俺らでジオウを神作にする!   作:鳴滝の■■

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ベストフレンド2019

1:鳴滝の息子

待たせたな。

アナザージオウ編が始動するで

 

2:俺らでジオウを神作にする

おっ!

 

3:俺らでジオウを神作にする

イッチきた!

 

4:俺らでジオウを神作にする

何か久しぶりな感じがするな

 

5:俺らでジオウを神作にする

やったぜ!

 

6:俺らでジオウを神作にする

二話分ぐらい時間が空いたな

 

7:俺らでジオウを神作にする

よかった。てっきりイッチはオーマジオウにやられたものかと……

 

8:俺らでジオウを神作にする

生きてた!

 

9:俺らでジオウを神作にする

ひゅー!また俺たちの神作が始まるぜ!

 

10:鳴滝の息子

そんじゃあ早速本編に移るで。

 

今回はアナザージオウ編。

 

シノビ、クイズ編をやってないから薄々分かってたかもしれんが、キカイ編はなしや。

……まぁキカイ編の場合、前者の二つとは違ってソウゴがイマジネーションで生み出した仮面ライダーっていう、ちょっと特殊な出で立ちなんやが、ワイらでどうこうする以前に、こっち世界のソウゴはキカイを想像しなかったみたいや。

 

そんな訳でアナザージオウ編とはなるのだが……、先ずはこの期間にソウゴは高校を卒業してな。

 

 

常磐ソウゴ、18歳 無職──とはならずに、どうやら何か始めたみたいや。

 

 

場所はクジゴジ堂。

大きな板を持って、えっちらほっちらと歩を進めるソウゴはやっとのこと目的地である玄関前に着くとそれを下ろして一息をついていた。

 

 

「ふぅ……」

「おや?それは何かな?」

「お?気になる?やっぱ気になるよね!」

 

汗を拭って満面の笑みを浮かべるソウゴ。

それにやけに上機嫌だがどうしたのだろうか。

最近はアナザーライダーもアナザーファントムも出ずに平和な日々が続いているが……と、ウォズは布で被われた板を見る。

 

「やっと完成したんだ。これで今日から俺も、この『なんでもジオウが解決事務所』の王様だ!」

 

デデン!

ソウゴが勢いよく布を捲ると、出てきたのはまさかのソウゴが立ち上げた会社の看板である。

 

 

……と言うわけで、なんでも屋を始めたみたいやで。

 

 

11:俺らでジオウを神作にする

おお!我が魔王も社会人になったというのか!

 

12:俺らでジオウを神作にする

ノリが黎斗だけど大丈夫か?

 

13:俺らでジオウを神作にする

流石にまともな所に就職はしなかったみたいだけど偉いぞ!ソウゴ!

 

14:俺らでジオウを神作にする

ついに常磐ソウゴが王様に?

 

15:俺らでジオウを神作にする

大丈夫?自営業だと確定申告しないといけないけど

 

16:俺らでジオウを神作にする

何でも屋か……

 

17:俺らでジオウを神作にする

会社としてやっていけるかどうかはおいておくとして、その行動力は凄いと思う

 

18:俺らでジオウを神作にする

高校卒業後に起業しちゃったかー!

 

19:俺らでジオウを神作にする

拠点は変わらずクジゴジ堂になる感じなのかな?

 

20:鳴滝の息子

>>19

そやね。

大叔父さんにはもう許可は貰ってるようで、若干模様替えしているみたいやが、拠点は変わらないそうや。

 

多分こうなったのはレジェンドライダー達との出会いが大きかったんだろうけど、ソウゴが今取ろうとしている資格やSNSの展開、児童養護施設へのボランティア活動とか自治体との連携……色々みる感じ、結構ガチでやっていくみたいやで。

ソウゴは赤点取ってたり、ちょっと言葉足らずだったりとオツムの弱いような所も見せるけど、お前らの知っての通り、やれば出来る子やからね。

このまま真面目にやっていけば食いっぱぐれることはないと思うぞ。

 

21:俺らでジオウを神作にする

実際、フォーエバーのソウゴは秀才君だったし、真面目にやればこれぐらいは本編でも出来そう

 

22:俺らでジオウを神作にする

かなり具体的な設計図を描いているみたいだけど、そっから最高最善の魔王まで持っていけるのか?

 

23:俺らでジオウを神作にする

何かこの世界のソウゴは全てのライダーの力を手に入れれば王様になれる!って本編みたいに考え方がワンパターンじゃなくて、自分なりに最高最善の王様になるにはどうすればいいか考えながら一歩一歩踏み出している感じがあって人間としての成長が感じられる……

 

24:俺らでジオウを神作にする

>>23

本編後ならライダーの力を継承する以外の道を見つけられたんだけど、それを加味しても、この世界のソウゴの精神的な成長速度が凄まじいのが伺えるね

 

25:俺らでジオウを神作にする

イッチが誘導してるのもあるけど、やっぱレジェンドとの交流が割り増しされてるのがデカイんだろうよ

 

26:俺らでジオウを神作にする

イッチの解説を見るに何でも屋とは言いつつ、某ジャンプの天パ組とは違って、地域密着型の便利屋さん(鳴海探偵事務所)の方がイメージが近いのかもしれんな

 

27:俺らでジオウを神作にする

まだどんな仕事を引き受けるのかは分からないけど、幼稚園で読み聞かせとかしてそう

 

28:俺らでジオウを神作にする

これって社員はソウゴだけなのかな?

それともウォズとツクヨミは入ってる?

 

29:俺らでジオウを神作にする

もうゲイツは、こいつは魔王にはならないって見切りをつけて未来に帰ってもいいと思うの……

 

30:鳴滝の息子

おっと。

ここでソウゴ達が看板の出来に話し合っていると、ツクヨミが登場したようや。

 

「あら、看板出来たのね」

「うん!どう?凄いでしょ、天才的でしょ、感動的でしょ!」

「確か、城戸さんからの紹介で有名なデザイナーの人にデザインして貰ったんでしょ?私からしたら斬新的……と言うには古く感じちゃうけど、何だか引き込まれるみたいで、とっても魅力的だわ」

「俺もこれは凄い気に入ってるんだ。ここから俺の王様としての日々が始まるんだ!ってワクワクする!」

 

二人して看板の出来には大満足である。

ツクヨミは未来人なので雇用関係は結べないそうだが、手伝いならなんでもするとかなりやる気のようだ。

 

「…………我が魔王。分かっているとは思うが、君はまだライダーの力を全て継承していない、言うなれば王見習いだ。それで王を名乗るのは少々早計だと思うのだが、」

 

ウォズはこんな所で満足して歩みを止められたら堪らないと、やんわり窘めようとしているが、あんまりにもソウゴが嬉しそうなのであまり強くは当たれないらしい。

 

「お、早速仕事のメールだ!」

 

そんな訳で二人は現場に向かうことになる…………

 

 

 

移動時間もあるし、ここで一回ゲイツ君が何をやっているのか見ていきたいと思う。

 

 

さてさてゲイツ君がいるのは…………おっと、見つけた。

どうやらファムちゃんの用意したセーフティハウスに転がり込んでいるようや。

 

「ハァァクション!!!」

「摂氏39.7度……風邪ですね。最近平和でしたから気が緩んだんでしょう」

「くそっっ、こんな所でゆっくりしている訳にはいかない!」

「何言ってるんですか。暫くは安静ですよ」

 

病気を治そうとでもしたかREVIVEウォッチを使おうとしたので、それを取り上げたファムちゃんは、「ていっ」ゲイツに脳天チョップ。

 

「はぅぅ!?」

 

ピカピカと星を散らせてゲイツ君は気絶してしまった。

 

 

つまり今回は参戦してこれないみたいや。

 

 

 

31:俺らでジオウを神作にする

早速仕事が舞い込んできたかと思ったらゲイツは出ないのか

 

32:俺らでジオウを神作にする

彼女の家に転がり込んでるみたいな感じとはいえ何気にゲイツが未来組の中で一番現代に順応してて笑う

 

33:俺らでジオウを神作にする

病人に気絶チョップなんてしても大丈夫なのか

 

34:俺らでジオウを神作にする

やっぱり進化してからファムちゃん落ち着いたな

 

35:俺らでジオウを神作にする

折角のアナザージオウ回なのに風邪かよ!

 

36:俺らでジオウを神作にする

ファムちゃんならドライブ関連のアイテムでシフトマッドドクターを使えないかと思ったけど、あれって怪我しか治せないんだっけ?

 

37:俺らでジオウを神作にする

ゲイツがアナザージオウ編で出られないとなると、ソウゴは自力でアナザージオウを倒さないといけなくなるからまた展開が代わりそう

 

38:俺らでジオウを神作にする

よりにもよってリバイブ初登場回に出られないとは……

 

39:俺らでジオウを神作にする

……もしかしてこれでソウゴとゲイツの友好関係深める一番のイベント潰れた疑惑ある?ヤバない?

何かの間違いでソウゴがファムちゃん殺っちゃったら取り返しのつかないことになるで

 

40:俺らでジオウを神作にする

これは風邪を引いたのか、感染させたのか……

 

41:俺らでジオウを神作にする

ゲイツが出られんのはキツいな。

アナザージオウ回ってことはアナザーライダー勢揃いの回でもあるのに

 

42:鳴滝の息子

『それで依頼人って言うのが……君?』

『うん。お金はこれだけしかないけど……駄目かなぁ?』

『ぜんぜん大丈夫!確か迷子の犬探しだったよね?その子の写真とか、居なくなった時のこととか教えて貰ってもいいかな?』

 

 

そうこう話しているうちにソウゴは依頼人である女の子の元に着いたみたいや。

歳は12歳ぐらいやろうか。千円と小銭が少しのがま口財布を広げて、迷子犬を探してほしいと言う。

 

「前にね。ママがプロの迷子探しの人を雇ってくれたんだけど、見つけられなくて、もうパグのことは諦めなさいってママには言われたの。でも私……パグにまた会いたくて」

「任せて。なんたって俺は迷子のペット探しのプロから太鼓判を捺される、迷子探しの王様だから」

 

「……ねえ、貴方のお母さんにはこの事は話してないの?」

 

胸を張るソウゴだが、ここでどうして子供だけでこんな依頼をしてきたのだろうかとツクヨミは不審に思って尋ねる。

 

 

「うん」

「……このパグって子。何歳ぐらいか分かる?」

 

「パグは私が赤ちゃんの頃にママが拾ったの。その頃にはもう大人だったから……13歳ぐらい?」

 

写真に写るフレンチ・ブルドック。パグと言われている犬はかなりの老犬といった様子だった。

それで13歳でプロが見つけられなかった。犬の寿命は長くて15歳ぐらいであることを知っていたツクヨミはもしかしたら、もう死んでいるかもしれないと悟る。

そして母親に相談しないで、依頼を持ちかけたということはこの子も心の何処かでは分かっているのではないか。

 

ならば今回の依頼は無意味だ。

断ろうとツクヨミは少女に目線を合わせてしゃがみこむと、逆に立ち上がったソウゴに手を掴まれて立ち上がらされる。

 

「よし。今聞きたいことは全部聞けたし、早速探しに行こうか!」

「え?ちょっとソウゴ!そんなことしなくても、もう!」

 

「俺は一度引き受けた依頼は断らないよ。それに百聞は一見にしかずって言うじゃない?俺は自分の目で見たことしか信じないから」

 

先ずは、この子と最後に居た少女の家まで行こうと少女の道案内を頼りに二人は歩き出す。

 

 

 

サクッと調べたんだけど、このパグって子。ボケて首輪を噛みちぎって逃げ出したはいいけど、車に轢かれて原型が分からなくなった後で野犬として処分されてるね。家族は知らないみたい。

 

 

43:俺らでジオウを神作にする

マジか

 

44:俺らでジオウを神作にする

無慈悲な真実

 

45:俺らでジオウを神作にする

一回目でこれかよ

 

46:俺らでジオウを神作にする

やっぱり死んでたのか………うちの犬も死ぬ前はボケて暴れる時があっけど、この子はその時に家の外に出ちゃったんだろうなぁ

 

47:俺らでジオウを神作にする

老犬だし……目も見えなくて耳も遠いから、車が来るのも分からずに道路に飛び出しちゃったのかな

 

48:俺らでジオウを神作にする

これはまたゴーストウォッチが活躍する感じ?

 

49:鳴滝の息子

『ここで……首輪が切れてたの』

『成る程……』

 

 

このままだとあれやし。折角ならアナザーファントムとして蘇生させる?

 

50:俺らでジオウを神作にする

おいこら

 

51:俺らでジオウを神作にする

人の心ないんか?

 

52:俺らでジオウを神作にする

やめーい

 

53:俺らでジオウを神作にする

でもその方が面白そうなのは分かる

 

54:俺らでジオウを神作にする

このままだと多分、女の子にパグはもう帰ってこないことを分からせる感じになると思うけど、一応蘇えらすから会えはするのか

 

55:俺らでジオウを神作にする

と言うか、そのパターンだと原作のゴースト回みたいに過去に遡って車に轢かれたことをなかったことにするのでは?

 

56:俺らでジオウを神作にする

>>55

ヒント:寿命

 

57:俺らでジオウを神作にする

あ…………察し

 

58:俺らでジオウを神作にする

確かにそれなら……ご都合主義にはならなそうだが

 

59:俺らでジオウを神作にする

つまり一瞬でも会えるか、永遠に会えず女の子がもやっとして終わるか

 

60:俺らでジオウを神作にする

それなら………ありなんかなぁ

 

61:俺らでジオウを神作にする

いきなりアナザーファントムは流石に鬼畜過ぎる

 

62:俺らでジオウを神作にする

>>61

まぁ今のソウゴなら行けるやろ。

……行けるよな?

 

63:鳴滝の息子

よし。

そんじゃあアナザーファントムにして復活させるで。

しかも本編未登場だった555モデルのカオス・オルフェノクや。

元となる亡骸はないけど幸いなことに、女の子の周りをチカチカ幽霊となって飛んでるからそいつにウォッチを埋め込みます。

 

『オオオオオオオオ!!!!!!』

 

『な、危ないッ!?』

 

と、流石に犬がアナザーファントムの力を受け止められる訳もなく、暴走して女の子を手にかけようとしてしまう。

これに脊髄反射で対応したソウゴは女の子を抱き寄せ、素早く変身!

 

『何でこんな所で!』

 

早さを優先したのか成ったのは通常のジオウだ。

これでは相手にならないということをジオウは身に染みて理解している。

急いでツクヨミに女の子を預けたジオウはジカンギレードを投擲し、煩わしそうにカオス・オルフェノクがそれを払いのけた刹那で、ジオウセカンドのウォッチを切った。

 

ジオウ・(セカンド)

 

 

64:俺らでジオウを神作にする

おお!これ格好いい!

 

65:俺らでジオウを神作にする

投げられたジカンギレードで一瞬ジオウの姿が隠れたと思ったら、ジオウセカンドに切り替わってる!

 

66:俺らでジオウを神作にする

なんやその格好いいフォームチェンジは!

 

67:俺らでジオウを神作にする

イッチのカメラワークが冴え渡ってる

 

68:俺らでジオウを神作にする

狙ったとしたら凄すぎますよ

 

69:鳴滝の息子

『一応聞くけど、君は話し合いとか出来るタイプじゃないよね?』

『オオオオ!!!!!!』

『重いッッッけど、これは受け流せる!』

 

絵に描いたようなパワータイプのカオスオルフェノクは、変身者の元が四足歩行であることもあってか動きが乱雑だ。無理やり肉体構造的に二足歩行となったため、足運びも悪い。

 

ジオウは横へと流して無防備となったカオスオルフェノクの背中を蹴りつける。

 

『オオ!?』

 

続け様に剣戟を浴びせれば、それはゴロゴロと転がっていった。

 

『でも、やっぱり固いな……』

 

今のでアナザーライダーならば倒れていたであろうが、カオスオルフェノクは事も無げに立ち上がる。

やはりジオウセカンドになってもアナザーファントムとはそれだけスペックに差があるということである。

 

『なら、これでどう?』

 

【仮面ライダー!ライダー!】

 

【ジオウ!ジオウ!】 

 

【レッツゴー!カクゴー】 

 

【セカンド!】【クロス!】【ゴースト!】

 

 

なら足すだけだ。

仮面ライダージオウセカンド ゴーストアーマー

ジオウセカンドの後頭部からは無敵ゲーマーを思わせる黒髪のような物が腰辺りまで伸び、一つ目の紋様が胸部に浮かび上がったかと思うと、黒いパーカーがジオウセカンドを包んだ。

 

『よし』

 

パーカーなので、恐らく意味があるのだろうとフードを被るジオウ。

そしていざ、カオスオルフェノクへと向き合うと、後ろからひょいっとフードを摘ままれて脱がされてしまった。

 

『あれ?』

 

その誰かには気づけず、何故脱げたのか分からないものの、もう一度フードを被るジオウ。

 

間を置かずにまたフードを脱がされた。

 

『え?』

 

訳が分からずに、取り敢えずまたフードを被ろうとすると、今度はその誰かはジオウの頭を叩いて怒鳴った。

 

 

『な~に戦闘中にフードなんて被ろうとしてんだ!戦いを舐めてんのかお前!』

 

『え、誰……ってオバケ!?』

 

ジオウが振り返ってそこにいたのは、ユラユラと揺らめく、一つ目の幽霊、仮面ライダーゴーストに序盤だけ登場していた謎のマスコット、ユルセンであった。

 

70:俺らでジオウを神作にする

ここでユルセン!?

 

71:俺らでジオウを神作にする

お前!ゴースト編で猫になってなかったか!?

 

72:俺らでジオウを神作にする

どうして?ゴーストの力を使ったから?

 

73:俺らでジオウを神作にする

まさかのユルセン

 

74:俺らでジオウを神作にする

こいつは予想出来なかった

 

75:鳴滝の息子

『キミ、何者?』

『何者って、お前がそのゴーストウォッチを使ったから呼び出されてやったたんだろうが。王様だが魔王だが知らないがなぁ~この俺様を呼び出すとは高くつくぜ!』

『高くって、別に呼びたくて呼んだ訳じゃないんですけど』

『あ~そんなもん知るか!呼ばれちまったもんは仕方ないだろ!王様が一々ケチなこと言うんじゃない!』

 

『オオオオオオオオ!!!!!!』

 

二人のやり取りに割ってはいるカオスオルフェノク。

ジオウはそれにぶつかって尻餅をついたが、ユルセンはカオスオルフェノクの攻撃を透過し、その場から動くこともなかった。

 

『なにそれズルい!』

『へへへ、まぁ俺様に肉体はないからな~。しっかしアイツ、驚いたな~タケルと同じタイプじゃないか』

『同じ?』

『入れ物と中身が別々なんだよ。幽霊になったアイツの代わりの体をその時計みたいな形をしたアイコンっていう装置で代用して戦っていたんだが…………このまま倒せば普通に死んじまうだろうよ。ま、敵だし是非もないよね!』

『いや、ダメでしょ!アナザーファントムに意識を乗っ取られて無理やり戦わされてるだけかもしれないじゃん!』

 

『はぁ?何お前までタケルみたいなこと言ってんだ。それに助けるって言ったってどうするんだよ?アイツお前よりも強いし、ぐだぐたしてたら殺されちまうぞ?』

 

争いというのは同レベルのものとしか発生しないとは言うが、それを諌められるとしたら圧倒的な強者のみである。オーマジオウなら話は別だが今のジオウにはアナザーファントムを無力化して話し合いの場に持っていけるほどの隔絶した力はなかった。

 

『うん。俺一人じゃ無理だ。でもだからゴーストの力はキミを呼んでくれたんじゃないかな?』

『はぁ?』

『俺がこの姿でライダーの力を借りる時はいつもその時一番必要な力が備わっていた。だからキミもそうだと俺は思ってる』

『そんなこと言われても、俺に戦う力なんてないし、せいぜいアイコンのことを教えることぐらいしか出来ないぞ』

『なら、それを教えて欲しい。タケルって天空寺タケルのことだよね?幽霊になったって言うけど、俺があの人と最後に会った時はちゃんと人間だった』

『それはアイコンを集めると願いが叶うだとか、アイツにも色々あってだな~第一こいつにそれが当てはまるかも分からないし……う~ん。あ、そういやこいつって今さっきここで現れたんだよな?だとしたらここの地縛霊がもとになってるのかもしれないな。何か心当たりとかないか?』

『ここでって……』

 

思い当たる節と言えば一つしかなかった。

ソウゴが女の子の方を見ると、彼女はカオスオルフェノクを目で追っていた。

 

『もしかして……パグ?』

 

女の子がカオスオルフェノクへと手を伸ばす。

 

『待って!危ないわよ!』

 

だがツクヨミの心配とは裏腹にカオスオルフェノクの様子がおかしい。

 

『オオオオ!?ギゥッ……ギャギャ…………カナチャン……オオオオォォォ…………カナチャン………オオオオォォォ!!!』

 

『やっぱりパグ!パグなんでしょ!』

 

『そんな……』

『あ~こいつは駄目だ。たく、悪趣味な野郎がいたもんだぜ』

『どうにかならない……よね』

『無理だな。俺たちは決して神様じゃない。何でもかんでも願いを叶えるなんて出来ないし、出来ちゃいけないんだ。喋れるってことは賢くなったんじゃなくて自分が犬であったことも忘れちまってるってことだ。このパグってやつは死んでから相当時間が経ってる。……終わらせてやれ』

 

『……分かった』

 

ジオウはジオウⅡウォッチを武器へと装填し、ジオウセカンドウォッチとゴーストウォッチを押す。

 

するとユルセンは武器へと吸い込まれて、とてつもないエネルギーがジオウに宿った。

 

『…………』

 

知っていた。

今までの出会いが順調だっただけで、世界にはこういった理不尽が溢れている。

いつも誰かが助けてと手を伸ばして、誰も知らず知らずのうちに死んでいく。

そんな世の中だから自分は王様になりたいんだとソウゴは思った。

 

生者も死者も救う。これがその事に繋がるのかはわからないが、だからこそ俺が歩みを止めるわけにはいかないと──剣を振り抜いた。

 

 

 

一撃、二撃、三撃、と本当なら一発で終わらせてしまいたかったが、アナザーファントムはその強さが故、死体撃ちのようになってしまう。

 

 

 

 

『やめて!パグを殺さないで!』

 

 

女の子の泣き叫ぶような声がソウゴの背中を重くした。

 

 

『ハァァァ!!!!』

 

そして最後の一撃。それに伴って遂にカオスオルフェノクは弾けた。

まるで何もなかったかように消滅していくが、何故かパグのものと思われる首輪だけが残った。

 

『なんで!なんで!?』

 

泣き叫ぶ女の子。

ソウゴはただゆっくりと無力感に苛まれながら首輪を拾い上げた。

 

『………………』

 

巻き戻ーる!

 

対象の時間を24時間ほどまで巻き戻す力だ。

ユルセンの話が本当ならとても間に合う筈もないが、ソウゴはそれを使ってしまう。

 

『やっぱり駄目か…………』

 

巻き戻りの上限が過ぎてもパグの体が戻ることはなかった。

 

『ワンっ!』

 

『『え?』』

 

だからそれは奇跡なのだろう。

首輪がひとりでに浮き上がったかと思うと、キラキラと輝く小型犬、恐らくパグだと思われる犬が出現して女の子へと走り出した。

 

 

『パグ!!!』

『ワンっ!』

 

女の子とパグが抱き合う。

 

『…………どうして?』

『別に生き返った訳じゃない。ジジイに言ってちょっとだけアイツの魂に体を貸してやってるだけだ』

『ユルセン』

『今回だけの特別サービスだ。もう俺様は何もしてやらないからな』

『……ありがとう!』

『わ、ちょっ!抱きつくなよ!』

 

 

それは飼い主とペットが最後にお別れをするだけの5分にも満たない瞬く間の奇跡。

この場にいるもの達にしか共有出来ない夢のような時間であったが、最後まで諦めなくてよかったとソウゴは思った。

 

76:俺らでジオウを神作にする

良かった……良かった……

 

77:俺らでジオウを神作にする

ペット関係は普通に泣く

 

78:俺らでジオウを神作にする

ユルセン、お前ってやつは!お前ってやつは!

 

79:俺らでジオウを神作にする

初めての依頼で最悪な結末にならんくて良かった

 

80:俺らでジオウを神作にする

辛い展開だった……けどよく耐えた!やはりジオウは神作である!

 

81:俺らでジオウを神作にする

知ってるか?まだ序盤なんだぜ?

 

82:俺らでジオウを神作にする

このテンションが一章の間に何度も起こったら流石の俺たちの業界でも拷問です。

 

83:鳴滝の息子

そんじゃあ、カオスオルフェノク以外のアナザーファントムを街にばら蒔くで~

 

84:俺らでジオウを神作にする

>>83

だからさぁ!

 

85:俺らでジオウを神作にする

>>83

もっと余韻を味あわせて!

 

86:俺らでジオウを神作にする

展開が早すぎる!

 

87:俺らでジオウを神作にする

地獄を作ろうとするな!

 

88:俺らでジオウを神作にする

この悪魔の科学者め!

 

89:俺らでジオウを神作にする

なんだ?今まで積極的に一般人は狙って来なかったのに今回からそれもラスボスムーヴの為に解禁するのか?

 

90:俺らでジオウを神作にする

ヤバイ……下手をしたら今までのアナザーライダーとアナザーファントムがソウゴに襲いかかる!

 

 

 

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