鋼糸使いでリリカルなのは   作:46猫

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予想以上に遅くなりました。






第二話「翠屋」

起きたら隣に潤が寝ていた。

 

ナニガドウシテコウナッタ

 

 

 

 

 

 

ふう、まったくなにしてんだこいつは、年に似合わず聡明な事と言い、変な奴だな…とりあえずは。

 

「おい!起きろー!」

 

そう言って糸識は布団の端を掴んで思いっきりひっぱった。

 

「いってぇ!なにしやがる!」

 

潤は俺が布団を引っ張った拍子に壁に頭をぶつけたみたいだ。

 

「が、俺は気にしない、という訳で起きろ飯だ」

 

「飯?てか糸識料理できたのか!」

 

「簡単なものならな」

 

「へえ、じゃあ楽しみにさせてもらうぜ」

 

にやりと笑う潤、あって間もないのに、もう見慣れた表情だ。

 

 

 

そんなこんなで飯を食べた後、潤が口を開いた。

 

「なあ、買い物に行かないか?」

 

……そんな上目使いされたら断れるわけねぇだろうが

 

「分かった、何処に行く?俺はどこでもいいが…」

 

「じゃああれだ!翠屋に行こうぜ」

 

翠屋…だと…!!

 

俺にあの魔窟に行けと、冗談じゃない

 

「いや…他の所にしないか?」

 

「何でだよ、あそこのシュークリームはおいしいんだぞ」

 

…どうするか、魔窟に行くか、行くまいか

 

「しゃあない、行くか」

 

「おう!行かないって言ってたらぶん殴ってでも連れて行こうかと思ったぞ」

 

どうやらこの選択は正解だったようである

 

ていうか跳ねるな床が抜ける、

 

「おっしゃ、じゃあ行くぞ」

 

「はいはい」

 

そういって潤は窓から飛び降りて…って!なんだと!ここは三階だぞ!

 

あわてて窓から下を見たら潤が手を振っていた

 

「おーい、早く行くぞ!」

 

なにあいつ、子供の身体能力じゃねえだろ…いや海鳴市ならないこともない…か?

 

「まあいいや、深く考えないで行こう」

 

そう言って糸識も窓から飛び降りていった。

↑コイツも大概おかしい

 

 

 

「なあなあ、糸織、翠屋に行ったら何頼もうか♪」

 

おい潤、嬉しいのはそのキラキラした顔を見ただけで分かった、だけどなあ…

 

「何でお前を俺が背負ってるんだ?」

 

「…そんなのどうでも良いだろ、どこにいようと俺のかってだ」

 

そんなに顔を赤くする程怒る質問だったか?

 

まあ良いや、シュークリームでもおごって許してもらうか

 

お、あれが噂の翠屋では、という訳でいい加減俺の背中から降りてくれ

 

 

 

幸いにも席が空いていたのでそこに座るとする

 

それにしても、相変わらずここのシュークリームは高い

 

普通の小学生なら多分来ないだろうな

 

だがそこで諦めるのは普通の小学生、しかし俺は訓練された小学生、一個の都市を持っている俺に死角はなかった

 

「あ、すみませーん、シュークリームとコーヒーを一つ」

 

んで潤はどうするよ

 

「じゃあ、俺はショートケーキとオレンジジュースで」

 

ふーん、子供だなと言ったら、うるさいと切れられた

 

別にいいけどさ、あんまりスネ蹴らないでくれない?

 

地味に痛いんだけど

 

あ、我慢しろと、さいですかい

 

 

 

そんなこんなで、掛け合いをやっていたら、ようやくお待ちかねの物が来た

 

「ん、意外とイケルなこれは」

 

「そうだな、コーヒーも美味しいし」

 

でもさ、美味しいのは分かるけど、クリーム付いてるよ鼻の頭に

 

まあ、面白いからまだ言わないけどさ

 

そんな風に思っていると、潤の視線が俺の持っているシュークリームに固定されていた

 

どうやら、これも食べたい様だ

 

「一口食べるか」

 

「え、いやあ、そ、そうだな一口だけ貰うか、…(間接キスだけどこれは不可抗力だよな)」

 

なんかテンパってて最後の方が聞こえなかったが大したことあるまい

 

「ほら、アーン」

 

「な!何してるんだ!」

 

いや、アーンだけど、それより早く食えよ、腕伸ばすのも意外とキツイんだぞ

 

「///アーン」

 

「んで、味は?」

 

「あ、ああ美味しいな(全くこいつは無自覚にこういうことをやりおってからに)」

 

なんか赤くなってるが気にしない方向性で

 

とりあえず食べ終わったのでそろそろ帰りますか

 

あ、お代は俺が持つよ、別にそこまで負担でもないしね

 

 

 

 

その帰り道

 

「そういえばさあ、ふと思ったんだけど」

 

「なんだ、糸織急に立ち止まって」

 

「今日学校じゃね?」

 

「…忘れてた」

 

「………まあ、いっかそれよりも早く帰ろうぜ」

 

「…いいのか?まあ深く考えないようにしとくか」

 

多分良くはない

 

 

 

 

 

 




今回書いていてわかったこと。

作者はラブに向いていない。

もう、シリアスは結構浮かんできたのですが、ラブの発想が全然出てこなかったこと出てこなかったこと。

多分もうラブは書かない、というか書けない

という訳で今回のが作者のラブの限界です。

作者は一応進学高に通っている身なので、余り暇が取れないので不定期になりますが、完結させるまでは、頑張って続けて行こうかと思います。

感想を頂けたら嬉しいです。

それでは。


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