俺らでジオウを神作にする!   作:鳴滝の■■

128 / 128
2019:軍人さん

──一番古い記憶は鼠を塀の外に投げようとして、壁にぶつかり、べちゃりと音を立てた時のことだ。

 

何故鼠を塀の外に投げようとしたのかも、何故自分が檻の中にいたのかも分からない。

鎖に繋がれそれから長いこと幽閉されていた。きっと記憶のないずっと前からそうだったのだろう。

 

退屈だった。ただひたすらに。

 

灯りもないものだから、狭い柵から漏れる光だけが昼か夜かを教えてくれる。

 

いっそ何にも考えず無気力になれたら良かっただろう。だがこの身体は何も入れていないくせに頭だけは勝手に回り続けた。

何度暴れたか。何度発狂したか。それでもそういうセーフティでもあるのか、心は壊れずにジリジリと鉄板の上で焼かれるような苦痛を味わい続けた。

 

この退屈から抜け出してくれる存在がいるなら何だってする。靴だって舐めるし、一瞬でも外に出してくれるなら命だって差し出しても構わないと本気で思っていた。

 

「うわっ!カビ臭っ!掃除してんの?いや~参るねぇ、良い年して部屋の掃除も出来んやつは。さてはこの世アレルギーですかこの野郎?さてさて冗談はサバイブ……おっ!いたいた。はよはよ~生きてるー?死んでたらNEVERですって返事してな~。って!NEVERだったらとっくの昔に薬切れで灰になっとるやんww」

 

 

だけど、何でだろうな。俺はコイツにだけは着いていきたくない(助けられたくない)と、そう思ったんだ。

 

 

 

176:俺らでジオウを神作にする

ついに軍人さんの真の実力が顕になるのか!

 

177:軍人さん

えっと……これでいいのか?

頭で喋るってこれであってるのか?え?は?これはお前にも見えてるのか?……見えてない?そして、もう本番なのか?

 

178:俺らでジオウを神作にする

ふぁ?

 

179:俺らでジオウを神作にする

お!

 

180:俺らでジオウを神作にする

コテハンが軍人さんに変わってる!?

 

181:俺らでジオウを神作にする

軍人さんだー!

 

182:俺らでジオウを神作にする

囲え囲えー!

 

183:俺らでジオウを神作にする

どうしたん?自分でも掲示板やってみたくなったん?

 

184:軍人さん

やってみればとカプセルを渡された。飲めばいいと言われたので飲んだが……頭の中に大量の文字が浮かんできて、気持ち悪いな。

だが戦闘に支障が出るほどではない……絶妙な塩梅だ。無理やり頭の中に詰め込まれたというより、新たな機能を拡張したといったところだろうか。

 

185:俺らでジオウを神作にする

流石はイッチ。ようは超絶ハイテクなARってわけか

 

186:俺らでジオウを神作にする

イッチはバイオテクノロジーにもノウハウがあるんか!

 

187:俺らでジオウを神作にする

どもども!初めまして!軍人さん!

 

188:俺らでジオウを神作にする

面と向かって話すなら俺らから自己紹介するべきかもしれんけど、ここ掲示板で、ワイらは視聴者、軍人さんはオーディエンスやから、自己紹介をお願いしてもいいか?

 

189:軍人さん

>>188

了解した。元パラダイムシフト所属、現財団X会長鳴滝の側近だ。

名前はない。新しく持つことも考えていないが、それだと不便だからな。軍人さんと呼んでくれて構わない。

 

190:俺らでジオウを神作にする

パラダイムシフト?

 

191:俺らでジオウを神作にする

そんな組織ってあったっけ?

 

192:俺らでジオウを神作にする

新組織か?九つの世界をなんちゃらってやつに関係しとる?

 

193:軍人さん

パラダイムシフトは、俺の世界での悪の組織だ。自国の民を今よりも高位の存在(怪人)へと進化させ、その洗脳装置を完成させることで最強の兵士を得て世界征服をしようとしていた。

そちらの悪の組織と致命的に違う……いや、ブラックサンだったか?それと似たようなもので国ぐるみの組織だったことが厄介と言えば厄介だったな。

長い年月を掛け、その計画が成就しようとする寸前だったが、仮面ライダーが現れ、今は壊滅している。

 

俺はアイツ曰く、夏の劇場版の裏ボス枠だったらしい。

 

194:俺らでジオウを神作にする

もしかして結構ダークな世界観なのか?

 

195:俺らでジオウを神作にする

BLACK SUNとかアマゾンズみたいな世界観ってこと?

 

196:俺らでジオウを神作にする

でも最後に悪の組織を壊滅させてライダーが世界を救ってるし、それ系と日朝の中間的な作風なんじゃないかな?

 

197:軍人さん

>>196

そうだな。国民と政府の間には深い確執が生まれてしまっただろうが、どうであれ世界は救われた。

政治家の息子の二号ライダーや富豪の三号ライダー……それに、アイツがいるならどうにかなるだろう。

 

198:俺らでジオウを神作にする

おお!何か面白そうやん!

 

199:俺らでジオウを神作にする

軍人さんの世界もそのうち配信するんかな?

 

200:俺らでジオウを神作にする

テーマは政治か。移民問題とか戦争とかかなりディープな内容になりそうだな

 

201:俺らでジオウを神作にする

なんか信頼してる感じやん。なんや、色々あったけど最後は仲直りエンドだったんか?

 

202:軍人さん

>>201

いや、普通に致命傷だったな。

鳴滝が治療してくれなければ普通に死んでいただろう。

 

203:俺らでジオウを神作にする

あ、うん。そんな感じなのね

 

204:俺らでジオウを神作にする

優しくないよその世界

 

205:俺らでジオウを神作にする

えぇ……それはそれとして怪人倒さないと映画として見栄えしないので殺しますの世界観なの?

 

206:俺らでジオウを神作にする

ゼロワンで言うルシファーみたいな都合の良いサンドバックは現れなかったのか

 

207:俺らでジオウを神作にする

恨んではないっぽいけど、未練とかないの?

 

208:軍人さん

>>207

ないな。あの世界での俺の役割は終わった。

あのまま死んでも後悔はなかっただろう。だから今は好きにさせてもらっている。

 

 

 

ん?───『もうすぐ、ゲイツ君達が来るから演技の準備をして!』……そうか。すまん。つい夢中になってしまった。

 

 

では早速だが、ゲイツと戦っていこうと思う。

 

 

 

【誰だ?……ほう、会長が目に掛けていたライダーか】

 

 

 

↑↑↑↑

 

おお、出来た。すごいな、これなら台本覚える必要もないじゃないか。便利過ぎる……すまないが、カンペ置き場として利用させて貰うぞ

 

 

209:俺らでジオウを神作にする

台本覚えてないんか

 

210:俺らでジオウを神作にする

それってありなん?

 

211:俺らでジオウを神作にする

ネットには弱いけど、文明の利器の進化に感動するおじいちゃんみたいな反応やな

 

212:俺らでジオウを神作にする

そんなんで大丈夫か?棒読みになったりしない?

 

213:俺らでジオウを神作にする

軍人さんっていわゆるジャニーズ系の顔立ちだし、ワンチャンそれを押し通せば違和感は何とか……

 

214:俺らでジオウを神作にする

イッチがこれ込みで納得出来る役を用意してると期待するしかねぇ

 

215:軍人さん

『誰だ?……ほ』

『貴様がこの事件の犯人か!』

『……ほぅ。会長が目に掛けていたライダーか』

『ゲイツ君、気をつけて下さい!彼の力はアナザーファントムと同等……いえ!遥かに上回ると想定して下さい!!!』

『もとより油断する気など毛頭ない!』

 

【ドライブのアナザーファントムを連れてくるとは好都合。また奪い出すのは酷だからな】

 

 

『ドライブのアナザーファントムを連れてくるとは』

 

『こいつの名はファムだ!』

『そうですよーだ!べー!』

 

『……ふっ。名前、などどうでもいい。好都合だ。また奪い出すのは酷だからな』

 

 

ゲイツは仮面ライダーゲイツ・reviveへと変身する。

 

 

【見せて貰おう。今の貴様の実力を】

 

 

『見せて貰おう。い』

 

『速攻でケリをつける!!!』

 

216:俺らでジオウを神作にする

ダメだ。全然上手くいってない

 

217:俺らでジオウを神作にする

軍人さんが頑張ってるのは分かるんやけど、そりゃ現実はカンペ通りにいかないよ

 

218:俺らでジオウを神作にする

でも、かなり台本は頑張ってる方だと思う。演技下手な軍人さんでも、何とか繋げられるようになってるもん

 

219:軍人さん

『ゲイツ君、貴方の速さは誰にも負けません!私がナビゲードします!』

『あぁ!ひとっ走り付き合えよ!』

『ヒョッ』(尊死する音)

 

 

【超高速に、それを的確にアシストするアナザーファントムのコンビか。中々に厄介な】

 

 

『超高速に、それを的確にアシストするアナザーファントムのコンビか。中々に厄介な』

 

【ここで、背後からジオウとツクヨミが奇襲をかけてくるだろうから、クールに受け止めて】

 

『ここで、背後からジオウとツクヨミが奇襲を、』

 

『ハァァ!』『ヤァ!!』

 

 

『……こう来ると思っていた』

 

 

220:俺らでジオウを神作にする

そこ絶対注釈だったでしょ。

 

221:俺らでジオウを神作にする

もしかして台本全く読んでない感じか?

 

222:俺らでジオウを神作にする

あっぶね!ギリギリ繋がった!

 

223:俺らでジオウを神作にする

でもすげぇな。ジオウセカンドとツクヨミの攻撃をノールックで止めやがった

 

224:俺らでジオウを神作にする

もう喋らない方がいいのでは?

 

225:軍人さん

『今だ!!!』

 

軍人さんが二人の攻撃を受け止めた刹那。ゲイツの閃光が走る。

 

【狙いはいい。タイミングも最適だ。だが、】

 

『軽い。お前の攻撃には覚悟が足らん』

 

それを難なく受け流した軍人さんはゲイツを蹴り飛ばした。

 

 

226:俺らでジオウを神作にする

おい、嘘だろ……まだ軍人さん、怪人態にすらなってないんやぞ?

 

227:俺らでジオウを神作にする

今のはアドリブか?

 

228:俺らでジオウを神作にする

まだ怪人態出してないのにこの強さ……

 

229:俺らでジオウを神作にする

え?どういうこと?あのreviveが怪人態なしの幹部に敵わないってインフレ激しすぎない?

 

230:俺らでジオウを神作にする

あれじゃね?見た目が変わるだけで怪人態とそう変わらんのやろう

 

231:俺らでジオウを神作にする

これまでちょくちょく描写されてたけど、軍人さんって単純にパワーが強いというより、戦闘技能を限界まで極めた感じだよな

 

232:俺らでジオウを神作にする

この強さでディケイドに瞬殺された過去があるのが信じられん

 

233:俺らでジオウを神作にする

>>232

雑に突っ込んで返り討ちに遭ってと命令されたのかもしれん

 

234:軍人さん

【(首の骨をポキポキ鳴らす)…やはり、現状ではこの程度か。だがオーマジオウの雛型と、時の神の巫女。貴様らがいるならもしかするかもしれん。……見せてやろう。これが俺の力だ!!!(怪人態に変身)】

 

『ハァァァ!!!!』←特にセリフもなく、怪人態になる軍人さん。

 

 

『な、何だ』

『人間じゃなかった?』

 

『あんなの、見たことない』

 

【かつて俺を殺し損ねたのは100億人の命を束ねた男だった。お前らにその覚悟と力はあるか?】

 

 

『かつて俺を殺し損ねたのは100億人の命を束ねた男だった。お前らにその覚悟と力はあるか?』

 

 

235:俺らでジオウを神作にする

やっぱ軍人さんの怪人態をディケイドが知らないのって放映されてる仮面ライダーとは異なる世界出身だったからか

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(必須:20文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ショッカーライダーに転生して好き勝手に生きる(事など出来ない)お話(作者:さざみー)(原作:仮面ライダー)

ショッカーライダーに転生した俺が悪の組織同士の抗争に(イヤイヤ)巻き込まれたり、仮面ライダーの相手を(ひいこらしながら)するお話 ▼タグを昭和ライダー、平成ライダー、令和ライダー、そして最新エピソードに出てくる作品に整理いたしました。▼各話のサブタイトルを整理しました。▼2026/7/14▼『第118話 episode・KUUGA 遭遇』のペガサスボウガンの…


総合評価:10085/評価:8.94/連載:125話/更新日時:2026年08月01日(土) 08:00 小説情報

知り得たか?フハイの賢老、クヴァールを(本編完結)(作者:月光好き)(原作:葬送のフリーレン)

▼「腐敗の賢老クヴァール、80年前にこの地で悪逆の限りを尽くした魔族です」▼【不敗】の賢老?……とんでもない強キャラなんだろうな。▼そんな勘違いをしたまま死亡し、なぜかクヴァール本人になってしまった元人間。▼彼の格を落とさぬため、今日も今日とて必死に研鑽をし続けるのであった。▼※勢い100%、着地点を考えていないのでライブ感で物語が進みます。▼


総合評価:29384/評価:8.85/連載:20話/更新日時:2026年01月11日(日) 18:10 小説情報

超なオイラのヒーロー記録【完結】(作者:アゴン)(原作:僕のヒーローアカデミア)

これは、個性溢れるヒーロー社会の中で頑張る一人のヒーローの活動記録である。▼「なんか、エンデヴァーさんの視線が怖いんですけど?」▼※1月9日、記録26の前半部分を大きく改編しました。


総合評価:19983/評価:8.45/完結:106話/更新日時:2024年11月05日(火) 01:21 小説情報

Q.それはなんだ? A.○○です。(作者:ものため)(原作:ワールドトリガー)

とんでもない物を作るアホに振り回されるボーダー上層部のお話。▼一部のタグは念のためです。


総合評価:8026/評価:8.36/連載:78話/更新日時:2026年07月26日(日) 17:49 小説情報

転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする(作者:popoponpon)(原作:ブルーアーカイブ)

いろんな娯楽はあるけど前世の娯楽もこの世界で楽しみたい!ということでTS転生したけど諦めずに自分の好きなものを作っては皆で遊んだり、本編に絡んだりしてくる女の子、夢見モルフォのお話。


総合評価:14335/評価:8.79/連載:240話/更新日時:2026年08月04日(火) 12:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>