ポケットモンスター Dear.My Friend   作:ALI©E

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雨時々ヌメルゴン!

私達は駆け出しのトレーナーの多くが選ぶジム『ルリシティジム』を目指していた。

水タイプのジムリーダーで優しく可憐な少女だ。

ルリシティにはコンテストステージもある為初のジム戦と初のコンテストが待っている。

まぁ、時間的に先にコンテストになりそうだけど。

コンテストの練習なら沢山した。

お母さんに認めて貰える様にと頑張った。

汗だくになってダンスとパフォーマンスの練習。

お父さんが帰ってきたら休む間も無くバトルの練習。

夜はバトルやコンテストについての勉強をしてと対策はバッチリだ。

お母さん見たいなコンテストマスターになりたい。

その為の努力なら惜しまない。

 

《アリス~お腹空いたよ~》

 

《ぬーたん、先程昼食をとったばかりですよ?それに、先程もおねだりしてポフィンを貰っていたでしょう?》

 

《でも、歩くとお腹空いちゃうよ~》

 

ぬーたんがそう言ってお腹をおさえる。

ちなみに、昼食をとってからまだ1時間。

ぬーたんはつい10分前にポフィンを食べていた。

相変わらずの食いしん坊っぷりだ。

 

「あはは、あまり食べすぎるとバトル出来なくなるよ。」

 

《む~それもそうかな?

じゃあ、バトルで頑張ったらご褒美ね!》

 

《ふふっ、ぬーたんはまだまだ甘えん坊さんね。》

 

「そうだね。」

 

《ボクはもう子供じゃないよ~》

 

皆でそうやって談笑しながら進む。

今日の夕方にはルリシティも見えてくるだろう。

 

《あ。》

 

ぬーたんが立ち止まる。

 

《どうかしたのですか?》

 

《うん。お空を見て。雨が降りそうだよ。》

 

ぬーたんが嬉しそうに空を指差す。

確かに、ルリシティの方が雲に覆われている。

ヌメルゴンは雨が好きな種族で雨を感知する能力があるらしい。

ぬーたんの雨予報は外れた事が無い。

 

「じゃあ傘準備しとこうか。」

 

《そうですね。それと、早めにルリシティに向かいましょう。あ、雨が降ってきたら私はボールに戻りますね。》

 

リリアが言った。

ディアンシーは岩タイプが入っているから水が苦手なのだ。

それは雨も同じらしく、雨が降るとこうしてボールに戻る。

 

《降ってくる。》

 

ぬーたんの声とほぼ同時に私の鼻先に雨粒が当たる。

 

「リリア、戻って。」

 

私はゴージャスボールを手にするとリリアを戻して腰のホルダーに仕舞う。

 

「ここからは2人で行こうね。」

 

《うん!》

 

ぬーたんは嬉しそうにくるくると回りながら雨を浴びている。

私は傘をさしてその後を追う。

 

「目が合ったらポケモンバトル!トレーナーならジョーシキだよな!」

 

後ろから肩を叩かれた。

振り向くと私より小さい少年がいた。

肌寒いこの季節にも関わらず半袖短パンで鼻の頭に絆創膏をしている。

手にはモンスターボールが握られていた。

 

「ふふん、私強いよ?」

 

「俺だって負けないぜ!」

 

《何々~バトル~?やるやる!》

 

ぬーたんが嬉しそうに近寄って来た。

 

「ぬーたん、行けるね?」

 

《雨が降っててサイコーだよ!》

 

「うん、そうだね。それじゃ、いこうか!!」

 

「そうこなくっちゃ!俺はゲンキ!それとこいつが俺の相棒のマッスグマ!」

 

そう言ってゲンキ君がマッスグマを繰り出す。

 

「さて、ぬーたん行くよ!」

 

《任せて!》

 

私もぬーたんを出した。

 

「行くぜ!マッスグマ、でんこうせっか!」

 

「ぬーたん、りゅうのはどう!」

 

マッスグマが素早くぬーとんに詰め寄る。

ぬーたんは近づいたマッスグマにりゅうのはどうを打ち込む。

 

「負けるな!おんがえし!」

 

「かわして!」

 

とっさの判断でマッスグマはりゅうのはどうで吹っ飛んだ反動を使って突撃してきた。

こちらもとっさにかわす。

 

「まだまだ!おんがえしだ!」

 

「だくりゅうで押し流しちゃえ!」

 

懐に飛び込んできたマッスグマはぬーたんのだくりゅうで押し流される。

 

《アリス!》

 

「うん!ぬーたん、ヘドロばくだん!」

 

「かわしてきりさく!」

 

ヘドロばくだんをひょいっとかわすと背後からきりさくが当たった。

 

「ぬーたん!」

 

《いてて。》

 

「連続できりさく!」

 

「ぬーたん、りゅうのはどうで迎え撃って!」

 

《だめ!間に合わないよ!》

 

りゅうのはどうを発射するよりも素早く連続できりさくが繰り出される。

素早さはマッスグマの方が上らしい。

 

「ぬーたん、ねむる!」

 

《うん!お休みぃ~》

 

ぬーたんはそう言ってあくびをするとその場に座り込んで眠り始める。

 

「寝てる余裕あるのか!マッスグマ、おんがえしだ!」

 

「ごめんね。ぬーたんの特性はうるおいボディなの。

さぁ、起きて!りゅうのはどう!!」

 

《うん!いっくよー!!》

 

ヌメルゴンはマッスグマのおんがえしが当たる寸前に目を覚まして目の前のマッスグマにゼロ距離でりゅうのはどうを放つ。

 

「マッスグマ!」

 

マッスグマは倒れると目を回してしまった。

戦闘不能と言うことだ。

 

「私の勝ちだね。」

 

「お前強いんだな。ジムに挑戦するのか?」

 

ゲンキ君はそう言いながらマッスグマをボールに戻す。

 

「まぁね、先にコンテストだけど。」

 

「へぇ、コンテストにも出るのか。」

 

「うん。どっちも好きだから。」

 

私はゲンキ君と別れるとルリシティを目指すのだった。

お母さん、お父さん以外のトレーナーとの初バトル。

ぬーたんも楽しそうだったし、私も凄くドキドキした。

こんなバトルが何回も出来るなんて、やっぱり旅は楽しいよ。

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