まいごのまいごのふくろうさん。   作:かりん2022

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俺に触れると火傷するぜ

「つーか、最近等級ミスも多いけどさ。お前らも等級誤魔化してね?」

 

 いらないことに気づきおって。

 

「私、抗議したらこれぐらいの等級違いは平気だろうと言われてキレそうになったのだけど」

「俺達も困ってるんです。五条さん、五条家当主なんだから、なんとかしてください」

「しゃーねぇな、じゃあ種明かししろよ」

「それこみで任務振られるから嫌です」

「既にそうなってるだろ」

「ええ……。五条さんが守ってくれないなら、俺、卒業したらフリーの呪術師になります」

「私もそうしようかな……」

「ええ!? 傑は俺と一緒に高専の呪術師になろうぜ!」

「なら守ってやれよ、明らかに攻撃されてるんだからさ……」

 

 吐き捨てる。おっと素が。

 

「は?」

「五条さんと近しい人しか等級違いの依頼押し付けられてないでしょ」

「は? なんだよそれ」

「気づいてなかったんですか? 歌姫さんとか冥冥さんとか俺が接触させないように妨害してる伊地知は無事じゃないですか。悟派と目されて攻撃されてるんですよ。これから夏油さんとか特に猛攻撃喰らうと思います。胸糞悪い依頼とか、面倒な依頼とか、依頼の頻度とか。五条家の権力で守ってあげないと、夏油さんの後ろ盾ないんだから、潰されますよ。確実に。そんですり潰されて死体は盗まれて有効活用されて終わりです。傑さんを思うなら、庇護下に入れるか突き放して五条派閥でないと示さないと。それは俺達もです。五条さんはなんだかんだ庇ってくれたし、いい人だから今まで黙ってましたけど、この辺りが限界です。あまり時間もないし、俺らと傑さんと、付き合い方どうすんのか考えといてください」

「え、何それ」

「五条さんも夏油さんもほんと鈍すぎ。皆、言えないだけでわかってますよ」

「悪りぃ。ちょっと心の整理が追いつかない」

「夏油さんが死ぬまでには腹決めてくださいね。そう時間ないと思うけど」

「悟。私はそう簡単には潰れないし、君の保護がないと生きていけないなんて情けないことは」

「夏油さんは派閥舐めすぎです。俺らだって何度死にかけたかわからないし」

「梟!」

 

 夏油が責めるような声を出す。五条は戸惑っていた。

 

「灰原と七海は、卒業までは俺がなんとかする。俺にできるのはそこまでだ。夏油ぐらいは守れよ。巻き込んだ者の義務だ」

 

 俺は踵を返して逃げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝。

 悟は真面目な顔で、俺に話しかけてきた。

 

「……梟。傑の任務、確認した。俺が馬鹿だった」

「うん」

「僕が力を得るまで、雄と健人と傑のこと、頼んでいいか」

「しょーがないな。……って、え? 夏油さんも?」

「僕は内から、傑は外から、力をつけるって約束したんだ」

「え? でもそれ、俺関係ないよね?」

「これからよろしく頼むよ、梟」

「は?」

 

 そして、俺は気がつけば夏油と共に事務所を立ち上げる事となっていた。

 楽しそうに立ち上げる事務所について相談する最強コンビの笑顔、プライスレス。

 

「あ、あのー。それで五条さんはいつ力を得るんですか」

「悟でいいよ、敬語もいらねー。そうだな。10年後だ。10年したら、戻ってきてくれ。傑」

「いい加減にしてくれるかな!?」

 

 最強コンビの笑顔、プライスレス……(押し切られた)。

 

 

 

 

 

 

 

「で、種を教えてくれよ。どうやって等級違いを生き延びたんだ?」

 

 うーん。このままいくと、というかおそらく原作でも、五条先生の生徒ってバンバン殺されてるよね。

 だって原作で影も形も見えないもの。

 

 あーもう!! アズカバン!! ズッ友だよ!!!(ヤケ)

 

「有料で分けてもいいけど、絶対誰にも内緒だぞ。直接教えた生徒にしか渡すなよ。おおっぴらに使わないようにもしろ。口止めは縛りでしろよ」

「わかった。縛るよ」

 

 縛りを結んだので、俺はお手製の魔法のお守りを見せた。

 魔法は体が覚えているのと、猛練習したので結構難しいこともできるようになっていたのだ。

 

 お守りを発動させると、五条は目を見開いた。

 

「なんだよ、これ。六眼で見えない……!!」

「俺が裏から仕入れた道具だ。こういうのも世の中には割とあるから六眼を過信しちゃ駄目だぞ」

「俺も仕入れたい。仕入れ先教えて」

「誰が言うか。数が限られてる上にすごく高価なことは言っとく」

「わかってる」

「その上で無料で譲るから、俺の頼みは最優先で聞いて」

「……ふぅ。俺って、何も見えてなかったんだな。いいぜ、梟」

「あと、全力でサポートはするけど、表向きは違う事務所ってことにしたい」

「なんで」

「俺、割と危ない橋渡ってんの。同じ組織って事になると、もしもの時、ヤバい」

「……いいよ」

「よくねぇよ」

「あんまり、私を惨めにしないでくれ。梟を利用しておいて、自分は安全圏にいるなんて私は嫌だ」

 

 はあ。灰原や七海も、ついてくるって言ってくれてんだよね。

 

「仕方ねーな! そんな傑と悟にとっておきの情報やるよ!」

「何?」

「羂索って呪詛師がいて、んー。メロンパンの方がわかりやすいか? 脳みそで体を移動するタイプの術式なんだけど」

「は? そんなのいんの?」

「しかも最低1000年は生きてる」

「はああ!? そんなの呪霊じゃないか」

「そいつ、昔、五条家ってより、六眼持ちに煮湯飲まされたらしくてさ、ずーーーーーーーーーっと五条家、特に六眼が生まれるとすぐ刺客放ったりして殺してきたらしい。悟も覚えあるだろ。懸賞金とか。で、そいつ、嫌がらせと術式狙いの実益兼ねて、傑の体狙ってくるかもしれない。裏取りはしてもいいけど、慎重にしろよ」

「何でそんなこと知ってるんだ?」

「奴は多くの術師と縛りを結んで呪具にしてるからな。邪の道は蛇。俺って、結構イケない人だからな。惚れるなよ?」

 

 キメ顔で言ってみた。ツッコミ待ちだったのだが。

 

「「梟……」」

 

 うっわキラキラした目線が痛い。

 

「梟がいれば安心だな!」

「そうだね」

 

 うっわハードル上げすぎた……。

 

 

 




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