俺らでジオウを神作にする!   作:鳴滝の■■

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ジオウセカンド✖アナザージオウ2009

加古川飛流が覚悟を決める少し前の話。

 

 

 

「な、何故バスが動いている!?」

 

動揺したスウォルツに悟られないように俺は喜びを噛みしめる。

 

ジオウに変身して時止めの支配から脱却した。

 

どうしてこうなったのかは分からない。ジオウの力の源は殆ど奪われている状態でこれだから、最初は時止めには制限時間だとか莫大なエネルギー消費などの制約があって、それをバラさない為のブラフなのかと考えたが、情報が不確定過ぎて絞り込めなかった。一先ずはベルトでそういう機能があったのかな?と思うようにする。

 

依然として戦況は彼方が圧倒的に有利。今までソウゴが継承してきたライダーとアナザーライダー全ての力をスウォルツは持ち、こちらは残りカスという劣勢の最中だ。

 

それでも、仮面の下で笑みを浮かべてしまうほど俺は嬉しかった。

 

飛流……キミは凄い!やり遂げたんだ!キミの仮面ライダーを!

 

常磐ソウゴにとって仮面ライダーとは単なる名称の一つではない。その名に捧げた信念と覚悟。例え己の生涯を掛けて達成することが出来なくとも、その瞬間瞬間に輝いた軌跡は個人にとって何物にも劣るまいと本気で思っている。

 

そしてそれを尊重したいと……もちろん、掲げたモノによっては敵として対立することにはなるが、貶したり真っ向から否定したりするつもりは更々ない。

ただ出来ればその願いが他者を傷付けるようなものでなければと切実に願った。そして加古川飛流が掲げたそれは死んだ両親を助けたいという世界の法則をねじ曲げかねないものだ。

 

それが正しいことなのかどうかソウゴはギリギリまで迷っていた。

過去に三日後の未来からきた自分が世界ごと消えてしまった事例もある。両親が生きていた未来と死んでしまった未来が分岐するだけならいいが、どちらか一つに併合するリスクは無視できるものではなかった。

 

だから、もう嫌だ帰りたいと彼が叫んだ時、ソウゴはそのまま現代に帰還することも考えた。

 

力だって今の状態で挑むよりもゲイツやウォズの力を借りた方が安定して取り戻せる筈だ。

 

『俺は……俺は!』

 

そうしなかったのは飛流の目だった。

一秒でも早く安全な場所に避難したい。戻るなんて絶対に嫌だと泣きそうな顔をして震えているのに、目だけは両親を助けることを諦めていなかった。

 

その姿はまるで少し前の自分のようで、翔太郎がいなかったら恐らくあのまま潰れていた。ソウゴは次は自分の番なのだと悟った。

 

リスクはある。自分たちが今までやってきたことが全部台無しになるかもしれない。

それでも、目の前にいるたった一人の戦士(ライダー)を信じてやれずに何がライダーの王様だとソウゴは自身の命をなげうって賭けに出た。

 

そして加古川飛流は、ライダーの力を失った彼は、やり遂げた。

 

 

 

 

 

 

535:鳴滝の息子

『なら、次は俺の番だよね!』

『残りカス!ゴミクズごときが!』

 

アナザーディケイドは怒りに任せて拳を振るう。

ジオウはそれを受け流し、カウンターを撃ち込むが、『無駄だというのがまだ分からんか!』アナザーディケイドは蹴り返した。

 

『所詮お前はライダーの力を借りていただけ!今は無力だ!』

『バカにするな!俺に力を貸してくれたライダー達は力で世界を変える為に託してくれたんじゃない!想いを!歴史を!何もかもが未熟な俺に教える為に預けてくれたんだ!例えライダーの力がなくたって俺は、世界をより良いものへと変えてみせる!』

 

アナザーディケイドが殴る。受け流す。ジオウの攻撃は効かない。その隙にアナザーディケイドが殴るという、戦いとはいえない一方的な応酬だ。

 

もうとっくにライダー一人を殺せるダメージは与えている筈。なのに何故こいつはまだ立っていられるのかと、圧倒的に有利な筈のスウォルツは恐怖を覚え始めていた。

 

 

536:俺らでジオウを神作にする

ブレイドのキング編みたい……

 

537:俺らでジオウを神作にする

もうこいつ主人公でいいだろ

(ジオウの)主人公だったわ

 

538:俺らでジオウを神作にする

ライダーの継承を、未熟な自分に教えてくれてるって。なんかもう解釈が素敵過ぎてやばい

 

539:俺らでジオウを神作にする

スウォルツがオーマジオウではなく常磐ソウゴという個人を恐れているのが良いですね~

 

540:俺らでジオウを神作にする

ここでソウゴが折れるわけがない

 

541:俺らでジオウを神作にする

だが起死回生の一手はどこに?流石にこのまま粘り勝ちするっていうのも難しいだろ

 

542:俺らでジオウを神作にする

フータロス先輩に一時的でも力が戻るようにお願いしてみるとか?

 

543:俺らでジオウを神作にする

ブレイドのキング戦オマージュなら、なんか勢いで勝てる流れだが………流石に勢いでどうにかなる相手ではないものな

 

544:俺らでジオウを神作にする

本当に力だけは平成最後のラスボスとして見劣りしないやつ

 

545:俺らでジオウを神作にする

そうだ、飛流は結果はどうであれやり遂げた。次はお前の番だジオウ

 

546:俺らでジオウを神作にする

飛流もあれで、生身でアナザーライダーの首絞めてノックアウトするぐらいはやってのけてるからな

 

547:鳴滝の息子

『このクソっ!いい加減にッッッ!!!!』

 

一体いつまでこれは続くのか。まさか自分が死ぬまで永遠に……などと、ありもしない事を考え始めたスウォルツの視界の先に、こちらに向けて歩くアナザーライダー達が映った。

 

『ふふっハハハハハハ!!しくじったなジオウ!どうやら、あの小僧もバスの人間も逃げ切れずに殺されたようだ!』

 

彼らには逃げたバスを追うようにスウォルツは命令していた。一体一体は大したことのない(スウォルツ基準)やつらだが、これだけ数が集まれば、変身すら出来ない有象無象の処理など5分もかからなかったのだ。

 

548:俺らでジオウを神作にする

いや、先頭にアナザーエグゼイドがいるんですが……

 

549:俺らでジオウを神作にする

これって……うん。そういうことだよね→なんかデジャブ

 

550:俺らでジオウを神作にする

来たか

 

551:俺らでジオウを神作にする

怖くても、自分が死んで生き返った化け物でも、それでもキミは帰ってきた

 

552:俺らでジオウを神作にする

たった5分。そうさ、それだけの時間でこの男はやり遂げたんだ

 

553:俺らでジオウを神作にする

行け

 

554:俺らでジオウを神作にする

行け!!

 

555:鳴滝の息子

『『『はぁぁあ!!!!』』』

 

 

アナザーディケイドへと一斉に矛を向けるアナザーライダー達。

 

『なっっっ…………どういうことだ!?何故俺に攻撃する!?』

『もしかして……飛流?』

 

わらわらとアリのようにアナザーディケイドへと向かうアナザーライダー達。ソウゴは飛流が助けに来てくれたのだと思ったが、あんなに死ぬことを恐れていた彼にしてはあり得ない行動に驚いていた。

 

『いや…………あの中に飛流はいない』

 

何か心変わりがあったのか。そう思ってどれが本体だと探ったが、どうにも機械的なアナザーライダー達。飛流が何かしたのは間違いないが、あのアナザーライダーのどれにも本人は入っていないようだった。でもあれだけ怯えていたのにも関わらずアナザーライダー達の支配権を取り戻し、間接的にでも助けにきてくれた飛流にありがとうと感謝を告げる。

 

 

↓↓↓

ここで飛流君がどこにいるのかと言うと、バスの中……ではなく、ソウゴの声が聞こえる直ぐ近くまで来てるみたいやで。

 

『早く……早く終わってくれ』

 

 

 

556:俺らでジオウを神作にする

これで情けないとは言うまいよ

 

557:俺らでジオウを神作にする

それだけ出来れば上出来だ。アナザージオウウォッチがないからオートマじゃくてマニュアル操作が必要で、だから近くにいないといけないのかな?

 

558:俺らでジオウを神作にする

怖くてもここまで来たんだろ?それの何処が情けないんだい?

 

559:鳴滝の息子

『煩い!所詮ライダーの贋作ごときが!この俺の!俺様の覇道を阻もうだと!?ふざけるナぁぁぁぁ!!!』

 

偽物、さらに中身はない伽藍堂を差し向けられたことにスウォルツはご立腹のようだ。

 

一閃と群がる彼らを払いのけ、アナザーウォッチが周囲に散らばる。

 

『…確かにアナザーライダーはライダーの偽物なのかもしれない』

 

その一つをジオウは掴んだ。

 

『変身する人の心を悪意で染めてしまう人を人のままに怪物に変えてしまうものなのかもしれない。ライダーから継承したウォッチを使って誰かを救った、悪意に染まったアナザーライダーを倒した。善と悪の分かりやすい構図だ。だけど使い道が悪いことをするだけなんて限らない。癖はあるけどこの力も………正しいライダーの元に渡れば誰かを救えるんだ!』

 

 

ダブル

 

 

『己がその正しいライダーだと?』

 

『ぐっゔっっ!そうだったら良かったんだけどね…………やっぱ、飛流は凄いなぁ……こんな状態で戦ってたんだ』

 

560:俺らでジオウを神作にする

ゴースト編以来のアナザーアーマータイム……デザインは良い……いいが、

 

561:俺らでジオウを神作にする

成長云々でどうにかなると言うより体質なのかな

 

562:俺らでジオウを神作にする

今のソウゴでも使いこなせないのか

 

563:俺らでジオウを神作にする

見た目はシンプルだな

 

564:俺らでジオウを神作にする

メタ的な目線で言うとアナザーダブルを改造したっぽい?

 

565:俺らでジオウを神作にする

ダブルウォッチには変化出来ないのか?

あれか?ゴースト編の時はゴーストウォッチがなくなったからこっちの方が本物だって認識させることも出来たけど、まだ本物のダブルウォッチはスウォルツが持ってるから?

 

566:鳴滝の息子

『ふんっッッッ!!!!』

『この死にぞこないが!』

 

↓それを見て飛流君

 

『大丈夫……大丈夫だ。こいつならやれる。勝て、勝て!ジオウ!』

 

応援する為に立ち上がるも、ズルズルと地面に寄りかかる。

 

『…………違うだろ。お前がやれよ。死んで化け物になったんだろ?ここでお前が動かなくて、自分の面倒ごと全部アイツに押し付けるのかよ!』

 

アナザーライダーはともかく、ミックスモンスターと化したスウォルツは怖いみたいやな。

 

『ぐわっっっ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は一度死んで甦った。

 

「あっは!いいわね!坊や!その調子よ!」

「固いんだよ、このゴリラ!」

 

だが、いくら動いても疲労しなくなり、異常なほど傷の治りが早くなって、離れたものを複数同時に操ることが出来る極めて高い空間把握能力を得た。

 

怪人にされた、とは考えなかったが、ちゃんと人として甦ったわけではないのは薄々分かっていた。

 

「良い太刀筋だ。慢心が玉に瑕だが剣術なら俺を越えるのも直ぐだろう」

「何でグローブみたいな手をして、そんな曲芸師みたいに剣を振れるんだよ!嫌みか!」

 

それでもこの身体には熱があり、鼓動もある。きっと気のせい、何かの間違いだと自分に言い聞かせて、我武者羅に剣を振るった。

 

『おいアンタ大丈夫か?』

『ダッダレだぁ!?やめろ!この力はオレのモノダァァァ!!!』

 

そして毎晩のように見る夢。

傷だらけの男を介抱しようとして、胸を貫かれた。

あの時に感じた命の灯が消えていく感覚は、二度も味わって発狂しない自信はない。

 

この頃には、世界の不条理を呪い、俺の人生を滅茶苦茶になった起点となるバス事件の真犯人――あの女(ツクヨミ)に復讐してやろうと躍起になっていたが、その根底にはもう二度と殺されないように強くあらねばならないという恐怖観念に駆られていた。

 

 

 

『う~ん。そろそろアナザージオウⅡに進化してもいい頃合いだと思うんやけどなぁ。戦闘経験だけじゃあダメなのけ?』

『幾らなんでもアナザージオウで今のジオウとやり合うのは厳しくないか?』

『フータロス先輩……そうですねぇ。プランAはやめてプランBを進めていったほうが良さそうだ』

 

ある日唐突に、組織のコンピューターが乗っ取られて街中でアナザーファントムが暴れている、キミには暴走した彼らを撃破して欲しいと言われて、部屋から蹴りだされた。

 

アナザーファントム。メンバーと呼ばれる彼らならごめんだが、訓練で何度も倒している怪人討伐なら容易いと安請け合いした。

 

そこで出会ったジオウ。その時は常磐ソウゴであるとは気付かなかったが、大きな力に振り回される木偶の坊のような存在で鼻で笑ってしまった。

 

ろくに鍛えてこなかったのだろう。勢いだけでどうにかしようとしている。そんなやつだが眩しいぐらいに真っ直ぐな性格をしていて、少し狼狽えた。

 

 

『ちょっと狭いけど我慢して!』

 

そしてアイツのお節介を利用する形で過去に戻った。

結果的にみれば両親を助けるという願ってもない夢を叶えることが出来たわけだが、今にして思えばずっとアイツは乗り気ではなかった。

アイツが同姓同名の別人ではなく俺の知る常磐ソウゴなら自分の両親も助けられることなのに、何かを危惧しているようだった。

 

それはスウォルツと戦うことになって力を奪われる現状を案じていたから?

実は両親とは不仲で死んでせいせいしたと思っていたとか?

 

……いいや違う。物事の答えはシンプルで過去を変えた結果、未来がどうなってしまうのか分からないからだ。

 

これが数分、数時間、あるいは数日前の出来事なら周囲の影響など微々たるものだろう。しかし十年以上も昔の出来事に干渉すれば、どれだけの変化が生まれるかなど想像も出来ない。

 

止めなかったのかアイツの甘さか。

 

最悪自分が死ぬかもしれないのにアイツはこんな身勝手な願いを尊重してくれた。それどころかこんなものを投げ捨ててまで自分の命を優先した俺の代わりにあんな怪物の殿を引き受けてくれている。

 

「うおおおおおおお!!!!!―――うがっ!?」

 

まさに世の中の正義の象徴ヒーローを体現したような男だ。

こいつならもしかしたら……そんな浅はかな期待は裏切られた。

 

千鳥足、騙し騙しでやっていたソウゴの身体が限界を迎えて何もないところで転んでしまった。

 

小さい悲鳴が漏れる。

助けに行かなければ……俺が、化け物の俺が!

 

一歩足を動かす、だが次の一歩が鉛のように重い。

 

アナザーライダーでは俺を殺せないから、痛い思いをすれば倒せると思ったから動けた。だけどアイツは俺を殺せる。

 

何故だか分かる。まるで一度殺されたみたいな……不思議な感覚。第一いま、この場で俺が出ていってなんになる?

死体が一つ増えるだけじゃないのか?

 

そんなことを考えて二歩下がると、足は羽のように軽くなった。

 

今なら何処へでも逃げてしまえそうだ。

このまま誰も知らない場所で…………助けた両親も、信じてくれたこいつも見捨てて逃げ出して……また何にも上手くいかない世界でやり直そう。

 

 

 

………………………………………そんな人生に何の価値があるんだ?

 

 

一瞬。逃げ出そうとした一瞬の疑問だ。少しすればやはり生きる方が大切だと割りきって飛流は逃げていた。

 

才能に恵まれて、不死の化け物にもされたが、彼の本質は凡人なのだ。恩師や親友、肉親よりも自分の命が一番大事なありふれた存在だ。

 

 

だが、端から叶う筈もないと願いもしなかった両親の生きている未来。

そして、どれだけ努力しても報われなかった今まで、そんな中に現れた極度のお人好し。彼のような人物と友人であれたなら……。

 

 

 

とても充実したIfが脳裏に浮かぶ。そのたった一瞬。地獄のような日々を生きてきた加古川飛流の真っ黒な世界に輝く小さな光。それを逃すまいと、彼は地面に頭を打ち付けた。

 

 

ガゴンっ。と生物から鳴るとは思えない音がしてアスファルトに大きな亀裂が入った。

 

「………………」

 

痺れるような痛みがする。少ししてドロリとした感覚が頬を伝っていくが、今のでスッキリした。

 

「クハッ…………」

 

止まっていた二歩目を踏み出す。

間違えだらけの人生。この選択は無意味なものなのかもしれない。

嵐の前に人が無力なように、死体が一つ増えるだけなのかもしれない。

 

それでも。

 

 

 

 

 

正義の象徴、ジオウ。

アナザーという対を成す悪のライダー、アナザージオウ。

 

 

 

 

飛流は道端に転がったアナザーウォッチを拾い上げ、ソウゴを庇うように立つ。

 

 

「ふっ……俺を前に逃げることしか出来なかった腰抜けごときが何をしにきた?」

 

「ヒーローとして責任を果たしに、と言えれば良かったが…………どうやら俺は自分が一番大切らしい、正義のヒーロー失格だ」

 

「当たり前だ。アナザーライダーとは世界の平和の為にその身を捧げてきた仮面ライダーを『真逆のモノ』として造り上げた存在だ。元より他者の為に己を犠牲にする自己犠牲の精神など持ち得る人間にその力が十全に扱えるものか」

 

「飛流……ダメだ。逃げろ」

 

声がしてソウゴの方を見ると、バチバチと熱を持って反発するアナザーダブルのウォッチがあった。

 

「なるほど……」

 

「お前は卑怯で卑屈で……都合が悪くなると直ぐに責任転嫁する救いようのないクズのようだな。まさにアナザーライダーの変身者としてはお前以上の逸材はない」

 

「そんなことはないっ!飛流はッ!」

 

「黙れ死に損ない。お前はそうとして、ただのアナザーライダーに選ばれるならまだしもアナザージオウに選ばれたこいつもここで殺す。お前がジオウになどならなければ死ななくてすんだ人間がお前のせいで死ぬ様をそこで見届けていろ」

 

スウォルツは紫色のオーラを剣のように変化させた。

 

「最後に言い残すことはあるか?」

 

「…………そうか。アンタだったのか」

 

既視感。どうやら未来で自分を殺したのはこの男らしい。

 

「クハッ……お前。やっぱ王様の才能ないよ」

 

アナザージオウはジオウの偽物。しかもライダーとしての信念すらねじ曲げられた、コピーというのも憚られるような酷い贋作だ。

それでもアナザージオウはアナザーライダー達の王で、それらを統べる資格がある。

スウォルツから与えられた訳でもないのに、所有者が俺に移ったと言うことは、こんな粗悪品ですらお前に王の資格はないとみかぎられたのだ。

 

グサリっと剣が胸に入り込む。

「飛流!!!!」

 

 

大丈夫。心臓を刺されたぐらいで俺は死なない。

そういう風に作り替えられたんだ。

 

だがそれを気取られてはいけない。

 

ゆっくりと……まるで満身創痍の兵士が最後の力を振り絞るようにアナザーディケイドのボディに手を伸ばす。

 

 

(いつまでこんなやつに好きに使われてる気だ?)

(お前は俺のだろ?)

 

 

すると頭の中にイメージが流れてくる。アナザージオウウォッチが鎖で縛り付けられているようなイメージだ。

 

俺の方に向かうが、それを鎖が許さない。

きっと簡単に解けるものではないのだろう。

 

「……………………」

 

ならばと俺はそのまま手を伸ばして鎖に縛られたままウォッチを起動した。

 

ジオウ

 

 

 

「なに?」

 

「俺の名は仮面ライダーアナザージオウ。全てを間違え、全てを取り零す。そんな情けない王様だが、正義の味方にならなれる」

 

 

 

 

 

567:俺らでジオウを神作にする

おっしゃ!

 

568:俺らでジオウを神作にする

取り戻した!

 

569:俺らでジオウを神作にする

これで勝てる

 

570:俺らでジオウを神作にする

全てを間違えてきた自分は正義のヒーローにはなれないが正義の味方になれる……か

 

571:俺らでジオウを神作にする

カッコいいよ飛流!

 

572:俺らでジオウを神作にする

祝え!全アナザーライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来を知ろしめす時の王者!その名も仮面ライダーアナザージオウ!…まさに生誕の瞬間である!

 

573:俺らでジオウを神作にする

この流れでジオウセカンドも戻るか?

 

574:俺らでジオウを神作にする

最初から不死身キャラとして生きてきたならともかく、自分が不死身だと理解して直ぐ心臓ぶっ刺されに行くのは大分狂ってるな

 

575:俺らでジオウを神作にする

偽物の破壊者VS偽物の王様

 

576:鳴滝の息子

『ハァァァァ!!!!!』

 

変身して直ぐに払ったアナザージオウの一撃が火花を散らしてアナザーディケイドの胸部を駆け抜ける。

 

『ぐっ、この!』

 

堪らず打ち払うが、追撃の間もなくアナザージオウは後退して、ジオウを担ぎ上げた。

 

 

『立てるか?』

『う、うん……』

『先に行っておく。俺一人じゃアイツを倒すのは無理だ』

『そっか。ならここからは俺たち二人でやろう!』

 

遂にジオウとアナザージオウが並び立つ。

ここでスーパー戦隊なら名乗りでもあげたいところだけど、セルフで戦闘BGMでもかけてみるか!

 

577:俺らでジオウを神作にする

おお、ジオウの戦闘ソングか

 

578:俺らでジオウを神作にする

気が利くな

 

579:俺らでジオウを神作にする

盛り上がってまいりましたー!

 

580:鳴滝の息子

『この……たかが払う羽虫が一匹増えたところで!』

 

『合わせろ!』

『おう!』

 

エグゼイド!

ビルド!

 

581:俺らでジオウを神作にする

まさかこの二人の共闘が観れるとは!

 

582:俺らでジオウを神作にする

アナザーのアーマータイム!

 

583:俺らでジオウを神作にする

ひゅー!予算が吹き飛ぶ音~!

 

584:鳴滝の息子

現状、時止め対策が出来るのはジオウのみ。

だが火力や総合力ではアナザージオウが上であり、両者の役割は、実に明快であった。

 

 

『くそっ、厄介な。先ずは邪魔なこいつを!』

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

『させない!』

 

時止めにより硬直したアナザージオウを庇うようにジオウが出る。

 

『ぐおっ』

 

ダメージは通せない。けれど時止めに割く余裕を奪うことぐらいは出来る。

 

『――飛流!』『ああ!』

 

ソウゴだって今の今まで考えなしに戦っていたわけではないのだ。恐らく時止めにはそれなりの集中力を必要としていて、戦いながらなんて芸当は不可能。

もしくは、そんな経験を積む機会がなかったので不得意としているのだろうが、体当たりをしてやれば直ぐに解けた。

 

すかさずアナザージオウの刀身が走り抜ける。

 

『ぐわぁぁ!この!やめろ!』

 

どれぐらいダメージが入っているかは分からないが、相当に痛いらしい。

 

『バカな。このような……贋作の力が本物を上回るなどあってはならない!』

『上回ったつもりはないさ。ただアンタも偽物で、俺より質が悪いってだけだろ?』

『言わせておけば!』

 

『クハッ!』

 

アナザージオウは狂ったように笑う。

そして正面からの攻撃を避けもせず、防ぎもせず、腕を伸ばして、残りの力も還して貰おうかと挑発した。

 

 

 

↑↑↑

妙やな……痛覚を鈍化させたりする改造はしてなかった筈なんやが、アドレナリンで痛みを感じなくなっとる?

 

 

 

 

585:俺らでジオウを神作にする

何も成し得ず、しかし行動力だけは人一倍にある……まさに狂王じゃ……

 

586:俺らでジオウを神作にする

アドレナリンぶっぱでハイになってる

 

587:俺らでジオウを神作にする

ん?今、改造って言った?ねぇ?改造って言ったよね?

 

588:鳴滝の息子

『あんまり前に出過ぎないで、間に合わなくなる』

『分かってる。だけど』

 

二人とも分かっていた。今のスウォルツを倒すにはセカンドの力が必要だ。

 

『飛流なら、また同じ方法でセカンドを取り戻せる?』

『いや、元々この力は俺のものでアイツが無理やり抑え込んでる状態だから強引に奪い返すことが出来たんだ。出来るとしたらお前が直接アイツに触れるしかない。だから俺を囮にして……』

『それよりもっと良い方法がある!』

『なに?それはなんだ?』

『それを俺たち二人で考えるんだよ。せっかく二人いるのにどっちか一人が考えた作戦でやるなんて効率悪くない?』

 

『そんな暇を俺が与えると思うか!!!』

 

 

『残念。それは少し前の俺たちだ』

 

押し潰そうとしたスウォルツの拳が空を切る。

そしてピタリと背中にジオウの手のひらが触れた。

 

『バカな!?何故!?アナザーライダーの力か!?何のライダーだ!?』

 

スウォルツには分からない。だってアナザーライダーなんて駒の一つとしか認識していないから。わざわざ20もある個体の能力を調べるつもりなんて初めからなかった。そして描写だけではワイにも分からない。恐らくはフォーゼかウィザード辺りだと思うが、ソウゴはスウォルツからお目当ての力であるセカンドを引き抜いた。

 

ジオウ・(セカンド)

 

『ほら、』

 

そしてジオウとジオウ・(セカンド)を入れ換えたので必然的に所有者が空いてしまったジオウウォッチを飛流に投げ渡す。

 

『俺には...こんな大層なものは』

『いいから、いいから!』

『……ハァ』

 

ほらほら!という期待の眼差しに根負けしてベルトに装着する。

 

ジオウジオウ

 

そのタイミングでソウゴも変身ベルトを回転させた。

 

『『ライダータイム!』』

 

 

589:俺らでジオウを神作にする

おおおお!アナザージオウのアーマータイム!?

 

590:俺らでジオウを神作にする

左のバックル使えたの!?

 

591:俺らでジオウを神作にする

祝え!時空を超え、過去と未来をしろしめす時の王者。そのアナザー!仮面ライダーアナザージオウ!時空の覇王と肩を並べる、もう一つの可能性が花開いた瞬間である!

 

592:俺らでジオウを神作にする

φ(・ω・*)フムフム...剥き出しの顔面が仮面で覆われて、全体のデザインとしてはジオウⅡ(原作版)が採用されているのかな?

 

593:俺らでジオウを神作にする

デザイン的には間違いなく追加装備なんだけど、カブトのキャフトオフを思わせるアーマーパージみたいな変身モーション!アナザーライダーから本物のライダーになったみたいで大変良きですわ!!!

 

594:俺らでジオウを神作にする

俺は聞き逃さなかった。本来ならくぐもった声になる筈のライダータイム!という音声が本家と同じ仕様になっていたことを

 

595:鳴滝の息子

『アナザーライダーがオリジナルのウォッチを使う?……アナザーライダーにそんな可能性があっただと?…………それに何だその姿は?お前はジオウなのか?知らない……知らないぞ!そんな力はぁぁぁ!!!』

 

理解の範疇を越えたらしい。錯乱したように叫ぶスウォルツはその身に余るエネルギーを全て圧縮せんと巨大な砲弾を具現化する。

 

どうやら悠長に新フォームのお披露目回をやる暇はないようだ。

 

『行くよ』

『あぁ……何でだろうな。お前となら行ける気がする。どこまでも!』

 

超必殺技のコマンドを同時に撃ち込んだ二人は上空へと飛び上がる。

 

【スペシャル!タイム・ブレーク!】

 

『俺を見下すなぁぁぁぁぁ!!!!』

 

 

スウォルツが投擲したそれとジオウ達の必殺技は空中で交わり、そして――――「「ハァァァァァァア!!!!!」」

 

 

「あり、えない」

 

スウォルツにまで届いた。

 

 

 

596:俺らでジオウを神作にする

爆散!

 

597:俺らでジオウを神作にする

やっぱ、ノリが良いやつが勝つんだよ!

 

598:俺らでジオウを神作にする

しゃおらぁぁぁぁ!!!

 

599:俺らでジオウを神作にする

やった!勝った!

 

600:俺らでジオウを神作にする

朗報 ごとき氏、勇者と魔王とアナザー魔王にやられるというトリプルコンボを決めてしまう

これは未来戦士ウォズとツクヨミにもやられる伏線か?

 

601:俺らでジオウを神作にする

いや~最高だぜ!

これって面白いのが、ソウゴが取り戻した力ってセカンドだけでしょ?

仮にスウォル……と呼ぶのも価値はないのでごとき氏と呼ばせていただくが、ウォッチ単体でも百パー能力を引き出せていればセカンドどトントンぐらいの実力になるのに、それの大半を奪っておきながら、使いこなせずにやられる所よ

 

602:俺らでジオウを神作にする

>>601

スウォルツってライダーを尊重とかしないし、ディケイドの力も何か意味分からん変則的な使い方するしで、ウォッチを単なるエネルギータンクとしてしか見ていなかったんかな?

 

603:俺らでジオウを神作にする

祝!完全勝利!飛流、完全なるゲイツの後釜枠だけど今後どうなんやろ?

 

604:俺らでジオウを神作にする

飛流はまだライダーになりきれてないけど、理想のヒーローであるジオウのもとでなら、今後も正義の味方であり続けられるだろうな

 

605:俺らでジオウを神作にする

また爆発オチだけど………流石に今度こそくたばったよね?

 

606:俺らでジオウを神作にする

これで過去のスウォルツを倒したけど、現代のスウォルツはどうなるんだろ?

飛流の過去編を見るにまだ生きてるみたいだけど?

 

607:鳴滝の息子

いや~今回も熱かったなぁ!

これにてアナザージオウ編も終了!

エピローグは編集版を見てな~

 

608:俺らでジオウを神作にする

今日はこれで終わりか

 

609:俺らでジオウを神作にする

この後、飛流達がどうなるのか気になるけど編集版まで待機やな

 

610:俺らでジオウを神作にする

そういやごとき氏に奪われたレジェンドライダー達のウォッチは帰ってきたのか?

 

611:俺らでジオウを神作にする

>>610

一瞬だったけど爆発した時に周囲に散らばってたぜ!

 

612:俺らでジオウを神作にする

情報助かる

 

613:俺らでジオウを神作にする

実況版はリアルタイムで盛り上がれるのは最光なんだけど、エピローグのお預けくらうから歯が痒い

 

614:鳴滝の息子

『ぐっ……ま、まだだ……』

 

 

↑↑↑

………何かまだ生きてるみたいだから今から消しにいってくるな。

 

615:俺らでジオウを神作にする

え?

 

616:俺らでジオウを神作にする

消し……え?

 

617:俺らでジオウを神作にする

やっぱりスウォルツ生きてた

消しにいってくる←ん?

 

618:俺らでジオウを神作にする

仮にもレギュラーキャラ且つラスボス(元)だぞ!?

 

619:俺らでジオウを神作にする

そんな雑にやってもええんか!?

 

620:俺らでジオウを神作にする

やるの?イッチが?

 

621:俺らでジオウを神作にする

もう終わりかと思って油断してたけど、とびっきりのデザートが転がり込んできた

 

622:俺らでジオウを神作にする

このまま続行?それともそれも編集版まで待機?

 

623:鳴滝の息子→コピー体

どもども。久しぶりのコピー体や。

オリジナルが飛び出して行ったので締めを担当するが、これで実況が終わるのはガチ。

この後の展開は編集版で、とのことや。

 

624:俺らでジオウを神作にする

そんなごむたいな……

 

 

 

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