怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース スピンオフ集 作:特撮恐竜
霧崎がジャミラを唆してゴース星人に暴行を加え、パンドンを暴れさせた事件から一週間後、トモミは机で悩んでいた。彼女の机にはタイガ、タイタス、フーマ、トライスクワッドのメンバーの写真が載っており、彼女は写真を見比べながら頭を悩ませている。
「う〜ん、困りましたねぇ・・・どうしましょうか・・・?」
「どうしたの?」
「あっ、コーヒーありがとうございます。」
そこにコーヒーを入れたカップをミコが差し出してきた。トモミはミコからコーヒーを受け取ると机に散らばるトライスクワッドの写真を眺めて口を開く。
「ほら、以前イガイガ達トライスクワッドの中からGIRLSのイメージキャラクターを選ぶ話があったじゃないですか。」
「ああ、アストロモンスの出現でうやむやになったアレね。」
「ええ、その後もギガデロスが出現したり、イガイガがトレギアによって闇に落とされたり、色々とあったじゃないですか。」
「あ〜、うん・・・アギの中学時代の同級生がインペライザーを呼出したり、本物のゼットンが現れて大騒動になったりしたね・・・。」
「そのせいでGIRLSのイメージキャラクターを誰にするか決めてなくて・・・そろそろ期日が迫りそうなんですよ・・・。最終的に誰にするかの・・・。」
「マジで?・・・ヤバいじゃん。どうすんの?」
「今一度、皆さんの投票とイガイガ達の意見を取り入れて決めたいと思います。ガツガツ、皆を集めてもらえますか?」
「OK‼︎」
トモミの声を聞いたミコからの呼び出しでGIRLS東京支部の講義室にヒロキとクララ達いつものメンバーが集まっていた。
「という訳でもう一度皆さんの意見をお聞かせ下さい‼︎」
「いや、まだ決まってなかったんですか⁉︎」
トモミが口を開いて早々、ミコからの説明で事情を聞いていたヒロキがツッコミを入れる。ヒロキのツッコミを聞いたトモミは思わずため息をついた。
「ええ、あれから色々あったじゃないですか。イガイガが闇に落ちたり、ヒロヒロがGIRLSを辞めるなんて言い出したり・・・。」
『ううっ・・・その件は本当に悪かったよ・・・。』
「済みません済みません・・・本当に済みません・・・。」
「ヒロキ、元気出して下サイ。」
ヒロキとタイガはトモミの言葉に思わず罪悪感を抱き謝罪してしまう。そんなヒロキの肩をクララが優しく肩を叩いて慰めている中、トモミが全員の顔を見据えて訊ねた。
「では、改めてお聞きします。フマフマが1番と思う人、手を上げて下さい。」
「はい‼︎はいはいはい‼︎」
「バッサー、ちょっと落ち着いて・・・。」
『へへっ、やっぱお前ら見る目があんな‼︎』
フーマを押す声の多数決を取った結果、以前フーマ推しだったメンバーが全員手を上げた。ヨウが立ちながら勢いよく手を挙げるのをミコが宥め、フーマが嬉しそうな声を上げる中、トモミは数を把握する。
「成る程、以前、フマフマを推していた皆さんはあれからお変わりないようですね・・・分かりましたから手を下げて下さい、特にバサバサ!」
ミコ達フーマ推しだったメンバーが手を下げるのを確認したトモミは数をメモして再び皆に目を向ける。
「では、タスタスがいいと思う方達、手を上げて下さい。」
「「はい‼︎はいはいはいはいはいはいはい‼︎」」
「み、ミクミクにゴモゴモ、落ち着いて下さい‼︎」
トモミの発言で以前もタイタスを推したメンバーが勢いよく手を上げる。先程のヨウよりも圧力を掛けながら勢いよく手を上げながら詰め寄るミクとミカヅキを宥めるとトモミはタイタスを推す数をメモする。
『うむ、君達はやはら賢明なお嬢さんだな‼︎』
「タスタスも変わらず・・・と。それではイガイガがいいと思う方は手を上げてください‼︎」
自身も手を上げながらタイガを推す数をメモするとトモミは皆の意見を訊ねた時と同様、溜息をつく。
「どうやら皆さん、以前と変わらないようですね・・・。」
「あれ、ゼットンさんは?」
「ゼットンですか?少々待って下さいね。」
トモミはソウルライザーを取り出して操作する。数十秒後、トモミのソウルライザーが鳴る音がした。
「ゼットンも変わらずイガイガ推しだそうです。ですからそれぞれに5票ずつ入っています・・・。」
「あちゃー、前と変わらないのか〜・・・。」
「これは困りマシタネ・・・。」
暫く皆が黙り込む。するとミカヅキは以前のことを思い出してヒロキの方に顔を向ける。
「待って・・・確か以前、ヒロちゃんが1票入れなかったから決まらなかったんだよね?」
「え・・・ああ‼︎そうか‼︎」
「へ?へ⁉︎」
『ヒロキ(さん)‼︎』
「ヒロ‼︎」
「ヒロヒロ‼︎」
クララをはじめとしてその場にいた全員がヒロキを取り囲み、顔を向ける。その様子にヒロキは面食らっている。
「な、何・・・?」
「以前は逃げられたけど、今回はそうはいかないよ‼︎」
「以前、ヒロちゃんが逃げたからこんな事態になったんだよ‼︎今回は逃がさないからね‼︎」
「ヒロキ、ここではっきりと答えて下サイ‼︎アナタは誰推しなのデスカ⁉︎」
「えっ・・・ええええ⁉︎僕が決めるのかよ⁉︎」
「当然だろ‼︎あの時お前が逃げてなきゃこんな事にはならなかったんだからな。」
ヒロキはミコ、ミカヅキ、クララ、ベニオから言及されて困り果てた顔になる。思わず相棒である3人のウルトラマンの方を向くと彼らも期待の眼差しを込めてヒロキを見ていた。
「ええ・・・3人の中で・・・1番誰がいいかなんて・・・。」
ヒロキは頭を抱えながら机に頭を伏せる。大切な相棒から1人だけ決めなきゃいけない事で非常に頭を悩ませているのだ。悩んで数分後、ヒロキはもう一度相棒達を見るとクララ達に向き合う。
「あの・・・皆・・・。」
「うん?」
「非常に申し訳ないんだけど・・・僕は答えられない。」
「えー⁉︎何で何で⁉︎」
「タイガも・・・タイタスも・・・フーマも・・・僕にとって大切な相棒なんだ・・・。悪いけど・・・3人の中から誰が1人だけ選んでくれなんて・・・僕には出来ない。」
「ヒロキ・・・。」
ヒロキの答えを聞くとクララ達怪獣娘はお互い顔を見合わせる。そしてクララがヒロキの両肩に手を置いた。
「そうですよね・・・3人ともヒロキにとって激戦を乗り越えてきた大切なpartnerデスよね・・・。I'm sorryデース。」
「クララちゃん・・・。」
「確かにヒロヒロにとっては酷な選択でしたね・・・御免なさい、ヒロヒロ。」
「い、いえ、気にしないで下さい‼︎」
「でもさ、実際どうするの?このままじゃラチが開かないよ。」
怪獣娘を代表してクララとトモミが謝った横でミコが現状の問題を指摘する。彼女の言葉に皆が頭を悩ませるとミカヅキが明るく口を開いた。
「そうだ‼︎トライスクワッドのリーダーがイメージキャラクターになればいいんだよ‼︎それなら誰も文句は言わないじゃない‼︎」
『おお‼︎成る程‼︎』
「確かに‼︎」
「流石ゴモたん‼︎頭いい‼︎」
「ちょっ⁉︎ちょっと待って‼︎3人にその話題は‼︎」
ミカヅキの口から出た言葉にヒロキは思わず顔を青くして彼女を止めようとする。しかし、ヒロキの制止がミカヅキに届く事は無かった。
「ねえ、タイガちゃん達3人の中でリーダーは誰?」
『へ?俺達のリーダー?』
『へっ、そんなもん決まってんじゃねえか‼︎』
『うむ‼︎単純明確だな‼︎』
『トライスクワッドのリーダー・・・それは・・・。』
『『『俺(私)だ‼︎』』』
3人が同時に我こそがと自身を主張してくる。そして数秒間沈黙が生まれ、タイガ達は顔を見合わせた。
『はぁ〜⁉︎リーダーは俺だろ‼︎』
「いいや‼︎リーダーは俺だ‼︎』
『何を言ってるのだ‼︎私がこの中で最年長なのだぞ‼︎だからこそ私が若い君達を引っ張って』
『最年長=リーダーなんて誰が決めたんだよ‼︎』
「はぁ・・・始まった・・・。」
誰がリーダーなのか言い争いを始めてしまった相棒である3人のウルトラマンを眺めてヒロキが頭を抱えながら溜息をつく。クララ達怪獣娘は呆然と3人の口論を眺める。
「あの・・・ヒロキ・・・トライスクワッドのリーダーっテ・・・。」
「うん、まだ決まってない・・・。だからさ、タイガ達この話題に触れると必ずこうなるんだよね・・・。自分がリーダーだって全員が主張して言い争いになるんだよ・・・。」
「ああ、だからヒロキさん、さっきゴモたんの事を止めたんだ・・・。」
「うん、流石に皆には見せたくなかったから・・・。」
「御免・・・ヒロちゃん・・・。」
「ああ・・・うん、起こってしまった事は仕方ないですよ・・・。仕方ないですから気にしないで下さい・・・。」
「いや、そんな顔で言われたら絶対に気にしちゃうって・・・。」
「そ、それより、タイガ達の事どうしよう・・・?」
頭を抱えるヒロキの横でミカヅキが気まずそうに謝る中、ミクが指差した先ではまだトライスクワッドの3人がリーダーの事で口論になっている。
『だから俺がリーダーに決まってるだろ‼︎お前ら、俺達の右腕に付いてるアイテムの名前がタイガスパーク、俺の名前が付いてるんだからリーダーは俺だ‼︎』
『納得いかねえな‼︎敵の罠に嵌って闇に堕ちるような奴がリーダーな訳あるか‼︎リーダーは俺だ‼︎』
『いや、やはり私がリーダーをやるべきだ‼︎私達3人の中で私が最年長なのだから、私が若い君達を引っ張っていくべきだ‼︎』
『いやいやいや‼︎タイタスがリーダーになったら間違いなく尋常じゃないくらい暑苦しいだろ‼︎ここは目の前の出来事に対して風のように素早く対処できる俺がリーダーになるべきだろ‼︎』
「み、皆さん止めてくださぁぁぁぁぁぁい‼︎」
トモミがトライスクワッドの3人の口論に割って入る。トモミはそのまま3人に向き合った。
「も〜、皆さん、メッです‼︎3人は共に地球を守る為に戦うウルトラマンのチームじゃないですか。こんな下らない事で口喧嘩をしちゃ駄目ですよ〜‼︎」
『わ、悪い・・・トモミ・・・。』
『面目ない・・・私も熱くなりすぎた・・・。』
『すまねえ、ピグモンの姉ちゃん・・・。』
「と、トモミさん、凄い・・・タイガ達を相手に・・・。」
「流石ピグモンさん、ウルトラマンに頭を下げさせた・・・。」
普段温厚なトモミの剣幕にトライスクワッドの3人も大人しくなり、トモミに頭を下げる。ヒロキとアキがそんな彼女の姿に唖然としてから、数分後、ヒロキ達は再び元の話題に戻る。
「しかし、困りマシタネ・・・。」
「ええ、3人の中でリーダーが決まっていない以上、代表を出すのは無理ね・・・。」
「因みに今更だけど、3人の中でイメージキャラクターになりたいのはいる?」
『『『はい‼︎はいはいはい‼︎』』』
「わ、分かりマシタ‼︎分かりましたからから手を下ろして下サイ‼︎」
「・・・本当に困ったね・・・。」
「ああ・・・3人ともやりたいって言って必死だもんな・・・。」
ベニオの言葉を最後に怪獣娘達が頭を抱えて溜息をつく。その頃、ヒロキは何かを考えていた。そんなヒロキにクララが話し掛ける。
「ヒロキ、アナタさっきから何を考えているのデスカ?」
「ん?ああ、実はちょっと思った事があってさ。トモミさん。」
「はい?」
「GIRLSのイメージキャラって3人の中から一人だけじゃなきゃ駄目なんですか?」
「い、いえ、そこまでは何も・・・。」
「だったらタイガ、タイタス、フーマ、3人全員でもありですよね?」
ヒロキのその言葉に皆がハッと気がつく。クララとトモミも歓喜の声を上げていた。
「た、確かに、1人だけ決めろとは言われていまセンネ‼︎ヒロキ、nice ideaデス‼︎」
「確かに3人全員をイメージキャラにすれば、1人にして選ばれなかったウルトラマンを推している人達の不満の声も解消できますね‼︎」
『おお‼︎それじゃあ‼︎』
「はい‼︎3人全員をイメージキャラに出来ないか頼んでみます‼︎」
そして数日後、再び講義室に皆が集まっていた。壇上にいたトモミが静かに口を開く。
「ヒロヒロの案である3人全員をイメージキャラクターにするという案ですが・・・。」
『・・・・・・。』
「・・・無事、採用されました‼︎よってイガイガ達トライスクワッド全員がGIRLSのイメージキャラクターに任命となります‼︎」
『『よっしゃああああああああああああああああ‼︎』』
トモミの言葉にタイガとフーマが揃って喜びの歓喜を上げる。横で揃ってガッツポーズを決めているタイガとフーマの横でタイタスがヒロキとトモミに歩み寄る。
『ヒロキ、君の案のお陰で私達全員がイメージキャラに採用された‼︎ありがとう‼︎トモミ、君にも感謝する‼︎』
「いいっていいって。」
「ヒロヒロの案が採用されて本当に良かったです‼︎」
「ヒロキ、本当に凄いデース‼︎」
「ヒロちゃんのアイディアが本当に採用されたんだもん‼︎それも上層部を通してさ‼︎」
「良かった・・・3人とも選ばれて・・・。」
『しかし、まさか国際『怪獣』救助指導組織のイメージキャラに怪獣とは正反対の俺達が採用されるなんてな・・・。』
『うむ、それも確かにビックリだ!』
「まぁ、わたし達はあくまで怪獣『娘』であって怪獣そのものじゃないもんね。」
「それにGIRLSは今まで怪獣と戦ってきた地球防衛チームの跡を継いでいる部分もありマス。ウルトラマンがイメージキャラクターに選ばれるのは自然なのかもしれマセーン。」
「皆さんのイメージキャラの証は後々発行される予定です。それまでお待ち頂けますか?」
『勿論だ‼︎』
『うむ‼︎いつまでも待つぞ‼︎』
『ありがとよ‼︎』
「ありがとうございま〜す‼︎それでは皆さんのイメージキャラの証、楽しみにしてて下さいね‼︎」
タイガ達のイメージキャラへの採用に各々が様々な事を口にする中、トライスクワッドに問いかけたトモミは3人の反応を見て笑顔を見せる。
その頃、地球では1つの彗星が地球に向かっていた。その彗星から降り立った者が新たな騒動を起こす事など、この時のヒロキ達は知る由も無かった。
実際、GIRLSのイメージキャラにウルトラマンが選ばれるのって自然ですかね?それとも結構驚きでしょうか?
皆さんはどちらだと思います?