未完短編集   作:ウミノ シオ

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【あらすじ】
近界民に殺されたはずが、目が覚めた。
カレンダーは、第一次近界民侵攻の後の()()()()()()()だった――

『一般人が逸般人になる過程の物語』



※この話のオリ主は『現地出身者』です。
※『死に戻り』『ループ』もの。
※多少の流血描写あり。

※pixivには11月19日に投稿してます。
※pixivでは4話まで連載中です。


ループの原因は、メガネくんと白髪の男の子だった。

【1】

 

 

 

「あ゛ぁぁぁーーーー!!」

 

 悲鳴をあげて飛び起きた。

 

 全力疾走した後みたいに心臓がバクバクしてる。

 

 

 なんだ、()のは? 

 

 

(白い、気味の悪い――()()()()に追いかけられて……)

 

 

 ――――なんだったんだ……?

 

 ベッドで、まだ煩く鳴る胸に手を置く。

 

 

 夢――だよな? 妙にリアルで、気味が悪い。

 

 

◇◆◇

 

 

 ほんの数日前に『ネイバー』って云う、バケモノが街を襲った。

 俺が追いかけられた訳じゃないのに、ネイバーに追われる夢をみるなんて……PTSDかな……?

 

 

 

 

 

 

 

 あの()をみてから、既視感(きしかん)を覚えるようになった。

 一回だけなら、デジャヴで片付けられるような出来事も、何度も起こると予知を疑いたくなる。

 

 

 

 今日は確か――――そうだ。

 白髪の男の子が()()()()()()()んだ。

 だけど、()()()()被害が酷かった。白髪の子が ()()()()()()()、ピンピンしてたんだよなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

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【2】

 

 

 

「あ゛ぁぁぁーーーー!!」

 

 悲鳴をあげて飛び起きた。

 

 全力疾走した後みたいに心臓がバクバクしてる。

 

 

 なんだ、()のは?

 

 

(白い、気味の悪い――()()()()に追いかけられて……)

 

 

 ――――なんだったんだ……?

 

 ベッドで、まだ煩く鳴る胸に手を置く。

 

 

 

 

 

 ――――――待て。()()()()()()()()()()()なかったか……?

 

 

 近界民(ネイバー)による大規模侵攻後、人が住む場所に開かなかった(ゲート)が開いて、侵攻以来の近界民の被害が市街地に出た。

 そして、その約一月後に第二次大規模侵攻が起きて――

 

 

 ()()()()()

 

 

 死んだはずだ。近界民に殺されたんだ。

 

 なのに、なんで――――

 

 目 が 覚 め た(・ ・ ・ ・ ・) ......?

 

 

 

 

 

 カレンダーを見ると、第一次近界民侵攻の後――()()()()()()()だった……

 

 

◇◆◇

 

 

 PTSDじゃなかった。いや、PTSDだけど。夢じゃなくて、実際に近界民に追いかけられて――――殺された。

 

 気付けば、四年半前の第一次侵攻後に戻っている。

 

 

 

 ずいぶん前に見た映画か小説のような “死に戻り” と云うやつか……?

 

 

 

 

 

 

 

 ――死にたくない。

 

 

 もう、あんな恐い思い――したくない。

 

 

 三門市から離れよう。

 

 幸い、市外に親戚がいる。そこを頼ろう。

 

 

 

 

 

 

 

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【3】

 

 

 なんか死んだ。交通事故?

 

 三門に住んでいた時の家で目が覚めた。戻ってる。また四年前だ。

 

 

◇◆◇

 

 

 何度も何度も三門を離れるが、第一次侵攻から四年以内に、必ず死ぬ。

 

 

 人違い、勘違いで刺される。鈍器で殴られる。通り魔に刺される(殺される)。絞め殺される。爆発に巻き込まれる。突き落とされる。ひき逃げ。――エトセトラ、エトセトラ。

 

 刺殺、撲殺、絞殺、爆死、転落死、射殺――ありとあらゆる死を迎えてきた。

 

 

 ――――平和な日本で流れ弾に当たるとはどういうことだ……?

 

 

 

 そして―― “()()()()()()()()()” と、死ぬ間際に気付く……

 

 

 

 

 

 

 

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【14】

 

 

 

「あ゛ぁぁぁーーーー!!」

 

 悲鳴をあげて飛び起きた。

 

 全力疾走した後みたいに心臓がバクバクしてる。

 

 

 なんだ、()の……

 

 

 

 

 

 ――そうだ、()()()()()。死んだ()()だ。

 

 

 近界民に殺されて『死にたくない』『もう、あんな恐い思いしたくない……ッ!』って、三門市から離れて……なのに、事件・事故に巻き込まれて死んだ。

 

 

 

 ()()()()()()()()()()のに、なんで()()()()()()()……

 

 

 

 

 

 カレンダーを見ると、第一次近界民侵攻の後――四年半前の日付だった……

 

 

◇◆◇

 

 

 今回は珍しく、わりとすぐに死に戻ってることに()()()()

 前回までは、死ぬ間際まで気付かなかったし……

 

 

 市外に出たら出たで()()って、俺にどうしろと……

 むしろ、市外に出た方が悲惨な死を迎えるんだが?

 三門にいた方が近界民に襲われる以外は安全、かも……?

 

 

 そう言えば――――

 

 

 

 

 

 『ボーダー』の存在を思い出した。

 

 異界からの侵略者――近界民を倒した存在。

 

 

 あちら と こちら を繋ぐ門から出てきた近界民を、“ボーダー” と名乗った一団があっという間に倒した。

 警察や自衛隊がてこずっていた相手を、だ。

 

 ボーダーなら近界民に殺されないだろう、と云う思いで入ることにした。

 四年あるから、なんとか……なる?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ、死んだわ、コレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【15】

 

 

 

 緊急脱出(ベイルアウト)した本部()で人型近界民に遭遇するなんて思わないだろ……

 

 

◇◆◇

 

 

 第二次大規模侵攻が起きた、その日。俺は同じB級ソロ隊員数人で構成された合同チームで防衛任務にあたっていた。

 空が急に暗くなり、門が大量に発生。そこから沢山の近界民の兵器―― “トリオン兵” が出現し、市街地へと向かって行く。

 トリオン兵の数は多いが()()()()と変わらないから大丈夫だと思っていたが、倒した大型トリオン兵――バムスターの中から初めて見る2mぐらいのトリオン兵が現れ、掴まれる。

 腹に収納されそうになったから緊急脱出した。それなのに本部に人型近界民が侵入しているなんて……誰が思う。

 

 

 

 

 

 

 

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【■6】

 

 

 

 何度も何度も死に戻って――あの “黒ツノ” のパッツン野郎に何回、首を撥ね飛ばされたことか……

 

 周回重ねて気付いたが能力? が引き継がれているようだ。『強くてニューゲーム』みたいな。クリアなんて出来ていないが。

 死んだらリセット、じゃないのは助かる。ただ、ループすると強くなる、というのは複雑だ。

 

 それと、死んでいないのに四年半前に戻っている時もある。防衛任務中に、とか。大規模侵攻中に、とか。

 突然の停電で電気が消えるように “ブツン” と意識が途切れて四年半前に戻っている。

 “自分とは関係の無いとこで戻されている” と、いった感じか。意味が分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【■8】

 

 

 

「あ。(わり)ぃ、紫ノ崎(しのさき)……教「ん」科書……」

 

 諏訪さんに勧められた本を本部のラウンジで読んでいると、テーブルを挟んだ前の座席にいるクラスメートの戦闘狂な太刀川に声をかけられた。

 ()()()同じやり取りをしていたため、本を閉じることなく鞄から数学の教科書を取り出し渡す。

 

「なんで分かるんだよ。しかも数学って……エスパーか、お前は。それともお前も()()() 持ってんのか……?」

「ミラ石……?」

 

 みらいしってなんだ? ()()こんなこと言ってたか?

 

 おかしなことを言うから、本に向けていた視線を前の太刀川にやる。

 

「『未来』を『視る』で、『未来視』」

「あぁ……未来ね、未来――そんなモノ持っているわけないだろ……超能力かナニカか?」

 

 太刀川が字の説明をしながらノートに漢字を書いていく。

 未来を視る、だなんて……しんどそうだな。

 

「うーん……似たようなもん? なんじゃねーの? 副作用(サイドエフェクト)だよ、サイドエフェクト」

「――あぁ。トリオンが多いと現れる、とかってヤツか」

 

 俺のトリオンがボーダー計測で()()()『8』と記されたからか、色々訊かれたりサイドエフェクトについて説明された。

 

 読んでいた本を閉じる。

 

「とりあえず、俺はエスパーじゃない。

ただ単に太刀川の鞄に6冊の教科書とノート、その他諸々が入っているとは思えなかった――学校での行動を見てれば教科書を持ち帰っていないのも分かる。

そんなお前が筆記用具を用意しだしたのは、明日の数学で当てられる可能性があるから勉強しようとした。だが、いつもの癖で教科書を持って帰るのを忘れた……。それで必要なのは数学の教科書、と察しがついた。

――付け焼き刃にも程があるぞ?」

「ぐうのねもでないぐらい当たってる……」

 

 矢継ぎ早に話す俺に太刀川はテーブルに突っ伏した。

 

 似たようなことが()()()()()()()()からなぁ…………

 

 

 ――――未来視

 

 

「太刀川。さっき『お前()』と言っていたが、未来視のサイドエフェクトなんて持ってる奴がいるのか?」

 

 俺の声に顔を上げた太刀川が告げた。

 

「何、お前……知らねーの? 居るだろ? 一コ下の――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 じん――そうだ。迅だ、迅。

 

 

 『迅 悠一』――嵐山と仲が良い、太刀川とよく(バト)ってた、変わったサングラスをしてる一コ下の茶髪の少年。

 

 

 タマコマ支部、だったか……?

 

 

 見掛けたことは有るが、会話をした記憶は無いような……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【2■■】

 

 

 

 何回――いや、何十、何百とループしたのか……覚えていないが、最近やっと攻撃手(アタッカー)ツートップとランク戦が出来るぐらいになった。

 トリオンも最初の頃は四か五と云う、戦闘員ギリギリの値だったが最近は八だ。多分、きっとココで頭打ちなんだと思う。変動していないから。

 

 

 

 

 

 

 

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【■0■】

 

 

 

 死に戻りループじゃなくなった。

 それと、最近は第二次侵攻の一月(ひとつき)前に戻ることが増えた。

 

 

 十二月――何かあった、か……?

 

 

 イレギュラー門、爆撃用トリオン兵による市街地爆撃。あとは――――イレギュラー門の原因である偵察用トリオン兵の掃討……か?

 

 

 

 

 

 

 

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【■■7】

 

 

 迅を探している。

 

 未来を知ることが出来ればループの原因も解るような気がするんだが……なかなか遭遇しない。なんでだ?

 

 支部所属とはいえ、ちょくちょく本部に顔を出しているらしいのに。

 太刀川は「ついさっき会ったぞ?」とか言うし……

 

 

 

 会わない。

 

 

 

 

 

 おかしい。

 

 

 

 

 

 

 

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【■■2】

 

 

 

 ――――やっと会うことが出来た。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 目が合った時、迅の顔が真っ青だった。

 

 そりゃそうか。平和なご時世で、それも緊急脱出機能があるのに “死ぬ未来しか視えない” 人間が目の前に現れたんだ。俺だったら真っ青になってる。いや、倒れてるかも……?

 

 ――コレ、アレか? 今まで遭遇しなかったのは迅が無意識に視て避けてたから、とか?

 

 ……可能性は、あるな。

 

 そうでなければ支部所属でもちょくちょく本部に来ているのに遭遇しない(見掛けない)とかおかしな話だ。

 

 

 スマンな、死ぬ未来しかなくて(目も死んでる)

 

 

 

 

 

 

 

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【■9■】

 

 

 

 死に戻っていること、ループしていること、その死に戻りとループが『第二次侵攻』と『十二月』であることを話した。

 

 

◇◆◇

 

 

 第二次侵攻のキーマンは “メガネくん” だと教えてもらったが――

 

 「“メガネくん” とは誰だ?」と、訊くのを忘れたことにループしてから気付いた。

 

 

 ――俺、ポンコツか?

 

 

 

 

 

 また迅に会わなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

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【■■0】

 

 

 

 近界(ネイバーフッド)最大軍事国家『神の国』アフトクラトル――第二次大規模侵攻を仕掛けてきた国だ。

 特徴は “(ツノ)” ――トリガー(ホーン)と云う、トリオン増幅装置らしい。

 

 この角、“黒は(ブラック)トリガー” 、“白は通常(特殊)トリガー” 使いらしい。

 “らしい” “らしい” ばかりなのは、そう言う情報が流れてきたからだ。

 

 あの “黒ツノ”(パッツン野郎) は黒トリガーだったのか……

 

 

◇◆◇

 

 

 

 俺の目の前に、“黒ツノ” の人型近界民がいる。

 さっきから人のトリオンをキューブに換えやがって……一々、弧月の刃を出すの面倒なんだが?

 

 

 

 

 

 トリオンで出来たハチが当たったり、脚にトカゲが這ってきたりして攻撃し難くなったため、緊急脱出をしたのだが――――

 

 戦場(その場)に生身で放り出された。

 

 まさかの不具合……?

 

 

 

 コレは、初めてのパターンだな……

 

 

 黒ツノと目が合い、思わず天を仰いだ――

 

 ……まじかー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【■00】

 

 

 

 ドンッと云う音と共に煙りが上がる。

 

 玄界(ミデン)には安全な基地に避難出来る機能(システム)が戦闘体に備わっている。

 戦っていた玄界の剣士もその機能で基地に戻ったのだと思った。煙りが晴れ、五体満足の、先程とは違う服装の剣士が姿を現すまでは――

 

「……まじか」

 

 目が合った剣士の第一声に同情した。が、この剣士を苦労なく捕らえることが出来る。

 ここまでの技術を持つ者は祖国にもそうはいない。

 

 剣士に近づく。すると剣士は懐に手を入れ、トリガーの様なモノを取り出した。

 

 何をする気だ……?

 

 トリガーの様なモノから刃を出す――ナイフか? だが、そんなモノがトリオン体に効かないことぐらい判っているはず…………まさか!

 

 剣士は躊躇うことなく、己の首に刃をあてがい――引いた。

 

「チッ……!」

 

 剣士の傷口を押える。生暖かい液体が指の隙間から流れる。

 

「なに、してん、だ……て、き……なの、に……」

「喋るな、死にたいのか」

「てき、だろ……」

「使えるなら、敵だろうと構わん」

「……あんた、ほんと……あの、パッツンの、じょう、し……?」

 

 パッツン……? エネドラか?

 

「あ、の……やろ……なん、ど、も……な、ど……も……くび、ね……や、が……て」

「黙れ、死ぬぞ」

 

 ……何度も? どういうことだ?

 

 ミラを呼んで剣士(この男)を遠征艇に収容してしまうか。止血して、こちらのトリガーで換装させれば……

 

 

 

「ハイレイン隊長ッ!」

 

 

「!」

 

「かは……っ」

 

 

 剣士の胸に棘が生える――同時に、いつの間にか掲げていたナイフを持つ腕が勢いよく出現した別の棘で吹き飛ばされた。部下――ミラのトリガーによる攻撃だ。

 

「……ミラ」

「ご無事で……生身?! その男……一般人ですか?」

 

 後ろに現れた門から出てきたミラに振り返ると血塗れの男の姿に恐怖感を抱いたのか顔が少し青い。

 

「いや……玄界の兵だ」

「……なぜ? 玄界には避難する機能がありましたよね……?」

「不具合だろう――それより『金の雛鳥』を追う」

「はい」

 

 

 剣士の傍を離れ、ミラが開けた門をくぐる。

 門が閉じる間際に動かなくなった剣士を見る。

 

「『玄界の進歩も目覚ましい』――か」

 

「ハイレイン隊長……?」

「いや、なんでもない」

 

 

 

 

 

『やっと、しねる……』

 

 ――血を吐いた男の、嬉しそうに呟いた声が耳に残った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【■4■】

 

 

 

 自害用にナイフ持ってて良かった。銃刀法違反になるが。

 

 まさかトリガーの不具合で緊急脱出できないとは……メンテナンス、ちゃんと受けよう。

 

 

 しかし、近界民に延命処置されそうになるなんて…………ワープ女が攻撃してこなかったらあちら側に拉致られてた可能性?

 

 ・・・・・・・・・・・・。

 

 考えるのはよそう。精神衛生的に良くない。

 

 

 

 トリガーは定期的にメンテナンスを受ける。怠るな、面倒臭がるな、死ぬぞ。

 

 ――多分、死ぬけどな。

 

 

◇◆◇

 

 

 

 …………今度も黒トリガー……?

 

 

 

 なんか、クッソ強い爺さんなんだが……? 瞬殺だったわ……

 

 

 

 

 

 

 

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【■■6】

 

 

 

 第一次近界民侵攻から四年――

 

 防衛任務を終え、二宮の誘い(焼き肉)を断り、本部内を彷徨(うろつ)いていたら遠征から戻ってきた太刀川に絡まれ……あれよあれよと “黒トリガー奪取” に巻き込まれた。

 

 迅は太刀川隊。嵐山隊は三輪隊と当真。風間隊と共に玉狛まで行って『くが ゆうま』とか云う近界民から黒トリ取ったら――四年前だ。oh...

 

 

 何回目かの黒トリ奪取で判明した真実……

 十二月の強制退場(ループ)の原因はコレか……

 

 今まで原因が分からず頭を抱えていたが、原因が分かったら分かったで頭を抱えることになるとは思わなかった。

 

 

 ――二宮(隊)の焼き肉、断るのダメだったかぁ……

 

 

 くが ゆうま……何処かで見た、ような……

 

 

 

 十二月十八日は本部に居ない。近づかない。

 久しぶりにバイク走らせに行くか。行こう。むしろ、市外に泊まりで行こう。そうしよう! 決定!!

 

 

 

 

 

 

 

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【■9■】

 

 

 

 初パターンだ。

 

 第二次侵攻一週間前から本部待機を命じられた。

 今までこんなことなかったんだが……

 

 

◇◆◇

 

 

 久々に “黒ツノ” パッツン野郎に会った。こいつ、どうやって本部に侵入したんだ?

 

 

 

 本部での死者が出た通信室の近くにいて正解だったな。本部内での死者を防げた。

 

 ――――少々、派手に暴れすぎたが。

 

 ()()()は、非戦闘員な職員に護身用トリガーを起動させておくよう進言しよう。

 

 

 

 仮想訓練室へ誘導して、諏訪隊と連携して対峙しているが……こいつの()()()()()()んだ?

 

 

 

 あぁ、こいつのトリガー……『固体、液体、気体』になるのか。ってことは、液体か気体で侵入した、ってことか?

 

 

 

 本部長に意識を持っていってたパッツン野郎は、風間隊の歌川、菊地原の二人に仕留められた。

 黒トリガーを取って拘束しようとしたら門が開き――ワープ女が現れた。女は門から出ずに躊躇なく黒トリガーを持ってるパッツン野郎の腕を切り落として奪い、殺した。

 仲間割れ、か……?

 

 女は俺たちが唖然としている合間に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

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【■■3】

 

 

 

 また四年前だ。

 

 黒トリ奪取(強制ループ)にはまだ早いぞ?

 

 

 

 

 

 

 

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【■19】

 

 

 

 強制ループやめれ

 

 

 

 

 

 

 

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【■2■】

 

 

 

 太刀川から三勝をもぎ取った。六敗一分けだが。

 風間さんからも三勝。五敗二分けだ。

 

 いつになったらこの二人から勝ち越せるようになるのだろうか……

 

 

 

 

 

 俺が攻撃手三位とか……何かの間違いだろ?

 

 

 

 

 

 

 

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【■24】

 

 

 

 久々にクッソ強い爺さん(全方位攻撃)に当たった。また、ループ……?

 今回は瞬殺されないよう粘ろうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

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【■■7】

 

 

 

 なんとか四年目を迎えた。どんだけループするんだ……

 

 

 

 しんどい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【■■■】

 

 

 

 久しぶりに個人ランク戦をしようと、C級ランク戦ロビーにやってきたのだが……なんだかいつも以上に騒がしいような気がする。

 

「……なんの騒ぎだ?」

「紫ノ崎さん」

 

 見知った顔の米屋がいたから訊いた。

 

「緑川が玉狛の白チビと ()り合ってたんすよ」

 

 ランク戦のロビーには大型ビジョンがあり、対戦中の映像が流される。

 その大型ビジョンを見ると『緑川 対 空閑』の対戦結果が映し出されている。

 

 緑川はボーダーでも屈指の素早さを持つ、スピード型の攻撃手だ。

 A級7位 三輪隊の米屋が『槍バカ』、A級1位 太刀川隊の出水が『弾バカ』、A級4位 草壁隊の緑川が『迅バカ』――で、三人一緒にいる(主にランク戦をしている)ことが多いため『A級3バカ』と呼ばれている。

 

 

「“白チビ” ……? ――あぁ、()()……」

「!」

 

 ――あぁ、空閑が “くが ゆうま” で白チビなのか。と一人で納得。

 

 “白チビ” と米屋に言われている空閑のことを知っている俺に眼鏡の少年が驚き、目を見開いた。

 

 

 ……この眼鏡の少年が()()迅が言っていた “メガネくん” か?

 

 

「あー……紫ノ崎さんは知ってんのか」

「一部のA級、B級隊員に通達がいってるはずだ」

 

 じゃなくとも()()()()()通達があったから()()()()

 直接、顔を合わせたのは強制ループになる黒トリ奪取の時だけだ。

 

 

「その白チビを怒らせた緑川がボッコボコにされたんすけどね~」

 

 結果は八対二で空閑の勝利が記されていた。

 

「ランク外対戦か? ――しかし怒らせた、とは……緑川と空閑は初対面だろ?」

「絡んだ相手が悪かったな~」

 

 言うと、米屋は眼鏡の少年を見る。

 

「え、ぼくですか……!?」

「メガネボーイは自分に向けられる悪意には鈍感?」

「あくい……」

「……まぁ、このギャラリーの数だからな……悪意は多少なりともあっただろう」

 

 緑川 対 空閑のランク戦を観覧している隊員の多さに何か思惑があったことが伺える。

 ……対空閑の前に対眼鏡の少年戦があった、とか?

 

 

 ブースから出てきた白髪の男の子――空閑がこちらにやってきた。

 

「よくやった、ゆうま! おれはしんじてたぞ!」

 

 空閑に玉狛のお子さま隊員、林藤 陽太郎が上から目線な声をかける。

 

「む? 知らない人?」

「本部所属のA級ソロ、紫ノ崎(しのさき) (みさき)だ」

「おぉ……これはこれは、ご丁寧にどーも。おれは空閑 遊真」

 

 所属と名前を告げると、空閑は大袈裟にお辞儀をしてから名乗った。

 ついっと、眼鏡の少年をみる。

 迅からは “メガネくん” 、米屋からは “メガネボーイ” と呼ばれる彼の名前を知らない。

 

「えっと……三雲 修です」

 

 ぺこりと軽く頭を下げて名乗る三雲は冷や汗が出ているようだが、怖がらせてしまっただろうか……? 脅かした訳ではないのだが……

 空閑からも視線がきて驚いた? ちょっと恐縮していた。

 

 すまん。俺の表情筋が仕事を放棄していて……

 

「よろしく」

 

「遊真でいいよ、しのさきさん」

「そうか? じゃあ俺も岬でいいぞ、遊真」

「あ……じゃあ、はい! オレも岬さんって呼んでいいすか?」

「あぁ、好きにしろ」

「よろしく、ミサキさん」

 

「そんじゃあ、白チビ! 今度こそオレと「遊真、メガネくん」対戦(たーいせーん)……」

 

 自己紹介が終わり、呼び方も決まったことで米屋が早速! と、言わんばかりに遊真をランク外対戦に誘おうとした。が、遊真と三雲を呼ぶ人物の声に邪魔をされ「対戦しようぜ!」と続くはずの言葉が紡げなかった。哀れ……

 

「迅さん……!?」

「どもども」

 

 声の人物は、玉狛の(自称)実力派エリートな迅だ。ひらひらと手を振り歩いてくる。

 S級からA級になったんだっけ?

 

「ちょっと来てくれ、城戸さんたちが呼んでる」

「城戸司令がぼくたちを……!?」

「ふむ? 誰?」

「ボーダーの一番偉い人だな」

「ほう」

 

 有名人は目立つな。少し話しているだけでそこかしこから「S級の迅さんだ……」「玉狛支部の……」とコソコソ囁かれる。

 

 

「おっと。悪いけど、おれはもうS級じゃない。単なるA級の、実力派エリートです」

 

「あっ! 迅さん!!」

 

 ブースから出てきた緑川が、ひょいっと手摺を越えて飛び降りてきた。

 

「迅さん、S級やめたの!? じゃあ対戦しよう! 対戦!」

「おっ、駿。相変わらず元気だな~」

 

 迅大好き緑川(迅バカ)が迅の周りを回ってはしゃぐ様は、飼い主が好きすぎる仔犬か小型犬のようだ。

 そして遊真や三雲に気付い緑川は二人に謝罪。ギャラリーを集めた理由などを話したが……うん。三雲はサッパリ気付いていなかったようだ。鈍感にも程がある……いや、スルースキルがスゴすぎるのか?

 

 遊真とは良いライバルになれそうだな。

 

 ()()() この時期にランク戦をしにきてなかったからこんなことがあったとは知らなかった……

 

 

「……さて。ほんじゃ行こうか。遊真、メガネくん」

 

「すまんね、よーすけ先輩。勝負はまた今度な」

「すまんな、陽介」

「ちぇー」

 

 米屋に片手を上げて謝る気のない謝罪をする遊真と、雷神丸に乗っている陽太郎が何故か謝る。

 

「紫ノ崎さんも来てくれる?」

「……俺は呼ばれていないが?」

「紫ノ崎さんがいると対策が練りやすくなるんだ」

「――あぁ、もう()()()()か」

 

 呼ばれていない俺が行くのはどうなんだ? と思ったが――そうか。そろそろ第二次大規模侵攻か。

 この時期に作戦会議をしていたのか……

 

 

 頭がおかしいと思われるだろうが用心に()したことはない。事前に対策がとれるのは良いことだ。

 

 ――迅の未来視と、遊真の近界民の知識で対策を練っても()()()()を抑えることは出来ないのか……

 

「はは……ホント、紫ノ崎さんって()()()()()()()よね」

 

 ……嫌になるほど()()()()からな。

 

 

 

 米屋、緑川と別れ、迅たち三人と陽太郎、雷神丸とランク戦のロビーを後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続きは、雷神丸が餌と間違えて食してしまいました(腹壊すぞ)


 多分この後、大規模侵攻の一週間前ぐらいから本部待機。

 

 前日に警戒区域内にいる野良猫さん保護に走るw(プロフィール参照)

 んで、猫好き技術者(エンジニア)(モブ)さんたちの手を借りて、トリオン体じゃない猫さんたちでも入れるような仮想空間を!←

 一時保護するんだw

 もちろん上の許可は取りますよ?w

 

 当日は、太刀川さんと餅でも食ってんじゃない?




 ドコまで書けばいいの……?
 短編に まとめられないバカです……(´-ω-`;)ウワ...

 『文章が ただただ無駄に 長くなる』――――川柳 詠んでる場合じゃない。

◇◆◇

 書いてみたかった『死に戻り』『ループ』モノ…………くっそ長くなってしまった……
 途中の会話文とか別視点とか要らなかったかなぁ……


 ハイレイン隊長が、コレジャナイ感。
 すまない、キャラ視点は書くべきではなかった。すまない……
(もう少し、読み込みましょう)

 太刀川さんとのやり取りのは、高校生――原作2年ぐらい前の18歳ぐらいっすね。
※主人公は三輪たちと同期。

 二つ(太刀川さんトコとハイレイン隊長視点のトコ)は、必ずしも同じ時空とは限らない――と、申しておきます。
 そして、最後も……


※【■■■】はループ回数的なの。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆PROFILE◆

紫ノ崎(しのさき) (みさき)

◇ポジション:アタッカー
◇年齢:19歳 ◇誕生日:3月29日
◇身長:176㎝ ◇血液型:AB型
◇星座:はやぶさ座 ◇職業:大学生
◇好きなもの:猫、チョコレート系お菓子、バイク
◇家族構成:父、母、姉

◇トリオン:8 ◇攻撃:13
◇防御・援護:7 ◇機動:8
◇技術:10 ◇射程:2
◇指揮:4 ◇特殊戦術:2
◇トータル:54
※ループ_ _ _回目時点

◇主/弧月、旋空、シールド、Free Trigger
◇副/グラスホッパー、Free Trigger、シールド、バッグワーム

◇相関図:→東、風間、忍田(尊敬)
 →宇井、当真、時枝、日浦(猫仲間)
 →20歳組(友人。友人……?)
※五十音順で表記
──────────────────
◇ “みさき” と云う名前だが、男。

◇きっかけ は不明だが『死に戻り』『ループ』を繰り返しており、現在が何度目のループなのかは覚えていない。多分、三桁かな?(数えるのを止めた)

◇死に戻りしすぎて、死に対する感情が ぶっ壊れている。

◇A級ソロ

◇攻撃手ランク3位
紫ノ崎「何かの間違いでは?」
※(ポイントなんで、間違えては)ないです。

◇トリオン兵やエネドラに、何度も殺られているからか『対ネイバー』は容赦がない。そのため『近界民ぶっコロ派』と思われている。
本人は『街の安全が第一、本部長派』のつもりでいるが、傍からみれば過激派。

◇第一次近界民侵攻で家族を亡くしている。それが、過激派と思われている要因の一つ。

◇『Free Trigger』には、その時々によって『アステロイド』や『メテオラ』『ハウンド』を入れる。


(毎回プロフィール書いてるけど、需要あるかしら?)
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