トータルイクリプスサンダーボルト   作:マブラマ

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第3話 欺衛と東欧州

悠一Side

 

俺は恭子とその護衛を務める佳織と共に食事デートの場所であるお薦めの蕎麦屋に向かっていた筈だが……予想外の展開が起きてしまった

それは……京都ホテルオークラだ

老舗のホテルじゃねぇか!

「ふふ」

不敵な笑みを浮かんでいる

そうか……俺を騙す為に事前に練っていたのか

「騙すだなんて人聞きが悪いわね」

心を読むなよ……。

俺は手鏡で自分の顔を見た

「うあああっ!」

何だ、この顔は?

俺………じゃない。

え?待て、焦るな。これは夢なんだ

俺は右人差し指と親指で頬を抓る

「いたた!」

夢じゃねぇ……ケヤルガの野郎!顔まで弄りやがったな!

髪型は何とかなりそうだが元の顔戻すには整形手術だな

ただ、そんな金はない!

貯金を貯めて、欲しいものは我慢するしかない

「自分の顔見て何驚いてるのかしら?」

俺は思わず恭子のドレスの胸元をじっと見てしまった

下心を出すな、これは好機かもしれない

五摂家である崇宰家の、婿入りになるチャンスだ

こんなチャンスはもう二度とないぜ

ならば……。

「ホテルで何か催しをなされるのですか?大尉殿」

「ええ、私の父親がジャズが大好きでね、今日は父親が主催する崇宰家ジャズコンサート行われるのよ。今まで内緒にしてごめんなさいね」

と恭子は俺に向け掌を合わせた

五摂家たるものは催しは手を抜かないってか?

「恭子様、到着しました」

佳織はホテルのエントランス前に車を止める

車から降りた俺を含め恭子と佳織はホテルマンに車のカギを預け地下駐車場に

そして会場である大ホールに入る

そこには華やかな光景がありピアノとトランペットが高らかに鳴り響く会場内では歓声ではなく静聴している人達が沢山いた。

サクラ、じゃないな。あんな高価な服装やドレスは一般市民が着そうなものじゃない。

ここにいる皆は全員、武家出身だからだ。

「唯依が大きくなったらこのジャズの音色聞かせてあげたいわ」

「篁候補生の事ですか?恭子様」

篁……誰だ?

「一般武家出身の豊臣少尉は唯依の名前くらい一度聞いたことあって?」

俺に問いかけてる

当然……。

「いやないです」

「……」

溜め息しつつ不敵な笑みを浮かべる恭子は俺の顔を見る

「いいでしょう、この場で教えるわね」

「お願いします」

と恭子は武家の事を俺に教えようとするが、義足野郎とラーストチカっていう機体に乗ってた女パイロットが会場に入りバッタリと会ってしまった

「お前が何でここにいるんだ?」

「アネットがジャズコンサート行きたいっていうから来ただけだ」

義足野郎の隣にいるのはアネットって小娘か

見た目は30手前だが、そこそこいい女だ

この世界に来てもう彼女ゲットしたのか?

アネットのドレスをよく見ると…胸元開いたセクシードレスだ

胸の大きさは貧乳ではないが普通の大きさだな

「あ、初めまして!あたしは第666戦術機中隊の……」

緊張しているな

もう1人はベトナム人か。

ふむ、30代後半だが何か包容力があるお姉さんキャラだ。

常に笑顔で振るまっている…花飾り付けてるな

アネットと同じく胸元開いたセクシードレスを着ている

嘘だろ、女2人恵まれたのか!?

クソ!義足野郎の癖に生意気だぜ。

「アネットちゃん、緊張し過ぎよ。ほらリラックスして」

「うん、ありがとうファム姉」

「貴方が崇宰家の次期当主、崇宰恭子大尉ですね?」

「そうだけど…貴女は?」

「第666戦術機中隊のファム・ティ・ラン大尉です」

とファムと名乗ったベトナム人女性は恭子に向け敬礼する

「で、私の隣にいるのはアネット・ホーゼンフェルト中尉、彼女は私の副官です」

成る程な

「義足野郎にしてはくじ当たったみたいだな」

「ジャズばかり聴いてるお前に言われたくはない。お前も彼女ゲットしたじゃないか」

「きょ…いや崇宰大尉は違う!」

「少し表出よう。ここだと話しづらい」

面倒事は御免蒙るってか

いいだろう、洗い浚い教えさせてやる

「少し席を外します」

「あら?お手洗いかしら。すぐ戻ってきなさいよね」

恭子は少し拗ねている

待たせてはくれないだろう

「俺も少し席外すよ。ファム大尉、アネットの面倒を頼みます」

「ええ、早く戻ってきてね」

俺と義足野郎は会場から一時出ていき男子トイレの手洗い場で話をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恭子Side

 

今日は私の父が主催するジャズコンサートが行われている

私と佳織、豊臣少尉は今その会場にいる

東欧州社会主義同盟の衛士2人と見慣れない男1人と一緒に会場に入り、その男と豊臣少尉は知り合いみたいな感じで彼等2人が一時会場から出て行った後、2人に話しかけた

「日本は初めてですか?ファム大尉」

「はい、実は一度来てみたかったんです」

ファム大尉は私に向け常にニコニコと笑みを崩さずに話しかけた

私の隣にいてる佳織は警戒を怠ることなくただ立っていた

666って言ってたわね……もしやあの666中隊!?

いや、違うと言いたいけど2人の顔見るとテレビでよく報じられ学校の教科書に載ってる衛士だわ

確か東ドイツ革命に参加した衛士だったわね。

本物……のファム・ティ・ランとアネット・ホーゼンフェルト。

私は2人の顔を見て眉を顰める

「崇宰大尉は何故軍に入ったのですか?親御さんが軍に入れと言われたからですか?」

「両親の意思ではなく私個人の意思で欺衛軍に入り崇宰家の為個の為お国の為に役に立つと思い心掛けているだけに過ぎませんよ、ファム大尉」

とクスっと笑みを浮かべる

「インペリアルガードって……確か」

アネットは疑問を感じ始める

「征夷大将軍殿下を護衛するために存在しているのよ」

殿下が国の指導者の立場に近いのは事実よ。

「そうなん、ですね………」

……。

ふむ、欺衛軍の事を興味示してくれたのかしら?

私はホテルの従業員から赤ワインが注がれたワイングラスを手にしそれを飲む。

「一度観光に行くことを勧めるわ。嵐山の川下り良いわよ」

「川下りですか」

「ええ」

他にもお寺巡りとかあるけど1日だけでは全部観回れない。

「私で良ければ、明日京都の観光名所案内するわよ?」

軍の仕事があるから相手の返答次第ね

「ふふ、明日休暇なので是非行かせて頂きます」

「良い返答ね、感謝するわ」

と私はクスっと笑みを浮かべ言い放った。

佳織が隣にいるけど気にすることはない

何故か拗ねている……仕方ないわね

「如月中尉、貴女も同行しなさい。ファム大尉とホーゼンフェルト中尉に怪我させたりしたら困るから」

「はい!有難き御言葉感謝します、恭子様」

佳織は満面の笑みを浮かべ私に向け一礼した。

「失礼のないように、ね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良平Side

 

数時間前

ジャズコンサートの会場へ行く為に俺はアネットのドレス選びをファムと共に協力した。

俺は正直、女の子にドレス選んで着させること自体慣れていない

「じゃーん、似合ってる?」

控えめなドレスだ

色は紫

肌の露出はあるが小さめだな

「うーん、似合ってると思うよ」

「あ!適当に言ってるでしょ?」

図星突かれた

「ダリル君、女の子はね。もっと上手に褒めなきゃだめよ」

成る程

「はい、目隠ししましょうね」

俺はファムにアイマスクで目隠しされた

アネットは数分着替えた後、俺はアイマスクを取り背中を大胆に露出したドレスを着たアネットを見た

色は黒

肘くらいまである白い手袋を付けてる

え?尻出してるのか

これは……

「ちょっと肌見せすぎかな?」

ちょっとどころじゃないよ!

「セクシーでよく似合ってるわ」

「本当かな~?ファム姉」

仲が睦まじい会話だ

「大胆だね」

と俺は即答

「即答するんだね」

え?ドン引きされた……。

好感度上げるの難しい……。

俺はファムに再度アイマスクで目隠しされる

数分後、アイマスクを取り胸元開いた緑色のドレスを着たアネットを見た

俺は思わず鼻血を出してしまった

「うん、これもよく似合ってるわよアネットちゃん」

ファムはアネットを褒め優しい笑みを浮かんだ

「なんかこれシルヴィアみたいだね」

アネットが言うこともわかる。

「黒いチョーカーとか付けたら凄く似合うと思うよ。カッコ可愛く見える」

と俺は正直な気持ちでアネットを褒めた。

「カッコ可愛い……?」

「カッコよくて可愛く見えるよ」

「あぁ、そういう意味ね」

ファムはいきなり俺の手を握る

「よく出来ました。ダリル君もやれば出来るじゃない」

褒めてくれた……。

「鼻血出てるわ、はいティッシュ。これで鼻血を拭いて」

ファムは俺を優しく接しつつポケットティッシュを差し出した

そして俺は鼻血を拭く

ファムは俺の目を再度アイマスクで目隠しようとするが

「あら?破れちゃったわ」

「ええ~っ」

「俺が目を瞑って着替え終わるの待つよ」

と俺は言ったが、ファムは俺の目を両手で覆い隠す

「ふふふ、これで見られる心配はないわよ」

変な行動を起こすのは良くない

俺は大人しくアネットが次着替えるドレスを着替え終わるまで待ち続けた

「今変な妄想したでしょ?ダリル君」

いやしてないよ。

「正直に言っていいのよ……」

本当にしていない。

ファムは目隠しするのをやめ壁の方に向け俺を抱き締めた

「ファム姉!?」

「大丈夫よ、ダリル君の顔は壁の方に向いたわ」

アネットは頬を赤らめ小さく笑みを浮かべた

「そ、そうなの?これなら覗かれる心配はないね」

まぁ、この体勢だったら覗かれないな

ファムは俺の耳元に近づけ囁いた

「今夜、私の部屋に来なさい」

これは……。

ドレスを着替え終わったアネットは誇らしげな笑みを浮かべる

「ふふ、着替え終わったよ」

俺はアネットの顔や服装を見た

胸元開いた黒色のセクシードレスだ。

「これも、うーんどうかな?」

「ふふふ、色気が増してとても似合ってるわよ」

「本当?じゃあ、これを着るわ」

良かったなアネット

それにしても胸元ぱっくりと開いてるな……下乳まで見えてるぞ

俺はアネットが着てるセクシードレス姿を見て欲情し興奮した

「……」

「……?」

「あまりジロジロ見ないでよね」

俺はアネットのセクシードレス姿を見惚れてしまった。

「美しい……」

その一言を放った一瞬、アネットの顔は赤くなり照れる

「ちょっと照れるじゃない!」

ドレスは決まったようだな

さて、自室に戻るか

水分補給した後、ファムからお誘いがあったな。

……緊張するが気を引き締めていこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は一旦自室に戻り水分補給を取り、BDU(戦闘服)を上まで閉めつつファムの部屋に行く途中に男を虜にしそうなBDU(戦闘服)を胸元晒してはだけてる銀髪の女性にバッタリと遭遇した

この女性、どこかで見たような気が。

「何かしら?」

話しかけられた!?

どうする…俺が下手に行ったら殺される

「見かけない顔ね、誰なの?」

思い出したぞ!SF小説で見た事ある

「ダリル・ローレンツ少尉です。先日配属されたばかりで」

「あら、そうなの?知らなかったわ」

少し話しかけてみるか

「あの、もしかしてシルヴィア・クシャシンスカ……でありますか?」

「は?何で私の名前知ってるのよ、気味が悪いわ」

逆効果だったか……難しいな

「SF小説に出てきたキャラと同じ名前が出ていまして……」

そんな言い分通用しないだろうな

俺は一旦話を切り上げファムの部屋に行こうとしたがシルヴィアに腕を掴まれ引き止められる

「え?何でしょうか」

拙い、こっちをじっと見てる

疑い深い目だ

「あの化け物の機体、アンタが?」

「サイコ・ザクの事ですか?」

「何それ?」

だろうな。

「ふふ、冗談よ。ファムから聞いたわ。あんな機体死んでも乗りたくないわね」

その方がいいさ。

でも不思議だ……何でサイコ・ザクを知ってるんだ?

「ファムのところに行くんでしょ?行きなさい」

「シルヴィア……いえクシャシンスカ少尉はどちらに?」

「アンタには関係ない事よ、それに私は中尉よ」

と捨て台詞で言われ歩き去った。

俺は内心、好きなキャラが生存してたこと自体嬉しかった。

この世界に転生したことは本当に良かった。

でも気を抜いてはいけない

いつ誰かが死ぬか分からない

そう思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今、俺はアネットとファムと一緒に崇宰家が主催するジャズコンサートに来たのだが、そこであの男とバッタリと遭遇する

おまけに崇宰家次期当主の崇宰恭子大尉までいる

顔を変えても俺には誤魔化せない

男子トイレの手洗い場で奴と話している

「おい、何で俺だって分かったんだ」

「顔は変えても俺には誤魔化せないぞ。それに何だその白い恰好は…これ欺衛軍の軍服じゃないか」

「俺に聞くなよ……なぁ義足野郎、俺はケヤルガに顔変えられちまった。こんな気障な男みたいな顔でよぉ」

お前が日頃の行いが悪かったとしか言えないだろ

顔変えられて当然か

「この世界どうなってるんだ?俺がガンダム乗ったら不思議そうな目で見る奴らがいたんだ」

「俺もそうだよ、でも何故かモビルスーツの存在自体は知ってたらしい」

俺達2人がこの世界に転生する前に何かあったに違いない

「アネットやファムはサイコ・ザクの存在を認知している」

「さっきの小娘と包容力あるベトナム人か。俺に紹介してくれよ。結構可愛かったぜ」

何を言ってるんだ此奴は

「お前は崇宰恭子大尉がいるじゃないか」

「おっと、そうだったな。で?この世界は一体何なんだ。説明してくれ」

此奴、そのうち恭子を篭絡させる気だろう。

口が軽いだけの悪運の男が

仕方ない、ここで争うのは面倒だ。説明するか

「お前、マブラヴという作品知らないだろ」

「まぶらほ?どっかで聞いたような…」

馬鹿か此奴は……何も知らずにこの世界に転生したのか。

ケヤルガもケヤルガだ、詳しい事はBETAという化け物以外は言ってなかっただろう。

「それはラブコメファンタジーの魔法物の作品だ。それを書いた作家さんはけんぷファーを書いた作家さんだ」

「ケンプファー!?だと…」

それはジオンのモビルスーツだ

「……とにかくマブラヴとまぶらほ。この2つの作品は全く関係ない作品だからな。俺は少しこの世界の事知ってるつもりだ。勿論欺衛軍や東欧州社会主義同盟の存在も」

「2つの作品は関係ないってことは分かったが……この世界も日本は戦争に負けたのか?」

疑問抱いてるな

少し教えてやるか

「この世界は日本は史実通り戦争に負けたが史実より1年早く終結している。ドイツはアメリカに原爆2つ投下され第三帝国総統アドルフ・ヒトラーは自決。軽く説明すればこんな感じだ」

彼奴は頷いた。

だがまだ理解していない部分はある

「因みに史実より技術は大幅に発達している。例えば宇宙開発とかだ」

「東西冷戦は史実通りか?」

「1年早く第二次大戦終結したから暫定政府はあったと思う。これを読めばわかるよ」

俺はシュヴァルツェスマーケン第1巻を此奴に渡した。

「シュヴァルツェスマーケン?何だそりゃ?」

「その作品はマブラヴシリーズの1つだ」

「え?まぶらほはシリーズ化されてたのか?」

「まぶらほから離れろ。別作品だから」

本を開いて読み始めた

目が細くなり凝視しつつゆっくりと読む

「うあぁ!嘘だろ……」

「ん?文字だけ伝わらないと思うからスマホの画像を見せるよ」

俺は転生前に持っていたiPhone12を出し写真フォルダから彼奴にイングヒルトの壮絶死の場面を見せる

「おいおい、冗談じゃねぇぞ。この展開まだ続くのか?」

「それがマブラヴの醍醐味だからな」

「1巻読み終えたぜ……続き気になってしょうがねぇぜ」

あ、沼にはまったみたいだ

「布教用のあるけど、欲しいか?」

「くれ!続きが気になってしょうがねぇんだ!」

「直ぐにはあげられないから直送で送るよ。このまま手渡しする訳にはいかないだろ」

「ああ、心の友よ!恩に着るぜ!」

本当にそう思ってるなら毎回毎回喧嘩はしてなかったよ

「ただ、俺が知ってる世界線では東ドイツは西ドイツでの民主的な国家統一の約束を交わし反体制派が勝利を収めシュタージは崩壊、第666戦術機中隊シュヴァルツェスマーケンは解散した筈だ」

俺が知ってる世界線が違う

これは現実として受け入れるしかない

「ネタバレするなよ……まぁ、あとで読むけど。違う点があるのか?」

「そうだな……ベアトリクスは知ってるか?お前も少しアニメだけ見た事あるだろ」

「あ、そう言えば……」

シュヴァケンアニメだけは見てたと確信する

マブラヴシリーズはどこからでも入れる

多分……。

「あの女悪役の……確か究極の戦闘国家を築き上げようとした……まさか!?」

「そうだ、ここはベアトリクスが革命に勝利した世界線だ」

彼奴はそれを知り顔面蒼白になった。

信じたくないのは分かるよ

でも、これは現実なんだ!

「嘘だろ……本当にあの女が、ベアトリクスが勝利した世界線だっていうのか!?」

「俺に聞くな。本来ならベアトリクスは既に亡き者であり崇宰大尉が活躍してる時代は存在しないんだ」

「あの女がねぇ………」

確かにベアトリクスは衛士として人一倍優秀な面があり政治面も活躍してそうな女傑だ

だが、やり方が違い過ぎた

しかし、この世界線ではベアトリクスは革命に勝利を収めている

不思議な感覚だ……親愛なる女傑指導者か。

「一度会ってみたいぜ、ベアトリクスって女をよ」

「やめた方がいいと思うよ。身勝手な振舞いをしたらそれこそ彼女に殺されるだけだ」

俺は蛇口を捻り水を流し義手を洗う

洗った後、ハンカチで水一滴残さず拭いた

「義手なのに洗うのか?」

「洗わないと汚れたままだからな。義手も定期的に洗わないといけない」

「あのベアトリクスが革命に勝利した世界線だってことは分かったが、少し質問いいか?」

「構わないよ」

「崇宰大尉とベアトリクスが対決したらどっちが勝つんだ?」

強さ議論か

俺は既に答えは分かってる

「ベアトリクスだな、確かに崇宰大尉は衛士として優秀で鬼姫と呼ばれる女傑だけど、彼女はベアトリクスと同じ操縦テクニックを全て備えているわけがない」

「!」

「格が違うんだ。鬼姫は人狼に負ける」

そうだ、あのテオドールですら苦戦した女傑なんだ

「でもよ、戦術機ってこの世界で運用してる機体だろ?そんな身体じゃお前には無理だな」

「俺の足を笑うのか?」

「ここだけの話だぜ、明日欺衛軍と東欧州社会主義同盟の交流を口実とした模擬戦が行われる」

え?本当なのか?

これが本当だとしたら参加するしかない

「俺はフルアーマーガンダムと学徒兵6人、お前はサイコ・ザクとアネットとファムの3人だけか?勝負は決まったな」

此奴………!

俺をコケにする気か!

「蹴散らしてやる、お前を必ず仕留める!」

「望むところだ……」

明日欺衛軍と東欧州社会主義同盟との模擬戦……俺は必ず勝つ!

「あ、そろそろ行かないとファムやアネットが拗ねてる」

「やば、俺もだ。崇宰大尉に叱られる」

俺達2人は急いで会場に戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場に戻った俺達2人だが、まだジャズの音色が鳴り響いている

そして案の定、アネットが近づき拗ねていた

「遅い!何してたのよ!」

「あ、此奴の話が長くてさ」

俺は此奴を指をさした

「指さすな!」

「事実だろ、何も知らなかった癖に」

ファムが俺達2人を仲裁する

「まぁまぁ、喧嘩はやめてみんな仲良くしましょう」

ファムの笑顔を見た俺はまるで一輪の花を咲いたように綺麗で美しいハイビスカスみたいだ。

俺は笑顔を振る舞い返した

「ごめんな、心配かけて」

「ううん、お姉さんは大丈夫だけど…」

ファムの後ろに恭子が不満そうな表情をしていた。

「崇宰大尉が…」

そうだろうな

あれだけ長話したら怒るの無理はないか

「豊臣少尉、貴方長話し過ぎよ」

「げっ、あ…申し訳ありません」

と彼奴は恭子に向け頭を下げる

「(あぁ、嫌われちまったか……いやまだだ、まだ嫌われたとは限らない。嫌われずに好かれる努力をしなければ)」

「じゃあ、お姉さんもそろそろ行くわね、アネットちゃん」

「うん、じゃあごゆっくり~」

「俺も行くよ、2人でゆっくりと時間過ごせよ」

と俺は彼奴に言い放ち、ファムやアネットと共に会場から去っていった




登場人物紹介2

シルヴィア・クシャシンスカ
東欧州社会主義同盟第666戦術機中隊の衛士であり次席指揮官を務めている。
かつてポーランドの亡霊と恐れられていた東ドイツ革命に参加した衛士の1人
階級は中尉
乗機はバラライカ、ラーストチカ
好きな音楽ジャンルはフリー・ジャズ





次回は欺衛軍と東欧州社会主義同盟の模擬戦闘です
お楽しみに
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