お爺ちゃんが怖くて家出する。   作:ビックボブ

1 / 13
序章

 

 

拝啓、嫁と娘よパパは今日も元気です。

 

「またんか!おんどれぇ!毎回逃げ出しおってぇ!今回ばかりは許さん!」

 

背中からはドスの効いた声と共にマグマの塊が迫ってくる。

 

この世界でも上から数えた方が早いと言われている強者に追われているパパは生きた心地がしません。

 

今じゃパパは懸賞金がかかったお尋ね者です。

 

そんな俺を追いかけてるのは海軍大将赤犬サカズキ。

 

そう、あの海軍最高戦力の1人である赤犬ことサカズキさんが鬼の形相で俺を追いかけている。

 

 そんなサカズキさんが俺を追っている理由は簡単、船長が家出しようとするのを船員が止めてるだけ、ただそれだけなのだが…

 

「なんでこうなった!!」

 

「またんか!」

 

求めてない!こんな事求めてないよぉ!

 

どうしてこうなった、本当にどうしてこうなった。

 

こんなキャラだったか?赤犬さんはこんなキャラだった?俺の知ってる赤犬は海賊絶対殺すマンだったはず!

 

そんな赤犬さんも今では海軍に追われる身、海賊だ。

 

それもこれも全部俺のせいだ、原作にいないキャラである俺のせい、でも言い訳はさせて欲しい。

 

俺も好きで海賊になったわけでは無い、好きで海軍を辞めようと思ったわけでも無い…

 

全ては後ろにいる強面のオッサンのせいだ…

 

 

 

約1年前

 

 

聖地マリージョア

 

天竜人なるクズが住まう場所、そんなマリージョアは今や炎の海にのまれている。

 

「剣を置け!もうどこにも逃げ場はないぞ!」

 

違う

 

「なぜこんな真似をした!」

 

違う

 

「中将!もうやめて下さい!」

 

違うんだ

 

「お前の気持ちも分かる!投降するんだ!」

 

俺の周りを大勢の海兵が取り囲む、さらにその周りには焼け焦げた死体や傷を負った海兵が転がっている。

 

違うんだよ…

 

俺、何もしてないんだよぉ

ここに来た時にはすでに火の海なんだよぉ

 

「あ〜らら、こりゃやりすぎでしょガンツ中将」

 

間の抜けた口調のわりに真剣な眼差しでコチラを見るのは

 

「クザンさん…」

 

海軍大将青キジ クザン

 

「クザンさん!違っ」

 

違う!そう叫ぼうとした瞬間クザンさんに向けてマグマの塊が飛んできた。

 

しかしクザンさんはそれを高く飛んで避ける。

 

「あんたまで…流石にこれはシャレにならんでしょう赤犬さん」

 

「黙っとれクザン!おどれにワシとコイツの気持ちが分かるか!」

 

あんたも俺の気持ち分からんでしょうな…

 

「天竜人は!このクズどもは生かしちゃおけん!コイツらはしちゃあならん事をした!じゃが政府は、海軍はなんもせん!いや…何もできん!」

 

赤犬さんの声が震えている、怒りなのかそれとも悲しみからなのか分からない、でもその気持ちは痛いほど分かる、痛すぎるほどに。

 

「じゃからワシとコイツは!」

 

体の一部をマグマに変え赤犬さんは叫ぶ、やめて!それ以上はやめて!

 

「海軍を!」

 

右腕を振りかぶりクザンさんに向けてマグマを放つ。

 

「ぬける!」

 

目の前で海軍の最高戦力同士が激しくぶつかり合う、さながら怪獣大戦争だ。

 

 

パパ怖いよぉ帰りたいよぉ。




初投稿ですにぇ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。