俺らでジオウを神作にする!   作:鳴滝の■■

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ザ・ファイナル2018

「うおおおおお!!!!」

「ふん!」

 

ジオウのパンチとオーマジオウの蹴りが衝突する。

 

激しい衝撃波と爆音が周囲を揺らし、地面が砕けた。

咄嗟にその場から飛び退いた両者は、確かな手応えに先ずは安堵して戦術を立てるべく脳を働かせ、そして自身を脅かすほどではないにしろ、無敵の概念を手に入れた相手は確かに自分へ()()()()()()()()

 

あまりにも早すぎる成長だ……本来ならなす術もなく敗れる筈だったジオウに何が起きたというのか。その理由についていくつか候補が上がるが……一体何のメリットがあって、と、その謎を解明するべく思考を加速させていた。

 

「このあと俺が出るのは場違いじゃないか?」

「ちょっと待ってね!?直ぐに計画修正するから!」

 

そして黒幕(?)は物凄く焦っていた。

 

「いつの間に永夢と再会した!?と言うか何でよりにもよってエグゼイドの力を解放しちゃうかなー!?せめて鎧武とかならさぁ……なまじ無敵だから、ちょっとやり合えるのは止めーや!アナザーファントムが瞬殺されたら、ワイらの株が落ちるやん!」

 

怪人作成の最終調整やら、ちょっと仮眠を取ろうと思ったらコピーに呼び出されるやらで、かれこれ三日ほど寝ていない。

でも後は見届けるだけと思えば……なんだこれは。

 

黄金の戦士と黄金の王が激しく火花を散らしている。

かなり動きの激しいジオウに比べ、最小限の動作で対処するオーマジオウは正に格の違いとやらを見せつけてくれているが、その領域は音を置き去りにしていた。

色々と自己改造を施しているイッチとエボルトだから目で追えているのであって、素人目から見れば完全にドラゴンボールの戦闘シーンである。

 

編集が面倒臭い……そして、暗にこれ以上をやれといわれるプレッシャー。

 

「これでどうだ!」

 

キメワザ!Hyper critical sparking!

 

「……」

 

クロノス!

 

飛び込んできたムテキアーマーのジオウへ、異次元から飛び出してきたクロノスがぶつかる。

 

それはエグゼイド最終回のエグゼイドVSクロノスのようで、交差する両者のライダーキックは――原典をなぞるようにジオウが打ち破る。

 

「あばばばばば」

 

何だこのライダーヲタを熱くするような神展開は。

黒幕はもう泡を吹いて発狂しそうであった。

 

そのままジオウのライダーキックがオーマジオウへと迫り、そこではじめてオーマジオウが防御の構えを取ったものだから、あのオーマジオウが防御せざるを得ないほど追い詰めているという描写(少なくとも視聴者にはそう見える)によって、またハードルが上がった。

 

 

「もう止めてー!」

 

 

「うぉぉおおおお!!!!!」

「は、はは……はははははは!!!」

 

 

タイムアップ!

 

そんな時、救いの旋律が鼓膜を揺らした。

 

「―――」

 

ムテキゲーマーを使いこなせるのは天才ゲーマーMだけ。他のキャラが使うと……使えないこともないが、タイムリミットがある。

その設定がウォッチ化しても生きていたというのだろう。突如としてアーマーが解除されてしまったジオウは、久しぶりの戦闘でテンションが上がっている様子のオーマジオウに撃ち抜かれようとしている。

 

「今しかねぇ!」

 

灰色カーテンを開いて、イッチは飛び込んだ。

 

オープン!アナザーファントム!

 

空に展開されたオーロラから八体の怪物が現れる。

二人の決闘に水を指すように唐突にだ。

数が多いからと言って彼らをただの雑兵と侮ることなかれ、彼らは一つ一つの世界の闇を集約した正真正銘の怪物だ。

 

「はははははは!!!―――来い!」

 

いやー、テンション上がり過ぎだろアンタ。

対等な戦いなんて半世紀近く経験してなかったから、アドレナリン出過ぎてバグってんじゃねぇの?

 

ワイは()()()()()()()()、懐に風穴を空けられようという寸前のジオウを後方にぶん投げて、一番槍を貰い受ける。

当たり前だが生身ではない。鎧武怪人の姿を纏っている。融合ではなく原理はゾディアーツに近い。まぁ今はそんな事は関係ないんだろうけど、「――――待たせたな」

 

こうして主人公(オーマジオウ)とラスボスの第一戦目が幕を開けた。

 

 

 

378:俺らでジオウを神作にする

うぉぉおおおお!!!!!ついにキター!

 

379:俺らでジオウを神作にする

オーマジオウとイッチの対決だー!

 

380:俺らでジオウを神作にする

ムテキゲーマーのジオウとオーマジオウの対決は、もう正直動きが早すぎてスゲェってことしか分からなかったけど、今!鳥肌がヤバい!

 

381:俺らでジオウを神作にする

まさかムテキゲーマーに時間制限があったとは……流石に天才ゲーマーMの腕までは継承出来なかったか。

まぁベルトは壊されたみたいだけど、ウォズが新しいの持ってるから安心だな。

 

382:俺らでジオウを神作にする

オーマジオウが久しく忘れていた心踊る戦いのせいで完全に我を見失っておられる……

 

383:俺らでジオウを神作にする

エンペラー……じゃなくて、鎧武怪人の中身がイッチなんやな

 

384:鳴滝の息子

『ハァァ!!!』

『――チッ!』

 

槍が砕けたので、サーガ・バグスターにスイッチ。

 

『フハハハ!!!我こそが魔王サーガである!魔王の一撃受けて見ると良い!超範囲型魔法・イザナミ!!!』

 

『ふん!』

 

『な、おお!?』

 

サーガの攻撃魔法を無視して、殴る。

――サーガ・バグスター退場。

 

ヴァルゴ!

 

『……!』

『背中ががら空きですね!』

 

フォーゼ怪人の転移の能力によりオーマジオウの背後に立ったのはゴースト怪人とウィザード怪人。

彼らはオーマジオウの体を切り裂いて、アンダーワールドへと入ろうとするが―――『キャシャァァァァ!!!』

裂け目から飛び出してきたウィザードドラゴンにウィザード怪人は食い散らかされた。不味いと思って下がったゴースト怪人は、空から降ってきた黒いフードに視界を覆われ、『な、クソッ!?』

 

開眼! ネクロム! ヒウィーゴー!覚悟!乗っ取りゴースト!

 

『やれ』

 

『はい、マイマスター……』

 

『ッッ!?』

『グガァァァ?』

 

洗脳されたのだろう。

オーズ怪人とフォーゼ怪人を相手に取った。

 

 

385:俺らでジオウを神作にする

……容赦ねえ

 

386:俺らでジオウを神作にする

嘘だろ。ワイの推しであるサーガ・バグスターが瞬殺だなんて!

 

387:俺らでジオウを神作にする

まさかの、ゴースト本編でも一回しか使われなかった乗っ取りゴーストをここで持ってくるのか……

 

388:俺らでジオウを神作にする

オーマジオウってアンダーワールドにウィザードドラゴン飼ってたんだな

 

389:俺らでジオウを神作にする

この数秒で、サーガバグスター脱落。

ウィザード怪人脱落。

ゴースト怪人敵対。

オーズ怪人とフォーゼ怪人が足止め中……だと?

 

一瞬で半分近く持っていかれた。

 

390:俺らでジオウを神作にする

イッチ!お前、息してるか!?いつの間にかやられてたなんて事ねぇよな!?

 

391:俺らでジオウを神作にする

やっぱ強ぇわ。

 

392:俺らでジオウを神作にする

一体一ならともかく、二対一だからオーズ怪人かフォーゼ怪人のどっちかは残ってくれると思いたいが、能力からしてフォーゼ怪人の方が残ってくれた方がまだ希望がある。

 

393:鳴滝の息子

『そんな物か!』

 

『いいや!こっからが本番だ!――おら!野郎ども!どうせ数を増やしたって無駄なのは分かっただろう!だったらさっさとその体、俺に明け渡しやがれ!!!』

 

次に名乗りを上げたのはエボルトだ。

彼はここにいる全てのアナザーファントムの支配権を譲り渡せと………やむを得ない。これを見せるのはまだ先になる予定だったが……てんこ盛りじゃー!!!!

 

394:俺らでジオウを神作にする

なに!?

 

395:俺らでジオウを神作にする

超融合するのか!?

 

396:俺らでジオウを神作にする

大丈夫か?ここでそんな手札を曝して……

 

397:鳴滝の息子

『…………とんでもねぇ力が暴れてやがる』

 

398:俺らでジオウを神作にする

姿は殆ど変わってないな……ボディに黒いラインが入ってる程度か

 

399:俺らでジオウを神作にする

おかしいな……エボルトがまるで覚醒主人公のようだ

 

400:俺らでジオウを神作にする

イッチの活躍シーン短かったな……(と言うか編集版だけ見たやつって鎧武怪人の中身がイッチだって気づけるんだろうか?)

 

401:俺らでジオウを神作にする

やれ、やってしまえ!

 

402:俺らでジオウを神作にする

さて、四つの世界を束ねた所でどこまでやれるか……

 

403:鳴滝の息子

『先ずは……裏切り者には死を、てか』

 

音速で移動したエボルトは操られたゴースト怪人を破壊する。

そしてオーマジオウへと向き直った。

 

『貴様は……エボルトだな。ただ一人、私の軍門に下る事を拒絶した仮面ライダー』

 

『お生憎様。俺は元々怪人でね。見返りを求めない正義の味方なんて小綺麗な称号は、バカどもに押し付けてきた』

 

『それは……彼らのことか?』

 

クローズビルド!

 

グリス・ブリザード!

 

プライム・ローグ!

 

『……へえ』

 

404:俺らでジオウを神作にする

……切れてる

 

405:俺らでジオウを神作にする

これはキレてますわ

 

406:俺らでジオウを神作にする

エボルトって地球にいないことが関係しているのか、それともイッチ陣営にいるからなのかわからないけど、オーマジオウが唯一持ってない仮面ライダーの力なんだ……

 

407:俺らでジオウを神作にする

そりゃお前。自分が育てて認めたビルド達を、さも自分の忠実な部下みたいに取り出されたら誰だってキレるって。

 

408:俺らでジオウを神作にする

人間大好きなエボルトさんが、その中でもトップ4に好きな人たちをこんな風に出されたら……ねぇ

 

409:俺らでジオウを神作にする

オーマジオウが持っていない力がエボルトか……これはイッチが勧誘した本当の理由?

 

410:俺らでジオウを神作にする

中身のないハリボテがアイツらと同じ訳ないだろ!ってキレそう

 

411:俺らでジオウを神作にする

うわー、ビルド組の最強フォームの目白押しだ。

でも何故だろう……四人がかりでも今のエボルトに勝てるビジョンが全く思い浮かばない

 

412:俺らでジオウを神作にする

これはオーマジオウの株が落ちたな

 

413:俺らでジオウを神作にする

「彼ら」って言ってるってことは一応オーマジオウにもレジェンドライダーに敬意を払う気持ちはあるってことなのかな?

 

ここで出したのは完全に嫌がらせにしか思えないけど。

 

414:鳴滝の息子

よし。安価も達成したし。ワイの出番はここまでや。

 

エボルトには適当な所で上がっていいってメッセージを送って、観戦席に戻るで。

 

……その前にすまん、お前ら。

百%アーマーを出されると今後のパワーバランスが酷いことになるのは今回で証明されてしまったから、ソウゴのジクウドライバーを修理するついでに細工して使えないように改良するわ。

 

415:俺らでジオウを神作にする

え、まじか!?

 

416:俺らでジオウを神作にする

他のライダーの百%アーマー見たかったのに。

 

417:俺らでジオウを神作にする

そりゃないぜイッチ!

 

418:俺らでジオウを神作にする

まぁこの時点で、時間制限ありとはいえオーマジオウとドンパチやれてるのは異常なのは分かってるけど……

 

419:俺らでジオウを神作にする

せめてロックをかけて、特定の場面だけ使えるようにしようぜ

 

420:俺らでジオウを神作にする

百%解禁後だと今後のアナザーファントム戦はともかくアナザーライダー戦がかなり悲惨なことになるから……仕方のないことなのかな……

 

421:俺らでジオウを神作にする

大丈夫か?戦兎に愛用品借りに行った時にベルトの異常を見抜かれない?

 

422:俺らでジオウを神作にする

ジクウドライバーは時計みたいなもんやろ。つまりおじさんに直して貰えるからへーき、へーき

 

423:俺らでジオウを神作にする

劇場版とかでは解禁して欲しい

 

424:俺らでジオウを神作にする

まぁ分かるんだけどさ……残念過ぎる

 

425:俺らでジオウを神作にする

嫌だ!せめて電王の百パーセントを見るまで待ってくれ!

 

426:俺らでジオウを神作にする

直接通すの反応しなくなるけど、ディケイドウォッチを間に挟めば行けるとかありそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直言って、かなり分の悪い賭けに出てしまった自覚はある。

 

いつもの俺らしくもない。

こんなの、玩具のピストルを貰った子供が、装甲車に挑むような物だ。

 

 

―――それほどまでに奴との差はあった。

 

「フフ…中々どうして、やるじゃねえか」

「成る程。確かに貴様はビルドの力を超越したようだな」

 

いま俺の足元に倒れるのは、あのビルドとクローズが合体したクローズビルド。グリスがその身を犠牲にして手に入れた絶対零度の炎を宿すグリスブリザード。そしてフェーズ1とはいえ俺を相手に圧倒する力を見せつけたプライムローグ。

 

こいつらはまぁ……言っちゃ悪いが楽勝だった。

中身が空っぽなせいもあるが、今の俺の敵じゃない。

 

 

だが目の前のオーマジオウ。コイツの一発食らって……俺の内臓全てがクラッシュしやがった。

他のアナザーファントムを取り込んでいなかったらかなりヤバかっただろう。下手したら一撃で終わっていたかもしれない。

 

「だが、この私には遠く及ばない」

 

まるであのキルバスのような理不尽さだ。

雇い主が言うには今の俺はキルバスより強いらしいし、そしてこの化け物もキルバスより強いらしいが、どうしようもなく壁を感じる。

 

「ウソ……あの怪人。オーマジオウと互角にやり合ってるというの?」

 

と、感じているのは実際に戦っている俺だけで、端から見れば互角にやり合ってるように見えるらしい。

 

名前は何だったか。タイムジャッカーって奴の女がそんな的外れな事を言っていた。

いつの間に居たのか知らないが、この戦いの結末を見届けにきたのだろう。自分達とは次元が違うと悟って青ざめている。

 

「光栄に思うといい。私手ずから貴様を葬り去ってやろう」

 

「ソイツは勘弁だ」

 

どうやらここいらで引き際のようだ。

元より雇い主にも死ぬまで戦えとは言われてない。

無理だと感じたら適当な所で離脱していいと、帰還用の道具までわざわざ用意してくれている。

今まで様々な組織でやってきたが、俺が今回こっち側についたのはそういう面で気に入ってるからだと……無駄口叩いている暇もねぇな。

 

「どうやらこのボディも完成した訳じゃなさそうだし、これ以上やり合うのは俺の性に合わない。――また今度戦ってやるよ。気が向いたらな」

 

俺はあの男の道具を起動させ、発現した灰色の壁にその身を呑み込ませた。

 

今言ったのは完全に出任せだが、あの男なら、このボディに改良の余地がないにしても、もっと強いボディを用意することも可能だろう。

 

まぁ、もうどんだけ頼まれてもこんなヤベェやつの相手をするのはこれっきりにして欲しいが、今回でオーマジオウ……ヤツの()()()()()。力ではなく心の持ち方の話だ。

どんだけ強くとも、そこを崩せば生物は容易く滅んじまう。

俺がそうだったのだから、信憑性は高いだろう。

だから新しいボディの出来次第では受けてやるのも検討しないこともない。

 

 

「よっす!お帰り!」

「……あぁ、ただいま」

 

 

あぁ、オーマジオウ。お前は可哀想なやつだぜ。

こいつさえいなければお前は永遠にお山の大将を張れていただろうに、その絶対がこんなバカに崩されようとしてるんだからよ。

 

 

 

 

 

オーマジオウ編 終

 


 

イッチ「よっしゃー!今年最後の仕事も終わったし!年末年始は皆で旅行に行くでー!」

メンバー「「「うおおお!!!」」」

 

イッチ「旅行先は……東島丹三郎は仮面ライダーになりたい。の世界や!」

 

メンバー「「「……え、どこ?」」」

 

 

オーマジオウVSイッチのソウゴ視点は次回のジオウ視聴者のスレ回で。

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