お爺ちゃんが怖くて家出する。   作:ビックボブ

3 / 13
第2話

 

◯月×日

 

なぜこうなった。

 

現在俺は海軍本部に向けての船に乗っている

きっかけはおそらく先日おこなわれたトイレ掃除を賭けておこなわれた腕相撲大会だ。

 

 

海軍に入隊してからの俺は調子に乗っていたそれはもうノリに乗っていたよ、その頃には身長は200cmを超え周りの同期はおろか先輩達の中でも組み手で俺に勝てるヤツはいなかった。

 

入隊して割とすぐに役職ももらえたがそれがさらに俺を調子に乗らせた、近くで海賊が町を襲っていると報告があり鎮圧に向かった先にいたのは懸賞金がかかった海賊だった、正直初めての実戦で緊張もしたし怖くもあったが割とあっさり鎮圧した。

 

3200万ベリーもの懸賞金がその海賊に掛かっていたらしい、これをキッカケにまた役職が上がった。

 

もうノリノリですよ。

 

やっぱり俺は特別だとか思っちゃったわけですよ。

 

そんなある朝に食堂で腕相撲大会が行われてた、なんでもその場のノリで負けた数名が基地のトイレを掃除するみたいな事になったらしい。

 

俺がもし負けたら俺が全部掃除してやる。

 

この時の自分にガゼルパンチをしてやりたい。

 

何人もの海兵達が俺に挑んだが危なげなく勝っていった。

 

気づいたら上官も参加していたがもちろん勝った。

 

俺に勝てるヤツはいないのかぁ?

 

そんな事を言っていたと思う、本当にバカこの子本当にバカなのよ。

 

 

 

 

「ガッハッハ!次はワシと勝負じゃ!」

 

振り返ったらアロハシャツを着たデカいオッサンが立っていた。

 

俺もデカいはずなのに見上げてしまっている。

 

最初の印象はなぜアロハ?おっさん誰?冷静になればすぐに分かった筈だ、上官はオッサンの横で直立不動だったもん、汗ダラダラ流して敬礼してたもん。

 

そんな中オッサンはテーブルの上で構えていた。

 

その瞬間俺は謎の圧力を感じた

一瞬体が固まってしまったがニヤニヤしながらコチラを見るオッサンに少しイラっとしたので勝負を受けた。

 

どこかで見たことあるオッサンだなぁ、その時はそんなことを考えてたと思う。

 

手を握り、掛け声の終わりに力を込めようとした時にはもう記憶はない。

 

弾け飛ぶテーブル、吹き飛ぶ椅子、地面にめり込む俺、ドヤ顔でコチラを見るオッサン、薄れていく意識の中でやっとこのオッサンの事をおもいだした。

 

ガープじゃねぇ……?

 

 

 

 

 

 

SIDE〜ガープ〜

 

休暇で孫に会いに来た帰りに本部から連絡が来た。

 

「ガープ中将、本部からの連絡で懸賞金3200万ベリーの海賊が近くの海で目撃されたとの事です。」

 

「えーワシ休暇中だし、めんどくさいし孫に会いたい」

 

鼻をほじりながら部下にそう答える。

 

しかし3200万ベリーか…

随分な額の賞金首が東の海におるのぉ

まぁ放置して暴れられても面倒じゃし暇潰しにでも行こうかのぉ

 

「いえ、続きがございましてその海賊はすでに無力化し捕縛しているとの事です。」

 

「ん?もう捕まっとるのか?」

 

「はい、現在近くの基地で身柄を確保しているとの事です。」

 

「ほぅ…捕縛する際の被害は?」

 

「海賊が上陸した町への被害はほぼなく、こちら側も怪我人は数名ほど死者などもいません。」

 

被害はほぼ無しか。

 

東の海での3200万ベリーは大物じゃ、グランドラインに入り際すれば億を超える海賊はゴロゴロおるがあくまでも後半の海での話。

 

東の海でそれほどの海賊を被害をほとんど出さずに捕まえるとはちと気になるのぅ。

 

「ほんで?ワシにどうしろと?」

 

「は!その海賊の身柄を確保し本部に送還したのちにインペルダウンへ投獄せよとの事です!」

 

「よし!ではその基地に向かうか!」

 

「は!了解であります!」

 

 

 

 

 

〜海軍基地〜

 

「お待ちしておりました!中将閣下!」

 

「ご苦労じゃった、それで捕まえた海賊は?」

 

「は!こちらに!」

 

目の前には鎖に繋がれ檻に入れられた海賊が運ばれできた

ふむ…確かに手配書で見た顔じゃ、しかしどこかで見た顔じゃのぉ。

 

「なぁ、ワシこいつ何処かで見た事があるんじゃが?」

 

「おそらくはグランドラインに入ってすぐの海軍基地を襲撃して手配書が回ってきたと思われます。

その際に配属されていた大佐を負傷させ懸賞金が1000万ベリー上がっております。」

 

「それでか、しかし最小限の被害でよくコイツを捕まえられたのぅ捕まえるのに苦労したじゃろ?」

 

海軍大佐を退けられるほどの実力を持った海賊じゃ、さぞ苦労したじゃろうにのぉ、そう思っておったがかえってきた返事は意外なものじゃった。

 

「いえ、海賊達を捕縛したのはほとんど1人の海兵であります。」

 

「1人?1人でこやつら捕まえたの?」

 

「は!正直に申し上げますと我々では少々力不足で手こずっておりましたが自分の部下である者がほとんどの海賊を無力化し捕縛したしだいであります!」

 

1人でこの海賊達をか…

鎖に繋がれて檻の中で項垂れている海賊達をチラリと見る。

 

決して弱くはない、ワシからすれば赤子のようなものではあるがザコでは決してない。

 

「その海兵の名は?」

 

「ノエル・ガンツ軍曹であります!」

 

「軍曹?」

 

「は!入隊して一年足らずではありますがすでに戦闘での実力はこの基地では右に出る者がいないと思われます!」

 

「歳は?」

 

「おそらくは20歳くらいかと?」

 

まだ若い、高額な懸賞金がついた海賊に単独で挑む勇気…いいのぉ

 

「会ってみたい」

 

「え?」

 

 

 

 

 

〜食堂〜

 

「そんで?そのガンツとかいうヤツはどれじゃ?」

 

「あそこにいる一際体が大きな海兵です。」

 

指をさされた方向を見てみるがすぐに分かった。

大きいのぉ、最初の印象はそれじゃった、周りと比べて一回りも二回り大きい。

 

そしてよく鍛えられておる、遠目から見ても分かる丸太のような腕に首、胸の厚みも際立っておる。

 

「俺に勝てるヤツはいないのか!」

 

そのガンツと思われるものが自信に満ち溢れた声で周りを煽る。

 

「あれは何をしておるんじゃ?」

 

「お見苦しいものを申し訳ございません。

おそらくはトイレ掃除の当番を腕相撲で決めているのかと思われます。」

 

「ガッハッハ!かまわんかまわん!ワシも若い頃は似たような事をやっとったわい!」

 

そんなワシの声に何人かが反応する。

 

あの小僧は気づいておらんがな!

 

「どれ、ワシもちょっと勝負してくるかのぉ!」

 

「ちょっ!中将殿!」

 

ワシはあの小僧に向かって歩いていく。

 

 

 

 

「ガッハッハ!次はワシと勝負じゃ!」

 

その背中に声をかけるとすぐに振り返ってきてワシの目を見る。

 

いい、自信に満ち溢れておる、しかし先程のまでのふざけた雰囲気はもう無い。

 

テーブルで構えておるワシをじっと見つめるが何も言わずに手を組んできた。

 

硬い拳じゃ…ええのぉ久しぶりに血が騒ぎおる!

 

横におった海兵が空気を読んでカウントダウンを始める。

 

スリー!

 

ツー!

 

ワン!

 

こやつ生意気にもこのワシに勝ちにきておるのか!じゃがワシはまだまだ若いもんには…

 

ゴー!

 

「まけん!!!」

 

 

ドン!

 

 

大きな音とともにテーブルも椅子も吹き飛んでいく。

 

あの小僧は地面にめり込んでしまった…しかしワシの手を握る力はまだ強い。

 

やはりこの小僧は面白い、周りを見てみると全員が驚いた顔でこちらお見ている。

 

少しやりすぎたかのぉ…じゃがワシは決めたぞ!

 

「コイツも本部に連れてくぞ!」

 

センゴクにいい土産ができるわい!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。