お爺ちゃんが怖くて家出する。   作:ビックボブ

8 / 13
第7話

 

 

 

◯月×日

 

 

嫁が妊娠して俺も中将に昇格しておめでたいことが続いて今日で半年ほど経ったがそれ以外で今までと違うことがひとつだけある。

 

サカズキさんがおかしくなった。

 

今までは鬼教官を絵に描いたような人物だったが今では仏と呼ばれたセンゴク元帥より仏に近いかも知らないほど丸くなった。

 

中将になってからは今までより強くならねばとより厳しい訓練や危険な海域へのパトロールの打診を申し出たところサカズキ中将に止められた。

 

身重な嫁を残して危険な場所に行くとは何事か、訓練をして怪我でもしたらこれから産まれる子供をどうするのだとの事で中将になった俺は今までよりもぬるい環境で仕事をしている。

 

自分専用の軍艦もあるので自分でなければならない仕事で海に出てもあの人は付いてきた。

 

海で海賊と出会ってもパパズキさんが即殲滅。要人の護衛や警護でもたまに無理難題な要求を押し付けられそうになるがモンスターペアレントよろしく威嚇して黙らせる。

 

そんなサカズキさん本人はこれから産まれる孫や嫁と自分のために強くならねばならんと今までよりも仕事や訓練を増やしていた。

 

今も大将という地位につく程の実力を持っているが訓練や海賊の殲滅を繰り返しおこなっているからかどんどん強くなっているのが分かる。

 

下手したら原作の時よりも強くなっているのではと思う。いや確実に強くなっている、このままいくとマリンフォード頂上決戦でのエース奪還が心配になる程だ。

 

そしてそんなサカズキさんに影であだ名が付いた。

 

「ノエル家の番犬」

 

 飼い主募集中です。

 

 

 

 

 

〜SIDEガンツ〜

 

 

今は遠征の帰りで本部まで後3〜4時間のところだ。

 

今回の遠征は新世界で暴れている億越え海賊の捕縛のため2週間ほどの航海となったがパパ同伴のため速攻で終わった。

 

嫁の出産予定日が来週なのがあいまってサカズキさんの殺ル気がハンパなかった、海賊を発見して速攻マグマ流星群だった。

 

相手に何もさせずに遠距離からのサカズキさんと俺の斬撃地獄は部下たちがドン引きしていた。

 

今までしてきた冒険やこの海を共にした仲間達ともこんな形で終わりを迎えると思うと少し同情する。

 

早く帰って嫁の顔を見たいと思っていると部下が本部からの緊急デンデン虫を片手にこちらに向かってくる。

 

「ガッ、ガンツ中将!サカズキ大将!本部からの緊急連絡です!」

 

「誰からじゃ」

 

「元帥からです!」

 

俺とサカズキさんに少し緊張が走る。本部から、しかも元帥から緊急の連絡だ当然身構えてしまう。

 

「サカズキじゃ、どうした」

 

『サカズキか…ガンツはそこにいるか?』

 

「自分もそばにいます。」

 

『ちょうどよかった…いいか?2人とも落ち着いて聞け…』

 

「「……」」

 

部下が唾を飲み込む音が聞こえるほどの静寂だ、色々な可能性を考える。四皇同士の衝突、インペルダウンで凶悪犯の脱獄、よからぬ事が頭をよぎる。

 

『先程……クロワちゃんが破水しt「「面舵全開ぃぃーーー!!!」」

 

『落ち着かんかー!』

 

「それどころじゃねぇ!嫁さんが産気づいてるんだぞ!」

 

「何をしておる!マリンフォードに向けて全速前進じゃ!」

 

「ベストを尽くせ!命を掛けろ!もし出産に間に合わなかったらお前ら全員俺とサカズキさんで全力組手と減給だぞ!」

 

「「「ひっ!ひぃぃーーーー」」」

 

『ガンツ!サカズキ!落ち着かんか!』

 

「じゃかましい!!孫の初抱っこはワシと決めておったんじゃ!」

 

「何言ってんだ!クソ親父!普通は父親である俺が最初だろうが!」

 

「黙っとれ!ハナタレが!」

 

「マグマグしすぎて頭まで噴火してんのか!あぁん?」

 

「貴様、言うようになったのぉ…その性根を一から叩き直しちゃろうかい?」

 

「望むところだクソ親父!」

 

俺が剣を構えてサカズキさんが拳を構える、あいつは本気で最初に俺の子を抱っこしようとしている。目と雰囲気で分かる。

 

それだけはいかんぞ、許される事ではない!

 

俺が剣に覇気を纏い、サカズキさんが拳に覇気を纏って一触即発の空気が流れる。

 

「ほっ!報告です!」

 

「なんじゃ!」

 

「はっ!航海士からの報告で全速力でマリンフォードに向かっておりますがどんなに急いでも2時間程掛かるそうです!」

 

こんなことしてる場合じゃない!

 

「親父!」

 

「おう!」

 

俺は鎖を持ち船首に急ぐ、サカズキさんも船の後ろに向かっていた。

 

やることは簡単だ、俺が泳いで船を引っ張り後ろからサカズキさんが月歩で押す。

 

俺は鎖に繋がったイカリを船首に引っ掛けたあとに鎖を体に巻きつけて海に飛び込んだ。

 

全力でクロールをするが流石は大型軍艦、多少スピードが出てきているがまだ遅い。

 

ふと軍艦を引っ張る体が軽くなった。

 

「サカズキさん、いい仕事するじゃないの!」

 

徐々にスピードが出てきている、予定よりも早くマリンフォードに着きそうだ。

 

「待ってろよ!ベイビー!パパが今抱っこしに行くぞー!」

 

遠くでサカズキさんの叫び声が聞こえるが気のせいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20分でマリンフォードに着いた。

 

 




最初の抱っこはどちらの手に!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。