怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース スピンオフ集 作:特撮恐竜
今回はかなりオリジナル設定を入れています。
それが許せる人はどうぞ。
尚、時系列は第二話『トレギア』の後です。
Memory Of Grandfather Message For Taro(前編)
トレギアにチビスケと名付けたキングゲスラを惨殺され奴を倒し損ねた日の夜、ヒロキは机を漁っていた。その様子を見ていたタイガが声を掛ける。タイガの声を聞いたヒロキは手を止めるとタイガの問いに答える。
『ヒロキ、一体何してるんだ?』
「今日の戦い・・・僕らは完全にトレギアに負けた・・・。」
『おいおい⁉︎俺達は・・・・確かにアレは負けたな・・・・。』
「うん・・・・それに・・・いや、トレギアだけじゃない‼︎怪獣を操る宇宙人も地球にまだいる事が分かったんだ‼︎だから僕自身も強くならなきゃならないって思った‼︎」
『おおっ‼︎確かにその通りだな‼︎で・・・・それとお前の部屋の中の棚やボックスを漁る事に関係が・・・?』
「今まで現れた怪獣について僕も色々と知識を身につけなきゃ怪獣知識を強くしなきゃいけないと思ったんだ‼︎これからウルトラマンとして果てしない戦いが起こると考えたらもっと怪獣について知る必要があると思うから・・・だから何か怪獣について詳しく書かれた資料とかないかなって探してたところなんだ。」
『怪獣についての知識ならお前の部屋にあった本とかインターネットとかでも調べられるだろ。何でわざわざ部屋の中をそんなに物色する必要があるんだ?』
「いや・・・そういうのもあるんだけど・・・怪獣を写した写真がどれもこれもピンぼけでさぁ・・・。」
『ああ・・・確かにピンぼけだったなぁ・・・。』
この世界では昔、地球に現れた怪獣について記された怪獣事典や図鑑などの資料はあるがそれに貼られた怪獣の写真についてはどうしてもピンぼけな写真が多く、鮮明な写真が少ない。というのも怪獣は動き回っていたり、当時の防衛チームやウルトラマン、または他の怪獣との戦闘の最中という状況もあり怪獣はかなり動き回っていたためその鮮明な写真や映像を撮るのは厳しいのである。
「もっと・・・鮮明な写真が載った資料が・・・もしかしたらお爺ちゃんの遺品の中にあるかも‼︎だって僕のお爺ちゃんは‼︎」
『ウルトラマンを兄として慕っていた・・・そうなんだろ。』
「うん‼︎」
ヒロキは以前整理した祖父『白鳥健一』の遺した遺品が保管された棚に向かう。そして棚の中を調べると古びた手帳とノートが落ちてきた。
「何だコレ・・・ってコレは⁉︎」
『アストロモンスの写真じゃねぇか!それもかなり鮮明な写真だ‼︎・・・アストロモンスについても色々書かれてるぞ‼︎」
「それ以外にも色々あるよ‼︎これは・・・今日現れたゲスラ‼︎・・・セイウチ怪獣『デッパラス』に・・・は虫怪獣『ベドラン』‼︎」
『超古代怪獣『ゴルザ』にマグマ怪地底獣『ギール』まで・・・・。・・・・まさかこの手帳・・・怪獣の生態が記されてるのか⁉︎おい、ヒロキ、お前知らなかったのかよ⁉︎この手帳の事‼︎』
「僕だって初めて見たよ‼︎それにしても何でお爺ちゃんの手帳にこれが⁉︎」
ヒロキは目の前の手帳をめくっていくうちに床に古びた日記が落ちているのを見つけた。ヒロキは思わずその日記を手に取った。
「これって・・・お爺ちゃんの日記かな・・・。初めて見るけど・・・。」
『お前の爺ちゃんの・・・・・日記か・・・・。読んでみたらどうだ?』
ヒロキは頷いて祖父の日記を手に取るとページをめくっていく。そして日記を読み始めた。
1974年○月×日
光太郎さんが旅立ってから一ヶ月が経ち僕は六年生になった。光太郎さんはウルトラマンとして多くの怪獣と戦ってきた。けど、バルキー星人との戦いは違った。光太郎さんはサメクジラに父さんを殺された僕を勇気付けるためにウルトラマンにならずに巨大化したバルキー星人を倒したんだ。僕はその姿にこれから先どんな事があっても強く生きていけると思える勇気を貰った。そして僕自身も光太郎さんに負けないくらい強くなりたいと思ったんだ。そのために出来ることを考えてみようと想う。
1974年△月○日
今日から僕もボクシングを始めた。強い男になるためにはまず自分自身の体が強くなくちゃいけないと思う。だから僕も光太郎さんがやっていたボクシングを本格的に始めよう。そしてまず肉体的に強い男になろう。お爺ちゃんの入れ歯を怪獣の角から作ろうとしてエレキングに立ち向かったあの3人やベムスター相手にナイフとロープで立ち向かった海野先生のように。
1974年✖︎月○日
最近クラスで1番話題になったのは新たなウルトラマン『ウルトラマンレオ』だ。これまで何度もレオは怪獣や星人と戦いを繰り広げている。クラスの皆は「レオはタロウに比べて駄目だな」とか「タロウに比べたら負けてばかりじゃないか」とレオの事を馬鹿にする声も多い。でも僕はそんな事ないと思う。
だってレオは何度敗れてもまた立ち上がって最後は勝ってる。それはきっとレオが何度でも立ち上がれる強い心と勇気を持っているに違いないからだ。そんなレオの戦いを見ているとこっちも負けてられないって思える。だから僕も厳しいトレーニングに打ち込めるんだ。
1974年□月○日
とうとう小学最後の夏休みに入った。僕達に学校の掲示板で怪獣に家族を殺された子供達のボランティア活動のプリントが配られる。それを見て光太郎さんが餅を食べられない母子園の子供達の為に餅つきをした事を思い出した。僕も怪獣に家族を奪われた気持ちは痛いほど分かる。だから僕もボクシングのトレーニングの合間を縫ってそのボランティアに参加する事にした。
1974年⬜︎月◯日
いよいよ小学校最後の夏休みに入りそのボランティアに参加する事になった。子供達を見てみると家族を失っても夢を持って強く生きようとする子供や未だに心の傷が癒えてない子供など沢山の子供達がいた。僕は彼らを勇気付けられないかと思って船乗りだった父さんが海外で経験した事などを話してあげた。けど、彼らの心には響かなかった。どうしようか悩み始める。その時、ずっと心を閉ざしていた小さい子の横に立った人がいた。その人は僕も年も同じくらいに見えた。そしてその人は語り出した。
「一つ、腹ペコのまま学校に行かざる事。一つ、天気の色日に布団を干す事。一つ、道を歩く時は車に気を付ける事。一つ、他人の力を頼りにしない事。一つ、土の上を裸足で駆け回って遊ぶ事。・・・・僕の大切な人が残してくれた言葉なんだ。君も許せない事や嫌な事と戦える勇気ある男になれる筈だよ。」
その言葉は僕にも重く・・・・そして深く感じられた。やがて時間が空いたので僕はその人に話しかけてみる。
「ねぇ、さっきのあれ・・・何なんだい?」
「君、さっきのあれを聞いてたのかい?」
僕はすぐに頷いた。するとその人は話してくれた。
「この言葉はね・・・僕の大切な人がくれた言葉なんだ。・・・・僕には姉ちゃんと兄ちゃんがいたんだけどナックル星人に殺されてしまったんだ。姉ちゃんには恋人がいたんだけどその人は肉親を失った僕の事を最後まで面倒見てくれたんだ。さっきの言葉はその人が国に帰るときに残してくれた言葉なんだよ。僕に強い男になってほしいという思いを込めて・・・ね。」
僕は思わずその話を聞いて光太郎さんの言葉を思い出した。僕はその後、その人とずっと話し合っていた。僕も面倒を見てくれた太陽のように明るくて眩しい大切なお兄さんのような人がいた事、そのお兄さんと別れた事を。そしてお互い話していくうちに僕と彼の間にはとんでもない共通点があった。なんとその人は昔、新マンと共に戦ったあの防衛チーム『MAT』の隊員だったのだ。僕の大切なお兄さんがZATの隊員だった事を知ると彼は驚いて僕の話を聞いていた。
「君にもそういう人がいたの⁉︎」
「うん、バルキー星人を倒して最後は旅立っていったんだ。」
「奇遇だな・・・僕の大切な人もゼットンとバット星人との戦いの後、旅立っていったんだよ。」
「何だか似てるな、僕達。」
「そうだね。」
そして僕達2人はすっかり仲良くなったんだ。名前も教えてもらった。坂田次郎って言うんだって。次郎君、また会えるといいな。
1975年□月◇日
その日、何と衝撃的なニュースが僕達の耳に届いた。何とMACが壊滅したというのだ。何故MACが壊滅したのか最初は分からなかった。やがて情報が分かった。高速で円盤に擬態できる怪獣によってMAC基地が飲み込まれたらしいのだ。そしてその日の内に街のデパートにその怪獣は襲来して多くの犠牲者を出した。しかもそのデパートに僕のクラスメートの一部が遊びに来ていたらしい。僕はクラスメイトを何人か連れて急いで怪獣が襲来したデパートの人達が搬送された病院に行った。そこに向かうと下半身が麻痺して動かなくなったもののベットで僕達に向かって笑い掛けていた。
「無事だったんだな⁉︎良かった‼︎」
「うん・・・でも・・・・下半身がもう動かないんだ・・・。」
「大丈夫よ‼︎生きていれば絶対にいい事があるわ‼︎」
僕達はその友達を必死に励ました。そして病院を去ろうとすると病気にあの怪獣が襲撃したデパートの死亡者の名簿が張り出されていた。そしてその名簿を見て泣いている僕と同じくらいの少年と彼の肩を掴んで支えるMACの隊員服を着ているお兄さんがいた。どうやらMACにも生き残った隊員がいたようだ。僕は思わずその2人に目が行っていた。すると僕に話しかけてくるおじさんがいた。それはかつてZATの隊長だった朝比奈隊長だった。
「健一君?健一君じゃないか⁉︎」
「朝比奈隊長⁉︎久しぶりだね‼︎」
「隊長は止めてくれ。もう私はZATの隊長じゃない。もうZATは解散したんだ。」
「そんな事言われても・・・。朝比奈隊長はどうしてここに?」
「実は私の古い友人夫妻があのデパートにいてね・・・。それでもしかしたらと思ったんだが・・・・。」
どうやら朝比奈隊長も知り合いをあの怪獣に殺されたようだ。僕がそう思っていると僕があの2人のことを気にかけていたのを見抜いたのか僕に質問してきた。
「ところで健一君はあのMACの隊員を知っているのかい?」
「いや・・・何か気になっちゃって・・・。」
「そうか・・・・彼も・・・おおとり君も・・・・辛かっただろう・・・共に怪獣と戦う仲間を一気に失って・・・。確か彼はまだ入隊して一年くらいだった筈だ。」
「そうなの?よくあの人の事知っていたね・・・。」
「私達元ZATもMACのサポートをしていたからな・・・。彼らの活躍は耳にしていたんだよ。」
その後も僕はそのMAC隊長・・・『おおとりゲン』ことおおとり隊員と一緒にいる少年が気になって病院を出るまでずっと2人を見ていた。おおとり隊員を見ていると何故か光太郎さんとおおとり隊員が重なって見えた。何故か2人が似ていると思ったんだ。そしておおとり隊員と一緒にいる少年を見ると次郎君、そして僕自身をなぜか重ねずにはいられなかった。おおとり隊員とその側の少年を光太郎さんと僕を重ね合わせたまま僕達は病院を出た。
1975年□年○日
僕も中学生になった。その後も僕はボクシングを続けつつ怪獣に親を殺された子供達のボランティア活動に参加し続けていた。その度に次郎君とも何度も会っていた。僕らはお互い一緒に遊びに行ったりMAT、そして新マンと戦った怪獣について詳しく教えてもらったり、逆に僕がZAT、そしてタロウが戦った怪獣について詳しく教える中になっていた。僕達はいつものように子供達と交流していた。すると新しいボランティアの参加者が子供達に思った以上に苦戦していた。僕は彼を手助けしようとした。そして彼に近付くと驚いた。
「えっ⁉︎」
「どうしたんだい、健一君?」
その場にいた少年は何とシルバーブルーメの襲撃したデパートの犠牲者の名簿を見て深い悲しみに包まれていたあの少年だったのだ。僕は思わず彼の前で立ち止まってしまう。
「どうしたんだい?」
急に自分の前で立ち止まった僕に疑問を感じたのか彼の方から僕に話しかけてきた。僕は思わず自分に返り彼の顔を見ながら話しかけた。
「いや・・・何か困ってるようだったから・・・・。何か分からない事があるかい?僕が教えるよ。」
「大丈夫‼︎・・・・・だと言いたいけど少し手伝ってください‼︎」
僕は彼を手助けする事にした。彼は怪獣に殺された妹が大好きだった遊びを披露して子供達を楽しませていた。やがて休憩時間になると僕は彼の名前を聞いた。
「えっと・・・君の名前は?」
「僕?・・・僕は梅田トオル。よろしくね。」
僕はこの時思っていなかった。次郎君、トオル君とこれから長い付き合いになることを。そして僕達はとんでもない共通点を持っていた事を。
ヤバい・・・・これ・・・・・昭和ファンから怒られないか心配です。
上手く書けた気がしない・・・・。