ラブライブ!ーschool idol produce-   作:AGRS

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はい、AGRSです!
投稿遅くなってすみません(ペコリ

多分、これからもっと遅くなると思います(殴

では、どーぞ!


第10話 Pを探せ/見えない心

「どう? 見つかったー?」

 

 

「いや、もうここら辺にはないだろな…」

 

 

放課後。部室に行くまでに時間があるという理由で、無くなったペンダントを真姫も一緒になって探してくれていた。

 

 

迷惑だろうに…真姫ってホントいいやつだな。

 

 

「こっちにもないわ…困りものね」

 

 

今探している場所は生徒会室付近の廊下。すでに何度も探している場所だが万が一の見落としがあるかも、と真姫の意見で再び探してたわけだ。

 

 

……結果は散々だったけどね。

 

 

「なぁ、流石にそろそろ部室行ったほうがよくないか?」

 

 

ポケットから携帯を取りだし、時間を確認する。

真姫と探し始めてから、かれこれ20分近く経過していた。他の皆には花陽から説明してくれていると思うけど、俺の私情でμ'sの活動が滞ってしまったらあまりにも申し訳ない。

 

「そんなに気にすることないと思うけど…。まあ、そうね。じゃ、行きましょうか」

 

 

真姫もこれ以上は無駄だと判断したのか、廊下の隅に置いてあった自分のカバンを持って歩きだす。

 

「ホントごめんな…手間かけちゃってさ」

 

「だから別にいいって言ってるでしょ。…大事なものならちゃんと見つけなきゃ、明日も探すわよ」

 

 

……それは明日も探すのを手伝うつもりなのか?

という質問を俺は飲み込み、平然とした表情で真姫と肩を並べながら部室へ向かう。

 

この2週間余りで真姫に対する認識も変わってきた。

普段はあまり人を惹き付けるような雰囲気を出してないが、ことり同様の影ながら他人を思いやる優しさを持っている。現に俺のペンダント探しなんかも手伝ってくれるんだからな。初めて会った時からのツンケンした表情は相変わらずだけど。

 

ふと、何か聞いてみたいと思って、横で歩いている真姫に話しかける。

 

 

「なぁ、真姫」

 

「……何?」

 

 

ド ク ン

 

 

……?

何だ? 今一瞬、真姫の声を聞いてなんか感じたような…気のせいか?

 

「何よ、聞きたい事があるんじゃないの?」

 

「あ、ああ、えーと…」

 

どうしよう、話しかけたのはいいけど話すような話題がない。真姫とは作曲以外ではあまり話さないし…かと言って食いつくような話題かぁ。

 

 

 

 

 

 

「真姫ってさ…彼氏とか作らないの?」

 

 

 

「……はぁ!?」

 

 

 

結局、自分でもなんでこんな質問にしたのか理解出来ない質問を真姫に投げかけた所、案の定というか呆れ顔で聞き返してきた。

 

 

 

「な、何を聞いてくるかと思えば…いい? 私達はスクールアイドルよ。プロのアイドルユニットほどじゃないと言っても、恋愛なんかにうつつを抜かしてたらトップアイドルユニットなんて夢のまた夢よ」

 

 

 

もっともな事を真姫は言う。前から思ってたけど、真姫ってスクールアイドルとしての意識が高いよな。俺がμ'sのプロデューサーになってから作曲に関する事をドンドン聞いてくるし…多少は信頼されてるってことか。

 

 

「そうかもしれないけど、いずれ気になる人とか…まあ、真姫と付き合う人は苦労するだろうね」

 

 

物凄い目で真姫に睨まれる。

い、いや、人間が出来ている真姫相手だと相手は尻に敷かれるだろうなーって意味で、別に悪く言ったわけじゃ…

 

 

「作らないわけじゃないわよ……ただ、好きになりたいと思う人がいないだけよ」

 

「好きになりたい人ね…」

 

 

確かに、と俺は頷く。

 

恋とか愛だとか、俺自身もよくわからない。興味が無いわけじゃないけど、"恋愛"というものに踏み込もうと思う気がしないんだ。

 

 

 

……そうだ。

 

 

「じゃあさ、俺が真姫と付き合うことになったらどうする?」

 

 

これは以前、桐葉にした質問だ。

 

未だに彼氏などの浮いた話を聞かない桐葉に、ちょっとした冗談で聞いてみた。姉弟なんて許されることじゃないけど、どんな反応するか興味もあったし。

 

 

いつもと何一つ変わらない無表情で桐葉は答えた。

 

その返答はーー

 

 

 

「ありえないわ」

 

 

 

ド ク ン

 

 

目の前の少女はまったく同じ答えを口にした。

 

 

 

「あんたの事が嫌いなわけじゃないけど…恋愛の対象としては見れないって言うか…」

 

「あ、ああ…そっか…」

 

申し訳無さそうな顔をする真姫。

だが、俺の思考はまったく別の事を考えていた。

 

そうだ、さっき感じた違和感。というか既視感。

 

今確信した。真姫はーー

 

 

 

 

桐葉に似てるんだ。

 

 

 

感情を表に出さない性格、静かに思いやる心、飛び抜けた才能、どれもが桐葉を連想させる事ばかりだ。

 

 

(……)

 

何とも言えない感覚に頭を捻らせていると、真姫はまた俺を睨み付けていた。な、何で?

 

「お、俺、先に行くな!」

 

何かまた攻められると直感した俺は、風のように廊下を去る。途中、先生に怒られたけど気にしない。

 

結局、俺と話している間の真姫は不機嫌そうな表情のままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「///~!!」

 

 

 

晴人が去った後、真姫はさっきまでの表情が嘘のように顔を真っ赤にして廊下の観葉植物をガンガン蹴っていた。やめて、可哀想。

 

 

晴人は気付けたのだろうか。

 

 

異性と話す経験など数えるほどしかない彼女にとって、1対1で表情を変えずに話すのがどれだけ大変だったかという事を。

 

 

晴人の問いに対してそっけなく答えたのは、照れ隠しによるものであったことを。

 

 

彼に対して少なからずとも好意を抱いている事を。

 

 

 

晴人は気付けたのだろうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー…」

 

憂鬱の色を隠せない声で、俺はマンションの扉を開けた。

 

当面の目標である、講堂ライブの打ち合わせをμ'sの面々とした後にその日のアイ活は終了となった。

 

というのも「晴人君なんだか疲れてるね?」って穂乃果が言ったことで、他のメンバーにも心配されたためだ。ペンダントが見つからない事に相当落ち込んでたんだろうな俺…。

 

絵里が「今日は帰ってゆっくり休むといいわ」と身を案じてくれたことにより、いつもより早い帰宅時間となったというわけだ。

 

どうでもいいけど、真姫が終始俺を睨み付けていたのが凄く気になった。

 

(皆に心配かけちゃったな…明日ちゃんと謝ろう)

 

何か飲み物でも飲もうと、リビングの扉を開けると

 

 

「お帰り、晴人」

 

「あ、桐葉…」

 

 

エプロン姿の姉が、台所で今日の夕飯に使うと思われる野菜を切っていた。

 

 

……今、会いたくなかったなぁ……。

 

 

「仕事、随分早く終わったんだな」

 

「ええ、今日の分は簡単だったから」

 

 

そっか、と俺は返すと冷蔵庫の烏龍茶を取り出してグラスに注ぎ、一気に飲み干した。

 

 

 

どうしよう…。無くした事、正直に言うか?

 

あのペンダントは桐葉にとって大事なものだったはずだ。正直に言って謝れば、桐葉もそんなに怒ることはないと思うけど…。

 

いや、まだ無くなったと決まったわけじゃない。もう

1度よく探して…。

 

 

 

頭の中で必死になって考えていると

 

 

 

「あぁ、晴人…これ、ちゃんと持ってなさい」

 

 

 

手を洗った桐葉が差し出してきた物は、今日俺が学院中を血眼になって探していた、鍵状のペンダントだった。

 

 

え…えええええええ!?

 

 

 

「こ、これ、どこにあった!?」

 

すぐさま桐葉に尋ねる。

 

「玄関の所に落ちていたわ。…大方、気付かなかったんでしょうね」

 

 

 

そうか…玄関に……ん?

 

 

「おかしいな…俺、ちゃんと探したつもりだけど」

 

 

それこそこのマンション一室は、這いつくばってでも探した。

 

 

探せなかったと言えば…桐葉の部屋……いや、桐葉が言うんだから玄関に落ちてたんだろう。単に俺が見落としていただけだ。

 

「いやー、でも良かった。見つかって」

 

受け取ったペンダントを首にかける。うん、やっぱしっくり来るな。

 

 

 

「……大事に持っててね」

 

 

桐葉が静かな声で言った。

 

 

 

 

「私の宝物なんだから」

 

 

 

 

初めて俺にペンダントを渡した時と同じ台詞を、桐葉は呟いた。

 

 

……でも、何でその宝物を俺に渡したんだろう。

俺はそれだけが気になっていた。

 

 

何はともあれ、今はペンダントが無事見つかった喜びに浸ろう。良かった良かった。

 

「じゃ、俺着替えてくるわ」

 

そう言って自室に戻ろうとした時

 

 

「晴人」

 

 

次の一言は、俺が普段よく聞く桐葉の声とまったく違うと錯覚するほどの"異質"な声だった。怒気や嫉妬…それらが混ざったような声に感じられた。

 

 

 

 

 

 

 

「学院生活は随分楽しそうね?」

 

 

 

笑っているが笑ってない……まさにそんな言葉が相応しい目の前の現実に何とも言えない恐怖を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




う~ん、真姫のツンデレがイマイチ引き出せてない…反省。

言わずもがな、サブタイのPは"pendant"から来てます。ホントまんまだなぁ…

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