となりのゴルシさん   作:天むすちゃん

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ゴルシさんとモブコがひたすら某ファミレスで喋るだけの話です。
誰か私に文才をください…。


となりのゴルシさん4

「なあモブコ!モグモグモグモグモブコ!サイゼ行こうぜ!」

帰りのHRが終わってカバンをまとめてトレーナーさんのところに向かおうとしたら、また芦毛のアレが唐突な事を言い出した。

「あの、ファミレスのサイゼ〇ヤですか?」

「おう!」

「…今日ですか?」

「今日!」

「…フジ先輩に許可は「もう貰った!」

「…事前に私に聞いてから許可貰ってくださいよ…今日はトレーナーさんとミーティングがあるので、トレーナーさんから許可を頂けたらその後でよろしいですか?」

「お前のトレーナーはOKくれるだろ!」

「…まあ次走はまだ先ですし、そこまで絞る必要もないのでいいですけど…。私いっぱい食べられないので食べ残し処理とか期待しないで下さいね。」

「わかってるって!お前、食べ放題は元取れないから行かないタイプって言ってたもんな!」

そう言ってゴルシさんはゲラゲラ笑っている。食事は私よりライスシャワーさんやマックイーンさんと行った方が絶対楽しい気がするんですけど。

「物好きですね。…一緒に食事してて楽しいタイプの友達ではないでしょ、私。」

「まあ〜マックイーンとかとも飯食うのは楽しいけどよ、マックちゃんファミレス行くとつい頼みすぎて太り気味になっちまうから!」

「…安くて美味しい物を提供するチェーン店は、彼女のようなお嬢様からしたら物珍しくてつい注文し過ぎてしまう誘惑の塊でしょうからね…。」

「それによ〜。」

「それに、なんですか…。」

「今はお前と行きたい気分なんだ!」

「…そうですか。」

 

まあ予想通り私のトレーナーは二つ返事でOKをくれた。むしろ羽目を外して太ってきてくれて構わない、だそうだ。まあ私の体は凸凹のない貧相な体なので、筋肉を付けるにはもう少し太るべきとも思うのだが、どうにも胃の許容量はそう簡単には増えない。

「やっほーおまたー?」

同室のトコトコさんに今日は外で食べると伝えてから適当に準備をして、寮前で待ち合わせているとゴルシさんが呑気な挨拶をしながら現れた。

「…私も今準備してきたところです。1番近場のサイゼリヤでいいですよね?」

「おう!」

 

ゴルシさんの他愛ない冗談を聞いているうちに最寄りの店に着いた。店内に入ると平日だからか思ったより人が少なく待たずに座ることも出来た。

「私このミネストローネとドリンクバーで。」

「アタシは〜ドリンクバーと…辛味チキンとタラコパスタ大盛りで!」

「…大盛り食べる上にチキン頼むんですか?…まあゴルシさん私に比べたらご飯たくさん食べられる方だから大丈夫かなとは思いますけど…一応言っときますけど私手伝えませんよ。」

「大丈夫だって!ゴルシちゃん無敵のウマ娘だからこれくらい楽勝よ!っていうか逆にお前の食事量がアタシは心配なんだけど…。」

「…まあもう少し食べなよとは色んな所で言われた事ありますけど、ここのスープ具いっぱいだからお腹いっぱいになりますよ…。」

「胃ちっちゃいな〜相変わらず。」

「…とりあえず頼んじゃいましょ。」

注文を済ませて待っている間、ゴルシさんとドリンクを取りに行った。…ゴルシさんはなぜかドリンクをよく分からないブレンドにしていたが…その後座るとゴルシさんはキッズメニューを取り出した。

「なあ、お前サイゼの間違い探しやったことあるか?ムズいんだぞ、これ。」

「見せてもらっていいですか?…えーと山の色が違うのは分かりますけど…確かに難しいですね…これ本当に子供向けですか?」

「ここフォークないぞ。」

「あ、本当ですね。」

「あとこいつの帽子もないし、窓の数もちげぇし…。」

「…ゴルシさんもしかして間違い探し得意ですか?」

「超得意。」

「…なんか、そんな感じします。」

「その顔褒める気あんのかー?ゴルシちゃん間違い探しとミッケの世界チャンピオンなんだぞ〜もっと敬えよ〜。」

「ミッケですか…また懐かしいものの名前を…じゃあ他のも分かります?」

「おう。この太陽の大きさも違うぜ。」

「え?これ印刷の歪みじゃ…。」

「だからこれはムズいんだよ。」

 

 

「…そういえば今更ですけど、ゴルシさんは食事量制限とか大丈夫なんですか?次走はもう少し先で?」

タラコパスタをモグモグしているゴルシさんに私は尋ねた。

「おう。ゴルシちゃん代謝いいし、次走はまだ先だぜ。今度凱旋門賞行ってくるんだ!」

へぇ、次走は凱旋門賞…え?

「ゴホッゴホッ、凱旋門賞?え、修学旅行に京都行くみたいなノリで言いましたけど、凱旋門賞?フランスの?G1のですか?」

「そう。」

なんと軽い返事。海外遠征。すごいな。海外遠征実績のあるウマ娘というとエルコンドルパサーさんやシリウスシンボリさん、アグネスデジタルさんといった錚々たるメンバーが頭に浮かぶ。…とても私のようなウマ娘では手の届かない高嶺の花々の名前が。…手が届く場所に今いるゴルシさんがイレギュラーなだけ?

「そうって…ノリ軽すぎません?海外遠征なんて、よっぽどの国内実績と金銭面の余裕が無いと行けないんですよ。…でもまあ、貴方くらいの実績があれば海外遠征もありますよね…。ただ、いくら身丈のあるパワフルなゴルシさんとはいえ…フランスの芝は重いって聞きますけど…。」

「大丈夫、ゴルシちゃん、最強だから。」

ドヤ顔でゴルシさんはそう応える。凄いな。予防線とか張らないのかこのレベルの子達は。…ただ凄い聞き覚えのある言い回しだ。

「…呪〇廻戦、観てくれたんですね。」

「おう、お前がこないだハマってるアニメとか漫画教えろって言ったらオススメしてくれたろ?お前は伏黒が好きって言ってたけど、アタシは五条派かな〜。伏黒もいいキャラしてたけど、シンプルにクソ強ェってやっぱりいいよな!」

「…確かにゴルシさんは五条先生っぽいとこ少しありますしね。」

そう返してからまたミネストローネを食べる。美味しい。マカロニも野菜も入ってるし、ミネストローネって完全栄養食として認められるべきでは?

「お前は?次走どこなんだよ。」

「私は、ルミエールオータムダッシュです。」

「あ〜新潟千直のオープン戦な。お前あそこのコースが1番最近の勝ち鞍だもんな〜。今年の韋駄天ステークス勝った時泣いて電話してきてさ、『今日私死んでもいいです〜』って!」

「…あの時はお騒がせしました…。」

あの日は泣いていたのをトレーナーさんに宥められつつ電話したはいいものの、結局気が動転してまた涙がヒートアップして珍しく冷静なゴルシさんに電話口でまた宥められたんだった…。

そう、新潟直線は私の勝ち鞍(どれもオープン戦以下の格のレースだが)のうちいくつかを占めている得意なコース。…だからこそアイビスサマーダッシュは余計悔しかったのだ。

「まあ、オープン戦にはなりますがリベンジを兼ねてと思いまして。」

今度こそは勝ちたい。周りの人達にいい報告をしたい。

 

「もう、モブコちゃんまた表情硬いぜ〜。」

そういうとゴルシさんは私の口角を無理やり上げてきた。

「ちょ、やめてください…。」

「だってまーたナーバスモードみたいだからよぉ。」

「…その、ゴルシさんは不安になったりしないんですか?あなたこれから海外遠征に行くんですよ?」

「いやさぁ、モブコみたいにアタシは石橋ガンガン叩いて渡るタイプじゃないからさあ〜川を泳いで渡りたくなっちまうんだわ〜。」

「…イマイチ答えになってないような…無鉄砲ですね…溺れちゃったらどうしようとか考えないんですか?」

「大丈夫大丈夫!何事もまずチャレンジしてみることが大事な時もあるって!」

「…私にそんな風に出来るかな…。」

…私はゴルシさんじゃないから、準備して準備して、それでも不安な臆病者だから。

「それはどう転んでもゴルシちゃんがフランスから見守ってるから大丈夫だって!お前はゴルシちゃんのdestinyなんだからな!胸張ってけ!…ただ怪我しない程度にやれよ?」

…要はアタシがついてるし自信もって体壊さない程度にリベンジ頑張ってこいってことかな。

「…なんですかdestinyって…。あと、凱旋門賞は10月初旬でオータムダッシュは下旬なので、ゴルシさん日本で応援できます。」

「え?そうだっけ?」

覚えてなかったの…。

「まあ、最善は尽くしていきます。…私みたいな奴だって一応、もっと結果は残したいんですから…。」

「…だからさっきも言ったけど、お前は肩の力抜けよ〜繊細ちゃんなんだから〜。ほら、辛味チキン1個やるから、英気を養え〜」

「え、いやそれゴルシさんの…まあ…そうですね…貰っておきます。1個くらいなら多分大丈夫。いけます。…ありがとうございます。」

親切を無下にしたくはなかったし1つ1つは小さいチキンだったので、せっかくだし1つチキンを貰った。辛味チキンは私でも食べられるくらいのピリ辛で美味しかった。

 

そんな感じで駄弁りながら食事を終え、私とゴルシさんはお店を出た。

「いや〜食った食った。」

「…あの後デザートも食べたらそりゃお腹いっぱいですよ。」

「だってゴルシちゃんケーキ食べたかったからさ〜、ていうかお前もレモンシャーベット食べたじゃんか〜。」

「…アイスあるなら食べたかったので…。」

「まあいいけどよ。…なあモブコ。」

「…なんですか?」

「また一緒に飯行こうな!」

「…私なんかとまたご飯行こうなんて、ホント物好きな方ですね…いいですよ。」

「お〜よかった。あっそうだ、今度ライスとマックイーンも連れてスイーツバイキング行こうぜ〜。元取れなくても多分マックイーン奢ってくれるからさあ。」

「…いや、それはちょっと…考えさせてください。」

私にマックイーンさんの奢りでG1ウマ娘と会食する勇気はまだちょっとないですゴルシさん…。




モブコのヒミツ③
呪〇廻戦の推しは伏〇恵

ちなみにモブコからするとゴルシ以外のネームドキャラは(他作品を用いた例えですいません)鬼殺隊の癸(1番下っ端の階級)からみた柱みたいな存在です。フジ先輩は寮長なのでまだ親密な方ですが、ぶっちゃけ前のマックちゃんや会長とエアグルーヴとの絡みは凄いレアだったとモブコは思ってます。向こうはゴルシと絡んでる(絡まれてる)スプリンターの子だと前から認知してたのにね。
なんなら会長とエアグルーヴ先輩は色んなモブコの情報把握してる、というかこの2人は全生徒のデータ色々把握してると思うよモブコ。

併走トレーニング回でモブコと併走して絡んで欲しいウマ娘は?

  • アグネスデジタル
  • ナイスネイチャ
  • ハルウララ
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