麻雀界の王者、小走やえと高鴨穏乃が全国を巡る物語

1 / 1
ちなみに作者は阿知賀編を見てません

ニワカシリーズの初作を作った人でもありません


やえ「大阪に未来を見るとかいうニワカがいると聞いて」

やえ「何、未来を見るだと?」

 

穏乃「そうなんですよ、やえさん。千里山女子という学校に居るんですけど、やえさんは知っていましたか?」

 

やえ「いや、知らないな。多分ニワカなのだろう」

 

穏乃「インハイの時に私の先輩が戦っていたんですけど、まるで1順先を見ているかのような打ち方でした」

 

穏乃「しかもリーチする時に、リーチ棒を立てるんですよ!これはもうニワカ確定です!」

 

やえ「そうか、確かにそれはニワカだな。フッ……ニワカを正してやるのも王者の勤めというものだ」

 

穏乃「でもやえさん、未来を見るような奴と打つなんて大丈夫ですか?」

 

やえ「まぁ、心配しなさんな。私は小三の頃からマメすら出来ない……ニワカは相手にならんよ!」

 

穏乃「やえさん……///」

 

穏乃(あれ?マメの話と強さの話って関係なくね?)

 

やえ「ふふ……さぁ穏乃、30秒で仕度しな。行くぞ!千里山へ!」

 

穏乃「はい!やえさん!」

 

 

 

穏乃「此処が千里山ですか……しかし、10分も掛からなかったですね」

 

やえ「王者にとって、この世界は私の家の庭よりも狭い。当然だよ」

 

穏乃「流石やえさんです!」

 

やえ「ふふ……さて、早速首を取りに行こうじゃないか!」

 

\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/

 

\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/

 

穏乃「凄い……!校内に入った瞬間、周りに居た生徒が皆やえさんにひれ伏した!」

 

やえ「王者は民を率いるものだからな」

 

穏乃「やえさんのお通りだ!道をあけろ」

 

やえ「さて、麻雀部を探すぞ穏乃」

 

 

 

ギィィ………

 

穏乃「たのもー!やえさん、あいつが例のニワカです」

 

怜「やかましいなぁ……あっ、誰かと思えば、あんたは阿知賀の大将やん」

 

竜華「おー、インハイではお世話になったなー。んで、そちらさんはどなたやろ」

 

やえ「私は晩成高校麻雀部の小走やえだ。ニワカを矯正させにここに来た」

 

やえ「穏乃、こいつ等の名前は?」

 

穏乃(あれ?この人達の名前何て言ったっけ?……名前……確か――)

 

竜華「ウチは清水谷りゅうk 穏乃「ニワカとニワカです!」

 

やえ「なるほど、名前までニワカとは救いようがないな……さっさと卓に着け。王者の打ち筋を見せてやろう」

 

竜華「あんたらさっきから黙って聞いてればいけしゃあしゃと……」

 

怜「まちーや、竜華」

 

竜華「怜!?あんな奴等好き勝手させるのは良く無いやろ!早く追い出してしまおうや!」

 

怜「落ち着き。あいつ等は相当な自信を持って此処に来たっちゅう事や。つまり……」

 

竜華「も、もしかして……例のアレをやるっちゅうんか?」

 

怜「せや、キメは今までと同じで行こうや……待たせたなお二人さん。じゃあサイコロ回すで」

 

やえ「ふふ……何を相談したかはわからないが、王者には通用しないよ――闘牌開始だ」

 

穏乃「いきましょう!やえさん!」

 

\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/

 

 

【東1局 親 園城寺怜 ドラ{⑤}】

 

竜華(よっしゃ、怜の下家になったわ。これでアレがやりやすくなる。王者さんはラス親やけど、残念ながらコレはトビありのルール……さっさとトバしてしまおや!怜!)

 

怜(よっしゃやるで竜華。でも、序盤は様子見や……)

 

やえ「おっと」

 

穏乃「どうしたんですか?やえさん」

 

やえ「ツモったよ。軽くリードさせてもらおうか」

 

やえ手牌【{三}{四}{四}{五}{六}{⑧}{⑧}{⑧}{1}{2}{3}{東}{東} ツモ {二}】

 

やえ「8000-16000だな」

 

怜「クッ……痛い親被りやなぁ」

 

怜(竜華、コイツただのかませちゃうわ!次局はギア2から入るで!)

 

 

【東2局 親 清水谷竜華 ドラ{六}】

 

竜華「やえさんとやら……役満1回アガった位でいい気になったら痛い目見るで?」タンッ

 

穏乃「………」タンッ

 

やえ「私は気を抜いてなどいないよ。王者はニワカを狩るときにも全力を尽くす……それが礼儀というものだろう?……さて、ダブリーといこうじゃないか」ダンッ

 

{横六}

 

怜「ドラ切りダブリーかいな……」

 

怜(さて、未来を見るウチの力を見せたるわ……こりゃ驚いた、一発ツモと来たか。となると……)

 

怜「コイツ……やな」タンッ

 

竜華(なる……鳴けって合図か)

 

竜華「その{3}チーするで」

 

{横3}{2}{4}

 

穏乃(なんだ今の違和感……?)タンッ

 

やえ「フッ……王者に小細工は効かんよ」

 

やえ「ツモだ、裏はナシ。2000-4000」

 

やえ手牌【{赤五}{六}{⑦}{⑧}{⑨}{5}{6}{7}{7}{7}{北}{北}{北} ツモ{四}】

 

竜華「くっ……ドラ対子からドラ切りリーチか!」チャラッ

 

穏乃「す、凄い……!ダントツだ」

 

怜(こりゃあ想定外の化け物や。もう様子見なんてしてられんわ・・・竜華!)

 

竜華(わかった、ギアMAXでいくで!)

 

 

【東3局 親 穏乃 ドラ{中}】

 

9順目。

 

やえ「王者リーチ!」ダンッ

 

怜(来たか……1順先!)カッ

 

 

やえ「ニワカめ……ロン、5200だ」

 

怜(竜華が捨てる{①}でロン……か。よっしゃ)

 

怜「ちょいまち、考えさせて」

 

竜華(……サインの合図か。右端を2回叩いて、こめかみに手を当てる……ドラ切りの後に周辺牌か)

 

怜「ほい{⑧}」

 

竜華「なんやそれ、悩んだ末に安牌かいな。ウチは勝負やで!」タン

 

怜「あ、ドラはポンやな」タン

 

竜華「なんやそれ、降りてたんとちゃうんかい」タン

 

怜「この点差やしな。ドラが出るならウチも勝負や……あっ、その{⑨}もポン」タン

 

穏乃(急にお喋りになりだした……?そういえば、対面のニワカは1順先を読むくせに何故悩んだんだ……?)

 

やえ「くっ……」タン

 

怜「おお、トップ目からとはラッキーやな。ロンや」

 

怜手牌【{2}{2}{一}{一}{一}{⑤}{⑤} {中}{中}{横中} {⑨}{⑨}{横⑨}】

 

怜「対々役ドラ3……12000やで」

 

怜(ククッ……王者かなんだか知らんけど、コンビ打ちには対抗できんやろ。これからは露骨に狙わせてもらうで……!)

 

【東4局 親 やえ ドラ{北}】

 

5順目。

 

竜華「先制リーチや!」ダンッ

 

穏乃「現物!」タン

 

打{二}

 

やえ「ふん……」タン

 

怜(ふーん……王者さんは既に聴牌か。愚形だからダマなんやろうけど、やっぱり即ツモかいな)

 

怜「ちっ……ちょいまちーや……竜華の現物やな」タン

 

怜(よっしゃ、この手なら……竜華)

 

竜華(左端の2牌の上下ひっくり返した後に口元に手……現物待ちか。怜はメンホン。なら{二}が本線やな)

 

竜華(まかしとき。ツモ山は私の前、王者さんのツモを弄るのくらいワケないわ)

 

やえ「ん……」

 

やえ({二}か……穏乃はツモ切りだったな)タン

 

怜「ホンマ、ウチはツイとるわ。王者さん、それや」

 

怜手牌【{一}{三}{四}{五}{六}{七}{八}{九}{東}{東}{東}{北}{北}】

 

怜「メンホン役一通ドラ2の16000。これでまくりちゃうか」

 

穏乃(おかしい!また悩む必要のない手なのに、不自然な間があった!それにさっきのおっぱいニワカの動きは……間違いない、サインとスリカエ。どちらも立派なイカサマだ!)

 

穏乃「汚いなさすがニワカ汚い」

 

竜華「何やアンタ。証拠もないのにウチ等の打ち方にイチャモンつける気か」

 

穏乃「ぐっ……」

 

怜「竜華、言い過ぎやで。でもまぁ、あんなに崇拝していた先輩があっけなく捲くられる所を見てムキになってるんやろ」

 

穏乃「なんだと……!やえさんを馬鹿にするな!」

 

やえ「やめろ、穏乃」

 

穏乃「で、でもやえさん!こいつ等はこの神聖な勝負を冒涜しましたよ!」

 

やえ「別にかまわんさ。王者はイカサマ如きで屈しない」

 

 

\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/

 

 

穏乃「ハァイッ!ニッワッカッ!ニッワッカッ!ニッワッカッ!」

 

やえ「ふふっ」

 

怜「いつまで強気でいられるかが見物やなぁ」

 

怜(ウチが未来を見れば、裏目も無くなる……最速聴牌とスリカエを重ねて更に突き放したるわ!)

 

怜「ツモ!4000オール!」

 

怜「ロン!9600は9900!」

 

竜華「ロンやでやえさん。8000は8600や」

 

穏乃「おっぱいニワカ!それロン!3900!」

 

怜「無駄やで無駄!ツモや!4000-8000」

 

【南4局 親やえ ドラ{①}】

 

7順目。

 

怜「ラス前時点で王者さんが6500、ウチが72900、竜華9700、穏乃さん7900やな」

 

怜「なぁ竜華、さっさとウチと竜華のワンツーフィニッシュでしめようや」

 

竜華「せやなぁ、はよ終わらして甘いもんでも食べに行きたいわ」

 

やえ「ふん……ニワカが……」

 

怜(さてと……取り合えず3順後辺りまで見てみよか……)

 

 

やえ「ロン!48000!」

 

やえ手牌【{①}{①}{②}{③}{④}{④}{⑤}{⑥}{⑦}{⑧}{⑨}{⑨}{⑨}】

 

 

怜(うっわ、ウチの{①}ツモ切りで九蓮打ち込みかぁ……でも、逆に言えばこの{①}以外ではアガれないって事やな)

 

怜(よっしゃ、ならこうやな)タンッ

 

やえ「……!」

 

怜(ククッ……受けとりぃ。ウチからのプレゼントの{④}や……)

 

やえ「………」

 

怜({④}を打てばウチの{④}{⑦}待ちの平和に刺さって死ぬし、上手く避けてのツモ連荘狙いならあんたの可愛い後輩のトビでまくる事も出来ずに終了や)

 

怜(確かにあんたは強い、とてもじゃないけど勝てる気はせんわ。でも、いくら強くても二人がかりじゃどうしようもないわ)

 

やえ「ふふっ……ははははっ!」

 

怜「ついに壊れたんかいな、王者さんよ」

 

やえ「フッ……いや、失敬。これだからニワカは困るんだ」

 

竜華「ど、どういうことや」

 

やえ「この程度で私に勝とうなぞ」

 

やえ「2000年と少し早いな」タン

 

打{①}

 

怜「ち、九蓮を崩したやと……?」

 

穏乃「あっ!」

 

穏乃「やえさんの背中にキリストが見える……!?もしかしてやえさんは……!」

 

竜華「あ、ありえんやろアンタ……」

 

怜「いや、でもコイツッ……!!」

 

怜・竜華(キリストを屈服させたとでもいうんか……!?)

 

やえ「ふふっ、何を驚いているんだ?私は{①}を切っただけだぞ?」

 

怜「くっ……!」

 

怜(竜華!こうなったら差し込みや!)

 

竜華(アカン……当たり牌もっとらんわ!)

 

怜(なんやて!?)

 

やえ「ふん……ニワカめ」タンッ

 

打{⑨}

 

やえ「だから言ったろう?王者には通用しない……ってな」タンッ

 

打{⑨}

 

やえ「王者ツモ!」

 

やえ手牌【{①}{②}{③}{④}{④}{④}{⑤}{⑥}{⑦}{⑧}{⑨}{一}{二} ツモ{三}】

 

「4000オールだ」

 

怜「無駄な足掻きを……!」

 

やえ「無駄なんかじゃないさ。これは私が勝つための一歩にすぎんよ」

 

やえ「予言しよう。この局をもって私が勝利する」

 

竜華「はっ、おもろい事言うなぁ。でもアンタは怜に三倍満直撃か、役満ツモ以外では勝てんで?」

 

穏乃「やえさん……!」

 

やえ「なに、三倍満縛りなどあって無いようなものだよ」

 

怜「ちっ……さっさとオーラス1本場始めるで」

 

 

【南4局 1本場 親 やえ ドラ{九}】

 

3順目。

 

やえ「カン!」{裏}{九}{九}{裏}

 

やえ「新ドラは……乗らずか」タンッ

 

怜「ドラカンかいな。やっぱりアンタ、ふざけた運持っとるなぁ」チャッ

 

怜手牌【{一}{三}{四}{五}{五}{六}{八}{④}{赤⑤}{⑦}{⑦}{6}{8} ツモ{7}】

 

怜(でもウチもツモも手牌も良い感じや。此処は{一}打ちが普通やが……王者の捨て牌が{7}{⑥}{⑤}かいな)

 

穏乃(私でも解る。やえさんはメンホン……いや、メンチン狙い!)

 

竜華(でも露骨すぎるわ。そんなん、誰も萬子捨てへんよ?)

 

怜「まぁ通ると思うけど、一応確かめてみるか」カッ

 

 

やえ「ロン……まくりだな」

 

やえ手牌【{二}{二}{二}{三}{四}{赤五}{六}{七}{七}{七} 暗カン{裏}{九}{九}{裏}】

 

やえ「面前清一色ドラ5の36300だ」

 

怜「なんやて・・・!?」

 

 

怜(ま、まじかコイツ!まだ3順目なのに8面待ちの三倍満聴牌しとるんか!?)

 

怜(……ま、ええわ。オリて流局すれば、少なくともあっちの負けや。)

 

怜「ふん、あんたがこの局で終わりなんて言わんときゃあ勝ち目もあったものの……ウチは未来が見えるんや。」

 

「つまり、打ち込むことは絶対にありえへんって事や。残念やったな王者さん。ウチは徹底的にオリて勝負に勝つ!」タン

 

やえ「ふふ……」

 

怜「何がおかしいんや?」

 

やえ「ニワカめ、お前は根本的に勘違いしているようだな」

 

やえ「未来は見るものではなく、創るものだ!」タン

 

怜「ふん、言っとれや・・・チッ、また当たり牌か」タン

 

10順目。

 

怜手牌【{一}{三}{三}{四}{五}{五}{五}{六}{六}{七}{八}{八}{八} ツモ{八}】

 

怜(……何やこれ!?ツモが全部萬子!?)

 

怜「ふ、ふざけんなや……こんなの……こんなのが認められるかい……!」

 

やえ「チェックメイトだ、ニワカ。もうお前は何を捨てても当たる」

 

穏乃(勝てるわけがない…恐らくやえさんは未来を変えたんだ…!)

 

やえ「捨てなくても良いぞ。これ以上続ける価値はない」

 

やえ「お前の敗因はただ一つ……未来に怯えていたからだよ」

 

怜「う……うおおおおおおお!!!」

 

竜華「怜…」

 

穏乃「って事はやえさん…!」

 

やえ「ああ、私達の勝ちだ。帰るぞ穏乃」

 

穏乃「はい!」

 

 

 

穏乃「今回のニワカも強敵でしたね」

 

やえ「何を言っているんだ穏乃、千里山は強者ではない、ニワカだ」

 

やえ「ニワカ……相手にならんよ」

 

穏乃「でもやえさん…」

 

やえ「相手にはならん…が」

 

穏乃「?」

 

やえ「ニワカから学べるものも沢山あったな。そう思わないか?」

 

穏乃「…はい!やえさん!」

 

やえ「ふふっ…次はどんなニワカが私たちを待っているのか楽しみだ・・・!」


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。