異様な放熱となんか煙出てた、といううぐらいで収まったのでよかったのだが、このまま放置して家が火事になっていたらと考えるとマジで申し訳ない。
現在タブレット片手に色々と調べながら生きている回路を捜索中である、ただ5歳児になんか煙出てるのを触らせられるか、ということで指示私、実行母の体勢で現在PCを解体中だ。……まぁ機械工学の方も学ばねばならなかったのでよかったのか?
ちなみにこの失敗については
「昔、ママもサポート課の子に作ってもらったアイテムすぐに壊しちゃったことあるし、しょうがないしょうがない!」
とほとんどおとがめなし。……本当に申し訳ない。
とまぁ母が手袋代わりにスーツの腕甲を持ってきている間に、今回の失敗を生かせる方法を考えていこう。
まずAIの作成に関してだが、学習させようとした情報量が多すぎた。これまでは単にネットをつなげて「後はこれ全部学んでおいて。」という形だったが今回ので家庭用PCでは不可能であったことが解った。まぁ当たり前なのだが。これの対策としてPC側のスペックを上げよう!、はさすがに金銭的に莫大なものが必要になってしまうだろうし、やはり食べさせる情報を少なくしよう。
食べさせる情報としては……、二種類。まずは私に関しての情報。目指すAIはアイアンマン作中のジャーヴィスであるためこちらについてよく知っている必要がある、あと人間に対する知見も。もう一つは株関係の情報。今回の一件で、というか前回考えていたパラジウムとかの入手のためにはやっぱりお金が必要になる。今後私が考えた技術を売る、特許で稼ぐなんかもできるようにはなるだろうが初期費用が今ない。さすがに親に負担を掛け過ぎるのは申し訳ないし、自分で稼げそうなのはこれぐらいだろうか?
まぁこの二種類ぐらいなら何とかできると思う。
持ってくれよ! PCのスペック!、というわけだ。
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「えっと、これは……?」
「イスズちゃんがバラバラにしたパソコン。」
「えぇ……。」
今日も疲れた後に帰宅。愛する妻と娘が待っている我が家で待っていたのは先日買ってあげたパソコンの哀れな残骸だった。
「私説明してもらっても全くわからなかったんだけど、えーあい? ってのがパソコンを重くし過ぎて壊れちゃったんだって! ……パソコンが重くなるってどうゆうこと?」
「えぇ……?」
いやうちの子賢いし、一般的な幼稚園児に比べたら格段なのは知ってたけどAIって何? なんで作れたの? 妻は全くそういったこと解らないし、イスズも嘘をつくような子じゃないからたぶん本当なんだろうけど……、えぇ?
「だからまた新しいの買ってあげようと思うんだけどイスズちゃんが欲しがってたの結構高くて……、買ってあげてくれない?」
「えぇ……?」
なお、イスズの父である彼のお小遣いは当分0になったことをここに書き記しておく。
イスズは新しいの買ってもらって(結構いい物)喜んでいたが、「あれ? 買ってもらったのはいいけどこの金どこから?」と思ったがその疑問を解決するよりも自分の研究を進めることの方に興味が勝った。
つまりきれいさっぱり忘れたのである。
あとがき
主人公:重威イスズ
無個性でPCを爆破しかけたヤベーの。それでも懲りずにまだ続ける模様。AIに株で研究開発費用を稼がせようとしてるけど大丈夫か?
母:重威あかり
ヒーロー免許の返納をしていないためまだ書類上はちゃんとしたヒーローだった母様。イスズにママ呼びされたいけど”母様”の破壊力もやばいのでちゃんと言えてない。