ラブライブ!ーschool idol produce-   作:AGRS

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すみません…
明日とかいいながら3日もかかっちゃいました…

A-RISEの3人は都合上、3年生ってことにします。
口調もあやふやです。

そして今更ながら新たな設定を出すという…

では、どうぞ。



第6話 Aとの邂逅/結び付きかけたメモリー

「晴人!」

 

「晴人君!」

 

 

昼休み。午前の授業を終えた俺は、いつもながら持参した弁当をカバンから取りだし凛、花陽、真姫達3人と食べようとしていた。

 

凛は「頭をいっぱい使うとお腹空いちゃうにゃ~」などと言っている。ほとんど寝てたろお前…

 

何にせよ4人で机を固めて昼食にありつこうとしたら

突然、花陽と真姫が迫ってきた。

 

 

「な、何だよ。2人して…って言うか声!」

 

この教室に居るのは俺達だけじゃない。スクールアイドルとしてあまり噂されない為にも、極力声は抑えて欲しいんだけど…

 

「ご、ごめんね。でも、どうしても聞きたい事があって…」

 

「奇遇ね、花陽。私もなのよ」

 

聞きたい事?花陽と真姫が?あ、もしかしてアイ活関係のことかな。

 

昼休みまで使って聞いてくるなんて頼りにされてるみたいでむず痒い。

 

「ああ、俺に答えられることならなんでも聞くよ。どうしたんだ?」

 

「えと…じゃあ、私からいいかな?真姫ちゃん」

 

尋ねる花陽に真姫は頷く。花陽か、最近視線をよく感じたのもこの聞きたいことのためだったのかな?

 

「あのね、晴人君って変わった名字してるよね?」

 

「…………」

 

なんだ?何が聞きたいんだ、花陽は。

なんか久々の嫌な予感がする…。

 

「そう…かもな。確かにあまり聞かないよな」

 

「私、何処かで聞いたことがあるような気がするの。それもスクールアイドル関係のことで…」

 

…………!

 

「それに晴人君って歌とか振り付けのことについて詳しいよね?まるで今までやってきたことあるような…」

 

「それについては同意見ね」

 

花陽の言葉に真姫が声を被せてくる。

 

「この1週間であんたの実力を見てきたけど、とてもアマチュアなものとは思えなかったわ。私も作曲には自信があったのに簡単にミスを見つけられるし…」

 

い、いやそれは、ほら、ちょっと気になっただけで…

 

「私、考えたの。元々の才能なのか、それとも誰かから培われたものなのか…おそらく後者ね」

 

 

真姫の言葉に顔には出さないものの内心揺らぐ。

 

「ねぇ晴人…。あんたもしかして別のスクールアイドルの活動を手伝った事があるんじゃない?だからこそこんなにもスクールアイドルについて詳しいんじゃない?」

 

 

さ、流石は学年主席!異様にするどい…!

けど大丈夫だ。あくまで可能性の話なんだからうまくはぐらかせば…

 

「…そういえば、お姉さんがいるとか言ってたわね。もしかしてその人が…」

 

 

……いくらなんでもするど過ぎるよ!真姫ちゃん!

 

どうしようもない状況に観念しようか迷っていると

 

 

「はーるーとー君!一緒にお昼食べないー?」

 

教室に入ってきた穂乃果が俺達の会話を遮った。

ああ…穂乃果…今はその自由奔放さがとてつもなく眩しく見えるよ…。

 

が、肝心な事を聞きそびれた花陽と真姫は無言で穂乃果を睨んでいた。

 

「え…ど、どうしたの?2人共」

 

2人は何も答えない。ただ静かに、真っすぐと、穂乃果を睨むだけだ。

 

 

「ね、ねぇ…私、今日死ぬとかなの…?」

 

若干涙目になっている穂乃果に感謝4割、同情6割の苦笑を向けながら席を立った。

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば晴人君って変わったペンダントつけてるよね」

 

昼食を摂っていたら突然穂乃果がそんなことを言ってきた。場所は生徒会室。穂乃果がここで食べようと提案してきたのだ。

無論、ここの長ともいえる絵里は「あなた達ねぇ…」と呆れ声で溜め息をついていたが、「まぁええやん、えりち」と希が取り直してくれた。

 

今ここに居るのは穂乃果、海未、ことり、絵里、希、凛、花陽、真姫、そして俺の9人だ。

にこは何か気になることがあると言って生徒会室を飛び出していった。

 

「ん?これのこと?」

 

首元からペンダントを取り出す。

 

「そうそう!それ、なんで鍵の形してるの?何かを開けられるとか?」

 

「もう1つあって、それが鍵穴になっている…ということでしょうか…」

 

海未も興味を持ったのか俺に尋ねてくる。

 

「さぁ…俺もよく知らない」

 

「知らないって…あんた」

 

真姫が呆れたように呟く。

 

 

事実、俺はこのペンダントのことについてはよく知っているわけじゃない。

なぜなら、これは自分で買ったものでもなくプレゼントで貰ったわけでもなく、"勝手に渡されたもの"だからだ。

 

「でも、ちゃんとつけてるんだね。あ、もしかして宝物とか?」

 

穂乃果が興味津々に聞いてくる。俺はその問いに苦笑しながら答えた。

 

「ああ…と言っても俺の宝物じゃないけどな」

 

それを聞いた他のスクールアイドル達は首を傾げる。

穂乃果が気になったのか、その意味を問おうとしてきたのだがーーー

 

 

「みんな!大変にこ!あのA-RISEが路上ライブするらしいわよ!」

生徒会室に入ってきたにこの声でうやむやになった。

 

 

 

にこの話によると、秋葉原の一角でA-RISEによる路上ライブが行われるらしい。

普段、学院内でライブを行う彼女らが何故今になって…と考えるが、やはり冬の一大イベントーー"ラブライブ!"だろう。

 

全スクールアイドルの聖地とも言える"ラブライブ!"は今年の夏にすでに行われた。

その数多く存在するユニットの中で見事1位を獲ったA-RISEは現時点でのトップスクールアイドルユニットの座を不動のものとした。

今でも様々な方面から取材を受けるほどらしい。

 

何にせよ、今年のスクールアイドル達の目標が終わったように思えたが、なんと冬にもう一度"ラブライブ!"が行われるらしい。

 

勿論、彼女らももう一度トップを狙ってくるーーー

それを考えての路上ライブなのだろう。A-RISEのPRも兼ねて、1人でも多くの人に知って貰おうとするのはアイドル活動として当然の考え方。最良の考え方だろう。

 

で、にこの提案で全員で観に行こうとなったのだが

 

「ごめん。俺はいいや」

 

俺は丁重に断った。

 

「はぁ!?なんでよ!」

 

「あんた、それでも私達のプロデューサー!?」

 

にこと真姫からそれぞれ非難の声を浴びせられる。

この2人って仲いいよね。

 

「次の曲の振り付け、出来るだけ固めておきたいんだよ。A-RISEがこんな早い段階で活動してるんならこっちも悠長にはしてられない」

 

俺の言葉に2人は「うっ」とたじろぐ。

 

「それにA-RISEのライブはDVDで何度も見たしな…さほど興味ないって言うか…。

勿論、新しいパフォーマンスを取り入れてくるかもだけどそれはにこ達に観に行ってもらって教えてくれれば」

 

「ぐぬぬ……!」

ぐぬぬ、とか言わない。

 

「晴人が正しいわ」

 

絵里が俺の考えに同調したように言ってくる。

 

「他所は他所。うちはうち。お互いトップをねらう以上、手を抜くわけにはいかないわ」

 

絵里の言葉にみんな気を引き締める。"ラブライブ!"を目指す以上、スクールアイドルである意識を再確認しておかないと。

 

「まあ、だからって"行くな"とは言わない。観に行っても損はないと思うし」

 

そう言った瞬間、にこがたちまち声をあげた。

 

「やったにこ!真姫ちゃん!今行こうすぐ行こう!」

 

「ちょ、ちょっと待ってにこちゃん。学校終わってからでしょ…」

 

「かよちん!凛達も行くにゃ~」

 

「うん!私もすっごく行きたい!」

 

「海未ちゃん!ことり!私達も行こうよ!」

 

「私は弓道部の部活があるんです。部室には顔を出すつもりですが」

 

「私も衣装作りに集中したいかな…」

 

「そっかー。じゃあ、にこちゃん達と行こうかな」

 

それぞれ行くか行かないかの声があがってくる。

 

「じゃあ絵里には放課後付き合って貰うけどいいか?」

 

「構わないわ、振り付けのことね?」

 

「ウチも手伝うんよ」

 

「え、希が?」

 

「驚いたわ。希がそんなことを言い出してくるなんて、明日は雨かしら」

 

「……2人共、辛辣やね」

 

などと、騒がしい声を生徒会室に響かせながら

昼休みを終えた。

 

 

 

 

「あ、晴人君!今から帰り?一緒に帰らない?」

 

放課後での活動を終え、赤みがかった空の下、穂乃果と校門で会った。

 

ひとまず、振り付けについては考えがまとまった。

色々と右往左往したけど、絵里が次々と案を出してくれたので、俺は頭を使わずに済んだ。

結局、希は大したことしてなかったけど…

 

「あれ、A-RISEのライブは行かなかったのか?」

 

「行きたかったのは山々だけどね…。別に今日じゃなくても観に行くチャンスはいっぱいあると思って弓道部の海未ちゃんの所に行ってたの」

 

「なるほどな。じゃあ、せっかくだし一緒に帰るか」

 

「うん!」

 

穂乃果と肩を並べて歩き出す。

他のμ'sのメンバーと帰ることは何度かあったが、誰かと2人で帰るのは初めての気がする。少し新鮮。

 

 

「にこちゃん達楽しめたかな。A-RISEのライブ!」

 

「どうだろうな、楽しめたとは思うけど…」

 

A-RISEか…。

やっぱ観に行っとけば良かったかな、と今更ながらそんな後悔に襲われる。

 

仮にもトップユニットの生ライブ。何度も観たいと思うのは当然と「晴人君」思えば当然だ。彼女らA-RISEの特徴的なワブルベースのダンスは「晴人君!」μ'sのバンドサウンドとは対照的なため、「はーるーとー君!」参考に…。

 

「……何だよ.穂乃果」

 

穂乃果を不満声で尋ねる。

 

「あそこにいる3人って、もしかしてA-RISEの人達じゃないかな?」

 

「はぁ?何言って……あ、ホントだ」

 

穂乃果が指差した3人組の女性を見る。

確かにそこには軽く変装はしてあるものの、スクールアイドル特有のオーラ(のようなもの)が滲み出ている、A-RISEが立っていた。

 

「こ、これってサイン貰えるチャンス!?穂乃果行っきま~す!」

 

「あ、馬鹿待て、穂乃果!」

 

一目散に向かったので俺も慌てて後を追う。

先にたどり着いた穂乃果がすぐさま尋ねた。

 

「あの!UTX学院のA-RISEの人達ですよね!」

 

穂乃果の声にその3人はこちらに視線を向ける。

 

1人は、ショートヘアーでおでこがチャームポイントの綺羅 ツバサ。そのやや低い身長から知らない人によってはアイドルユニットのリーダーのは思えないだろう。

 

1人は、希と似た黒紫の髪で、ストレートヘアーがよく似合う、長身の女性、統堂 英玲奈。100人中、100人は振り返るであろうその美貌は、他の追随を許さない雰囲気を出していた。

 

1人は、ゆるふわウェーブのロングヘアーの女性、優木 あんじゅ。おっとりとした性格とは相反して、服越しからでもわかる抜群のスタイルを持つ。

 

3人を代表するように綺羅先輩(3年なので)が答える。

 

 

「えーと…私達は…うん?あなた…、μ'sの高坂 穂乃果さんかしら?」

 

「え?は、はい!そうですけどっ!」

 

 

まさか自分の名前を知られているとは思わなかったのだろう。狼狽する穂乃果に綺羅先輩は柔和に微笑む。

 

「やっぱりね。μ'sは前々から気になってたユニットだから…夏の"ラブライブ!"戦えなくて残念だったわ。」

 

綺羅先輩が平然と告げる。彼女ほどの実力を持つスクールアイドルに名前を知られていると言うことは穂乃果達μ'sは確かな才能を秘めた証拠かもしれない。

 

まあ、それは俺が一番わかってるけど。

 

 

「それで…隣の子は彼氏?」

 

唐突にそんなことを穂乃果に言ってくる。

 

「かっ、彼氏……って違います!この人はーーー」

 

 

そこで穂乃果は言葉を止める。俺の方を向いてにんまり笑ったかと思えば、もう一度先輩達の方を向いた。

 

 

 

 

「この人は、私達μ'sをトップスクールアイドルユニットにしてくれる、プロデューサーです!!」

 

な……ああああああああああああああああ!!?

 

「私達ならA-RISEも倒せるってまで言ってくれたんですよ!」

 

そ、そんな事を本人達の前で言うなああああああああああああ!!!!!

 

 

「………へぇ」

 

綺羅先輩が怪しく目を細める。

や、ヤバイ……とにかく撤回しないと……。

 

「ねぇ、君」

 

だが、俺のそんな考えも空しく、先に切り出された。

 

「それは私達A-RISEに対する宣戦布告と考えていいのかな?」

 

冷淡とも言えるような声で言ってくる。

一瞬、寒気を感じたほどだ。

 

違うんですーーーそう言おうとしたとき、脳裏に桐葉の声がふと蘇った。

 

 

ーーーあんたが自分で引き受けた事なんだから、自分でやり遂げなさいーーー

 

………………………………。

 

 

 

あぁ、そうだった。

 

俺、約束したもんな。

 

このμ'sをスクールアイドルの頂点にする、

そのためならーーーーーー

 

 

なりふり構ってなんか、いられないもんな。

 

 

 

 

「…そう考えてもらって問題ないですよ。俺は穂乃果達のスクールアイドルに懸ける思いがいい加減なものじゃないってわかってますから。それに…」

 

俺は綺羅先輩を真っすぐ見据える。

 

「怖じ気ついてなんかいられませんから。……やるからには頂点を目指します」

 

 

静寂の時間が流れる。

俺の発言に思うところがあったのか、綺羅先輩はただ静かに俺を見つめたままだ。

 

永遠に続くかと思えたその時間は1つの声で終わりを告げる。

 

しかし、その声は俺でもなく、綺羅先輩でもなく、

統堂 英玲奈先輩のものだった。

 

「ねぇ…君、名前はーーー」

 

 

だが、その言葉の続きを聞くことは出来なかった。

 

 

周囲の人々が彼女達の存在に気づいてこちらに向かってきたのだ。A-RISEの3人は逃げるようにこの場を去っていった。

 

数分後には俺達の周りには誰もいなくなった。

 

「あー!サイン貰えなかった~」

 

穂乃果が悔しそうに肩を落とす。

 

さて…と。

とりあえず目の前のスクールアイドルにどうしても言いたいことがある。

 

「穂乃果…」

 

「ん?どしたの?」

 

気の抜けた顔で穂乃果が振り向く。

 

 

 

「お前、なんて事言ってくれるんだぁぁぁぁ!!」

 

 

 

秋葉原全体に、俺の声が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

A-RISEの3人はとある喫茶店で一息ついていた。

 

あの後、追ってくるファンをなんとか振り切り、こうして気を休めていたのだ。

 

「ん~。でも、やっぱり外でやるのは解放感が段違いねー♪」

 

「たまにはいいよね。これで少しはファンも取れただろうし」

 

 

晴人の読み通り、今回の路上ライブで彼女達は確かな手応えを感じていた。

 

 

その中で1人、グラスを手に持ったまま、下を向いている女性ーーー統堂 英玲奈にツバサが声をかける。

 

「英玲奈?どうかした?」

 

「いや…何でもないわ」

 

平然を装い、英玲奈が微笑む。

 

彼女の頭の中は、先ほどの出来事を思い出させていた。

 

 

自分達と戦い、勝つと宣言してきた少年。

 

(あの子…何処かで…それに…)

 

なにより彼女を気にならせていたのは、彼が首にかけていた物だった。

 

(あのペンダントは…)

 

英玲奈は携帯のアルバムから1枚の写真を開く。

 

そこには2年前にトップスクールアイドルユニットの座を獲り、最優秀のスクールアイドルに選ばれた1人の女性がトロフィーを持って微笑んでいた。

 

自分が唯一、尊敬したスクールアイドル…。

 

 

(なんなの、この感じは…)

 

英玲奈は自分の中に沸き上がるこの高揚感が何なのか知ろうともせず、知る気もなく、静かに携帯の電源を落とした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回滅茶苦茶がんばりましたw

気づいてる人もいると思いますが
サブタイのAは『A-RISE』から来てます。
まんまやw

早くもネタ切れの…ゲフンゲフン

次回も頑張ります!
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