To be, or not to be...   作:

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うちの場地くんと松野くんは同じクラスです。
学校生活における捏造設定が満載です。
予めご了承ください。



【2021.9.18. 21:00】
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ありがとうございます。
とても励みになっております。


4話

教員の朝は早い。

山口先生は目覚まし時計派らしいが、鳴る前に目が覚めた。生活のリズムを身体が思えてしまったのだろう。

一応、寝たら元に戻る説を考えて、山口先生宛てに置き手紙を書いておいたが、必要なかったようである。昨日の経緯を書いた紙をくしゃくしゃに丸めてゴミ箱に投げ入れた。しかし、すぐに思い直した。今日は戻らなかったけど、今後戻る可能性もある。その時に周りの環境が変わっていたら浦島太郎状態になってしまうわけで、逆に周りからしたら一昨日の山口先生も昨日山口先生も、山口先生に変わりないのだ。辻褄合わせのためにも状況を伝える必要があると感じた。

すぐに先程の紙をゴミ箱から拾い、使っていないノートに貼り付けた。いつ戻っても山口先生が困らないように日記をつけることにした。そして、もし“血のハロウィン”前に元に戻ることがあったら、場地圭介を救うミッションを山口先生に託そうと考えた。

 

7時過ぎに学校に着くと、部活の朝練の為か何人か先生がいた。

「山口先生今日は早いですね」と声を掛けられ、もう少し遅くても良いことがわかった。山口先生の名誉のために遅刻してはいけないと思い早めに出てきたが、山口先生はいつも7時半頃出勤しているようだった。朝がもう少しゆっくりできるというのは有り難かった。

 

8時近くになると、続々と生徒たちが登校してきた。

間も無くホームルームの時間だというのに、ぺったり眼鏡の姿が見えない。

昨日は遅くまで集会場所にいたのを確認済みだ。今日は朝起きられなかったんだろう、きっと今日はサボりだな。

そんなことを考えていると、ドアが勢いよく開いて場地が入ってきた。

 

「俺、遅刻か?」

 

息を切らしながら聞いてきた。

その瞬間、始業のチャイムが鳴る。

 

「ギリギリセーフですね。」

 

「っしゃ!」

 

嬉しそうに笑う、表情が今日はよく見える。

 

「あれ?眼鏡は?」

 

「あ?走ってるとき邪魔で…で?どっかいった」

 

「場地さん!眼鏡!落としてます!」

 

場地の眼鏡を持った松野が現れた。

 

「松野さんは、遅刻ですね。」

 

「はぁ?なんでだよ」

 

「1分くらい前にチャムなったんで。」

 

松野が遅刻を気にしているのは意外だった。

どうやら場地と無遅刻記録を競っていたようである。松野の無遅刻記録は新学期早々途絶えた。罰ゲームはペヤング奢るとかそんなところだろう。

 

「はい、松野さんは用が済んだら早く自分の席に座る。いつまでも場地さんのところにいないで」

 

新学期といえば、やる事が盛りだくさんである。

学級委員を決め、係や委員会を決め、“2年生の目標”的な掲示物を書かせなければならない。

場地と松野に構っている暇はない。

というか、何故、場地と松野が同じクラスなのだろうか。ふつう問題児的な生徒はクラスを分けるのでは?そんな噂を聞いた事があった。中一で留年している場地なんて、特級問題児だろう。暴走族の隊長と副隊長が同じクラスなんて、担任の負担が大き過ぎる。その担任が今は自分なのだ。何か問題を起こした時、警察のお世話になった時、学園ドラマ等では担任が迎えに行くと相場が決まっている。そんな面倒なことは絶対に避けたい。しかし、場地と松野が自分のクラスにいるというのはミッションのためには都合が良い。今は2人が何も問題を起こさないことを願うばかりである。

 

立候補で学級委員がすぐに決まった。

この学級委員達が揃いも揃って優秀なのである。特に委員長が凄い。クラスをまとめ、係や委員会がどんどん決まっていった。その間、自分は何も担任らしい仕事をした記憶がない。こういう生徒が将来人の上に立つ人間になるのだろう。

意見を言わなかった場地が、背が高いという理由で黒板係にされていたのは内心笑った。高いところも楽に消せるだろうとのことだった。

もっと笑ったのは、松野だ。松野も場地のように意見を言うことはなかった。その結果、松野は電気係に任命されていた。教室の電気を消す係らしい。こんな係は小学校にしか存在しないと思っていた。委員長曰く、松野が係の仕事をしなくても誰にも害がないだろう、と。松野には聞こえないように、小声で教えてくれた。子どものくせに、よく考えているなと感心した。

 

今は全員2年生の目標を書いている。

用紙には学習面と生活面の目標を書くようになっていた。

意外にも最初に書き終えたのは場地だった。豪快な字で『赤点をとらない』『チコクをしない』と書かれていた。連続無遅刻記録2日目の場地には是非遅刻しないように頑張ってもらいたい。

松野のが書いている用紙を覗くと、『場地さんが進級できますように』と書いている。

 

「七夕の短冊じゃねぇんだよ」

 

思わず声に出してしまった。

ついでに素も出てしまった。

 

「あ?見てんじゃねぇよ」

 

どうせ教室に掲示するのだから、今見なくてもいずれ見ることになる。

しかも、この内容ではどのみち書き直しだ。

 

「松野さん、自分の目標を書くんですよ。」

 

「何書こうが、オレの自由だろうが」

 

「じゃあ、松野さんは自分が願わないと場地さんが進級できないと思ってるんだ?逆に場地さんを馬鹿にしているように感じる」

 

「はぁ?オレが場地さん馬鹿にするわけねぇだろ」

 

「ですよね。じゃあ違う目標にした方が良いと思いますよ。」

 

舌打ちをして、書いたものを消し始めた。最初からもう少し素直に言うことを聞いてほしいものだ。

他の生徒たちも続々と書き終えてきた。掲示するとあって無難なものが多い。

場地が松野の用紙を覗き込んで笑っていた。結局、松野は時間内には提出することが出来なかった。

 

 

放課後、居残りをすることで松野は目標を書き終えることができた。

ちなみに松野の目標は『平均点』と『支えられる男になる』だった。

「誰を?」とは聞かなかったが、今隣にいる隊長のことだろう。

 

仲良く教室を出ようとしているところに声を掛けた。

 

「松野さん、仕事忘れてますよ。」

 

「あ?」

 

「電気、ついてる。」

 

「はぁ?てめぇが消せばいいだろうが」

 

「いや、電気係の仕事でしょう。」

 

「千冬知ってか?係の仕事、通知表に関係あるらしいぞ」

 

「まじっすか!?場地さん物知りっすね!」

 

「だからちゃんと仕事しとけ。通知表、大事だぞ」

 

「はい!」

 

松野に仕事をさせるためには場地を召喚させる必要があるようだ。

 





あれ?今日って月曜日でしたっけ?

ABEMAで生放送特番見て、前後に一挙放送見て、アドレナリン出まくって書き上がってしまいました。
キャストの皆さんが場地さんと千冬のこと大好きでテンション上がりました。

次の更新が月曜日にできたら嬉しいと思います。
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