怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース スピンオフ集 作:特撮恐竜
翌朝、ヒロキ達は朝食のバイキングレストランに集まっていた。ミク、ミカヅキの大食いコンビが皿の上に大量のパンを載せている。
「凄い量・・・。」
「それ全部食べられるんですか?」
「大丈夫だよ‼︎」
「折角のバイキングなんだから沢山食べなきゃ‼︎」
アキとレイカが山のように並んだパンを見て呟く中、ヒロキはケチャップをかけたハムエッグを口に運ぶ。そして噛み切った後で飲み込むとアキの皿を見て思わず呟いた。
「ぶっちゃけ・・・アキさんも変わらない気がするけど・・・。」
そう呟くアキの皿にはケチャップがかけられたスクランブルエッグにクロワッサンが5つ、サラダに加えてウインナーが沢山盛られていた。アキはヒロキの呟きを聞くと顔を赤くして反論する。
「し、しょうがないじゃん‼︎お腹空いたんだから・・・。でも、ボクはミクちゃん達並みには食べられないからね‼︎」
「あっ・・・聞こえてたの?ご、御免。」
『怪獣の方のアギラも結構食べる方だったな〜。』
「タイガ、何でそんな事知ってるの?」
『前にセブンのカプセル怪獣の餌やりに立ち会った事があるんだよ。そん時もアギラはガスタンクくらいある木の実を確か・・・10個以上は食べて』
「止めてよタイガ‼︎そんな話しないで‼︎ボクが本当に大食いみたいに思われるじゃないか‼︎」
『わ、悪い・・・。』
『ったく、お前って奴は・・・デリカシーってもんはねえのか。』
「へ~、アギちゃんって怪獣の時から大食いだったんだ~。」
アキの隣にミカヅキが割り込んできた。ミカヅキはアキのお腹に手を触れながら話し始める。
「わたしとしてはアギちゃんによく食べて貰いたいんだけどな~。そうすればアギちゃんのプニプニなお腹をもっと堪能出来てお得だし~!!」
「や、止めてよ〜‼︎ゴモたんってば〜‼︎」
「そうそう、ゴモの言う通り、アギのお腹ってば触り心地いいんだから〜‼︎アギのお肉、わたしも堪能したいな〜‼︎」
「が、ガッツまで〜⁉︎・・・ガッツこそ食べ過ぎて太っても知らないよ。」
「大丈夫‼︎わたし、胸に栄養が行く体質だから‼︎」
ヒロキはじゃれ合うアキ達から目を背けてコーンスープが入ったカップに口を付ける。その時、隣のクララがコーヒーが入ったカップを差し出してきた。
「はい、どうゾ。」
「ありがと、クララちゃん。」
「次は何食べに行きマス?ワタシはトーストでも焼きにいこうと思うのデスガ。」
「僕は・・・カレーかな。朝食べるカレーってのも中々味があるからさ。」
「フフ、それでは・・・一緒に行きまショウ‼︎」
「ま、待ってクララちゃん‼︎」
クララはヒロキを連れて新しい料理を取りに行く。この後もヒロキ達はモーニングバイキングを目一杯楽しんだ。
朝食後、ヒロキ達は湖に面したアスレチックを思う存分堪能していた。今はヒロキがジップラインで滑車を握り締めながら空中を滑っていた。
「いやっほおぉぉぉぉ‼︎」
ヒロキは着地点に着地するとスタート地点にいるヨウ、ユカに向かって手を振る。
「すっごく風が気持ちいいよ‼︎皆も早く来なよ‼︎」
「ヒロキさんってば楽しそう‼︎よーし‼︎わたしも行くよ!」
今度はヨウがジップラインに挑戦する中、後ろではサチコとアキが震えながら空中に設置された途切れ途切れの木で出来た橋を渡っている。
「ざ、ザンドリアス、大丈夫?」
「ううう・・・無理無理無理ですぅ・・・なんでここをクリアしなきゃなんないのよぉぉぉ・・・。」
「と、とにかく下を見ちゃ駄目だよ。落ち着いていこう、ボクもいるし、いざとなったら支えるから‼︎」
高い場所に設置された橋をビビりながら渡るサチコに付き添うアキを見て湖に設置された水上イカダ橋のスタート地点にいるミカヅキ、ミコの2人が思わず笑みを浮かべる。
「アギちゃん、後輩ちゃんを支えてる・・・もう立派に先輩やってるねぇ〜。」
「流石、わたしの親友!」
「おーい、ゴモたん〜!ガッツ〜!置いていっちゃうよ〜‼︎」
「今行くよ〜‼︎ガッちゃん、どっちが先に着けるか勝負だよ‼︎」
「面白いじゃん!負けたらジュース奢り、どう⁉︎」
「いいよ〜‼︎じゃあ、用意スタート〜‼︎」
ミカヅキとミコはゴールで待っているミクの声に答えるとイカダ橋を渡っていく。その一方でヒロキはトモミ、クララの2人と一緒に水上に浮かぶ石を渡りながらゴールを目指している。3人とも足場が片足だけしかないため必死にバランスを保ちながらゴールを目指している。
「ク、クララちゃんに・・・トモミさん、大丈夫?」
「エエ・・・ワタシは・・・何とか・・・平気・・・デス。」
「私は・・・そろそろ・・・きつい・・・です。」
3人の中でトモミのみ必死な表情を浮かべている。ヒロキとクララはトモミが落ちないかハラハラしている。そして遂にトモミがバランスを崩して倒れ込んだ。ヒロキは足場から離れて彼女に駆け寄る。
「きゃあっ⁉︎」
「トモミさん‼︎」
「ヒロキ⁉︎」
その時、水しぶきと一緒にヒロキとトモミが水中に落ちた。水しぶきが止むとヒロキが下になりトモミの体を受け止めていた。
「冷て・・・トモミさん大丈夫ですか?」
「ええ、ヒロヒロこそ大丈夫ですか?」
「僕は平気ですよ。」
「御免なさい・・・私のせいでビショビショになっちゃって・・・。」「平気ですよ。着替えならあるし、ホテルにも服売ってる場所があったから着替えには困りませんって。」
「ふ、2人ともいつまてそんな状態でいるんデスカ‼︎早く離れてくだサイ‼︎」
クララに指摘された2人は今の状況をもう一度確認する。今の状態はトモミがヒロキを押し倒しているようにしか見えない光景だった。トモミは自身の状況に顔を赤くすると思わずヒロキから離れる。
「ご、御免なさい、ヒロヒロ‼︎」
「ぼ、僕は大丈夫ですから気にしないで下さい‼︎」
「あっ、ワタシも足が滑っちゃいマシタ〜‼︎」
「⁉︎うわあああ⁉︎」
その時、クララもヒロキに覆いかぶさってきた。ヒロキは彼女を受け止め、再び水しぶきを上げる。今度はクララも密着してきたため2人ともびしょ濡れになっている。
「な、何すんだよ⁉︎」
「I'msorry、ワタシも足が滑っちゃっテ。」
「あ、足が滑っちゃったの・・・それなら仕方ないや。」
「ヒロヒロ、騙されちゃ駄目ですぅ‼︎キンキン、明らかにわざとやりましたよね‼︎」
「そんな事ないデス。ワタシもそろそろキツかったから倒れてしまいマシタ。」
「さらっと嘘をつかないで下さい‼︎そして大きなおっぱいを押し付けるのも禁止です‼︎」
「言いがかりデスヨ〜。ワタシは嘘なんてついてマセン。ね、ヒロキ。」
「えっ・・・う、うん。」
この後もヒロキ達はアスレチックを思う存分楽しんだ。そしてお昼時、簡単にシャワーを浴びてさっぱりするとヒロキ達はテラスに備えられたテーブルで各々が座ってお昼ご飯を食べている。
「いやぁ〜、遊んだねぇ〜‼︎」
「ああ、いいトレーニングになったぜ‼︎」
「ししょー、すぐにトレーニングに結び付けるの止めてくださいよ‼︎気軽に楽しむ場所なんですから‼︎」
「でもでも・・・すっごく体を動かすから・・・トレーニングにも向いてると思うよ、このアスレチック。」
「ミクラスさんまで・・・そりゃそうかもしれないですけど〜・・・。」
サチコが納得しなさそうな顔でジュースを飲む中、ヒロキはハンバーガー片手に湖を眺めていた。そんなヒロキの左横で今度はトモミが話を切り出した。
「でも、本当・・・皆でここに来れて良かったです。ここ最近戦い続きだったからリフレッシュが必要だと思っていましたが・・・いい気分転換になったようですね。」
「そうデスネ・・・。ワタシもそう思いマス。」
「ええ・・・調査の結果は正しかったようね。」
トモミの言葉に同意を浮かべるクララとランも湖を眺める。透明度が高く綺麗な湖の湖面は太陽の光が見事に光り輝いていた。ヒロキと景色を眺めるタイガも彼女達の声に同意する。
『俺もだぜ。俺の故郷・・・光の国じゃあこんな綺麗な自然は考えられないからな。』
「光の国にはこういう自然は無いのですか?」
『ああ、俺達の星じゃあとっくの昔に自然が失われたからな。』
「どうして?一体何があったの?」
『・・・光の国の歴史について語る事になるから長くなるけど大丈夫か?』
タイガの話が気になったミカヅキを筆頭にクララ達は頷いた。それを見たヒロキはタイガに向けて話すように促した。
「タイガ、話してあげたら。クララちゃん達も気になるみたいだし。」
『分かった。・・・っていっても何処から話すべきかな・・・・・・俺達の一族は最初からこんな姿だったわけじゃない。俺達の先祖は寧ろ人間に近い種族だったんだ。』
『ええっ⁉︎』
タイガの言葉にクララ達は驚きを隠せない。自分達のルーツである本物の怪獣と激闘を繰り広げてきた超人達の原点に驚きを隠せないのだ。思わずミカヅキが質問を聞き返す。
「じゃあ、タイタスちゃんやフーマちゃんも?」
『いや、私達U40の一族はタイガ達とはまた違う。O-50で力を授かったフーマもまた私やタイガとは力の源が違うからな。』
『つったって・・・元は似たようなもんだぜ。俺もこの姿になるまでは人間として暮らしてたし・・・旦那にも人間としての姿があるからな。』
「タイガ達、光の国のウルトラマン達は元々は僕達みたいな姿だったって事さ。」
「ヒロキさん、知ってたの⁉︎」
「まぁ、前に聞いた事があったからね。」
『話を進めるぞ。遥か昔、俺達の星を照らしていた太陽が爆発して星の環境が変わり惑星全体が暗闇に包まれた。』
「太陽が・・・爆発⁉︎」
『ああ、そこで光の国の科学者は人工太陽を開発した。それがプラズマスパークだ。』
「人工・・・太陽・・・。」
「プラズマ・・・スパーク・・・。」
『そしてその開発したプラズマスパークでいざ惑星全体を照らす時が来た。そしてその時が彼らの転換期だった。』
「それでどうなったのですか?」
『プラズマスパークの光を浴びた住民達は巨大な体と超常的な力を使える超人に進化したのさ。』
「もしかして・・・それが‼︎」
「ああ、ウルトラマンの誕生さ。」
『けど、星の環境が変わった影響のせいか星から地球のような自然は失われてしまった・・・それでも俺達の先祖は平和に暮らしていたんだ。けど、とある事件が光の国の歴史を変える事になった。』
「ある事件?」
『お前ら、エンペラ星人は知ってるか?』
「エンペラ星人・・・・・・確かそれって・・・。」
「かつて地球を襲った暗黒の皇帝ね。」
『奴の軍勢が光の国に戦争を仕掛けてきた。これに俺の爺ちゃんが中心となって総力を上げて立ち向かい、何とかエンペラ星人を撤退させる事が出来たんだ。』
「な、成る程・・・エンペラ星人と光の国にそんな因縁が・・・。」
『エンペラ星人との戦いの後、俺の爺ちゃんは自身達の力を宇宙の平和のために使えるんじゃないかと考えた・・・そして宇宙警備隊が編成されたんだ。』
タイガ達の話を聞き終えたクララ達は唖然とする。そんな皆の様子が気になったタイガは思わず話しかけた。
『皆、どうした?』
「いや、話の規模が大きすぎて・・・。」
「整理するのが大変なんだよ・・・。」
「はは、気持ちは分かるよ。僕も聞いた時は全然ピンと来なかったから。」
ヒロキが同意するような声を出す。先に話を整理したトモミが切り出した。
「成る程・・・イガイガ達の星の歴史は理解しました。あのエンペラ星人と戦ったイガイガのお爺様が気になりますね。一体どんな方なのですか?」
「タイガのお爺ちゃんなら地球に来た事がありますよ。GIRLSの記録にも載っています。」
「そうなの⁉︎一体誰⁉︎」
「ウルトラの父だよ。」
『ええっ⁉︎』
ヒロキの言葉にクララ達は驚く。思わずトモミがタイガに詰め寄った。
「イガイガってウルトラの父のお孫さんだったんですか⁉︎」
『あれ?知らなかったっけ?』
「初耳ですぅ‼︎」
「あれ、確かウルトラの父って・・・ウルトラ兄弟の1人・・・ウルトラマンタロウのお父さんじゃなかった?ウルトラの父がタイガのお爺ちゃんって事は・・・。」
「えっ・・・えっ⁉︎ま、まさかタイガさんってウルトラマンタロウの・・・。」
『ああ、ウルトラマンタロウは俺の父さんだぜ。』
『えええええぇぇぇぇ⁉︎』
GIRLSの授業を思い出したミコとユカの疑問に答えたタイガの答えに怪獣娘達が驚く。
「タイガってウルトラマンタロウの息子だったの⁉︎」
『ああ。』
「調査部でも貴方とタロウが似てると言われていたけど・・・その理由が分かったわね。」
ランが調査部で聞いたタイガの話題に納得する中、クララが確認するようにタイガに訊ねる。
「タイガ、ワタシの友人の怪獣娘にバードンの怪獣娘がイマス。彼女がアナタを見てカイジューソウルが疼くと言っていたのって・・・。」
『恐らくそのバードンの怪獣娘に宿るカイジューソウルが俺の中に流れるタロウの遺伝子に反応したんだろうな。』
タイガ達の話に全員が納得の表情を浮かべる。そしてトモミが再び話を切り出した。
「ありがとうございます、イガイガ。イガイガの事、もっと知りたいと思っていました。話してくれて嬉しいです。」
『トモミ・・・。』
「イガイガが誰の息子であろうと私達は気にしません。イガイガ、貴方も立派な私達の仲間です。これからもよろしくお願いしますね。」
『ああ、勿論だ‼︎』
こうして、怪獣娘達とトライスクワッドの距離がまた近付く事になった。そして、この後もヒロキ達はアスレチック、そしてプールを堪能する事になった。
デッカー、マジで怪獣娘と絡めやすそうです‼︎
ミクラスのディメンションカード、ミクちゃんに見せたらどんな反応するか気になりますね‼︎