白銀御幸♀   作:白銀ξ紳士

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EX
白銀圭 四宮かぐや


α【白銀圭】

 

小学六年生になったばかりの彼女は、自身の悲願である『秀知院学園』

………来年の中学受験に向け、彼の名門校に入学できるよう。今現在絶賛勉強中であった!

 

「あーあ、私も同い年だったら今頃、同じ学校に通ってたのかな」

 

ぷくっと鉛筆を机において不満をこぼすのは白銀圭。

彼女は姉である白銀御幸に訴えかけるように、横目で隣の様子をうかがっていた。

二人は姉が妹の勉強の手助けをするという形で、共にそれぞれの課題をこなしている。

 

「じーっ」

 

しかし……集中しているのだろうとはいえ自分が無視されているのは何だか気に食わない。

 

「ふーん、じゃあ私一人でお兄ちゃんに会いに行っちゃおうかなー?」

 

ピクリと姉の耳が僅かに揺れる。

 

ぎぎぎと端正な顔を動かし、こちらへと視線を移動させているようだ。

そして小さく溜息をついてから、その華奢な身体を向けて私にこう言った。

 

「……ほら手を止めない。圭、貴方も私と同じ学校に通うのでしょう?」

「じょ、冗談だって」

 

義理の兄? 幼馴染? に関するお話だと本当に冗談の通じない姉は……姉である。

 

だとしても………

私の合格したいという気持ちに全力で応えてくれる姉の姿に私は感謝している。

 

「ふむ……分からないことがあるなら私に聞いて」

「はぁーい」

 

 

「とはいってもさー」

 

誰にも聞き取れない、吐息すら淡き小さな想い。

こっそりと秘めた本当の私。

伝えられない、学生にとって余りにも大きすぎる年齢という壁。

 

その感情は…白銀圭をどう導くのだろうか。

 

 

「“私も” なんだけどにゃあ……」

 

―――少女の恋は加速する。

 

 

-----

 

 

β【四宮かぐや】

 

ひななは主人公である。

 

彼の通う学校の名は私立秀知院学園。

戦前から現代に至るまで数多くの名門貴族・士族そしてエリートたちを育成 & 輩出してきた、いわゆる凄い場所だ。(語彙力)

 

『ひなな~』という名前だが先ほど “彼” と表記したように、ひななは女の子ではなく男の子なので勘違いしてはならない。

また、男の娘である線も存在しないので気をつけるように。

 

そんな彼だが現在はピチピチの中学三年生。

転校生であり幼馴染の白銀御幸や、色々と縁のある四宮かぐや含め、その他諸々と一緒なクラスになれたことで、これからの学生生活に胸を躍らせていた。

 

これは、そんな彼の物語である。

 

・ 

 

「胸は踊りませんよ?(物理)」

 

新学期。

心晴れやか期待を膨ませていた俺に、挨拶代わりの揚げ足をとりにきた女の名は『四宮かぐや』

そんな四宮だが、彼女は才色兼備・大和撫子が最も似合う人間と表して良いだろう。

 

芸術、音楽、武芸、勉学……etc

彼女の成してきたそれら功績や成績には目を見張るものが幾つもある。

 

つまり簡潔に纏めれば、四宮かぐやとは『ヤればデキちゃう』そんな女なのだ。尚、今のに深い意味はないし四宮は大和撫子なので胸は当然のように小さい。

 

「今年もまた貴方と同じクラスですか……運が良いのか悪いのか…」

 

四宮が…いや、踊らせる胸もないだろう女性が、ツンツンとこちらに向けて何かを言っているようだが心配はいらない。こう見えても四宮、教室に入ってからわざわざ御一番に声を掛けに来ているのだ。こちらも返答を返さねば無作法というもの……

 

の前に、

 

うむ、こんなにも態度と行動が分かりやすく矛盾しているとはつまり

―――四宮かぐやはツンデレである。Q E D 証明完了

 

「良いに決まってるだろ!(唐突)」

「ええっ⁉︎」

 

冗談はさておき、四宮かぐやと同じクラスになれたことは俺にとって喜ばしいことだ。

なぜなら彼女は『可愛い』だとか『美しい』とかそんな単純なものではない、『見目麗しい』女性なのだ。そう、分かりやすく言うなら『めちゃめちゃ可愛くて美しい』

 

「………こほんっ、失礼致しました。」

 

そんな存在がクラスの中に居るだけで元気が湧いてくるというもの。

他にも個人的に好ましいと思っている部分がある、だから嬉しいのは本心だ。

四宮かぐやと同じクラスであることは誇らしい。

 

まあ結局『美女居てラッキー!』である、というのは内緒にして頂こう。墓まで持っていく。

 

「ひななさん。先程の発言は “この私と” 同じクラスで嬉しいとのことで宜しくて?」

「違うよ?」

「ええっ⁉︎ (二回目)」

 

それに、今みたいに反応が良い♂ところは特に好ましい! (大胆な告白)

 

とはいえ、軽く涙目な四宮を隣にしながら放置するわけにもいかない。名残惜しいが、からかいは終了にしてネタバラシとしよう。女の子に無責任放置は一番ダメってジッチャが言ってた(一敗)

 

「で、ではどのような意味で……?」

「三年間クラスが一緒なのはレアな確率ってやつ? そういう意味で(運)良いなって」

「そうですか……」

「そうだよ(即答)」

 

割としょんぼりしている四宮。

その様子にこちらの良心が少しだけ痛んでしまったので

「やっぱりまた同じクラスになれて嬉しいなー」

などと軽くアフターケアを試みたところ、

「そ、そうかしら? ふふふ……まったく仕方ありませんね」

と最終的に満更でもない表情を浮かべていたので、終わり良ければすべてヨシというだろう。

 

 

―――ゆえに……四宮かぐやはチョロイのだ(確信)

 

 

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EX【白銀御幸♀】

 

ひななと御幸、二人の会話はこんな一言から始まった。

「一緒に……帰ろっか」

 

 

新年度。

転校生として現れた幼馴染に、ひななは最初にどう話しかければ良いか迷っていた。

 

(まずは『久しぶり』だろうか。いやいや、『元気にしてた?』もありだな。……うむむ、合体技の『久しぶり、元気にしてた?』も捨てがたい)

 

いったいどうしてか?

それは彼が久しぶりに再会した幼馴染に声を掛けることができていなかったからだ。

 

気まずい事情があるから――だとかは心当たりにないので否である。

 

たとえ相手が知らない女とのツーショット写真にキレていたとしても、当人に自覚はないので仕方がない。伏線回収をしておくなら「ひなな~~何のことか分からない~」のことだ。(一話参照)

 

さて話を戻そう。

白銀御幸はちょうどひななの左隣の席に選ばれており、幼馴染ということで降り積もった話も当然ある。よって彼には、朝のHRが終わった時点でいくらでも話しかけるチャンスがあったはず……しかし、

 

(待てよ、そもそも貴方のこと覚えてませんな可能性が……? いやいやまさか)

 

つまりそんなこんなの無限ループ。

悩みに悩む彼は幼馴染である白銀御幸をほうっておいて別に、右隣に座る胸の小さな淑女である別の女と……依然、雑談を交わし続けてしまっていたのだ。さいてーである。

 

勿論、彼自身も己のさいてーさを感じていたので何とかしようと焦っていたのだが……

 

最終的にひななが件の幼馴染に対して初めて声を掛けたのは、新年度なので午前授業だったそれが終わった頃合いの、つまり生徒たちが次々に帰宅していくような、静かな教室内であった。

 

 

そして冒頭に戻る。

彼はようやく勇気を振り絞って言葉を、幼馴染である白銀御幸へと紡ぎ出していた。

 

「もう二年ぶりくらいだ。こうして顔を合わせて話すのは」

 

二人が声を通じ合わせるのは本当に久しぶりなことで、それまでは互いに電話や顔合わせは一切行うことをしておらず、こちらから例のツーショット写真を送りつけ交わすときの手紙くらいが、実に今日この日までの唯一の接点だった。

 

なぜならば、

ひななが秀知院に合格し東京に引っ越しをしてからは、御幸は彼に追いつくため勉学を猛烈に励んでおり、そこに少しでも甘えが生まれないよう、ネット断ちならぬ声断ちをしていたためである。

 

……実はそれが原因で、彼は電話をかけても肝心の幼馴染が出てくれないという半ば失恋を味わっていたりするのだが、言わずとも勘違いであり、代わりに白銀パパや白銀妹が通話をしてくれていたので誤解は早めに解けていたりする。それはまた別のお話。

 

だからこそただ一途に、

予想外の中学三年で入学してきた白銀御幸、そこには想像を絶する努力があったに違いない。

そこまでして必死に、彼女は彼との約束を守った。

 

『二人で同じ学校に通う』 そんな少女の叶えたい想いと、ソレを結び果たした強さ。

 

 

ひななは、白銀御幸♀との再会を心から祝福したのだ。

 

「一緒に……帰ろっか」

 

 

涙なしには語れない背景のもと、

二人は何年ぶりかの、水入らずの帰路についていた――わけでもなく。

 

ひななのふと思いついた提案によって今現在、二人は本格派イタリアンと表せば聞こえの良い…いわゆるサイゼ〇ヤで。正午もぼちぼち一周の中、互いの腰を下ろしつつ優雅に昼食を取っていた。

 

しっかりと壁紙に目を凝らしてみれば、そこには皆でも知っているような手を前に突き出した人だとか、指を天に向けている人たちの絵画(レプリカ)が飾られている。

 

「ひななの右の席の人。手紙でも送られてきたことあるけど、一体どこまでの関係なのかな?」

「仲の宜しい友人までの関係といいますでしょうか何というか…ぉ、うん……」

 

和やかな雰囲気の二人。

 

ゆったりとポテイトを齧りつつ、幼馴染との会話に華を咲かせているのはひなな。

白銀御幸とは主に、彼の女関係について “お話“ をしていた。

 

「もしかしなくとも……少し放っておいたこと、怒っていらっしゃいます?」

「べつに、怒ってないよ……だから肩の力は抜いて。それより金髪の子、こっち見てた」

 

怒ってはないとは言いつつ、どこか不満げな様子の白金少女。

いったいその原因は何なのか……心当たりがありすぎてどう答えて良いか分からない。

 

とはいえ会話を詰まらせるには、それもまた紳士の風上にもおけない。

そのため、ひななは何とかして言葉を絞り出すのだが……

 

「へ、へぇー? 何か用事でもあったのかな……あっ、友達追加のことかな?」

「ひなな、多分違うよ。でもその話はどういうコトか教えて、ね?」

「ぉ、うぉん」

 

 

 

―――どうやら再び地雷を引き抜いてしまったようだ。

 




姉妹は幸せなキスをして終了

全員幸せにするのでハッピーエンドです
女体化増えろ増えろ……(平穏への願い)
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