悠一side
「う…………?」
俺は深い微睡みから目を覚ました。
確か、ケヤルガのいる神界から、BETAという化け物のいる世界へと送られた筈だ。
そしてもう1人……俺と同じようにこの世界に来ている筈の奴を思い出した。
義足野郎!
あれ、おい!ここにいねぇじゃねぇか!何処に消えやがった!?
クソ!
「起きなさい……」
青い軍服?を着てる1人の女性が俺を起こしに来た
誰だ?俺は眠いんだ、寝かせてくれ
「…さっさと起きてくださらないの?」
何だ、この高貴なお嬢様みたいな声は。それに……。
「起きなさい!いつまで寝てるの!?」
女性は俺がかぶってる布団を剥がし目が覚めた
その顔を見れば、おっ、綺麗な顔してる美しい女性だ
もう1人女性が部屋に入ってきた。
「崇宰大尉」
短髪で赤い軍服?を着てる女性だ。
……まぁまぁってところかな。
「如月中尉、例の機体は」
「はい、機体に関してですが我々の世界で見た事がなく、データベースには載ってない戦術機です」
崇宰大尉
如月中尉
……名前は覚えたぜ。あとは下の名前が気になる。
それにしてもここは何処だ?
「あ、おはようございます崇宰大尉殿」
ふと俺は失礼のないようにきりっとした顔で敬礼する
何だか呆れてる顔してるな
「はぁ…豊臣悠一少尉、貴方は…」
崇宰大尉が何か言いたそうだが如月中尉が割り込み話しかける
「貴様は欺衛軍を何だと思っている?大尉がどれだけ苦労なされたか理解してるのか?」
何だよ……朝から怒鳴って
美人な顔が台無しになるぜ
「あの、少し訪ねたい事あるが」
「何だ?」
「今、何年ですか?それにここは何処なんですか?」
俺がそういうと2人はまた呆れ顔になり溜め息ついた
「貴方ね……はぁ、認知症かしら?1997年10月6日、ここは欺衛軍と日帝軍が共同利用している嵐山基地。今貴方は貴方自身の部屋で爆睡し私は貴方を起こしに来たのよ」
経緯は分かった。
となると俺は……いやそもそも欺衛軍って何だよ!?
「模擬戦闘の時間よ。如月中尉が貴方のその根性を叩き付けるから本気で挑みなさい」
「貴様は例の機体に乗って貰う、どんな性能の戦術機か確かめる。いいな?」
「了解です」
と2人は部屋から出て行った
それにしても美人だな……色々聞きたいぜ
俺は即座に起き上がり更衣室に向かった。
恭子side
私の名は崇宰恭子
日本帝国斯衛軍の衛士であり五摂家の一角である崇宰家次期当主よ
ある日、私は朝鮮半島に謎の戦術機が単体でBETAを殲滅しているという情報が入った
私はその存在を疑った
しかし、その戦術機は日本や海外の戦術機のデータベースには載っておらず未知なる未来の技術を使った戦術機だった。
早速、同じ欺衛軍衛士である如月佳織中尉と共に朝鮮半島へ視察
機体がある場所は、南朝鮮(韓国)の鉄原
韓国軍兵士や派遣任務に携わってる欺衛軍衛士もその機体を確認し管制ユニットを見たが、そこには誰にもいなかった
「誰もいないぞ」
「自動操縦……という訳か」
無論、私はこの機体を欲するべく韓国軍上層部、韓国政府に交渉し謎の機体を極秘裏で日本の嵐山基地に配備されることになった。
もし、あの機体が北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)にあったら使えるだけ使い潰されるだけだっただろうと私は思っていた。
「その機体に関する情報は?」
「恭子様、管制ユニットを見ましたがこれを」
黒い軍服着てる欺衛軍衛士は私にその機体のマニュアルらしき本を渡す
中身を見ると……。
「ガンダム……?」
聞き慣れない名称の機体ね
形式番号はFA-78
勝色と白、深緋(こきあけ)色に塗られている
マニュアルを目を通し捲り続けたがまたも聞き慣れない名前を見てしまった
「モビルスーツ……?それがこの機体の名称なの?」
概念といった方が正しいかしら?
これを殿下に手土産に持ち帰れば……いや殿下にこれを見せるわけにはいかない
黒い軍服着てる欺衛軍衛士はサバイバルキットやパイロットスーツを見つけ確認する
「これも見慣れないパイロットスーツですね、強化装備ではないことは確かですが」
「別世界からやってきた機体が朝鮮半島の戦闘区域に自動操縦でBETAを殲滅。数は?」
「観測班からの情報だと、そのガンダムという機体は戦車級を…スターウォーズってご存知ですか?」
「え?アメリカが製作したSF映画ね、それと何か関連があるの?」
「関連あるもないも、これは紛れもなくライトセーバーですよ。光り輝いて刃物のようにバサッと叩き切る。それですよ」
「では右腕部に装備してるのは?」
スターウォーズ……私は斑鳩少佐に誘われて映画館で見たけど、正直私の趣向には合わなかったわ
「これもレーザー砲ですね、他は実弾兵器にミサイルポッドも」
これは戦力の一つの要になるに違いない
「これを帝都に持ち帰り極秘裏で管理する。これは最重要機密よ。殿下にはこの事はまだ知られてはならない…いいわね?」
「了解です、恭子様。直ちに輸送する準備をします」
「頼んだわよ」
殿下にはあとで知らせよう
今は知られてはいけない
良平Side
俺は深い眠りから目を覚ました。
確か、ケヤルガのいる神界から、BETAという化け物のいる世界へと送られた筈だ。
そしてもう1人……俺と同じようにこの世界に来ている筈の奴を思い出した。
まぁ、奴がいようがいないが俺にとってはどうでもいい
静かだ……ここは何処なんだ?
「あら?目が覚めたのね」
部屋に入ってきたのは花飾りをつけてるベトナム人の女性だ
「アンタは…」
「ここは東欧州社会主義同盟の戦術機母艦『ヴィリー・シュトフ』よ」
ここは空母の中か。
「私は第666戦術機中隊のファム・ティ・ラン大尉よ、お姉さんって呼んでくれると嬉しいな」
ファムと名乗った女性はニコッと笑みを浮かべる
え?これは夢なのか
「サイコ・ザクは!?」
「?」
「俺の機体、サイコ・ザクは何処にあるんだ!?」
俺は慌ててサイコ・ザクがどこにあるのか尋ねた
「落ち着いて、貴方の名前聞かせてくれるかしら?」
俺は本名の徳川良平と名乗ろうとしたが、天啓が閃きある名前を口に出した。
「ダリル、俺の名前はダリル・ローレンツだ」
「ダリル君ね、貴方の機体は飛行甲板にあるわよ」
良かった……願いは叶ったんだ。
「確かめに行く?」
「……いや、機体があっただけでホッとしたよ」
もう1人女性が入ってきた
茶色?オレンジ?のショートヘアで普段から鍛え上げている女性だ。
「お、ファム姉、ここにいたんだ」
「アネットちゃん、丁度いいところに来たわね」
アネット?
もしかすると……
俺は元の世界で家にとある本を読んだことを思い出した
「もしかして…アネット?」
「ふぇ?何であたしの名前知ってるの?」
怪しまれたか?
いや、寧ろ困惑している
「SF小説にそのキャラの名前あったからそれで…」
「そうなんだね」
とアネットは少し微笑む
俺の手を見ると、いつも付けてる義手と義足とは違う
これは……?
「ハンディキャップで戦術機……じゃない。モビルスーツ?に乗ってたなんて凄いし大した強者だよ」
部屋の中を見渡したが、ファムが何か小さい機械を持ってる
あれは俺のラジオ……。
「これ?貴方の機体の中からあったのよ」
「それは俺のラジオだ」
「あら?ごめんなさいね。壊れてないから安心してね♪」
そういう問題じゃないと思うんだが、とにかくラジオがあってよかった
ファムの笑顔を見ると何故か癒される
自由になった気分だ
「この母艦は何処に向かうんだ?」
「日本よ、戦艦カールマルクスにいる東欧州社会主義同盟総帥、ベアトリクス・ブレーメ総帥と榊首相と会談する予定よ」
ブレーメ総帥?
俺が知ってる結末と全然違う
という事は………この世界はベアトリクスが革命に勝利した世界線なのか!?
「サイコ・ザクの存在は知ってるのか?」
「……ベアトリクスは既に知ってると思うわ」
だろうな……ランドセルを見たら戦術機ではないと見抜くだろう
それだけ重宝されてるんだ、サイコ・ザクは
「そうか、俺は日本に入れるのか」
俺は期待に胸を膨らませ日本に入国した
悠一Side
俺は更衣室に用意されてたパイロットスーツに着替え格納庫に入った
そこには崇宰大尉と如月中尉が既に格納庫にいた
2人の服装をよく見ると…何だ?そのピッチリと密着させたパイロットスーツは!?
おいおい、待てよ!
少し興奮したじゃねぇか!
「貴方、この強化装備をじっと見て興奮してるの?」
ストレートで言ってくれるぜ、崇宰大尉
そうだけどさ、これじゃ集中出来ねぇよ
「恭子様の強化装備をいやらしい目で見て……貴様は変態だな」
おめぇに言われたくねぇよ!
あれ?今恭子様って言ったよな。
そうか、あれが崇宰大尉の下の名前か
となると、あとは如月中尉の下の名前を聞くだけだな
「貴方もいつも強化装備を着て戦術機に乗ってるでしょ?変な目で見られるのはもう慣れてるわ」
「恭子様……」
2人は慎ましく笑みを浮かびながら互いに顔を近づけ額にくっつける
「お楽しみのところ悪いんですけど、そろそろ…」
「駄目だ!私は恭子様と一緒にスキンシップを取りたい気分だ。邪魔をするな」
何でだよ!
俺はこの為にパイロットスーツを着たんだぞ!
と思いつつ右へ振り返るとそこにはフルアーマーガンダムの姿があった。
「(フルアーマーガンダム!遂に願いを叶ったのか!)」
俺は誇らしげに笑みを浮かんだ
お2人さんが楽しんでる好きに俺はフルアーマーガンダムのコクピットに入りシートに座り込みシートベルトをかける。
「マニュアルは……」
コクピットの中にショルダーバッグを持ち込み中身を開けるとそこにはドラムスティックと小型ラジオがあった。
これだよこれ!
俺はイオ少尉になり切ってる気分だぜ
マニュアルを開きそれを目に通す
「成る程……動かし方は理解した!」
願いが叶って良かったぜ!
俺はコクピットの機器にドラムスティックでジャズが鳴り響き演奏してるように叩いた
「……」
恭子は俺の方を見る
「佳織、少し待ってて」
「はい」
如月中尉の下の名前、佳織か
良い名前だ
しかし俺には振り向いてくれないだろうな
って恭子が俺の方に近づいてきた
怒ってるのか?
「豊臣少尉」
「何でしょうか?崇宰大尉」
「その、機器を棒で叩くのは……」
「ドラムスティックですよ」
「そうね、貴方音楽好きなの?」
ん?ジャズに興味出てきたか
「ああ、フリージャズが好んでいてそれで…」
俺は恭子の強化装備姿を見つつ頬を赤らめ照れてる
「ジャズね……」
恭子は続けて言おうとするが黒い軍服を着た男性が恭子に何か知らせる
「……来たのね?」
「はい、舞鶴港に東欧州社会主義同盟の艦艇が」
東欧州?社会主義同盟って社会主義国家の集いか
俺は無断でコクピットのハッチを閉め操縦桿を握り機体をゆっくりと動かした
「え?ちょっと何処に行くの!?」
《その東欧州なんちゃらっていう連中を挨拶しに行ってくるぜ》
俺はラジオの電源を入れ周波数を合わせて音楽番組に流れているフリージャズを流し最大全速で嵐山基地から出て舞鶴港へ向かった
良平Side
俺は東欧州社会主義同盟という組織の母艦にいる
そこでファム、アネットと出会い話しかけてきた
本名を捨て、ダリル・ローレンツと言う名でこの世界で生きる決心した
飛行甲板で俺はサイコ・ザクの点検をしマニピュレーターの操作確認をする
「うん、機体の動作異常はなし」
モニターを表示し外の様子を見ている途中に何かが近づいてきた
戦術機……いや違う。この動きはモビルスーツ!
何か聴こえる…ジャズか!
彼奴……俺の足を馬鹿にした奴だ!
《何か近づいてくるよ、それにノイズ?違う……これはジャズだよ!ファム姉》
《戦術機……じゃないわ。アネットちゃん警戒して!》
「(ガンダム……彼奴か!)アネット、ファム。下がれ!ここは俺が引き受ける!」
サイコ・ザクのブースターを噴出し最大全速でガンダムに近づけつつ右手はビームバズーカ、左手はジャイアント・バズを握り構え発砲するが、ガンダムはそれを躱す
《ジャズが聴こえたら俺が来た合図だ!》
「!」
《その距離で狙い撃つとは、お前だろ…義足野郎!》
MiG-29 ラーストチカに乗るアネットは突撃砲を握り構え発砲
《何なの此奴!》
《は!これは挨拶代わりだ!アカ野郎共!》
2連ビームライフルで撃ってきた!
最大全速で飛行し攻撃を躱す
警報音が鳴り母艦にいる衛士は戦闘態勢に入る
《アネットちゃん、離れて!》
ファム機もアネット機のフォローに出る
しかし、戦術機の速度にモビルスーツの動きはついてこれず、突撃砲を破壊され喪失
《ダリル君、このままでは拙いわ。早く何とかして!》
「何とかって……」
ランドセル側面にサブアームでラックからビームサーベルを取り出した
俺はヒートホークで対抗する
《おい義足野郎!セッションしようぜ》
「誰がお前なんかと!」
《平凡な音楽を愛するお前にはジャズの魅力は分かんねぇよな》
「…!」
ヒートホークでガンダムに向け攻撃を仕掛けるが動きを察知されたかシールド2枚を棄てつつアネット機に当ててガンダムの後ろについてるランドセルにあるサブアームで掴まれ人質を取るように最大全速で上へ飛行しつつあの男は俺に挑発させる
《悔しければ撃ってみな!この女を殺す覚悟あるならな!》
《動きが…取れない…う、撃って!ファム姉!!あたしの事は構わないでいいから早く撃って!》
アネットは狂乱し平静に保てず錯乱状態になる
《何言ってるのよ!アネットちゃん。そんな事……出来ないわ!》
《早く何とかしてよ!》
ファムも相当参ってるようだ。
《ダリルなんて名前与えられてよ!お前は平和気取りか!俺達は殺し合う運命なんだ》
俺は堪忍袋の緒が切れヒートホークを棄て上部ロケットブースターに収納しているザクバズーカを両手に握り構えにっくきガンダムを向け射撃するが、アネット機の頭部に直撃
《きゃっ!》
《おいおいおいおい、何処狙って撃ってるんだ?》
あの男は鼻で笑い俺を見下す
《お前は女一人助けられない惨めな男だな》
「此奴……!」
左腕部に装備してるロケット・ランチャーを5連射し態と飛行甲板に向け当ててからビームサーベルでアネット機の管制ユニットに向ける
《終わりだ……》
その時、ガンダムに向け流れ弾が放ってきた
あれは…欺衛軍の瑞鶴
色は青と赤
後ろに白を塗装した戦術機が3機
あれに乗ってるのは恐らく鬼姫と呼ばれる崇宰家次期当主の崇宰恭子と如月佳織
間違いない……!
《豊臣少尉、貴様……断りもなく勝手に》
相当怒ってるようだ
此奴、軍規違反したのか?
《チッ、今日のところは引き上げてやる、次はないと思うんだな!》
アネット機をサブアームから放し母艦の飛行甲板に落下させる
そして、欺衛軍の戦術機5機と共に何処かへ飛び去って行った
アネットは即座に管制ユニットから降りて飛行甲板の床に足をつける
跪き泣き崩れた
ファムも慌てて機体から降りる
「大丈夫、アネットちゃん!?」
「ファム姉……あたし、うぅ…うあああああああん」
「大丈夫よ、お姉さんが傍にいるから。大丈夫だからね」
ファムはアネットを抱き締め介抱する
俺は、守れなかった……。
まだ未熟だ。
悠一Side
俺は東欧州の連中に挨拶しに行った後、恭子がカンカンに怒って基地へ戻った。
で、今は執務室で軍法会議ごっこで説教中だ。
全くついてねぇよ
「ここに来た理由は分かってるわね?」
「はい…」
そう答えるしかないよな
「何故戦術機で無断出撃したの?これは立派な軍規違反よ」
「大尉殿、あれは戦術機ではなくモビルスーツです。この世界では存在しない概念、技術が詰め込まれてるんです」
俺は説教受けつつこう言った。
だが恭子は驚く様子なく顔一つ変えず言い返した。
「知ってるわ、そんなくらい。貴方、マニュアル見てなかったの?」
「……」
見たには見たけど軽く流す程度だ
「顔見なくても貴方はマニュアルを見たと判断するわ。私に誤魔化しは通用しなくてよ?」
軽くこう言い放つが、キリっとした表情だ
まるで武士みたいだ
「軍法第1条aに違反、軍法第2条bに違反……」
俺を睨み付けきやがった
冗談だろ、おい
「銃殺刑よ」
真顔で俺にこう言い放つ
俺は愕然した
BETAのクソッタレどもとやり合う前に死ぬなんてまっぴらごめんだぜ!
「でもこれはあくまでも軍事法廷での判決よ。ここは法廷ではないから言うけど欺衛軍の誇りがあるなら命令不服従は一切やらない事ね」
はぁ、助かった……確かにアンタの言う通りだ崇宰大尉
でもよ、俺はガンダムに乗ってBETAを殲滅すると心の底から思ったがよりによって何で欺衛軍に……。
「征夷大将軍や皇帝陛下の為に我々欺衛軍が存在してるの。私が言ってること分かるかしら?」
成る程な、それが欺衛軍って訳ね
史実とは全く違うんだな……理解したぜ
「崇宰大尉、今回の個人的な無断出撃は全て私の責任です」
「そうね」
「今後とも勝手な行動を慎むよう善処いたします」
こう言っとけば納得するだろう。
口だけだが、行動を示すことが優先だ。
「……分かればいいのよ、それと……」
ん?
恭子は俺に近づき手を握った
「罰として今日は私と付き合いなさい」
え?
マジかよ……。
「崇宰大尉が直々に……ですか?」
「ここは京の都よ、貴方の好きな要望何でも応えるわ」
ジャズ喫茶に行きたいです。と言いたいところだがここは敢えて恭子が好みそうなモノを
「宇治に行って茶蕎麦食べたいですね」
と俺は苦笑いした
「なら私のお薦めの店があるからそこに行きましょう」
おお、やったぜ!
恭子とお食事デートの約束取り付けた!
俺は歓喜し心の底から大いにただ喜んだ。
「絶対に来なさいよ、今回の事は大目に見るから私の顔を泥を塗らないように」
とにかくあの美人で気高く上品なお嬢様とデートするなんて夢みたいだ
好感度上げなきゃな……まずは始末書書いてからだ
恭子Side
私は豊臣少尉を叱責し食事デートの誘いをしたが、1人だけ不満そうな顔をしている女性がいた
如月中尉……何で寂しい目で私を
「恭子様……豊臣少尉とデートの約束を取り付けたのですか?」
「そうよ、貴女も行きたいの?」
「え?いえ、私はまだ軍の仕事が残っていますので」
私は佳織を抱き締め顔を近づける
「恭子様…」
「如月中尉……佳織、貴女はよく頑張ってるとわかってるわ」
私は佳織を連れ外へ出て人気がないところに移動する
「あの…恭子様」
「ここなら誰も来ないわ」
佳織の顔を見ると頬を赤らめ照れている
私は佳織の顔を近づけじっと目を見る
「いけません恭子様、私は如月家の一員であり征夷大将軍や皇帝陛下に仕える身で…」
「今は2人きりだから誰も来ないわ、それ以前に私達は普通の女性なのよ」
クスっと笑みを浮かべた私は目を瞑り佳織の唇をそっと優しく重ねる
そしてそっと離す
「……」
「佳織、私は貴女の事が好きよ」
「恭子……様……」
互いの唇を重ねながら腰に手を回し抱き締め合った
私は佳織に鼓動が聞こえるか確かめそっと離し再度じっと目を見る
5分後、私と佳織は個室に入り激しく愛を育んだ。
私と佳織が個室に入り一緒に添い寝してから1時間経過した頃、ベッドから起き上がりパーティードレスに着替えて豊臣少尉との食事デートの約束の場所へ向かうが、全裸のまま寝ていた佳織が私を呼び止める
「恭子様、行かれるんですね」
「ええ、行ってくるわね」
私は佳織に向け優しい笑みを浮かび額に軽くキスする
佳織は喜んでいるが素直になれない表情ね
今はBETAの事は忘れて気分転換するのも悪くないわね
今は……。
佳織も軍服を身を包み、私の手を握りながら一緒に歩く
「恭子様をお守りします」
「あら?ありがとう。では車で送迎して貰えないかしら?」
「はい!恭子様の為なら何なりと」
嵐山基地に出て、車庫にある黒い塗装を施された全長5,270 mm全幅1,890 mm全高1,475 mmホイールベー3,025 mmの高級車に乗る
「明日の予定は?」
「はい、朝5時に起床した後、BETA侵攻を遅らせる作戦計画を練る会議で9時にシミュレーション訓練、9時30分に殿下との会談、10時には山百合女子衛士訓練校の視察…」
車を走らせようとするが、誰かが車に乗り込んだ
「へー、崇宰家次期当主様が高級な車をお持ちで」
豊臣少尉、貴方先に約束の場所にいる筈では?
ま、良いわ。
手間が省けたわ
「ところで崇宰大尉、五摂家とは何でしょうか?」
え?
「……五摂家とは武家のトップである政威大将軍を輩出する有力な力を持った5つの武家の事よ」
……。
あの男、本当に欺衛軍の衛士なの?
私は薄ら笑みを浮かんだ
「ふふ」
「何笑ってるんですか?」
「別に、今日は私にとっては最高の日になりそうよ」
佳織は何も言わずに車を走らせ約束の場所へ向かった
良平Side
俺は戦術機母艦『ヴィリー・シュトフ』の飛行甲板に置かれているサイコ・ザクの整備をしている。
整備してる途中にアネットに呼び掛けられる
「ダリル、少しいいかな?」
「ん?何だ」
表情が曇らせている
あのガンダムの件か……俺はどう説明するかは想像ついている
「気になる事あるけど、ガンダムってアンタがいた世界にある機体なの?」
「ああ、正確には宇宙世紀という暦がある世界で作られた機体なんだ」
「それってロボットアニメの?」
「そうそう、それだよ」
ガンダム知ってたんだな
いや、単なる偶然か
「あたしとファム姉は今でも衛士として活躍してるけど、あのガンダムの存在がなかったらファム姉は今頃生きてなかった」
?
あのガンダム?
「…ううん、何でもない。そのサイコ・ザクっていう機体さ、あたしでも扱えるの?」
サイコ・ザクに興味示したのか
……だがこれを動かすには手足を犠牲にしないといけない
残念だがアネットには絶対乗れない
俺はこう切り返しつつ言い放った
「俺しか扱えないよ」
「そっか……」
俺は小型ポータブルCDプレイヤーの電源を入れ曲を流した
温かくて優しさに包み込まれる音楽だ
「音楽好きなの?」
「ポップスが好んでてな……」
良いムードだ。
アネットの顔は優しい表情で笑みを浮かんでいる
俺は恵まれているんだな……。
その笑顔を失わせたりはしない
俺は……アンタを守って見せる
無理しなくていいんだ。
「俺はアンタの笑顔を失わせない為に戦うよ」
「え?あぁ、うん。その…ありがとう」
アネットは頬を赤らめ優しい笑みを浮かべた。
俺は一応この世界の事は少し知ってる程度だ
彼奴は知らないだろうな……BETAという存在を認知してもこの世界の事を無知で生きるのは苦労してそうだ
戦術機という人型兵器はモビルスーツみたいなものだが性能は高くはない
だが例外はある。
戦術機の性能と出力関係なく熟練した衛士ならモビルスーツと対等にやり合えると思う
狙撃手は勝ち負けや機体の出力や性能の差は関係ない
だからこそ俺以外の五体満足のパイロットは戦える
「ファム姉から何か聞かれたの?」
「ファム大尉から?」
「うん」
「いや、何も聞いてないよ」
何だろ?
「日本の武家の一つである崇宰家主催のジャズコンサートあるけど……行きたい?」
彼奴が喜びそうな催しだな
「あたしは滅多にコンサートとか行く機会はなかったから、アンタと一緒なら……」
そういう事か
確かに衛士はコンサートとか行く機会は滅多にない
アネットの願い叶えてやるか
「分かった、俺も行くよ」
と笑みを浮かべる
「ホント?やったー!」
喜んでる顔も素敵だ
「ファム姉に頼んでどんなドレス着ようか相談しようかな~、あー、楽しみだわ」
子供みたいな無邪気に笑みを浮かぶアネットは飛行甲板から去る際に俺に向け手を振った。
登場人物紹介です
豊臣悠一
欺衛軍側の主人公
男性。階級は少尉。一人称は「俺」大坂の陣で大坂城の羽柴宗家(豊臣家)の生き残りの末裔でありながら自身の経歴や肩書きを気にするような素振りは見せず、権威や上官に対しては反抗的な態度を取る。一方で逃れられない責務も自覚しており、モビルスーツ或いは戦術機と戦争を自身が「自由」になれる場所として愛している。
転生前はガンプラビルダーでありフルアーマーガンダム(サンダーボルトver)を愛用しガンプラバトル大会に挑んでたがあの少年(誰なのかは言及してないがガンダムビルドファイターズの主人公、イオリ・セイのそっくりさんだと伺える)に敗北した。
軍の検閲を抜けた海賊放送を任務中でも聴取することが趣味で、戦闘中もモビルスーツ(戦術機も含めて)のコクピット内に小型のラジオとドラムスティックを持ち込んでいる。好きな音楽のジャンルはフリー・ジャズ
容姿は機動戦士ガンダムサンダーボルトの主人公(地球連邦軍側)イオ・フレミングだが、転生された後何故かこの世の果てで恋を唄う少女YU-NOの登場人物である豊富秀夫になっている
乗機はフルアーマーガンダム(サンダーボルトver)
徳川良平
東欧州社会主義同盟側の主人公
男性。物語開始時はガンプラビルダーでありサイコ・ザクを愛用しガンプラバトル大会で準優勝した経験があった。
転生後は東欧州社会主義同盟に属しダリル・ローレンツという偽名でこの世界で生きファム、アネットを守り抜くことを決意する
乗機はサイコ・ザク
悠一と同じく、コクピット内に小型ラジオを持ち込んでいる。好きな音楽ジャンルはポップスのラブソング、オールディーズ、アニメソング、電波ソング
容姿は機動戦士ガンダムサンダーボルトの主人公(ジオン公国軍側)ダリル・ローレンツ
崇宰恭子
日本帝国欺衛軍の衛士。欺衛軍側のヒロイン
階級は大尉
五摂家の一つである崇宰家の次期当主
乗機は蒼の塗装を施されている瑞鶴
好きな音楽ジャンルは和楽
如月佳織
日本帝国欺衛軍の衛士
階級は中尉
恭子の側近で彼女の護衛を常に励んでいる
乗機は赤の塗装を施されている瑞鶴
好きな音楽ジャンルは和楽
アネット・ホーゼンフェルト
東欧州社会主義同盟第666戦術機中隊の衛士であり副官を務めている。東欧州社会主義同盟側のヒロイン
階級は中尉
乗機はバラライカ、ラーストチカ
好きな音楽ジャンルはポップス
ファム・ティ・ラン
東欧州社会主義同盟第666戦術機中隊の衛士であり中隊長を務めている。東欧州社会主義同盟側のもう一人のヒロイン
階級は大尉
乗機はバラライカ、ラーストチカ
好きな音楽ジャンルはポップス
カタリーナ・ディーゲルマン
東欧州社会主義同盟戦術機大隊ヴェアヴォルフの衛士
階級は中尉
乗機はチボラシュカ、アリゲートル、アリゲートルブリッツ
好きな音楽はポップス、アニメソング、電波ソング
次回のお楽しみに!