怪獣娘×令和ウルトラマン クロスオーバーユニバース スピンオフ集   作:特撮恐竜

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時系列は『妹と姉』と『魔の山へ』の間になります。



ヒロキのGIRLS奮闘記(前編)

「へぇ・・・これ・・・結構様になってない?」

『ああ、よく似合うぜ!ヒロキ‼︎』

「それにしても今でも信じられない気分だな・・・まさか僕がこの制服に袖を通す日が来るなんて・・・。」

 

ヒロキがGIRLSに入る事が決まった日から数日後、ヒロキはGIRLSの男子更衣室でGIRLSの制服に着替えていた。そして着替え終わったタイミングでクララがドアをノックしてヒロキに訊ねてくる。

 

「ヒロキ、準備は出来ましたカ?」

「ああ‼︎」

 

ヒロキは部屋を出るとその場にいたクララと合流する。クララはヒロキの制服姿を見て歓喜の声を上げる。

 

「Ooh、似合ってマスヨ、ヒロキ‼︎」

「く、クララちゃんまで・・・何か照れるな・・・。」

「デハ・・・講義室に行きまショウ!皆が待ってマスヨ‼︎」

 

クララはヒロキの腕を掴んで講義室まで引っ張っていく。そして2人が講義室を見ると既にトモミやアキ、ベニオ達といったGIRLS東京支部の中心となる主な怪獣娘のメンバーが揃っていた。その場にいたメンバーを見てヒロキは途端に緊張し始める。そこにクララが手を握って、ヒロキのことを励ました。

 

「緊張してマスカ?」

「・・・そりゃあまぁ・・・。それに・・・僕の事、他の皆が受け入れてくれてるかどうか・・・。」

「大丈夫デス‼︎ヒロキは皆と面識がありマスし、ピグモンはアナタをGIRLSに必要な人だと思ってスカウトしたんデスヨ‼︎それも皆の前デ‼︎だから、No Problemデス‼︎ホラ、Relax、Relax‼︎ヒロキなら大丈夫デスヨ‼︎」

「クララちゃん・・・。」

 

ヒロキはクララの言葉を聞いて自身の心に勇気を奮い立たせる。そして本格的に挨拶の時間がやってきた。ヒロキは隣にトモミがいる状態で自己紹介した。

 

「えっと・・・多分皆さん知っているとは思いますが・・・・白鳥ヒロキです‼︎今日からGIRLSの一員になる事になりました‼︎僕はただの人間ですが僕自身が出来る事を努められるよう頑張ります‼︎よろしくお願いします‼︎」

 

ヒロキの自己紹介が終わると共にその場にいた皆が拍手してきた。そして一番先にミカヅキ、ミク、ベニオの大怪獣ファイター組が話しかけてきた。

 

「ヒロキさん、本当にGIRLSに入る事になったんだね!これからよろしくね、ヒロキさん‼︎」

「この前は君のお陰で助かったよ‼︎ありがとね、本当‼︎」

「い、いえ・・・あの時はただ無我夢中になっただけであって・・・。」

「そんな事ねえよ。本物の宇宙人を相手にあそこまでやり合えるんだ。中々、根性あるじゃねえか!俺とトレーニングしようぜ‼︎」

「ええっ⁉︎・・・・大怪獣ファイターのレッドキングさんのトレーニングって・・・僕かついていけるとは思えないんですが・・・。」

「心配するなよ。俺が変身前でよくやるやつだから宇宙人相手にあそこまで戦えるお前ならついていける筈だ。」

「・・・・・少し考えさせて下さい。」

 

ベニオの誘いにどうしようか考えているヒロキの隣でトモミがヒロキの指導係について話すために再び声を上げる。

 

「それでは・・・ヒロヒロの指導係を決めたいと思います。指導係は・・・。」

「あの・・・ピグモン・・・ヒロキの指導係デスが・・・ワタシじゃ駄目デスカ? 」

「はい‼︎キンキンにお願いしようと思っていました〜。」

「えっ⁉︎クララちゃんが⁉︎」

「はい‼︎キンキン、お願いできますか〜?」

「勿論デス‼︎ワタシがヒロキの面倒を見マス‼︎ヒロキ、いいデスヨネ⁉︎」

「えっ?う、うん。」

「ありがとうございマース‼︎ヒロキ‼︎」

 

クララは思わずヒロキに抱き付いた。ヒロキはクララから感じる良い香りと彼女の豊満な胸の感触を同時に感じてしまい思わず顔を赤くして叫ぶ。

 

「く、クララちゃん、離れてよ‼︎」

「何でデスカ⁉︎」

「い・・・いや・・・その・・・・。(言えないよ・・・・君の胸の感触をまともに感じてしまったなんて‼︎それにしてもクララちゃん・・・・本当に胸大きい・・・・‼︎しかも凄くいい香りもするし‼︎長く抱き付かれたままだったら絶対に僕の身が持たない‼︎)」

(ね、ねぇ、キングジョーさんのあの大きな胸・・・・ヒロキさんに当たってない?)

(うん・・・当たってる・・・ていうかアレ、おジョー、胸を思い切り当ててるよ・・・・。)

(ヒロキさん・・・・・持つのかな・・・・。)

(普通の男なら持たないだろうけど・・・・ヒロって確かおジョーとは幼馴染なんだっけ?多分大丈夫じゃない⁉︎)

「あー、コホン。ヒロヒロ、午後からの予定なのですがヒロヒロには怪獣娘についての知識を身に付けてもらうべく、講習を行いますので午後1時に講義室に来てください。」

「わ、分かりました!」

 

そして時間が過ぎて午後1時頃、ヒロキの講習が始まった。教壇にはクララとアキか立っている。アキは指導課としてクララの講義の補助に回る事になったらしい。そんな講習の中、ヒロキは驚きの声を上げていた。

 

「カイジューソウルって人によって違うの⁉︎」

「ハイ、カイジューソウルはそれぞれ怪獣娘ごとによって違うので皆変身出来るようになったきっかけは異なるのデス。」

「怪獣娘に変身出来るきっかけって人によって全然違うんだ・・・・知らなかった・・・・。」

「ちなみにボクはボク1人しかいないのならボクがやらなきゃという思いがカイジューソウルになって怪獣娘に変身出来たんだ。」

「な、成る程・・・アギラさん、それってどんな時だったんですか?」

「アギラでいいよ。それとタメ口で大丈夫だよ。ヒロキさん、ボクより年上なんだから。」

「えっ⁉︎・・・・・それじゃあ・・・アギラさん、それってどんな時だったの?」

「・・・・そうだね・・・話すと長くなるんだけど・・・・幼稚園に無人の暴走車が突っ込みそうになってね。」

「えっ⁉︎それ、かなりヤバいじゃん‼︎それでアギラさんはどうしたの⁉︎」

「何とかしなきゃって思ってたらまだ怪獣娘に変身出来ないにも関わらず車に突っ込んでいっちゃって・・・。」

「ええっ⁉︎」

「必死になっているうちに怪獣娘に変身して車を止める事が出来たんだ・・・。」

「そ・・・そうなんだ・・・・。」

 

ヒロキはアキの怪獣娘に変身出来るきっかけとなった話を聞いて思わずそう返した。その後、講義が終わるとヒロキはGIRLSの休憩スペースで思いにふけていた。そこにタイガが話しかけてくる。

 

『怪獣娘に変身出来るようになるきっかけって色々違うんだな・・・。』

「僕も全然知らなかったよ・・・・怪獣娘の幼馴染がいるのに・・・・僕・・・・全然怪獣娘の事分かって無かったんだな・・・。」

『私も彼女達が何をきっかけに変身出来るようになるのは気になってはいたが各自によって違うものなのだな・・・・。』

『怪獣の種類の多さを考えたら納得いく話だけどな・・・・それにしてもヒロキ、お前どうしたんだよ?』

「・・・何かさ・・・幾ら怪獣娘の幼馴染がいるとはいえ僕って怪獣娘について何も分かっていなかったんだなって思ってさ・・・。」

 

ヒロキはフーマの問いに遠い目で外を見つめながら答えを返した。ヒロキは少し考えると再び口を開いた。そこにミカヅキ、ミク、レイカの3人がやってくる。

 

「僕・・・駄目駄目だなって思ってきたよ・・・クララちゃん達の事、何にも分かっていなかったんだって思い知らされてさ・・・。」

「何何?何が駄目駄目なの?」

「うわぁっ⁉︎・・・・えーっと・・・・ゴモラさんにミクラスさんに・・・・ウインダムさんでしたっけ?」

「そうだよ‼︎それとわたしの事はゴモたんって呼んで‼︎」

「ヒロキさん、さっき何か呟いてたけどどうしたの?」

「あっ・・・・いや・・・・その・・・・。」

 

ミクの言葉にヒロキは自身が思っている事を彼女達に話すべきか悩む。するとミカヅキはヒロキに近付いて明るい表情で話しかけてきた。

 

「そんな顔しないで何か聞きたい事とかあるなら話してよ!これから君はわたし達の仲間なんだから何だって相談に乗るよ‼︎困った事があったら頼ってくれていいんだから‼︎」

「あっ・・・・じゃあ・・・・お言葉に甘えて・・・・あの・・・実は・・・・・。」

 

ミカヅキの言葉に甘えてヒロキは自身の思いの縁を打ち明けた。3人はヒロキの言葉を一通り聞いていた。そしてミカヅキは明るい表情で話しかけた。

 

「そんなの気にしないの。ヒロちゃんはまだGIRLSに入ったばっかりなんだから何も知らなくて当然だよ。だからこれから怪獣娘の事、GIRLSの事について知っていけばいいんだよ!」

「ゴモたんさん・・・・。」

「そうだよ!幾ら怪獣娘の幼馴染がいるからって怪獣娘についてそこまで知ってるとは限らないんだから‼︎」

「私達だってまだ怪獣娘としては未熟なところもありますし、まだまだ勉強中です。ヒロキさんだってこれから知っていけばいいんですよ!」

「ミクラスさん・・・ウインダムさん・・・ありがとうございます!」

「タメ口でいいよ、あたしの方が年下なんだから‼︎」

「そうですよ、ヒロキさんの方が年上なんですから。」

「・・・・分かったよ。2人ともありがとね。」

 

その日、ヒロキはGIRLSの部署、シャドウなどの怪獣娘に関する講義を受けて終わった。

その翌日、ヒロキは再びGIRLSの講義室に来ていた。その場にはクララとトモミが教壇に立っている。

 

「ヒロキ、今日からアナタも他の怪獣娘のお仕事を手伝ってもらいマース。」

「それって・・・大怪獣ファイトとか?」

「確かにそれもありマス。けど、今日はワタシの仕事に付き合ってもらいマスヨ。」

「そうです・・・・本日、ヒロヒロにやってもらいたいのは・・・・。」

 

ここでトモミが口を閉じて言葉を溜める。同時にクララの表情も浮かない顔になったのでヒロキはどんな内容の仕事なのか気になり出した。そして彼女の口から驚く言葉が聞こえてきた。

 

「本日は・・・・キンキンのモデル活動停止の記者会見を手伝ってもらいます。」

「く、クララちゃんの・・・⁉︎」

「ハイ・・・ワタシはチビスケちゃんの件以来、周りの人達に迷惑をかけ過ぎマシタ・・・。よってモデル活動を暫く停止しなければいけマセン。GIRLSの皆だけでなくファンの方達にもお詫び申し上げナケレバ・・・。」

「・・・・・・。」

 

ヒロキはクララの言葉を聞いて彼女にどんな言葉を掛ければいいのか分からなくなる。ヒロキまで暗い表情になっているのを見るとクララはヒロキの顔を覗き込んでヒロキの手を握って笑い掛ける。

 

「ヒロキ、そんな暗い顔しないで下サイ!元はといえばワタシが自分を見失って起こった事デス‼︎ヒロキは何も気にする事ないんデスヨ‼︎」

「クララちゃん・・・・。」

「記者会見は午後3時からになります。キンキンにとってもヒロヒロにとっても辛いでしょうが頑張って下さい。」

 

トモミの言葉で記者会見の会場に向かった2人は既に会場の準備をしていたアキと合流する。

 

「キングジョーさんに・・・ヒロキさん。」

「アギラさん!もしかしてアギラさんも僕と同じく・・・。」

「うん、今日の記者会見の手伝いでね。さ、早く始めよ。」

 

ヒロキはアキと一緒に会場のマイクや記者達の座る席などをセッティングしていく。お昼頃、全ての会場の準備が整うとヒロキとアキはクララの控え室に向かう。ヒロキは表情を曇らせて足を止める。アキはヒロキの一歩前で足を止めてヒロキの顔を見て訊ねる。

 

「どうしたの?」

「いや・・・GIRLSに所属して初の仕事がさ・・・まさかこんなやつになるとは思わなくて・・・・。クララちゃん、本当にモデル活動停止させられちゃうんだな・・・・。」

「うん・・・そうだね・・・。」

「僕、クララちゃんに何もしてあげられなかったよ・・・・。幼馴染として彼女を支えて彼女を暴走させないと決めてたのに・・・・僕は何も出来なかった・・・。」

「そんな事ないよ‼︎あの時、ヒロキさんが来たからキングジョーさんは正気になって優しかったあのキングジョーさんに戻ってくれたんだから‼︎」

「アギラさん・・・・。」

「だからヒロキさんは何も気にする事ないよ‼︎寧ろボク達の方がヒロキさんに感謝しなきゃいけないんだから‼︎」

「そうデス‼︎」

 

ヒロキとアキが声のした方を向くとそこにクララが立っていた。クララはヒロキに向き合って話し続ける。

 

「ヒロキ、ワタシはあの時、正気を失って暴走し危うくゴモラを殺めるところデシタ。暴走した怪獣娘は誰だって恐れるのにアナタは臆せずワタシに向き合ってくれマシタ。だからワタシは今もGIRLSにいられるんデス‼︎」

「クララちゃん・・・・。」

「ヒロキさん、ヒロキさんはキングジョーさんの事を救ってくれた・・・ボク達GIRLSにとってはそれだけで十分だよ。」

「アギラさん・・・・・2人とも・・・・。」

「さ、話はそのくらいにしてお昼にしまショウ!午後からもよろしくお願いシマスネ‼︎」

 

そして午後、キングジョーによるモデル活動停止の記者会見が行われた。キングジョーの周りをカメラを構えた記者達が囲んでいる。ヒロキとアギラは舞台裏からそれを見守っていた。

 

「皆さん、ワタシキングジョーは本日から芸能活動を停止シマス!」

「芸能活動を停止される理由はなんですか⁉︎」

「ハイ、ワタシは最近大切な友達を亡くした事で心が荒んでしまい、撮影スタッフや他の芸能課の怪獣娘達に怒鳴り散らすなど多くの人達に多大な迷惑をかけてしまいマシタ。その事から暫くの間芸能活動を停止する事になりマシタ。」

「今後はどうされるおつもりですか。」

「ハイ、今後はGIRLSの・・・・・。」

 

記者達の質問に一つ一つ答え、キングジョーの記者会見は終わった。記者会見が終わった後、帰り道の中、ヒロキはクララにペットボトルの飲み物を渡す。

 

「お疲れ、クララちゃん。」

「ヒロキ、ありがとうございマス。」

「クララちゃん・・・本当に・・・・・・。」

 

ヒロキはクララのことを思うと最後まで言葉を続けられずに言い淀んでしまう。クララは笑顔を浮かべてヒロキに語りかける。

 

「ヒロキ、アナタは何も気にしなくていいんデスヨ。それに・・・記者会見でも言ったじゃないデスカ、ワタシはいつか必ずファンの皆様の前に帰ってくるっテ‼︎必ず皆の前に帰ってきてみせマスヨ‼︎」

「クララちゃん・・・。」

「では、ワタシはこの辺で‼︎また明日デス‼︎」

「う、うん。」

 

クララと別れた後、ヒロキはGIRLS東京支部の屋上から夜空を見上げていた。タイガはヒロキに語り掛ける。

 

『ヒロキ、どうしたんだ?』

「いや・・・何でもないよ、気にしないで。」

 

タイガはヒロキの言葉を聞いてそれ以上は追求しなかったもののヒロキはこれからの事を思いながら夜空を眺めて思いにふけていた。




昨日のトリガーにアバラスとバニラが出ましたがあの2体のように何か古代のアイテムに封印されていたってパターンは怪獣娘世界で使えるんですかね。
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