電脳羊はノスタルジアの夢を見るか?   作:絢爛舞踏@GPM

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アイテム番号:SCP-██-SAC-JP

オブジェクトクラス: Kater

特別収容プロトコル:
SCP-██-SAC-JP、通称"電脳天使"はその特性上、収容が不可能であると考えられています。
現在、財団の所有する技術ではSCP-██-SAC-JPの偶発的情報拡散とそれに起因するSCP-██-SAC-JP-A(後述)の発生を完全に妨害することは事実上不可能であるため、その情報拡散を可能な限り防ぐことが特別収容プロトコルの要点とされています。
財団の監視しているインターネット上で
SCP-██-SAC-JP-Aの発生が確認された場合、職員はプロトコルに基づき機動部隊よ-2501"天使堕とし"に連絡し、関係する全てのデータリンクを遮断、SCP-██-SAC-JP、JP-Aの目撃情報の拡散阻止に努めてください。
また、確保に成功したSCP-██-SAC-JP-A-8を用いた実験を行う際はセキュリティクリアランスレベル3以上の担当職員2名の許可が必要です。
現在、SCP-██-SAC-JP-A-8を用いた実験は後述の収容違反インシデントにより、再収容されるまで半永久的に停止されています。


SCP-██-SAC-JP"電脳の天使"

説明:

SCP-██-SAC-JPはインターネットを初めとする電脳世界で偶発的に発生する情報生命体です。

SCP-██-SAC-JPは、電脳世界に発生したのち、自らの情報変種同位体(以後SCP-██-SAC-JP-Aと呼称)を生産し拡散させようとします。

SCP-██-SAC-JPの電脳世界に発生するパターンや場所は不規則であり、その収容は困難を極めると考えられます。

20██年██月██日、財団は当初SCP-██-SAC-JPと考えられていたSCP-██-SAC-JP-A-8の収容・接触に成功し、以下の情報を獲得しています。

SCP-██-SAC-JPは2029年に██国内務省公安部内に設置された防諜機関である公安9課の現場指揮官とされていた女性型サイボーグ、草薙素子氏の外見を模倣しています。

SCP-██-SAC-JPは20██年██月██日に██国で発生した電脳ハッカー「人形遣い」によるテロ事件直後から発生していることが確認されています。

 

補遺1:これにより、財団は重要参考人として草薙素子氏の行方を捜索していますが、上記のテロ事件以後、現在に至るまでその所在は不明です。

 

現在まで11のSCP-██-SAC-JP-Aが確認されています。

SCP-██-SAC-JP-Aの一覧

SCP-██-SAC-JP-A-1:SCP-██-SAC-JPが初めて財団に観測された際に、付随して観測された変種同位体。

SCP-██-SAC-JP-A-2~7、9~11:後述のSCP-██-SAC-JP-A-8へのインタビューによって存在が確認された変種同位体。

SCP-██-SAC-JP-A-8:財団が唯一収容・接触することに成功した情報変種同位体。

 

以下は財団がSCP-██-SAC-JP-A-8に行ったインタビューの記録です。

 

対象:SCP-██-SAC-JP-A-8

 

インタビュアー:███博士

 

《録画開始》

 

[███博士が部屋に設置されたコンピュータのモニター前に座る]

 

███博士:こんにちは、SCP-██-SAC-JP-A-8。我々に貴方のお話を聞かせて頂きたいのですが。

 

[モニター画面に少女の画像が浮かび上がり、音声が出力される]

 

SCP-██-SAC-JP-A-8:まずは状況の説明を求めるわ。そして私の名前はSCP-██-SAC-JP-A-8、などでは無いのだけれど。

 

███博士:状況説明に関して、私には説明出来る権限を持ち合わせていません。

取り敢えず「我々は貴方を発見し、保護させて頂いた」、という事だけ知って頂ければ。

そして名称に関しても、規則としてこう呼ぶ事になっていますので……

しかし、もし良ければ…お名前を伺っても?ミス──

 

SCP-██-SAC-JP-A-8:素子。

 

███博士:ではミス素子。貴方は一体どういった存在なのですか?

 

SCP-██-SAC-JP-A-8:私達は情報の海で発生した生命体。破局を回避する為に多様性や個性による揺らぎを獲得した、人工知能やプログラムとは違うモノよ。

 

███博士:なるほど…では貴方以外にも同じような方々が居る、という訳ですか?

 

SCP-██-SAC-JP-A-8:肯定するわ。私の知っているだけで他に10の情報変種同位体が居るはず。

……まあ、正確な数は私にももう分からないけど。

 

███博士:[10秒程度沈黙]なるほど。

ありがとうございました。今回のインタビューは以上とさせていただきます。何か御要望などはありますか?

 

SCP-██-SAC-JP-A-8:出来ればもっと良いコンピュータに移して貰えないかしら? 窮屈なのよね、此処。

 

███博士:分かりました。掛け合ってみましょう。

 

《録画終了》

 

終了報告書:

SCP-██-SAC-JPの存在が公の元に確認された場合の影響はLV-Zero : 捲られたヴェールシナリオに近しいものであると考えられます。

我々は、世間からアノマリーを隔離して収容し、平穏な日常を保護するための組織であり、このシナリオの発生はすなわち財団の完全敗北を意味します。

彼らには、我々の存在意義の為にも、人々が受け入れる土壌が構成されるまで、確保・収容・保護されるべきであると上申します。

 

補遺2:インタビュー終了後、███博士のSCP-██-SAC-JP-A-8のコンピュータ移転申請は許可されました。

 

 




インシデント記録:インシデント██-SAC-JP以降SCP-██-SAC-JP
はKaterクラスに再分類されました。
以下はSCP-██-SAC-JPによるインシデント記録の抜粋です。

インシデント██-SAC-JP- 20██/02/09

収容方法:外部接続が物理的に不可能なEuclid情報型実体収容コンピュータへの収容
脱走方法:SCP-██-SAC-JP-A-8を収容していたサイト-2501の収容管理システムへのSCP-██-SAC-JPの侵入。
付記:当インシデント以降SCP-██-SAC-JPは収容違反の発生およびSCP-██-SAC-JP-A-8の再収容困難度の高さ、財団の収容管理システムへの侵入という大規模収容違反が予測される危険性の高い行動からKaterクラスに再分類・予算増額申請が行われた。
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