少しだけ未実装実在競走馬モチーフウマ娘の匂わせ程度の描写あります。
本日は雲ひとつない冬晴れ。気温は痛いくらい低いが、空は清々しいくらい青い。トレーナーさんと直線1000mコース付近で待ち合わせ。軽く柔軟やら準備体操をしながら待つ。
向こうの左回りコースでは他のちょっとやんちゃそうなウマ娘数名が声を出しながら走りこみ中。臨界点も自己弁護も知らないような瞳をした少女が数人。デビュー前の子達みたいだな。元気。声からして溌剌。
「ファイ!オー!ファイ!オー!」
「…寒さに負けず元気だなぁ。」
こちら側のコースは本当に適性距離が短めな子とデビュー前の子達の慣らし用によく使われるものがいくつか。あちらのコースは小回りな1100m。次走が府中のような直線の長いコースなら使うのはオススメしないけれど、デビュー前の子やスプリンター志望の子達が使うならいいと思う。…こっち側ふたつのコースは使用倍率低いから揉め事も全然ないだろうしね。いつだったかシリウス先輩とその顔見知りの子達と他のウマ娘達のコース使用の順番関連で揉めた噂も聞いたし。
そういう争い事はね、無い方がいいです。平和、平和な生活が一番。和平を求めて三千里。
ジャージで走り込む後輩(たぶん?)一方私、冬用のモコモコメンコを引っ張り出し、ジャージの下はヒ〇トテック。さらに手袋や、ブラウンのスヌードに裏起毛の黒いブルゾンをいつものパーカーの上から着込んだ完全防寒。運動したら皆暖かくなるものだと思うじゃん?私の寒がり&冷え性を舐めてもらっては困りますよ。暑いのよりはまだマシなんですけど…。
「はー寒い…。」
「よぉ、この間の皇帝サマとのいざこざぶりだな。……随分着込んでるが、札幌にでも行くのか?」
なんてぼんやり考えながら屈伸していたところ、後ろから凛とした、女性としてはやや低いトーンの耳触りの良い声が聞こえた。
振り返るとそこには、シリウスシンボリ先輩が。
「…あ、お久しぶりです、かね?シリウス先輩…覚えていらっしゃったんですね、この間の事。」
この方とはちょっとだけ前絡みがあったので初めて話す訳では無いんですが、傍から見たら何故こんな貧相な一般ウマ娘にダービーウマ娘が絡んどりますねん的な。いや結構世話好きな方説は耳にしてはいるしね、こないだのお話にもそんな傾向見えましたからね。
確かにね、あのお二人相手に頑張って喋ったよ?でもアレ結局は脈絡ない自分語りな話になってたからねうん。所詮自己中心な三流哲学と言われたらはいそうですとしか返せない内容だったよ私。精神が未熟!お二人より未熟なんよ!なぜかシリウス先輩は気に入ってたけど、会長さんにはご心配をお掛けしましたし。
いや本当にどんだけ他者に対して気難しいのよ私って自分でもあの時の話思い返したら本当に思うけど。昔は根暗の嫌われ者だったからね私。…根暗は今もか。いやそこら辺私が欠陥まみれ故の部分もかなりあったのでしょうが。
「まあこの学園には珍しいタイプの奴の話が聞けたからな…それ着てこれから走ると後々暑くならないのか?」
つり目がちな紅いガーネットの瞳がちらりと私を見る。改めて見るとやはり、恐ろしく整った顔立ちだ。鼻の形は筋の通った美人鼻だし、唇はシュッとしている。眉はキリリとしていて、瞼の皮膚は薄くて肌も陶器のように綺麗で至近距離で見ても粗が一つも無い。神様が一ミリも手抜きをせず夜なべして作ったみたいなビジュアルをしている。
この方や会長然り、ゴルシさんしかり、やっぱりネームドの方々は容姿も実力も素晴らしくないといけない縛りでもあるのだろうか。
「いや私寒いの本当にダメで…一瞬暖まってもすぐ冷えちゃうんですよ…冷え性が酷くて…というか、こっち方面はスプリンターか若手の子達が使うようなコースばかりですが、なぜシリウス先輩が?まさかとは思いますが…私を見かけてわざわざ?」
「いやなに、向こうの奴らとは結構付き合いがあるから面出そうかと思ってな。そしたらやたら着込んだ見覚えのあるウマ娘が…お前がいたから声をかけた。」
「なるほど。」
「…そういうお前はその様子だとトレーナー待ちか?」
「あ、はい。…向こうの方々、元気ですね。若い子達ですか?」
「いや、たしかに中等部の低学年連中だが…お前もまだ若いだろ。」
「そう思ってもらえてるならいいんですが…それに、問題児どうこう言われる状況と性格とはいえなんやかんやでああ真面目に頑張ってるのを見るとね、こう自分はひねくれてしまったななんて…いや言い訳ですねこれは。すいません忘れて貰って…。」
「…ふぅん、アイツらを『真面目』、ねぇ…偶にはこっちの話の筋が見えてそうな変わったヤツにも会えるもんだな。…でもよぉ、千直53秒台で走るスプリンターが、ナニ萎れた風なこと言ってんだか。」
「え、そんな事なぜ知ってるんです?」
「あの後ちょっくら興味本位で調べたんだよ。お前が律儀に名前を教えてくれたからな。」
まじか。いやそれは聞かれたから答えたんですけどね。しかもそのデータ覚えてる。シリウス先輩、知り合いの後輩多そうなのに。この先輩やっぱりパブリックイメージより遥かに頭いいよね多分。
「やあ、その、あの時は本当になんか調子良くてですね…いやレコードは無理でしたけど…まあ所詮ライトオ先輩に比べたら下位互換もいいとこですが。」
「自分で言うかそういうこと。」
「あ、や、すいません…自虐は長年の悪癖だと自覚は多少しているのですが。」
「……別に謝らなくてもいいが、おかしなヤツだな本当。」
右隣から紅い眼差しがチラリと横切る。やっぱり意外と話せるタイプ?うーんどうなんだろ。
「それにまあ、別ベクトルではあるがおかしなヤツにはこの間もここら辺で会ったしな。」
「…どんな方です?」
「……ガッツリお前も顔見知りなヤツだよ。」
なんか急にちょっと遠い目になったよ先輩。あら、これはまさか。
「ご当地三点倒立しまーーーす!」
「…こんにちは、ゴルシさん。」
ターフで三点倒立しながら現れためちゃめちゃ顔見知りのウマ娘。なんでこっちのコースに来てその絡み方今するの?…脈絡とかこの子の辞書には無いのはとうの昔に知ったけど。
「…そう、この間後輩と走ってたらコイツが戦隊モノのお面被って奇声上げながら併走してきたんだよ!最近日が短くなって少し暗くなった時にコイツがそんなんしてきたらさすがの私も、驚いたのなんの…お前もデビュー時期はまあまあ近かったが、あの辺りの世代変なやつ多くないか?」
「…いや、否定はしませんが、その…あんまり世代一括りにしてるとあの世代の王道路線の方々皆ブーイングしてくるんで気をつけた方がいいですよ…ドンナさんとかは普段は真面目な優等生ですし、血統も優秀ですし…ただ気が昂ってる時や怒ってる時は怖いので、あまり変な茶化し方はされない方がいいですよ…。」
「「そんなに怖いか?アイツ」」
普通に立った体制に戻ったゴルシさんと先輩の声が奇跡的にシンクロした。
「……いや、ゴルシさんは変な絡み方し過ぎて一回本気で怒られたんですから怖がっててくださいよ…アレ遠目から見ても本当に修羅場でしたからね…。」
「ねぇ、モブコ、さっきゴールドシップちゃんともう一人話してたウマ娘いたみたいだけど…あの子もしかして…。」
「……お察しの通り、シリウスシンボリ先輩ですよ、トレーナーさん。成り行きで立ち話しただけの関係のはずが…顔と名前覚えられて連絡先もなんかどさくさに紛れてさっき貰っちゃいましたし…。」
「…モブコ、最近偶に発動する謎の引力が増したよね。いやモブコ話してみれば良い子だと思うし、地頭いいからね…とか言いつつキングヘイローさんのトレーナーさんと人脈出来ちゃって私も最初びっくりしたけど…。」
「なぜでしょうねほんと…まあとりあえず、それは置いといて今日のメニューやりましょうか。」
モブコ「……滅相もございません…私はこのようにバ体も貧相で夏や冬、貧血に振り回される精々が下の上の虚弱なウマ娘でありまして…。」
(kmtの細すぎるコピペネタ)
物凄い偏見ですがmbk氏ヒ〇アカ一話は平気だったけどタ〇ピーの原罪は興味本位で読んでからフラッシュバックエグくて読むの辞めてそう。mbkちょっとだけしずかちゃんみある気がするしね!
あとシリウスさんに限らず、mbkさんの過去いじめ話は基本絶妙に陰湿かつ被害者激選胸糞話なのであんまり他ネームドにバレないといいねって思いました。それで微妙な雰囲気になるとモブコは気まずいもんね。押すなよ!絶対に押すなよ!
併走トレーニング回でモブコと併走して絡んで欲しいウマ娘は?
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