キャラ出てきません。
予めご了承ください。
【2021.9.18. 11:00】
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ありがとうございます。
とても励みになっております。
思ったよりも早く家路につくことができた。
逆に早すぎてどうしようかと思うほどである。
何を隠そう今はまだ18時前なのだ。
始業式が午前中に終わってしまい、午後は各々が自由に仕事をすることができたので、定時には大半の先生たちが帰宅していった。
噂に聞く教員という職業のブラックな要素は今のところは感じられない。
授業や部活動が始まればまた別なのかもしれないが、有難いことに山口先生はパソコン部の顧問なのである。聞くところによれば、この学校のパソコン部は幽霊部員ばかりの幽霊部だそうだ。野球部や吹奏楽部のような土曜も日曜も夏休みも関係なくガツガツやるような部活ではなく安心した。
しかし、不安なこともある。山口先生の担当教科は数学。数学なんてギリギリ赤点を免れていたレベルの自分にはとても教えられるとは思えない。この、山口先生としての生活が続くようであれば、勉強しないわけにはいかない。
一応、今後のことを考えて、学校で山口先生の情報をできるだけ集めてみた。
分かったのは、とても真面目な性格であること、仕事が早く周りからの評価が高いこと、そのせいで多少の妬み嫉みがあること、携帯の履歴は学校関係者ばかりであること、電話帳にも友人や恋人らしき名前が見当たらなかったこと…自分が言うのもなんだが、山口先生は人生楽しいのだろうか。
ところで、山口先生は今どこにいるのだろうか。単純に考えれば、自分と入れ替わっているのだろうか。そうなってくると、あんな生活をさせてしまって山口先生に対して申し訳なくなってくる。しかも、山口先生情報の最後の2つは自分も同じ状況だったことを思い出した。先程の失礼な発言を重ねてお詫び申し上げたい。
一先ず、山口先生が独身で一人暮らしということが分かったので、山口先生のアパートに帰ることにした。
恋人もいなそうなので、急に「来ちゃった」的なイベントが発生する心配もない。休日の来客はほぼないと思って良いだろう。
そして、実は一番心配していた山口先生の実家問題。
山口という苗字と教師という職業、そしてヤンキー漫画とくれば、大江戸一家の◯代目としてのクロスオーバー展開なのかとも考えたが、そうではないらしい。
山口先生はただの教師のようである。容姿も、似ても似つかない。
むしろ、大江戸一家の◯代目の方が都合が良かったのではないかと思う。大江戸一家の◯代目だったら、極道で、ヤンキーを手懐け、喧嘩が強くて、チートキャラじゃないか。抗争に割って入って2・3発お見舞いすれば丸く収まってしまいそうなもんだ。文字通り、体を張って場地を守ることが出来るだろう。そして、敵に「コイツの担任の先生だ!」と声高らかに言ってやろうじゃないか。
そんなことを考えたところで、自分は山口でも、久美子ではないのだ。
割って入ればきっとフルボッコで、むしろ邪魔にしかならないだろう。
せめて、握力がゴリラ並みとか、痛みを感じないとか、転生によって得られる付加能力があればとも思ったが、そんな能力をこの身体が秘めているようには感じない。
きっと、このアニメの世界において、この山口先生は名もなきモブ先生なのだ。
モブはモブらしく、場地や松野に助言しつつ、影から行く末を見守ることにしよう。
さて、山口先生の免許証で確認した住所に着いたは良いが、それらしい鍵がキーケースの中に複数ある。
できれば誰にも会わずに部屋に入ってしまいたい。交友関係が分からない以上、ご近所さんとの交流は避けたいところである。
当てずっぽうで差し込んでみた鍵は別の鍵で、何回か鍵を試してドアをガチャガチャしているうちに同じアパートの住人に見られてしまった。軽く挨拶を交わしたが、深い付き合いは無さそうである。それなりの付き合いがあれば、ドアをガチャガチャしていたらどうしたのかと尋ねてくるだろう。近所付き合いが無いことが分かり有り難かった。
やっとの思いで部屋の鍵を開けることができた。
誰にも見られずに不法侵入しなければいけないようなスリルで精神的に疲れた。結果的に見られたけど。
部屋はシンプルな家具でまとめられていて、山口先生の性格を表しているようだった。趣味は掃除ですというように整理整頓され、片付けられている。対照的な自分の部屋の惨状を思い出すと、入れ替わったであろう山口先生は飲みっぱなしのビールの缶を捨てるところから始まったに違いない。いつ元に戻っても良いように、なるべく散らかさないようにしようと心に誓った。
本棚には難しそうな本がたくさん並んでいた。中には数学の参考書もある。帰り道の途中で買った“1週間で総復習中学数学”的なドリル教材が恥ずかしくなった。しかし、自分が中学生の頃、何をどんな単元を勉強していたか思い出せないのだから仕方がない。中一の最初に正の数負の数みたいな名前の単元をやった気はするが、中二の内容は全く思い出せない。内容を思い出したところで解ける気がしない。これは中学の勉強をやり直すしかないだろう、そう思って読みやすそうな教材を買ったのだ。
冷蔵庫の中にはしっかり食材が入っていて、常に自炊していたことが伺える。調理器具も揃っている。時間も早いので、久しぶりに自炊することにした。何度も言うようだが、元の世界では激務過ぎて自分で作って自分で片付けなければいけない自炊なんて、する気にもならなかった。コンビニ弁当やカップ麺ばかりだったし、夕食を食べないことも多かった。それが、自炊しようかなという気になったのである。時間があるって素晴らしい。時間に余裕があると、気持ちにも余裕ができるということを改めて感じた。
夕食を終え、一服しようとベランダに出た。
もともと若い頃は喫煙者だった。時代が進むにつれて、受動喫煙が問題視されたり、禁煙の場所が増えたり、値上げがあったり、そんな流れの中で禁煙に成功していたのだが、山口先生の鞄の中にタバコを見つけて吸いたい欲に負けてしまった。
山口先生の真面目なイメージからはタバコが全然結びつかず、不思議な感じだった。大人なのだから、喫煙者でも何も問題ないのだけれど。
青い箱からタバコを1本取り出し、火を付けたところである事に気づいた。
ベランダから見える風景に見覚えがある。
広めの駐車場と、鳥居へと続く長い階段。
タバコを吸いながら外を眺めていると、バイクの音が聞こえてきた。
無数に集まったバイクから、黒い特攻服に身を包んだ若者たちが降りてくる。
背中には“東京卍會”の文字。
やはり、ここは東卍の集会場所の神社のようだ。
すぐに長い黒髪を見つけた。傍らには金髪がちょこちょこと付いて回っている。
近くには総長がいて、囲むように副総長や隊長たちがいた。
みんな楽しそうに笑っている。
これがずっと続けばいいのに、そう思った。
原作をキャンペーンに合わせて大人買いしました。
どこの書店に行っても23巻だけ売っていなくて、せっかく入手した最新刊が読めないかと思いました。
キャンペーン対象外店でラス1を購入することができました。運命かと思いいました。
一気読みした後にたまたまマイキーのキャラソン聞いて号泣しました。
次の更新が月曜日に出来たら褒めて欲しいです。