まいごのまいごのふくろうさん。   作:かりん2022

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アズカバーン!

ついに来ました、産土神依頼。

なんでわかったかって? 目の前に大暴れしてる産土級がいるからですよ!

 

「プロテゴマキシマ! プロテゴマキシマ! プロテゴマキシマ!!」

 

 とりあえず、自分たちに防御呪文をかける。

 

「梟先輩!?」

「ステューピファイ!」

 

 効いた!

 

 産土神が止まる。

 

「お前ら逃げるぞ!!」

 

 補助監督消えてるし! 帳から出れねーし!

 

「悪霊の火!!」

 

 覚悟を決めて、ドラゴン型の炎を杖から吐き出す。

 消すのクッソ大変だけど、そんなことを気にしている余裕はない。

 

 悪霊の火は、産土神にダメージを与えてくれた。

 あらゆる魔法を使ってなんとか足止めする。

 

 呪霊を祓って悪霊の火をなんとか消化すると、俺は後輩2人に向き直った。

 

「ありがとうございます、梟先輩!」

 

 素直に礼をいう灰原。警戒してこちらを見る七海。俺は杖を向けた。

 

「大丈夫だ、七海。ちょっと色んなことを忘れるだけだから」

「色んなことってなんですか」

「俺、記憶がないからさ。忘却呪文人間に掛けるの初めてになるんだよな。記憶の上では。大丈夫。理論上、この戦いの記憶だけ忘れる可能性もなきにしもあらずだ」

「全く安心できませんね」

「そんなことしなくても、黙ってますよ!」

「信じられるはずがないだろ?」

 

 そして、戦いが始まった。

 

 

 

 負けた。

 

 

 

 

クッソ俺、雑魚すぎ!?

 

「お願いします、黙っててください。でないと処刑されちゃう」

 

 俺は後輩2人に土下座する。

 

「はぁ……。なんなんですか。魔法使いとでも言うつもりですか」

「言うつもりです」

「えっ じゃあ、どこかに魔法界とかあって留学しに来る子とかいるんですか?」

「それが俺です」

「ええーっ!」

 

 驚く灰原。頭を押さえる七海。

 

「なぜこの学校へ……記憶がないのでしたか」

「そう。ついでに言えば魔法界への帰り方もわからん。魔法で暴れればワンチャン魔法奉行所が捕まえにくるけど、そしたら多分、刑務所か秘匿死刑か……。魔法使いの刑務所って、幸せな気持ちや記憶を全部吸われて廃人になるんだよ。最悪、魂を吸い殺される。絶対いや」

「わかりました。黙っています。っていうかいまだに奉行所なんですか、魔法界」

「できるだけ梟先輩の力になりますよ!」

「おお……。ありがとうありがとう。じゃあ、口裏合わせしよっか」

「謎の呪術師が助けに来たって言いますね」

「いや、気絶して気がついたら全て終わってたってことにして」

「そうですね。どんな人が助けにきたかとか聞かれたら困りますし」

「そういうこと。お礼としてお守りと転移できるアイテムあげるから、死にそうな時だけ使って」

「「ありがとうございます」」

 

 そして、七海たちと一層仲良くなれた。気がする。

 

 救助に夏油がきて、無事であることを喜んでくれた。

 

「無事で良かったよ」

「いや、気がついたら気絶しちゃっててさ。もうダメかと思ったよ、夏油さん」

「夏油先輩、あれは産土級でした……」

「気になるね。何があったの?」

「僕ら、気絶しちゃったから何も覚えてないんです」

「ふむ。すごい焼け跡があるね。残穢も感じない……。一体何が」

「さあ」

 

 ということで、誤魔化してその場はどうにかした。

 

 

 

 

 でも。

 

 

 

 

 

「等級違いの依頼多すぎんだろ!!」

「絶対殺してやるという悪意を感じますね」

「こっちも魔法のこと言えないのが痛いよね」

「マグルに呪いを掛けたい……。魔法奉行所に捕まってもいいから呪いを掛けたい……」

「落ち着いてください、先輩」

 

 七海と灰原はなれたもので、最初はドン引きしていた蛙チョコと紅茶をいただいている。紅茶を入れてくれたのは黒井さんで、理子ちゃんと甚爾さんとお茶会である。津美紀ちゃんと恵くんはお昼寝中。

 彼らの面倒は一生見る所存。だって魔法見られたからね。仕方ないね。

 

「大変じゃな」

「理子ちゃんたちほどじゃないよ」

「妾はいいのじゃ。たまに外に出してもらえるし、ペットの世話で忙しいしの」

「ドラゴンに乗って飛ぶのはいいわ」

「記憶、いまだに戻らないんですか?」

「オブビリエイトで消した記憶は消滅する。もしそれだったら戻らない」

「魔法ってクソですね」

「そんな魔法を掛けようとしてたんですか。いずれは恵くんも出してあげないとなのでは?」

「まあ、困ったら呼べよ。たまには依頼料分の働きをしてやる」

「まじでお願いします」

 

 後は夏油衰弱問題とミミナナ救出問題か。

 

 はっ ポッケないないしちゃえばいいんじゃね?

 もはや3人も6人も同じだよね。

 バレたら魔法界の法律的にアウトだけど、でもよく考えてみて。

 

 トランクにいるドラゴン。どう考えても法律違反だから、俺はどっちみち犯罪者なのだ。

 ズッ友だね、アズカバン!

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