俺らでジオウを神作にする!   作:鳴滝の■■

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Kのオリジン/あまい考え

862:鳴滝の息子

『フシャー!!!』

『ほら、ほ~ら!良い子でちゅね~!……ほら、ソウゴ、ツクヨミ。今のうちだ』

『そぉっと、そぉっと』

『……この距離なら行ける!』

『おいバカ!』

『ニアゴァ!!!?』

『ギャァァァ!』

 

と言うわけで、ネコ探しを無事にやり遂げた翔太郎達。

 

『ありがとうお兄ちゃん達!』

『どういたしまして』

『また何かあったら安心して頼りな』

『…………こちらこそ!』

 

ずっと暗い顔をしていたソウゴであったが、依頼人の少女の笑顔を見て、少しだけスッキリしたような顔になった。

 

『よし。無事ネコちゃん探しも終わったことだし、事務所に戻るまえに昼飯でも食べるか!』

『あー、ごめん。今日は持ち合わせがないや』

『がはは!そんなもん、俺の奢りに決まってんだろ!肉だ!肉を食いに行くぜー!』

 

863:俺らでジオウを神作にする

何やろう。この親戚の気前の良いお兄ちゃん感は

 

864:俺らでジオウを神作にする

あって数時間の距離感ではないのに違和感が働かん

 

865:俺らでジオウを神作にする

何となくツクヨミは大食いのイメージ

 

866:俺らでジオウを神作にする

先輩風吹かしてる翔太郎は新鮮でいいな……

 

867:鳴滝の息子

『いいか。肉ってのは裏返すタイミングが重要だ。これをミスると全部台無しになる』

 

『へぇ……この時代だと、こんな風に肉を焼いて食べるお店もあるのね』

『……………ねぇ。ツクヨミに翔太郎』

『うん?どうしたの?』

『どうした?』

『仮面ライダーってそもそも何なんだろ?』

 

868:俺らでジオウを神作にする

と、おいおい

 

869:俺らでジオウを神作にする

いきなりきたか

 

870:俺らでジオウを神作にする

フフフ、よりにもよってそれを翔太郎に聞いちゃったか

 

871:俺らでジオウを神作にする

質問する相手としては大正解

 

872:俺らでジオウを神作にする

前を向けソウゴ、そこにお前が求めた答えがある

 

873:鳴滝の息子

『仮面ライダーとは何か、それはこの街が俺たちに付けてくれた名だ』

 

『え?』

 

『だと思ったが、あら不思議。街の外を一歩踏み出せば、人の良い兄ちゃんや、ヤン坊、魔法使いなんかも同じ名を名乗っていやがる……だから俺が答えを出すなら「多すぎて分からん」だな』

 

嬢ちゃんはどうだい?と視線を送る翔太郎。

 

『……そうね。私も概ね同じ意見だわ。昔は仮面ライダーは正義の味方のように思っていたけど、文献を漁れば』

 

『仮面ライダーにも悪人はいる』

 

その時、翔太郎の脳内を過ったのはかつて正義の味方であった悪のカリスマのような男であった。

 

『なら仮面ライダーって名前に意味はないの?』

 

『いや、あるさ。仮面ライダーってのは呼び名が同じなだけあって、一人一人その名に掲げたもんが違う。仮面ライダーの数だけ夢があり、希望も絶望もある。俺はこの命に代えてもこの街を守っていくことをこの名に捧げた。だから例え変身できなくなったってこの名を名乗る限り俺は風都を守る戦士で、だから仮面ライダーなのさ』

 

『……仮面ライダーに掲げたもの』

 

ソウゴは自分なら最高最善の王になることだろうかと一瞬考え、ならば民を見捨てて逃げた自分はもうダメだろうと悲観する。

 

『勘違いすんなよ。掲げたもんを必ず達成出来れば人間苦労はしねぇ。俺も昔、戦うのが嫌になって逃げたことがある……重要なのはその後立ち上がれるかだ。本気で折れそうになった時は自分の原点に立ち返ってみるのもいいかも知れないな』

 

874:俺らでジオウを神作にする

良い……凄く先輩ライダーしてる

 

875:俺らでジオウを神作にする

これはハードボイルド

 

876:俺らでジオウを神作にする

おやっさんほど冷徹には染まらず、確かな人間的温かみを持ったまま成長したハーフボイルドですわ

 

877:俺らでジオウを神作にする

あれ?でもこの感じだとソウゴ、下手したらオーマフォームになるんじゃないの?

 

878:俺らでジオウを神作にする

テラーの精神攻撃を相棒の激励だけで突破した男は言うことが違うな

 

879:俺らでジオウを神作にする

怪人ライダーだったり、ダークライダーが急増する平成ライダーにおいて仮面ライダーとは何か。ほぼパーフェクトな答えを出してて草

 

880:俺らでジオウを神作にする

そりゃ今の時代、仮面ライダーは正義の味方であるとは断言できないからな

 

881:俺らでジオウを神作にする

下手したらこのまま劇場版のオーマフォームになりそう

 

882:鳴滝の息子

『……原点か』

 

自分が仮面ライダーになった時、世界を全部良くしたい、皆幸せでいて欲しい。そんなの……王様になるしかないから仮面ライダーになった。

 

『いや、違う』

 

何となく白米がたんまりと盛られたお茶碗を見て、ソウゴは断言する。

 

俺はずっと王様になりたかった。けど別に力なんか求めてはいなかった。俺が力を求めたのは…………そうだ。アナザービルドに襲われていた友達を助ける為に、目の前の誰かを守る力が欲しかったんだ。

 

『ほら、焼けたぜ』

 

翔太郎が育てた肉が自分の小皿に置かれる。

ソウゴはどうしてそんな大切なことを忘れていたんだろうと思いつつ、肉を食べて、美味しいと呟いた。

 

『だろ?』

『よし、私も沢山食べちゃおうっかな!』

 

まだ自分の中にあるわだかまりは解消出来ていないが、自然と箸が進む。

 

 

『……金が』

 

 

翔太郎は金欠になった。

 

883:俺らでジオウを神作にする

なるほど、王になりたかった理由ではなく、仮面ライダーになった原点か

 

884:俺らでジオウを神作にする

これはまた面白い方向に進んだな

 

885:俺らでジオウを神作にする

そっか。この世界のソウゴは王様になることと、仮面ライダーであることがイコールじゃないからこういう思考回路になるのか。

 

886:俺らでジオウを神作にする

柔道部の友達が襲われてて、無我夢中で助けようとしたジオウ一話。

 

某ヒーロー漫画から言わせれば、気づいたら体が動いていたを体現したソウゴはヒーローの素質がありだったという訳やが……これはどういう進化を辿るんだろうか?

 

887:俺らでジオウを神作にする

まだ答えは出ていないみたいだけど、このソウゴはオーマフォームでもオーマジオウでもない第三の解答に行き着きそうやな

 

888:俺らでジオウを神作にする

翔ちゃんは金欠になっちゃったのね

 

889:鳴滝の息子

『あー、これで。それと……これだろ?あとは、こいつも必要か?』

 

そして昼食を終えて、探偵事務所へと戻った翔太郎達。

 

 

『これが、俺達が調べたアナザーファントムに関する資料だ』

 

『これが……』

『すごい多いのね……』

 

大量に積み上げられたアナザーファントムの情報に二人は唖然とする。

 

『まぁ全部に目を通してたら何日掛かるか分かったもんじゃねぇし、このホワイトボードを使って説明するぜ』

 

890:俺らでジオウを神作にする

お、ホワイトボードか

 

891:俺らでジオウを神作にする

何か体育座りしてるソウゴ達可愛いな

 

892:俺らでジオウを神作にする

流石にアナザーファントムの事件捜査パートはなかったか

 

893:俺らでジオウを神作にする

アナザーファントム関連って言ったら風都の外の話になるし、まあそこまで移動はしないよな

 

894:俺らでジオウを神作にする

これはどこまで翔太郎達がイッチに迫れているのか気になる

 

895:俺らでジオウを神作にする

イッチが今まで翔太郎達に言及してこなかったから対面はしていないと思うけど

 

896:鳴滝の息子

「まず、俺たちが依頼を受けたのは半年ほど前の話だ」

 

欠伸が出るほど平和な日常を謳歌していた、そんな翔太郎達の元に訪れた一人の女性。

 

『あの人を、鳴滝さんを止めて下さい!』

 

彼女は鳴滝というかつて命を救ってくれた恩人の凶行を止める為、俺たちに依頼をしてきた。

ガイアメモリ……俺たち関連の事件の匂いを嗅ぎ付けた俺たちはその依頼を受けて、鳴滝という男に調べた。そしてその男こそが、アナザーファントムの製作者だったというわけだ。

 

 

「アナザーファントムの製作者」

「あんな化け物を一人で生み出したというの?」

 

 

あぁ、そいつは数ヶ月前に起きたとある悪の組織の崩壊と新設に大きく関わった人物であり、『最低最悪の怪人』を作るべく今もどこかで研究を続けている。

怪人を作る目的は、過去現在未来において存在を抹消したい相手がいるんだそうだ。そいつ個人に関係のない人々を襲う意思はないそうだが、だからって意思を持ったアナザーファントムが勝手に行動して被害が出る分に関しては仕方がないと割りきっている部分がある。恐ろしいほどの天才で……すごい迷惑なやつだな。

 

俺たちはそいつが過去に利用していた施設を見つけ出し、アナザーファントムの設計図を手に入れることに成功したが、まだ本人を見つける所までは行ってねぇ。

 

「その相手って……俺?いや、ゲイツもなのか?」

「普通に考えれば未来のオーマジオウであるソウゴだけど……そっか。アイツらはゲイツも狙ってた」

 

安心しろ。狙いはお前達じゃない。

もしそうなら、俺たちの方からお前らに接触してるさ。

 

多分お前らが狙われるのは……邪魔だからだろうな。

アイツらの成長に必要なライダーを倒されたくないんだろう。

 

「……つまり、タイムジャッカーをどうにかすれば解決するって事かしら?」

「そっか。アナザーライダーが生まれなければライダーは消えずに済むもんね。なら前に戦ったアナザーファントムの言葉通りなら俺たちがライダーと敵対する必要がない以上、表には出てこない筈……戦いを終わらせることができるかも」

 

と言っても、アナザーファントムには稀に独自の意思で動くようなやつもいるから、根本的な解決は製作者である鳴滝という男を止めることだ。

 

「……そう言えば、翔太郎はジョーカーだっけ?そのアナザーライダーはまだ作られていないんだよね?」

 

多分な。だから記憶も力も消えてない。

 

「なら、もし歴史が消えたらそのウォッチを押してみて。そしたら戻る筈だから」

 

897:俺らでジオウを神作にする

おぉ……想像の五倍ぐらい真実に迫ってた

 

898:俺らでジオウを神作にする

流石は探偵

 

899:俺らでジオウを神作にする

イッチの野望の片方までバレてるとは

 

900:俺らでジオウを神作にする

……ふぅ、どうやら鳴滝に全力の張り手をする、てやつはバレてないようだぜ

 

901:俺らでジオウを神作にする

マジか、殆ど的中してんじゃん

 

902:俺らでジオウを神作にする

この翔太郎達に依頼を出した女性って誰だ?

風都の女なら……イッチの力を狙ってるとか嫌な予感がするが

 

903:俺らでジオウを神作にする

>>902

ダブルのよくあるパターンだと、イッチの力を利用しようとしてるとかそんな感じだろうけど

 

904:俺らでジオウを神作にする

そういやイッチの下の名前って何なんやろう……

 

905:俺らでジオウを神作にする

これだけだと、犯人が鳴滝になってしまう

いや、鳴滝ではあるんだけども

 

906:俺らでジオウを神作にする

これって、あれやろ。

>そしてその男こそが、アナザーファントムの製作者だったというわけだ。

て、翔太郎が言った所で、不気味なイッチの後ろ姿が映るやつ。

 

907:鳴滝の息子

「お前、本当にいいのか?」

「えっ?いやだって……このウォッチを俺が受け取ったら翔太郎は仮面ライダーじゃなくなるし」

「そうじゃねぇんだ。俺の事情なんて関係なしにお前は……このウォッチを受け取らなくていいのか?」

 

ここでもう一度ダブルウォッチを差し出した翔太郎。

 

「……うん、受け取らない」

 

あまり間を置かずソウゴは答えた。

 

「俺が仮面ライダーになったのは目の前の助けを求めてる人を助ける為なんだ。今までの俺は弱かったから守る為に力が欲しくて……皆からその力を譲り受けた。けど、分かったんだ。他人から力を受け取って強くなっても…………それじゃあ心は弱いままだ。本当に強くなったとは言えない」

 

「……へぇ。自暴自棄になったかと思ったが、お前なりに答えを出したという訳か。分かった!ならこのウォッチは()()()()の物だ」

「そう言えば……さっきから気になっていたんだけど、俺たちってどういうこと?」

「俺はジョーカーでもあるが、Wっていう仮面ライダーでもある。ダブルは二人で一人の仮面ライダーで、相棒はその片割れなのさ。ほら、この緑の部分だ」

「その人は……今どこに?」

「外せない事件を追ってる。戻って来るのはもう少し先になるだろうな」

 

 

908:俺らでジオウを神作にする

これがソウゴの今の答えか

 

909:俺らでジオウを神作にする

何かオーマジオウにぶっ刺さる解答やな

 

910:俺らでジオウを神作にする

力だけ強くなっても意味がない、心も一緒に強くならないとね、て話か。

 

911:俺らでジオウを神作にする

これは……取り敢えずウォッチを返還するというルートにはならなそう。

 

912:俺らでジオウを神作にする

確かに百パーセントを手に入れてから、原作以上に成長したんだと思って必死に戦っていたソウゴだけど、案外心の方は原作とあんまり変わんなかったのかも

 

913:俺らでジオウを神作にする

ただな……出来ればその答えに行き着く時にはゲイツが側にいて欲しかったな

 

914:俺らでジオウを神作にする

翔太郎はこっそりソウゴのポケットにダブルウォッチを忍ばせそう

 

915:俺らでジオウを神作にする

イッチ編集版ジオウで、エボルトが心の底は見えたとか言ってたけど、もしかしてオーマジオウは今のソウゴみたいに力は最強だけど、中身は意外と脆いのかな。

 

916:俺らでジオウを神作にする

身も心も最高最善なオーマジオウが誕生する未来が見える

 

917:俺らでジオウを神作にする

フィリップはやはり別件で……今回合流するのは難しそうやが、最終決戦時に出てくれたりしないかな

 

918:俺らでジオウを神作にする

このソウゴの答えってウォズ的にはどうなんやろ?

嬉しいのかな?

それとも快く思わない?

 

919:俺らでジオウを神作にする

>>918

少なくともオーマジオウは喜んでそう。あの人、ソウゴを見る視点が完全に孫を見るお爺ちゃんだから。

 

920:鳴滝の息子

「……よし、話も一区切り付いた所で俺が森に誘導したアナザーファントム。やつをどうにかしないといけねぇ。あれは恐らくユートピア……俺たちが過去に戦った怪人を元に作られている。他と分ける為にアナザーユートピアと言わせてもらうが、あれに夢と希望を奪われたら倒すしか被害者が助かる道はない」

「……勝てるの?このダブルってのが翔太郎達が万全の状態だとすると、ジョーカーは半分しか力を発揮出来ないんじゃない?」

「ふっ……まぁ見てな」

 

921:俺らでジオウを神作にする

何か勝算があるのか?

 

922:俺らでジオウを神作にする

さっきので勝てると踏んだのなら不味いぞ。アナザーダブルの力が追加されとる

 

923:俺らでジオウを神作にする

あれ?……もしかしてこれって、アナザーファントムを良いところまで追い詰めるけど、アナザーダブルの力を使われて、ジョーカーの力が消えるパターンでは?

 

924:俺らでジオウを神作にする

ダブルウォッチを渡しても大丈夫って言ってたのが鍵になるんだと思うが、何があるんだろう?

 

925:俺らでジオウを神作にする

不味い。この二人、アナザーユートピアの変身者についてまだ何も分かってねぇ

 

926:俺らでジオウを神作にする

そもそも今回のアナザーユートピアに中身がいるって気づいてるんだろうか?

 

927:俺らでジオウを神作にする

ジョーカーのまま倒せるんだったら序盤で倒さなかった意味が分からないし、やっぱりフィリップか……アクセルを助っ人として呼んでくる流れなのかな

 

928:俺らでジオウを神作にする

ソウゴの問題は解決したようやから、次はアナザーユートピアやな

 

929:俺らでジオウを神作にする

アナザーユートピアって今思ったけど、ジオウと戦ってる時は一方的に叫んでいるだけで、ジョーカーが現れてから会話し出してるのよな。

 

……つまり、アナザーユートピアの憎悪は翔太郎に向いてるようだが……情に揺れる翔ちゃんがあんなのぶつけられて大丈夫か?

 

930:俺らでジオウを神作にする

まだ一波乱ありそう

 

931:俺らでジオウを神作にする

あとイッチの怪人って見た目こそラスボスモチーフだけど、中身は技術の集合体だからユートピアをちょっと強くしたやつって思って挑むと危ないんじゃ……まぁ今回は変身者が使いこなせていないのかもだけど 

 

 

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