俺らでジオウを神作にする!   作:鳴滝の■■

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定められた運命へ

「ハァ……ハァ……ハァ……」

 

あれからどれぐらいの時間が経っただろうか。

ギャレンのダイヤのカードだけでなくブレイドのスペードやカリスのハートのカードを駆使して連戦に及ぶ連戦。その果てに広がった死屍累々。立ち塞がった怪人達を何とか倒し終えたギャレンはバイクを背にして腰を下ろした。

 

「一体どう言うことだ。こいつらは追っ手じゃなかったのか?」

 

息を切らし変身を解いたギャレン=橘がまず思うことはそれである。

この怪人達が自分を追う為に差し向けられた存在なら戦わずに逃げることも出来たのだ。

けれど()()()()()()()()()現れたこの怪人達は自分のことなどそっちのけで関係のない一般人を襲い始めた。

変身して武器を構えた自分など眼中になく、異次元の腕力で車がひっくり返り、魔法のような力で火災が起きて家屋が倒壊、平穏な日常があっという間にディストピアへと変化し、人々の悲鳴と絶叫が響き渡る。

 

「…………」

 

まるでいつか見た光景。

目の前で何が起こっているのかギャレンには全くもって分からなかった。

だがこうなってしまっては見て見ぬふりをするわけにもいかない。

彼は仮面ライダーギャレンとして戦う羽目になったのだが、問題はその数と強さだった。

 

奴らはアンデッドのように永遠の命を持っているわけではないようだが、軽く50体はいただろう。強さにおいてはピンからキリで、一撃で倒れる個体もいればまるで上級アンデッドを相手取ってるような気迫を感じさせる個体も複数いた。

 

「これが睦月の言っていた怪人が世界中で暴れまわっていると言うことなのか...……だが、それなら何故財団Xはあんな真似を?」

 

世界中という話であるが、橘がいたチベットでは怪人が人を襲うといった事件は聞いたことがなかった。発生源は広いが、日本やアメリカなど特定の地域で固定されている?いや万が一を考え人里から離れた場所で生活していた為、情報の遅れがあったのかもしれない。

 

しかし、いくら彼とてこのような状況を説明され、アンデッドを封じたカードやベルトの力が必要なのだと説得されれば、悩みに悩み、苦渋はすれど最終的には折れて協力していた。

睦月と、もしかしたら剣崎や相川始と笑顔で肩を並べて戦う未来もあったろう。

そうならず、このよく分からない状況が生まれたのは財団Xを名乗る彼らがいきなり襲撃を仕掛けてきたからだった。

 

圧倒的な武力に物を言わせ、対アンデッド用に開発された防衛システムを突破し、虎の子として『キングフォーム』で待ち構えたギャレンを正面から打ち倒した。

打ち所が悪ければ死んでいた。実際まだ脇腹とか痛かった……。これで正義の組織だから信用しろと言うのは、かつての戦友の言葉であっても無理がある。

 

「財団Xも一枚岩ではない?日本と他の支部では方針が違うとでも言うのか?」

 

分からない。

分からないが、考えている間に体力が回復してきた。

 

ともかく今の財団Xに捕まるわけにはいかない。距離を取って、出来れば日本を脱出しなければと『ピピッ!』アンデッドサーチャーが反応を捉えた。

 

 

 

 

 

 

 

330:鳴滝の息子→コピー体

『行くよ!ハァ!』

『……っ!思ったより、やるね!』

 

少し時間を遡ってジオウ組。

ジオウセカンド×ビルドアーマーのジオウとキングが戦ってるで

 

331:俺らでジオウを神作にする

やっぱセカンドのアーマータイムは正統派デザインで良き

 

332:俺らでジオウを神作にする

やった二回目!

 

333:俺らでジオウを神作にする

三分の一だからか、全然圧倒してる

 

334:俺らでジオウを神作にする

やっぱセカンドのアーマータイムは安定してデザイン面が神ってるな

 

335:俺らでジオウを神作にする

キングって名前やけど、見た目はエースやクイーンと同じやん

 

336:俺らでジオウを神作にする

いくらアナザーファントムと言えど三分の一では相手にもならないか

 

337:俺らでジオウを神作にする

でもこれジオウが倒しちゃうとクイーンが二枚のカード使ってラスボス化する流れになるのかな?

 

338:俺らでジオウを神作にする

これは特殊能力でもない限りキングには荷が重い

 

339:俺らでジオウを神作にする

まぁ唯一の懸念点は不死身のアンデッドをどうやって倒すかだが

 

340:鳴滝の息子→コピー体

「ねぇ、なんであの人を襲ったのかな?」

「は?状況を理解していないのかい?」

「いや、してるよ」

 

力強く否定する。

それは戦闘の最中の問い掛けであったがゴーストの時とは違った。あの時ソウゴは命のやり取りをしていながら、時間稼ぎのつもりでもなんでもなく、ただ知りたいから問い掛けるという愚行を犯していた。百パーの力を使う為にはどうしたらいいだとか、一旦逃げるとしてどう隙をつこうだとか色々出来た筈なのに興味を優先し、結果死にかけた。

だが今回はどうだろう?

 

セカンドとビルドアーマーを纏ったジオウの力はキングをスペックで大きく上回っている。

そしてセカンド、つまり次のステップへと至ったジオウはウォッチから引き出せるポテンシャルが上昇し、擬似的にだが桐生戦兎と同程度の戦闘IQまで引き上げられていた。

つまりキングを倒す最適解(※ビルドの能力)がジオウの頭にはあり、いつでもやれる。

既に王手はかかっていた。その上で引き出せるだけ情報を引き出してやると、それはまるで愛と平和のヒーローとは程遠い、悪魔を思わせるような冷徹な思考での問い掛けであった。

 

この前の(デスト・ロイ)時は話せなかったけどキミたちは、ライダーの歴史を守るために頑張ってるんだろ?それにファムって子から次に生まれるアナザーファントムはそういう区別が付くようになったって聞いた。それなのにキミがあの人を襲ってるから気になったんだ」

「あぁそう。そこまで喋ったんだ………。

別に秘密にする必要もないから教えてやるよ。〝ジョーカー〟この名前の怪人を僕たちは探してる。カードに封印して、力を使うんだ。これがすっごい強くてさ、絶対に手に入れたい。でも早い者勝ちでね。探す手段は選んでられないんだ」

 

「選んだ方がいいよ。じゃないと俺やゲイツみたいな仮面ライダーがキミを放っておかない」

 

「急いだ方がいいのは君たちにとっても何だよ?今この世界にはジョーカーが二体いる。でも片方のジョーカーが封印されて一体になると世界はリセットされる」

「リセット?」

「滅びるって意味」

「っ!?」

「だからジョーカーを封印するなら二体一緒じゃないといけない。僕はその為に最適な能力がある。だけど他の二人はそうじゃない」

 

そこでキングはウォズに目をやる。

 

「ウソか本当か気になるならそいつに聞いてみれば?」

 

 

「ウォズ、それは本当?」

「彼自身のことはこの本には記されていないが真実だ。今回キミが継承するブレイドの歴史ではバトルファイトという、この星の種族の頂点は誰か、選出された種族の代表で争うような大儀式が行われていてね。ブレイド達は人類の為に大変健闘したが、バトルファイトそのものは終結させることが出来ずに有耶無耶にしてしまったんだ。このバトルファイトは最後に残った勝者の種族が繁栄し、他が衰退していく形式らしいのだが、どの種族にも属さない完全に個として孤立したジョーカーが勝利した場合、この星すべての種族は滅びてしまうらしい」

「な、え……」

 

なんてスケールの大きな話。こんな状況でウォズが嘘を言うとは思えなかったソウゴはそれを信じた。

そしてジョーカーによって地球上すべての生き物たちが滅んでしまうかもしれないという……明確に自分がオーマジオウになった未来より悪い未来を想像して戦慄する。

 

「安心したまえ我が魔王。恐らくキミは今、ジョーカーによって荒廃した世界を想像しただろうが、そんなことは間違っても、どんな不条理が襲いかかってきても、あり得ざる未来だ」

「ん?何でそう言いきれるの?ウォズやツクヨミにゲイツ、それにタイムジャッカーがこの時代に干渉して、未来は少しだけど変わってきてるんだよね?」

 

ウォズ自身が言っていたことだ。

どうやら自分は本来の歴史よりも異なった成長をしているらしく、ジオウセカンドはオーマジオウでも持っていなかった力らしい。

 

つまりオーマジオウの時代で世界が滅びなかったからと言って今のソウゴ達の世界も同じ道を辿るかは分からない。それにしては自信満々なウォズは妙に思えた。

 

「……この本によれば」

 

彼は慣れた様子でページを開き、言葉を紡ぐ。

 

「普通の高校生常磐ソウゴ。彼には魔王にして時の王者、オーマジオウとなる運命が待っていた。彼は一度はその夢を拒絶し、独自の覇道を進むべく粉骨砕身、出来る限りのことをしたが、運命の時、オーマの日にて、ジオウの力では避けられぬ破滅の分岐点を破壊する為にオーマジオウへと至った…………この本の内容は今まで何度も書き変わってきたが、この一文だけは変わらなかった。キミは魔王の夢を一度は諦めるのも、結局はオーマジオウになる運命だったんだ」

 

「オーマの日……え、それってまさか」

「間もなくだ。あぁ間もなくキミは最高最善にして史上最強の魔王へと為る!!!!」

 

 

 

 

 

341:俺らでジオウを神作にする

あー!

 

342:俺らでジオウを神作にする

そうやん!オーマの日あるやん!

 

343:俺らでジオウを神作にする

忘れてた

 

344:俺らでジオウを神作にする

だってそう……色々ありすぎて

 

345:俺らでジオウを神作にする

あれ?白ウォズいないし、ゲイツとの仲は微妙だし、何より原作とは違う手段でライダーになりつつ、秘匿してるウォズ……これはオーマジオウになるの不可避なのでは?

 

346:俺らでジオウを神作にする

何よりアナザーブレイドがいないのがヤバい

 

347:俺らでジオウを神作にする

アナザーブレイドが居ないと、ジョーカーを一纏めにして、ついでに不死身設定撃ち破って倒す手段がなくなる

 

348:俺らでジオウを神作にする

特に問題ないと思ってたけど、実は今回が一番ヤバいんじゃね?主にソウゴの負担が

 

349:俺らでジオウを神作にする

今からでもウールに生み出してもらうか?

でもアイツ、龍騎編でブランクウォッチ使い果たした的なことを言ってたんだよな……

 

350:俺らでジオウを神作にする

スウォルツはいないし、オーラはどっか行ったし、やばたにえんかもしれない

 

351:俺らでジオウを神作にする

イッチよ!じゃなくてワイ氏?

ともかくこれってどうするの?

 

352:俺らでジオウを神作にする

こんな中盤からオーマジオウになったら今後の計画吹き飛ぶんじゃないか?

 

353:鳴滝の息子→コピー体

>>351

実はアナザーブレイドは用意してはいる。用意してはいるんやが、変身予定やった檀黎斗がな、「このデザインを通した責任者は誰だ!私のゲームの作風と合わないだろ!」と変身するのを拒否して今回は使わない感じになったんよ

 

354:俺らでジオウを神作にする

なんで檀黎斗がアナザーブレイドになんねん

 

355:俺らでジオウを神作にする

アナザーブレイドはあれか。スウォルツの死体からブランクウォッチを回収したんか?

 

356:俺らでジオウを神作にする

いや、まぁ……一応剣崎と因縁ある人ではあるんだけど

 

357:俺らでジオウを神作にする

>>356

ブレイドとエグゼイドって関係あったの?

 

358:俺らでジオウを神作にする

ゴライダーの時にな。

 

359:俺らでジオウを神作にする

ゲームの世界で剣崎に化けて永夢に近づき何度もゲームオーバーにさせたという、ある意味アナザーブレイドの適正もあるとは言えるわけだが……

 

360:俺らでジオウを神作にする

そういや、ジョーカーになったこともあるなこの人

 

361:俺らでジオウを神作にする

意外と適任だった

 

362:俺らでジオウを神作にする

けどアナザーブレイドのデザインが気に入らなかったかぁ……何かアナザーオーズの時もだったけど神の才能ありだとアナザーライダーのデザインは肌に合わないのかなぁ

 

363:俺らでジオウを神作にする

神出鬼没だしイッチのことを嫌ってるみたいだけど呼べば来てくれるんだよなこの人

お願い事を聞いてくれるかどうかは別みたいだけど

 

364:鳴滝の息子

『それじゃあまた会おうよ、最低最悪の魔王様ァ!』

『あ、待てっ!』

 

365:俺らでジオウを神作にする

キングが逃げたか

 

366:俺らでジオウを神作にする

「ふふふっどれだけ拒絶しようとキミはオーマの日にオーマジオウになるしかないのさ!」

「なにっ?オーマの日って何時だ!」

「今日だ!」

「今日!?」

な、訳だしこれはソウゴが動揺して逃してしまうのも仕方ない

 

367:俺らでジオウを神作にする

これでジョーカーを追う三つ巴の総合戦になるのか?

 

368:俺らでジオウを神作にする

一番近いのはクイーンやけど、あれが勝てるとは思えんし、

 

369:俺らでジオウを神作にする

ゲイツ達はアナザーファントムを追って、ソウゴがジョーカーを、か……いや、キングは危険だって思ってるからアナザーファントムを優先するのか?

 

370:鳴滝の息子→コピー体

 

それで現時刻に戻る。

 

『えっとその何て言ったらいいのか……』

『ここに居たらまたアイツがまた襲ってくるかもだよね』

『ふむ。ひとまず我々と行動を共にするべきだと思うな』

『でも店を空けるわけには……防犯上の面でも。こんな時、剣崎さんたちが居てくれたら...……』

『剣崎?それってもしかして仮面ライダー?』

『はい。多分常磐さん達と同じで、今はどこにいるのか分からないんですけど、昔何度か助けてもらったことがあったんです』

『そっかその人がブレイド…………あ!そうだよ!オーマジオウにならなくてもウォッチを継承すればジョーカーはいなくなる!』

 

 

371:俺らでジオウを神作にする

あ、ぁぁ……まぁ……ねぇ

 

372:俺らでジオウを神作にする

閃いた!って感じだけどそれだと始さんも消えるぞ

 

373:俺らでジオウを神作にする

天音ちゃんって始さんがジョーカーだって結び付いてないんだっけ?

 

374:俺らでジオウを神作にする

それは不味い

 

375:俺らでジオウを神作にする

それやるぐらいならオーマジオウになった方がいいと思うよ

 

376:鳴滝の息子→コピー体

『ねぇウォズ。その剣崎って人がどこに居るか分からないの?』

『さぁね。けど全てのライダーの力はオーマジオウに収束する。キミが強く願えば彼方の方から出向いてくれるだろう』

『そんな適当な……うーん。でも、こいっ!出てこい!仮面ライダーブレイド!!!』

 

 

 

『あれ?今日は休みなのか?』

『そう言えば改装工事があるんだって嫁が言ってたような……』

 

『剣崎さん!?それに上城さんも!』

 

『本当に来ちゃった……』

『まさに噂をすれば、だね』

 

377:俺らでジオウを神作にする

ここで剣崎達と合流するのね

 

378:俺らでジオウを神作にする

ジョーカーの気配分かるんじゃなかったのか?なんでこっちに来た?

 

379:俺らでジオウを神作にする

普通に知り合いの店からアンデッドの気配がしたら無視する訳にはいかんし

 

380:俺らでジオウを神作にする

あれ?ゲイツ達が居ないってことは、ゲイツ達がジョーカーの方いっちゃった?

 

381:俺らでジオウを神作にする

四人で行動してて、ゲイツが逃げたキングの方へ、天音ちゃんの安全を確かめる為に剣崎達はお店の方へ来たんじゃない?

 

382:俺らでジオウを神作にする

これであっさりブレイドの力が継承されたら、記憶が消える当事者はともかく、ブレイド世代の俺たちの脳は焼ける

 

383:俺らでジオウを神作にする

剣崎!絶対にウォッチをやるんじゃないぞ!

 

384:俺らでジオウを神作にする

何だろう。特に何もしてないくせにウォズの黒幕感が凄い

 

385:俺らでジオウを神作にする

オーマの日、果たして誕生するのは魔王か善王か

 

386:俺らでジオウを神作にする

これは盛り上がってまいりました!

 

387:俺らでジオウを神作にする

ワンチャン、カテゴリーA(アナザーファントム)の力に支配されてディケイド版の剣崎みたく闇落ちしてジオウとの対決ルートにならない?

 

388:俺らでジオウを神作にする

これで二話構成でまだ序盤って言うんだから編集版では橘さんのシーン殆どカットされそう

 

389:俺らでジオウを神作にする

カットされ過ぎて初見の人にはマジでヤバい人に見えるんだろうな……

 

 




現在のブレイド組
ジョーカー(相川始) 戦闘中
剣崎&睦月 ソウゴ達と合流
何も知らない橘さん
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