「さて、今回は“Roselia”と初のコラボライブだ。さて、窮屈に息の根を止めてやる!」
「さぁ、奏でましょう!」
“Circle”にて開催された、“漆黒の魔竜”と“Roselia”の合同ライブ。両方のファンが押し寄せ、外のカフェでさえも満員だった。
そして話題となっているのは、今注目を集めている両バンドが、急にコラボをしたのかと言う事。
ファンの間では“お互いに昔知り合ってた”、もしくは“漆黒の魔竜の正体を知ってる”等の憶測が広まっている。
しかし、変わらず正体は掴めないままである。
「やっぱり凄かったねぇ“漆黒の魔竜”。この間のソロライブではチケットが完売で観に行けれなかったけど、今回の“Roselia”コラボのチケットを予約出来た時は凄く嬉しかったよ。観に来れて良かったね有咲。……有咲?」
「………」
「有咲?有咲~?」
「っは!?な、何だよ、急に大声で叫んだらビックリするだろ!?」
「有咲がボーッとしてたからさ…そんなに気になるの?」
「そりゃな…憧れのソロバンドの生ライブが見れたんだ…。夢中になったよ」
「有咲とさーやはファンだったんだよね?」
「そ、そうだよ!ずっと前から憧れだったんだ!今回のコラボライブのチケット買えた時はもう…って、何を言わせようとしてんだ!?」
「落ち着いて有咲ちゃん…(汗)」
「何時かあの人と合同ライブしたいね!凄くキラキラドキドキしそう!」
「接触出来ればそれはそれでな…(そりゃ、一緒にコラボ出来れば嬉しいし、Roseliaの人達が羨ましいけど…そんな虫の良い話は無いよなぁ…)」
有咲は内心、1番“漆黒の魔竜”とコラボしたかったのであった…
ーーーーーーーーーー
(リサ視点)
『竜騎のアジト』
「竜騎~、来たよ~!何処~?」
「リサ…何故貴女が竜騎の家の鍵を持ってるのかしら?」
「んふふ~、竜騎にお願いして“スペアの鍵”を作って貰ったんだぁ♪竜騎はコッチに戻って来てから1人暮らしだからさ、偶にご飯を作ったり、泊まりに行ったりもしてるんだ♪」
「泊まりに…?リサ、羨ましい事をするのね…。私も今度泊まりに行こうかしら?」
「友希那~?アタシの目が黒い内はそうは行かないよ~?」
「あら、狡いわね…」
「今井さん、湊さん…玄関で立ち止まってばかりでは悪目立ちします」
「あ、そうだねwゴメンゴメン☆竜騎~、上がるね~!」
「お邪魔しま~す!」
そう言って竜騎の家に上がる。家主の断りも無く上がるのは流石にダメかもしれないけど…、まぁ竜騎は許してくれるよね?
「うわぁ、凄く大きいね!」
「1人で暮らすにしては、随分と大きいですね…」
「竜騎の話だと、デュエルの大会や仕事で入ったお金を貯めて、土地ごと一括で買ったって」
「竜騎さんは、お仕事…してるのですか?」
「うん、高校が通信制らしくてね。今は2年前から機械修理やプログラム等の作成の依頼が来て、それで生計を立ててるって」
「凄い…ですね。本当に、同い年…なんでしょうか?」
「で…おにーちゃん、何処に居るのかな?」
「部屋には居なかったから…、もしかしてガレージかな?また発明か何かしてたり」
そう言ってアタシ達は竜騎の家の中のガレージへ向かう。
「竜騎、入るよ~…って、うわっ!?」
ガレージの扉を開けた瞬間、大きな音でビックリした。どうやら何か作ってる様だけど…、防音性のシャッターや壁に囲まれてるから、そりゃ気付かないよねぇ。
「竜騎~、来たよ~!」
呼んだけど、音で聞こえて無いのか反応が無い。むう仕方ない…隣に行ってから…
「おにーちゃーん!!我ら青薔薇の音楽団が来たよーーーーーーー!!」
「うお!?」
あこ~、耳元で大声を出したら流石に驚くから止めなよ~。まぁ、竜騎が驚く顔が見れたから嬉しいけどね。
「あ、いらっしゃい。もしかして…時間過ぎた…?」
「いえ、ギリギリ大丈夫です。ですが、このまま気付かなかったら間に合わなかったかと…」
「面目無い、またやった…(汗)」
「大丈夫だよ~☆竜騎が昔から夢中になると周りが見えなくなるのは知ってるからさ」
「そうね、小学校1年の時も夏休みの工作で夢中になってた事もあったし。此処は昔と変わらないわね」
「そう言わないでくれ…恥ずかしいから…」
う~ん、照れてる竜騎も良いなぁ♡
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リビングで待ってると、竜騎はシャワーを浴びて上がって来た。おぉ、結構筋肉もあるし、肌が白いなぁ♡見れて眼福だねぇ。
そして先ずは反省会から。
「竜騎の技量は大した物ね。ただ…1人で突っ走る傾向があったわね…」
「ソロでやってた習慣が響いてるな…」
「どうやら、辰巳さんの課題は息を合わせる所からですね。今は良くても、後々は響きますからね」
「うん、少しでも亀裂が入ると怖いのが不協和音だからね」
「大丈夫だよ竜騎、アタシも練習付き合うからさ♪」
「あこも手伝うよ~!ね、りんりん?」
「はい…私もです」
「うん、ありがとう」
反省会は取り合えず此処までになって、次回のライブの打ち合わせとなった。
次は確か…
「次回のバンドは、ポピパも含めた合同ライブよ」
「ポピパ?」
そうそう、今度はポピパも一緒だったね。って、そう言えば竜騎はポピパを知らなかったんだった。
「……正式名称は、Poppin'Partyです……。この辺りでは、結構有名なガールズバンドで……私の通ってる、花咲川女子学園の2年生のだけで…組んでるバンド、です」
「なるほど。教えてくれてありがとう、白金さん」
「いえ……このくらいは……////」
「……(私が言おうと思ったのに…)」
竜騎の質問を燐子が教え、竜騎にお礼を言われた燐子は嬉しそうに照れていた。むぅ…アタシが説明すればよかったなぁ…。多分、友希那も同じ事を考えてるんだろうなぁ…
「所で、そのポピパの娘達に俺も会って大丈夫かな?」
「竜騎の技量なら歓迎してくれるわよ」
「あー、それはそれで良いけど…」
「友希那~、竜騎は多分正体の方だと思うよ?」
「あぁ、ソッチね。でも、コラボ相手とかに教えると言う事だけは覚悟しておいた方が良いわよ。今後は他のバンドとの交流もあるし」
「まぁね」
「竜騎、アタシがしっかりとフォローするから大丈夫だよ☆」
「私もしっかりと言っておきますから、大丈夫です。一緒に練習できるのは良い事なのですが、それでご迷惑を掛けるのは宜しく無いですから」
「2人共、ありがとう」
「ふっふっふ、おにーちゃん…あこの事を忘れて貰っちゃ困るぞよ?我が口を持ってすれば…」
「あれ?あこちゃん…この間、お姉さんに“漆黒の魔竜”とコラボした話を…したって、言って無かった?」
え?あこ…まさか正体をバラしたの…?
「わー!?りんりん、それは内緒だって言ったのに!正体はバラして無いから大丈夫だよ~!」
「あはは…」
まぁ、あこだって出来る子だし…大丈夫だよね。…多分
『ピピピ…』
「何か、音がしましたけど…?」
確かに燐子の言う通り、何か音がしたね。何の音だろう?
「あ、ギターのアップデートが終わった」
「あぁ、竜騎のギターのね」
そう言って竜騎は自分のギターを手に取って戻って来た。それにしてもドラゴン型かぁ。ドラゴン好きの竜騎にはピッタリだよね。
「そう言えば気になって居たのですが、辰巳さんのギターは随分と見慣れないギターですが、何処かのオーダーメイドですか?」
「ん?“ブラックヴルム”の事?」
紗夜が竜騎のギターに質問をした。まぁ、ギタリストとしては気になるよね。
「実は自作なんだよね♪プログラムや基礎フレームを一から作ったんだ」
「「「「自作!?」」」」
紗夜だけで無く、友希那達も驚いてる。アタシは以前に聞いたけど、まぁ…最初は驚くよねぇ。
「俺、ドラゴンへの拘りが人100倍に五月蠅くてさ、だったら自分で作った方が良いなと思って、デュエルディスクに変形出来る様に作ったんだ。時間は相当費やす事にはなったけど、お気に入りなんだ」
「そう思って作れる辺り…凄いですね、辰巳さん…」
「竜騎が昔から器用なのは知ってるけど、流石に楽器を1から作ったのは驚いたわ…」
「ふふふ~、竜騎は色々と作れるからねぇ。アタシにも今度頼んでも良い?」
「うん、その時にね」
「あこも、おにーちゃんが作った楽器が欲しい~!」
「わ、私も…です…」
アタシのベースも竜騎の様な機能を付けて欲しいな~。その次にあこと燐子も一緒になって言ってる…アタシが最初だからね?
(リサ視点END)
ーーーーーーーーーーーーーーー
(竜騎視点)
打ち合わせから数日が経ち、愛車であるバイクに跨りCircleに向かう。
風が突き抜けて進む感じはやはり良い。ただ…
「なぁなぁ、俺達とカラオケ行かない?」
「えっと…私、友達とバンドの練習があるので…」
「じゃあさ、お友達も一緒に行こうよ?バンドの練習より楽しいしさ!」
「そうそう、兄貴や俺と一緒に楽しもうよ!」
「えっと…」
無理矢理ナンパされてる所を見なけらば…だが。
明らかに迷惑してるし、バンドを馬鹿にされてるのは気に入らない。と言う訳で、俺は停車させてヘルメットを取った後に、“ブラックヴルム”を変形させて近づく。
「…」
「あ、何だよお前?」
「兄貴の邪魔する気か?」
「…」
俺は返答する事無く、いきなり“ヴァレルロード・ドラゴン”を出した。
『グルアアアアアアア!!』
「ひぃ!?な、何だこりゃ!?」
「あ、兄貴、コイツヤバいっすよ!?」
「ひ、一先ず逃げるぞ!」
「あ、待って下さい!!」
ヴァレルロードの威嚇でビビったチンピラ2人は、直ぐに逃げた。腰抜け目め…。
「あ、あの~」
「あ、ゴメンゴメン。いきなり怖かったかな?」
ヴァレルロードをデッキに戻し、彼女の前に行く。思わず出してしまったよ…一般の人は馴れて無いからなぁ。
「立てる?」
「あ、はい!助けてくれてありがとうございます!」
猫耳の様な髪型の少女は手を取り、立ち上がった後にお礼を言う。
「ほわぁ…」
ん?この子…あこ見たいに目を輝かせてる様な……
「?…本当に大丈夫?」
「あの!」
「ん?」
「貴方から“流星の様な煌めき”を感じました!」
「???…流星???」
今は昼だから、星は見えないけど…?独自の感性の子なんだな…きっと、うん…。
「えっと…流星ってどう言う…」
「凄くキラキラと輝いてます!」
「………」
嬉しそうに手を握ってぶんぶんしてる。まぁ、褒めてくれてるんだろうなぁ…。
「所で、さっきの連中の事もあるし…良ければ送って行こうか?」
「良いんですか?私、Circleって言うライブハウスに向かってたんです!」
「偶然にも、俺もCircleに行く所だったんだ」
「お揃いですね!本当にキラキラドキドキしてます!」
何か更に嬉しそうにしてるよこの娘…。取り合えず、リサが使ってる予備のヘルメットを貸して、バイクの後ろに乗せるとしよう。
星の娘を乗せた事だし、声を掛けて出す事にする。
「じゃあ、危ないからしっかり捕まっててね」
「はい!あ、そうだ!」
「どうかした?」
「私、戸山香澄って言います!」
「あぁ、自己紹介ね。俺は竜騎、辰巳竜騎。宜しく!」
自己紹介を終えた所で、俺達はCircleへと向かう。
(竜騎視点END)
第4話:完
「次回、黒竜と星々のめぐり逢い…!正体は…内緒にして貰いたいなぁ」
ご観覧、ありがとうございました!
次回はポピパメンバー全員との出会いです。