怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース スピンオフ集 作:特撮恐竜
昭和ウルトラファンの皆様、本当に申し訳ありません。
1980年○月×日
あれから年月が経って僕も高校生になった。僕はあれからもボクシングを続けながら次郎君との付き合いを続けている。そして新たに友達になったのがあの梅田トオル君だ。今日はトオル君と久しぶりに会う日だ。トオル君も今年は中学生最後の年で来年から忙しくなると思うからお互いの都合がついた今日、会う事になったのだ。僕達は街の中の大きな公園で待ち合わせた。そして再び再開した時には椅子に座りながらトオル君と語り合っていた。
「健一君、久しぶりだね。」
「トオル君も久しぶり。背、伸びたね。」
「そりゃあ来年から高校生だからね。・・・健一君は来年から海外に行くんだよね。」
「そうだよ。本格的にボクシングを習うために海外に留学するんだ。」
「凄いなぁ、海外でボクシングの修行なんてさ・・・。」
実は僕はあれからもボクシングを続けていた。そしてそれを海外の有名なボクシング選手とそのコーチが見ていたらしく彼らから誘いを受けていたのだ。最初はその誘いに乗るか悩んでいたのだが姉さんから『貴方のしたいようにしなさい。』と言われてその誘いを受ける事にした。そして現在僕は海外のボクシング留学に向けて幾度となくトレーニングを重ねてきた。そして今日はたまたまトオル君と会える時間だったため、こうして会う事にしたのだ。
「ねぇ、健一君、今度はいつ会える?」
「うーん、分からないなぁ・・・少なくとも海外に旅立つ日までには会える時間はあると思うけど。」
「じゃあさ、その時は次郎君も誘って海に行かないか?僕が次郎君の都合のいい時間を聞くからさ。」
トオル君の考えに僕は思わず頷いた。そしてその後はジュースを飲みながらお互い初めて会った日の事を語り合っていた。僕は思わず初めて会った日の事を思い出した。あの日、僕と次郎君はトオル君の手伝いをした後、お互いに自己紹介し合った。お互いの名前、何故このボランティアに参加したのかその理由も語り合った。そして僕はかなり驚いた。
なんとトオル君はかつてウルトラマンレオと戦ったあのツルク星人に父親を殺され、残された妹と共に自分達を引き取ってくれる予定だったMACの隊員も殺され、更にはあのシルバーブルーメに残された妹まで殺されてしまったのだという。自分の身近にいる大切な人を全て怪獣に奪われてしまった彼の気持ちを考えると姉さんがいる僕はまだ恵まれているんだなと感じずにはいられなかった。そんなトオル君だからこそ怪獣に身寄りを奪われた子供達の助けになれる事をしたいと思ったんだろう。
「それにしてもさ・・・何でトオル君はそんな不幸な目に遭ったのに、強く生きていけたの?」
「それはね・・・おおとりさんのお陰なんだ。」
「おおとりさんって・・・・確かトオル君と一緒にいたあのMACの隊員?」
「⁉︎・・・何で健一君がおおとりさんの事を知ってるの⁉︎」
思わずあの時の事を思い出してしまった僕はトオル君があの時、あの病院にいた事を知らずに口走ってしまった。そこで僕はあの日の事を全て包み隠さず話すことにした。
「健一君、あの場にいたんだね・・・しかも元ZATの隊長さんと知り合いだったなんて・・・。」
「昔、僕の面倒を見てくれた本当のお兄さんのような人がZATの隊員でその繋がりでね・・・あの時のMAC隊員の事を教えてくれたんだ。」
「そうか・・・。健一君にもそういうお兄さんがいたんだ・・・・。実は僕にもそういう人がいたんだ。幼かった僕の面倒を見てくれた本当のお兄さんのような人が・・・その人がMAC隊員も務めていたおおとりゲンさん・・・。」
トオル君は話してくれた。おおとりさんはMACが壊滅してからも当時地球を襲った円盤生物と戦い続け、最後の戦いに勝利した後旅に出たのだという。その話にまるで昔の僕の面倒を見てくれた光太郎さんを思い出さずにいられず僕も全てを打ち明ける事にした。
「そうなんだ・・・何だか似てるね、僕達。」
「次郎君も昔、自分の面倒を見てくれたお兄さんみたいな人がいて、しかもその人は当時の地球を守っていたMATの隊員だったらしいからね。僕達、こんな共通点があったんだね。」
僕はここにいない次郎君と次郎君の面倒を見てくれたお兄さんのような人に想いを馳せながら夕陽を眺め続けていた。
1981年△月×日
この日は僕が海外に旅立つ1週間前だ。今日、この浜辺で僕は次郎君、トオル君と待ち合わせをしていた。僕は海を眺めながら光太郎さんの事を思い出していた。そこに次郎君と健一君が手を振ってやってくる。僕は手を振り返して2人に駆け寄った。
「おーい、健一君‼︎」
「久しぶりだね‼︎」
僕達は再会を喜んで近くの自動販売機でジュースを買って防波堤に腰掛けながら海を眺めていた。そして僕らはお互いのこれから先について語り出す。次郎君は海外に留学するらしい。何でも通っている大学の先生が海外にいる日本人の科学者に次郎君を薦めたらしい。
「しかもその人、かつて科学特捜隊の特別隊員だったらしくてさ、かつてMATの隊員達と知り合いだった僕に興味が沸いたんだって。」
「へ〜、どんな人なの?」
「確かブルトンの正体を見抜いて特別隊員になってからはザラブ星人に捕まったハヤタって隊員を助けたり、気絶した隊員に変わってムラマツ隊長の指示があったとはいえ小学生の時点でビートルを操縦してケムラーの出現した火山から脱出したりしたんだって。」
「ええっ⁉︎結構凄いじゃん‼︎そんな人のもとで勉強するの⁉︎」
「うん‼︎UGMがマーゴドンを倒し、ウルトラマン80が地球を去ってから怪獣が出なくなったとはいえいつまた怪獣が地球に現れて人々の生活が脅かされるか分からないじゃん。だから僕はその人の元で勉強して僕達の手で地球を守れる力を作れる科学者になろうと思う‼︎」
次郎君の言葉を聞いて本当に立派だと僕は思った。トオル君は過去に大切な人を怪獣に奪われた過去から怪獣に身寄りを殺されても居場所を失った子供達の家を作ろうと思っているらしい。僕も自身の進路を語った。怪獣に身寄りを殺された子供達が僕のボクシングの試合を見て勇気と生きる目標をつけられるようなチャンピオンになりたいと語った。2人はとてもいい夢だと喜んでくれた。僕は2人のお陰で海外で挑戦する勇気が更に沸いたような気がした。
そんな会話を続けていて僕はふと気になる事を思い出していた。前に次郎君が話してくれたお兄さんみたいな人だったというMATの隊員、郷秀樹さんの名を聞いた。あれからZATの元隊員だった森山さんに偶然会った事があったので郷秀樹について聞いたのだ。すると森山さんからその人はかつてゼットンとバット星人との戦いで戦死したと記録にあった事を教えられた。このまま疑問のままにしていたらいつ聞けるか分からないので僕は意を決意して次郎君に聞く事にした。
「ZATの記録でも戦死扱いになってるのか・・・・。」
「違うの?」
「信じてくれるか分からないけど・・・君達になら大丈夫かな・・・・。」
そう言って次郎君から語られた真実は驚くべきものだった。なんとその郷さん自身があの時代、地球を守っていた新マンだったというものだった。隣のトオル君も驚いた顔をしていた。何でもあの戦いの後、バット星人は光の国に戦争を仕掛けようとしていたらしく郷さんは光の国を守るために宇宙に旅立っていったらしい。普通なら眉唾物ものだと言われるだろうが僕にはその話を信じる事が出来た。何故なら僕のそばにいてくれた東光太郎さん自身も当時地球を守っていたウルトラマン『ウルトラマンタロウ』だったのだから。その事を伝えると次郎君は驚いた顔で僕に話しかけてきた。
「ええっ⁉︎健一君と一緒にいた光太郎さんがあのウルトラマンタロウだったの⁉︎」
「そうだったんだ・・・何か僕達ここまで似てるなんて思わなかったよ。・・・・実は僕を守ってくれたおおとりさんこそ当時の地球を守っていたウルトラマンレオだったんだ。」
トオル君の発言に僕とトオル君は思わず目を見開いて彼の顔を見てしまった。なんとその後、トオル君によるとブラックスターズから来たブラックエンドとの戦いを終えたおおとりさんは平和となったこの星を確かめるために旅立っていったらしい。思わぬ共通点に僕達はお互い笑い合うしか無かった。
「まさかここまで僕達が似てるなんてね。」
「全くだよ・・・弟のように面倒を見てくれたお兄さんが地球防衛チームの隊員の一人でしかもその人こそがウルトラマンだったなんて・・・。ねぇ、2人とも、ウルトラ5つの誓いを覚えてる?」
「ああ、覚えてるけど。」
「実はウルトラ5つの誓いを教えてくれたのはその郷さんなんだ。郷さんが旅立った時に僕に授けてくれたんだ。」
そう言って次郎君は空を見上げていた。空はもう夕陽が出て暗くなりつつあった。そして僕達3人は誓い合った。どんな事があっても許せない事や嫌な事に立ち向かえる強い男になろうと。困ったことがあったらお互い助け合って生きていこうと。そして次に僕達を守ってくれたあの人達に再び会えた時、お互いが胸を張り合えるような男になろうと。
20XX年○月△日
あれから長い年月が経過した。僕も歳をとってお爺ちゃんと言われる年齢になった。あれから色々な事があった。次郎君が地球防衛軍所属の専科の教官になった。あれから彼は元科学特捜隊隊員のイデ博士とホシノ・イサム教授の元で勉強を重ねて地球防衛の科学技術や怪獣に携わる教授に就任した。彼はその後も地球に現れた怪獣に対抗するための兵器開発や次に同じ種類の怪獣が現れた時に備えて怪獣学を学び、地球防衛に携わる職業に就けたのだ。
トオル君は役所に勤めて怪獣によって身寄りを失った子供達のための施設開設に携わっていた。現在では彼が計画した子供達の保護施設が東京のみならず全国に広がっている。トオル君は今でも時々自身の計画した施設に立ち寄り子供達の様子を見ている。かつての自分のように希望を失くしかけた子供達がいないか確かめるためらしい。
一方の僕はボクシングチャンピオンになって世界中を駆け巡った。歳を重ねて引退した後は、現役時代から続けていたボクシングで得たお金を怪獣に身寄りを殺された子供達に寄付し続け、また世界中の子供達に自身の体験談を伝えながら彼らが強く生きていけるような講演を行っている。僕自身も結婚して子供も出来た。そして僕達の息子も結婚して孫が生まれた。名前はヒロキだ。今、現在は僕が若い頃まで起きていた怪獣災害も収まり、怪獣が地球に現れる事はなく平和な時が続いていた。しかし、再び宇宙から怪獣や宇宙人がやってくる可能性も無いわけではない。そこで僕は光太郎さんことウルトラマンタロウが戦った怪獣だけじゃなく初代ウルトラマン、新マンやレオなど様々なウルトラマンや彼らと戦った怪獣に関する記録を全て手帳に記そうと思う。
20XY年△月○日
今日突然僕は倒れた。息子夫婦に病院に連れられて診てもらったところかなり重い病気だったようだ。あと一年生きられるか分からないらしい。病院のベッドでずっと寝てるくらいなら息子夫婦や孫のヒロキにヒロキのガールフレンドであるクララちゃんと共にいる時間を大切にしたい。そう思った僕は普通の日常を送りたいと医者に訴えた。何度も訴えた結果、医者は僕の意思を尊重してくれた。
結局、僕は末期癌で亡くなった次郎君やトオル君のようにあの人に・・・・光太郎さん・・・ウルトラマンタロウには2度と会えないのかもしれない。だけど・・・・息子や孫がいる・・・・。彼らに僕の言葉を伝えて欲しい・・・・。僕は貴方のお陰で強く生きる事が出来た。子供だけでなく孫にも恵まれて幸せな人生を過ごせた。この先、どんな最期を遂げようが僕は未練は無い。僕は人生を生き切ったと・・・伝えてくれる事を願う・・・・。
ヒロキはその日記を手から落とすとタイガが思わず心配する声を出した。
『おい‼︎ヒロキ、大丈夫か⁉︎』
「あっ・・・・うん・・・・大丈夫だよ・・・・。お爺ちゃん・・・・そんな状態であの子を助けたんだね・・・・。」
ヒロキは再び日記を拾うと窓から星を見上げる。タイガはヒロキが日記を拾った事を確認すると確かめたくない事実を確かめるような口調で訊ねる。
『なぁ、ヒロキ・・・その日記によれば昔お前の爺ちゃんの面倒を見ていたウルトラマンって・・・。』
「ああ・・・ウルトラマンタロウだよ。・・・・タイガ、ベランダに出ない?少し夜空を見ながら外の空気を見たくなってきて・・・。」
『いや、俺はいい・・・少し1人で考え事したいんだ・・・。』
「・・・分かった。」
ヒロキはタイガの答えを聞くと日記を机に置くとベランダに出て星空を見ながら幼き頃に亡くなった祖父に想いを馳せていた。その一方でタイガは日記を眺めて複雑な心境に追われていた。
(白鳥って何処かで聞いたなって思ってたけど・・・・・この宇宙の地球にも俺の父さんが来ていたって話はあったけど・・・・・嘘だろ・・・。まさかヒロキが・・・・父さんを慕っていた地球人の少年『白鳥健一』の実の孫だったなんて・・・!畜生‼︎俺はこの星でもタロウの名に付き纏われる運命なのかよ・・・‼︎いや・・・話さなければいいだけだ‼︎アイツには絶対に俺の父さんの事を話さなきゃいいんだ‼︎そうだ!そうしよう‼︎この星まで父さんの・・・タロウの名が付いて回るのは御免だぜ‼︎)
皆さん、こんな時系列が飛び飛びの話になって本当に申し訳ありませんでした‼︎
次のスピンオフはこれよりはちゃんとした奴にしたいと思いますのでどうか見捨てないでほしいです‼︎