SIDE〜センゴク〜
ワシは緊急の連絡があったので海軍病院に来ておる。
病院に着いて目にしたものは包帯でぐるぐる巻になったワシの部下だった。
「何があったか聞こうか。」
「センゴクさん、それは俺じゃなくて横にいるヤツに聞いてちょうだいよ。」
クザンの言葉に釣られて横にいるもう1人の部下に目をやるが……
「ゔぉぇっ、うぅぅ…ひっぐ…うぇぇ」
「なんじゃアレは」
ワシが指をさした場所には包帯でぐるぐる巻きになったいい大人が号泣しながら嫁さんにすがりついて頭を撫でられている光景があった。
「もしかしてじゃがアレはワシの部下か?」
「もしかしなくても俺の部下ですよ。」
「はぁ……クザン、お前の口から何があったか言え。」
〜5分後〜
こうなった経緯を聞いたワシは思わず頭を抱えたくなる。
「まったく…貴様らはくだらん理由で」
「くだらんとは何ですか!」
先程まで嫁さんの膝の上で泣いていたとは思えないほどの剣幕でワシに意見してくる。
「人生で一度しかない初パパを…初パパを目の前で奪われたんですよ!それを…それをこんなオッサンに取られるなんてぇ……」
「そのオッサンは一応上司なんだけどねぇ」
また落ち込み出したガンツを見てクザンはため息を吐く、しかし気になる事がひとつあった。
「サカズキのヤツは何をしておったんじゃ、止めにも入らんで。」
一瞬だが今のアイツならこの争いに参加するかもしれんと頭によぎってしまったが……
「ああ、サカズキさんならそこに。」
クロワちゃんの指差す方向はワシの後ろ、何気なく振り返るとそこには赤ん坊を抱いたまま真っ白に燃え尽きとる歴戦の海兵がおった。
「そのオッサンは俺がパパって呼ばれた瞬間にショックで気絶しちまったよ。」
急いで振り返りクザンとクロワちゃんを見るがどうやら本当の事らしい。
「次はジージの番だってすっごく楽しみにしてたんですよ、サカズキさん。」
そう言ってクロワちゃんは苦笑いをしておった、まったく馬鹿馬鹿しくなってきたわい。
「はぁ…もういい、2人とも早く怪我を治して仕事に復帰する様にせい。」
そう言ってワシはサカズキに近づく。
「サカズキ……お前も早く元に戻らんかまったく、こんな姿を部下が見たらしめしがつかんぞ。」
赤ん坊を抱いたまま真っ白に燃え尽きとるサカズキに近づくが全く反応をしない、そんな事はお構いなしに腕に抱いた赤ん坊が楽しげに笑っている。
「お前もこんな父親と爺ちゃんを持ってこれから大変だな。」
そう言ってワシはコロネちゃんの頬を撫でる。
「しっかし大きくなったのぉ、このあいだm「ジージ!」……」
コロネちゃんはワシの指を掴んで天使のような笑みでそう言った。
「…………………………………………話せばわかる。」
「おどれは許さん!」
ワシ、死ぬかも