知らない天井だ。
っていうか、覗き込んでくる顔も、自分の名前も、何も知らない。
「誰? っていうか俺が誰?」
「記憶喪失かよ、雑魚な上に面倒くせぇな」
「悟。そういう事は思っていても言うものではないよ」
「君の名前は小鳥 梟。ここ、東京都立呪術高等専門学校の生徒だよ」
「……!?」
「なんだよ?」
「いや、呪術って物騒だなって思って」
「お前も呪術師だから。雑魚だけど」
「俺って何か出来るん?」
「術式はねーよ。雑魚オブ雑魚」
「そう」
とりあえず、部屋に連れて行かれる。
全く覚えがない。
これはもしや、転生という奴か。記憶喪失で押し通すしかない。本当に記憶喪失だけど。漫画の知識だけあるってさあ……。
色々見ていると、押し入れにトランクが見つかった。
トランクを開けると、中に階段があった。
質量保存の法則とは一体。
えっ これって見つけちゃだめなやつじゃない?
更に色々漁る。
魔法処の飛び級卒業証書が見つかった。
魔法処あるのね……。ハリポタの知識もあったわ。
こういう時、お話とかでは日記があるけど、俺の場合はなかった。
どーしようこれ……どういう状況? とりま、バレたらアカンよね?
あ、カエルチョコ見っけ。
そうだ。呪術師やめよう。
俺は口の中でモゴモゴ動くカエルチョコを噛み砕きながら、決意した。
「ということで、呪術師やめます」
「縛りを結んでいるというのは良いのか」
「へ?」
「命を賭けてある人を助けるという縛りを結んでいるから入学したと聞いたが」
「誰?」
「教えてもらえなかった」
「は? どういうことなの」
「ウケるwww」
「こら、悟。笑っては駄目だよ。軽率に縛りを結ぶのは愚かな行為だと思うけどねww」
二分の一の確率でテメーのためですがなにか?
えー!
灰原と夏油を助けないといけないってこと!? 魔法がばれない縛りで!??
あ、黒井さんや、理子ちゃんの可能性も微粒子レベルで存在したりする!??
以前の俺は記憶持ちだな、間違いない。
じゃあ日記やTODOリストぐらい作っておけよばかぁ!!
いや、流石にTODOくらいは作ってるかも?
「もっかい家探しします……」
「そうしておけ」
はあ。困ったなぁ。
とりあえず、部屋にこもって教科書を探し出し、魔法の訓練である。
携帯の中にTODOリストはあった。
でもパスワード探し当てるのめちゃくちゃ大変だった。
助ける相手はやはり夏油 傑のようだった。つまり全員救済ってことな。
1.天内 理子及び黒井さんの救出
2.灰原の救出
3.メロンパンの撃破
4.闇の魔術師クラウンの撃破
パーフェクトむりぽ。
これが俺の見つけたメモ書きである。
わかる、わかるぞ、記憶を失う前の俺!!
でも、無理ならなんでそんな縛り結んだし。
そしてクラウン誰やん。
口から出ようと足掻くカエルチョコを無理やり口にねじ込みながら、俺はムーと悩んだ。
とりあえず、伏黒 甚爾を雇えばよくね?
お金がないか。
口座を見ると、凄い大金が口座に入っていて三度見した。
なんでやねん。
あっ 株。あっ 未来知識。なる……。