自称ヤニカスはアストルフォの容姿でガラルを舞う   作:賽振り狂

1 / 13
リハビリの投稿
匿名は自分が投稿してる作品が難産ではよ書けって言われないように
ある程度書けるようになったら匿名は解除する予定


スローペースな投稿ペースと思う


自称ヤニカス ガラルの地に立つ

 長い夢を見ていた。昨日まで働き詰めで、自らの趣味に時間を割く余裕がなくなってきた。

 ポケットモンスター、縮めてポケモン。彼はポケモンにのめり込んでいた。初代の赤緑に始まり、USUMまでやってきた。しかし、仕事が忙しくなりすぎて、彼は買いはしたものの、一度も剣盾をプレイすることは叶わなかったそして新たに発表されたダイパリメイクとアルセウス。彼はプレイできるかわからなかったが、仕事の合間になんとか予約することができた。

 最近吸うタバコの量も増えた気がする。ま、どうせヤニカスだし…うちの家計の6割はポケモン関連とタバコで消えるようだ……

 だが、彼の元に遂に安息が訪れる。だが、それは“死”という意味でだった。過労死。それが彼の死因であった。そんな中でも彼は薄れゆく意識の中ですらポケモンのことを考えていた。

 

 

 ああ、ねがうならぽけもんとくらしたい。と、

 

 

 

 そして、彼の願いは叶えられる。

 今日は星の橋が空にかかる日、七夕であった。

 願いは星を流れ、あるポケモンへと……

 

 

 

ー・ー・ー・ー・ー

 

 

 

「あーーうーん……」

 

 彼は寝転がっていた地面から身体を起き上がらせる。

 

「うん………うん?」

 

 あたりを見回してみると……雪?

 ここ……どこだ?そう思い、さらにあたりを見回す。だが、自分が見知った景色ではない。さらに、お腹の下…具体的には男の大事なところあたりが寒い。視線を下ろす。

 

「あいすす〜」

 

 だっ、誰?なに、新種の虫?

 ひじょーーーーーに寒そうな虫が彼の大事なところの上にいた。彼の名誉のため、服の上とは言っておく。

 

「なにこの虫……あれ?なんで俺の声、こんなにも高いの……?」

 

 彼はそこで、自らの声が彼の元々も声より高いことに気づく。何かの夢かと思い、頬をつねっても痛い。彼はタバコと愛用していたオイルライターを取り出そうとするが、見当たらない。代わりに見つけたのはどこかで見たことがあるボール6つ。

 

「はっ、えっ?なんでここにコレが?」

 

 そう呟いたと同時にどこからともなく、1匹の鼻水垂らした熊(?)が迫ってくる。鼻水を垂らしながら彼の腕に抱きつく。

 

「ちゃむっ……えっ、クマシュン?」

 

 鼻水垂らした1匹の熊、もといクマシュンが彼の腕に抱きついていた。だが、寒さによって意識が一気に薄れる。なけなしの力を振り絞って見つけたボールのうちの1つを直感で選び、投げる。そして、近くにあるちょうどいい感じに置いてある木材に『かえんほうしゃ』を命じた。そして彼の意識は……………

 

 

 

ー・ー・ー・ー・ー

 

 

 

「うっ、うーん」

 

 身体を揺さぶられる感覚で彼は目を覚ます。彼の目の前には暖かそうな炎と、少し炎を遠巻きに見つめるさっきの虫とクマシュン。そして………

 

「ウナ……ピポ……ヒメ……クロロン……シュシュ……」

 

 彼がかつてアローラの地で相棒として共に戦ってきた仲間たち、シビルドンのウナ、フライゴンのピポ、クチートのヒメ、黒いオノノクスのクロロン、そして、シェイミのシュシュがこちらを心配そうに見つめていた。

 

『ごしゅじん!ごしゅじんはウナに感謝するでしゅよ!』

 

 シュシュのテレパシー。映画やアニメで見たそれは彼を大変驚かせるも、ポケモンと暮らしたいと思っていた彼にとって願ったり叶ったりのものだ。さっきから変なところで寝たせいで身体のあちこちが痛いし、夢じゃない。

 

「ああ、ありがとうウナ……あれ?スイスイは?」

『ごしゅじんは馬鹿でしゅか!スイスイは水の中で暮らしてるんでしゅよ!』

「嫌だって、シュシュは寒いところ苦手じゃん?だからスイスイも無理してモンスターボールから出てるんじゃないかって心配で心配で…」

『でしゅっ!?』

 

 テレパシーで器用に変な声を出すシュシュに可愛らしさを覚えつつ、ウナの唇を撫でる。すると、とても喜んでくれる。彼は顔は……緩みきっているが、内心もポケモンへの愛でいっぱいだった。

 

『ごしゅじん、顔キモイでしゅ。ががみで見てみるといいでしゅ。』

 

 そう言われたので、何故か持っていた手鏡で自分の顔を見る。映るのはピンク色の髪、可愛らしい顔、だが男だ。

 

(アッ、アストルフォだぁ!服もよく見ればトゥリファスでの思い出じゃんかよ!)

 

 型月作品の1つ、Apocryphaに出てくる黒のライダー、アストルフォ。型月作品の中でも人気が高く、かつ、男の娘という最高の属性を持ち、男女問わずガチ恋勢が存在する…だが男だ。

 型月作品で暮らすのには心臓が痛すぎる、ポケモン世界で良かったと胸を撫で下ろし、同時に思い出す。ポケモン世界で必須のトレーナーズカードと、お金の存在。彼は急いで探す。

 せめてもの救いか、トレーナーズカードはアストルフォ名義で…アローラ地方のものだがあった。問題はお金だ。アニポケではポケモンセンターに泊まる描写があるが、なんらかしらの対価が必要なはずだ。もしくはご飯がないとか。やはりタケシはサトシの嫁かッ!

 

「金がない……」

 

 まさかの一文無し。懐が寒い状況、そんな中、悪魔的発想が頭を過ぎる。

 

「シュシュ……悪魔的発想を思いついたんだが…聞く?」

『……なんでしゅか?』

「ヒメかクロロンにトレーナーをボコボコにしてもらう。」

「ヒッ!?」

 

 遠くでこちらを見ていたトレーナーの1人が小さな悲鳴を漏らす。すぐに口を押さえるが、こちらがアストルフォになったおかげか、悲鳴を漏らす前から気づけてはいた。

 

「クトッ!」

 

 ヒメがトレーナーに向かって……向かって?あの大顎の方を向けてトレーナー達を威嚇する。散り散りに逃げるトレーナー達に興味を無くしたのか、モンスターボールに戻ってしまった。

 

「ちぇっ、せっかくの金づるだったのに逃げちゃった。」

『ごしゅじん!?』

 

 ついでとばかりに、彼は全員にモンスターボールに入ってもらう。ピポとクロロンにシュシュ。特にシュシュは寒さに弱いはずなのにこちらの心配をさせてしまった。彼は急いで街へ向かおうとして……

 

 

 

ー・ー・ー・ー・ー

 

 

 

 

 彼が街へ向かおうとする最中、ホワイトヒルえきから降りてきた男が1人。男はマイナーリーグのジムリーダー、クサギはシュートシティ目指して重い足取りで歩いていた。

 男の相棒であるアーマーガアに乗って空を飛べばすぐに着くはずなのだが、今日はそんな気分にはなれなかった。

 

 

 ガラル初のタイプに拘らないジムリーダー。全てのタイプのポケモンを、ドラゴンタイプですら人並み以上に扱える彼の実力は確かであった。

 しかし、所詮人並み以上でしかなかった。ジムリーダー達とは遠く離れたタイプの相性の才能。ポケモンの相性で覆そうにも、当然相手のジムリーダーも対策していないはずがない。嘗てはもてはやされた男も次第に負け続け、人が離れていき、今では男のホームであるハロンスタジアムは2人で経営しているようなものであった。しかも、ダイマックスができるスポットでなかったことも災いし、訪れる人は迷子の人か、観光客だけ。

 

 

「はぁ……」

 

 そんな現状にため息しか出ない。男は必死に努力した。だが、いかんせん相手は才能の塊たち。努力することで己をただの石から綺麗な石にした己と比べれば、始めから宝石で、その宝石を最もいい方法で磨いたジムリーダーたちはまさに天と地ほどの差がある。

 さらに追い討ちをかけるよう、新チャンピオンは複合タイプ使い。男の存在はさらに薄れ、ネットでは金泥棒扱い。

 

 

 しかし、男が今までしてきたことに偽りはない。だからこそ、男は今年を最後として、来年で引退するつもりであった。そう、あの馬鹿と出会うまでは。

 あの馬鹿のせいで引退は少し早まったが、ホームであるハロンタウンに訪れる人は一気に増えた。

 ……一部、過激派とタバコ税反対派閥がやってくるのは癪だが、あの馬鹿のお陰であることも事実。せいであることもまた事実なのは少し虚しい

 

 

 ピンク色の髪を揺らしながら、街とは“反対”方向に駆けてくるあの馬鹿な彼女、いや彼と出会うまであと30秒……

 




登場人物紹介

彼(主人公)

 アストルフォの容姿で転生した自称ヤニカス。ただし、タバコはモラルのあった吸い方をしないと怒る。そりゃもう烈火の如く。受動喫煙ダメ絶対。前世ではタバコのせいで肺が弱っていたが、ポケモンの世界に来てからは、後述のシュシュのおかげで肺が常時綺麗な状態に。ポケモンの力ってスゲー!
 手持ちは後述の6体。切り札は全員。
 実は前世で結構武術を嗜んでおり、アストルフォの力もあり、マジカル☆八極拳を行使することができる。
 トレーナーとしての才能はダンデと同格で主人公格以下。

ポケモンたち


ピポ Lv79 おくびょう ふゆう いのちのたま
フライゴン 性別オス
HP6 特攻252 素早さ252
りゅうせいぐん とんぼがえり エアスラッシュ だいもんじ
240-168-155-205-155-260

 昔からお世話になっている特殊型なフライゴン。性格通り臆病で、すぐ後述のヒメ又はクロロンの後ろに隠れる。だが、バトルとなると話は別。普段ビビり散らしているのが嘘のように本気を出し始める。その覚悟はいのちのたまを持つことに躊躇がないほど。


ヒメ Lv80 いじっぱり いかく クチートナイト
クチート 性別メス
HP132 攻撃252 特防126
じゃれつく つるぎのまい きあいパンチ ふいうち
221-237-165-105-142-109
メガシンカver
221-272-229-105-206-109

 素早さという概念を捨てた攻撃特化変態クチート。目立ちたがり屋で、傲慢。バトルも目立つよう振る舞うが、どうやって目立つか、かつバトルに勝てるかを自ら考える勤勉さも持っている。


スイスイ Lv78 ずぶとい ちょすい たべのこし
ラプラス 性別メス
HP6 防御252 特防252
いのちのしずく ぜったいれいど ねごと ねむる
315-144-223-161-226-122

 今回は登場しなかったが、主人公のことはめちゃくちゃ心配していた。努力値と技構成で2回友人をスペースキャットにした変態その2。これが案外強く、USUMのバトルツリーのスーパーシングルでは大活躍を見せる。友人の伝説もすぐ溶けるならぬ凍る。


ウナ Lv79 ひかえめ ふゆう たべのこしorおおきなねっこ
シビルドン 性別オス
特攻126 防御192 特防192
ギガドレイン かえんほうしゃ みがわり ねむる(どくどく)
244-187-191-238-191-107

 こちらも友人をスペースキャットにした変態シビルドン。ハマる時はハマるが、相性がとことん悪い相手にはボコボコにされる。控えめな性格なのだが、ビビりであるピポには大きく出る。が、仲間思いであることに変わりはなく、ビビっているものを取り除くなど優しさが見える。


クロロン Lv80 ようき かたやぶり メトロノーム
オノノクス(色違い) 性別オス
HP6 攻撃252 素早さ252
ドラゴンクロー りゅうのまい つるぎのまい じしん
237-315-173-112-141-258

 BW時代になんの奇跡か野生で出てきた色違いキバゴが進化した姿。常に明るく、全員、特にピポとシュシュに優しいが、仲間を傷つけられても明るいその裏には普段は傲慢なヒメですら震える静かな怒りを持っている


シュシュ おくびょう しぜんかいふく(ランド) きあいのタスキ(ランド)
           てんのめぐみ(スカイ)  こだわりスカーフ(スカイ)
シェイミ 性別不詳
HP6 特攻252 素早さ252
エアスラッシュ シードフレア どくどく やどりぎのたね (ランド)
エアスラッシュ シードフレア でんこうせっか エナジーボール(スカイ)
275-170-189-240-189-264(ランド)
275-174-149-272-149-311(スカイ)

 テレパシーを使うことができ、主人公のことを『ごしゅじん』と呼ぶ可愛い子。普段はツンツンしているが、デレるときはとことんデレ、ピポと同じくビビりなため、よくクロロンの後ろに隠れている。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。