1999年8月6日
国連軍と大東亜連合によるアジア方面では最大、BETA大戦においてはパレオロゴス作戦に次ぐ大規模反攻作戦である明星作戦が展開され、米軍のG弾を日本帝国・大東亜連合への事前通告なしに使用、モニュメントと呼ばれる地表構造物を破壊しBETA群をほぼ一掃した。それに呼応して西日本を制圧していた残存BETA群は一斉に大陸に向け撤退を開始。戦術機甲部隊による追撃戦、艦砲射撃などによって敗走するBETA群に大損害を与え、歴史的な大勝利となった
それ以降、人類はBETAに対し反攻を開始し日本帝国政府は帝国軍、欺衛軍、新たな勢力である一団『佐渡島同胞団』により連携を保ちそれを殲滅し島根県まで撤退させた。
2000年5月26日
残存BETA群を全て殲滅する為に帝国軍、欺衛軍、佐渡島同胞団の三大勢力による『出雲奪還作戦』を開始した。
戦力は
帝国軍:撃震、陽炎、不知火、吹雪
欺衛軍:瑞鶴、武御雷
佐渡島同胞団:撃震、陽炎、不知火、フルアーマーガンダム
出雲基地の会議室でその三大勢力により作戦会議を始めていた。
「我々はBETA群を大陸に向け撤退を追い込んだのは良いが、まだ油断はできない。この出雲基地が再びBETAの手に落ちるかまだ分からない」
佐渡島同胞団の長である鈴乃は真剣な表情を浮かび作戦を練る。
俺は鈴乃の事が心配でいつ何処でBETAにやられるか不安だ
勿論、恭子も含めて
彼女は日本の未来を救う女傑だ
目を瞑り、自分の心の奥底を覗き込むような表情で作戦内容を書いた書類の一枚を見る
恭子が会議室に入り、会議に参加する
着用してるのは……今まで見た事ない強化装備を身に纏った
「00式衛士強化装備……武御雷の性能を最大限まで引き出せることが出来る代物よ」
武御雷……あの武士みたいな形をしてる機体か
「いつもの強化装備じゃダメなのか?」
俺は恭子に問いかける
「ええ、従来の強化装備では武御雷の本来の性能は引き出せないからこの00式強化装備の着用を推奨してるのよ」
成る程、武御雷専用の強化装備って訳だな?
「武御雷専用の強化装備か」
「そう捉えて構わないわ」
いつもの恭子と違う
一段と美しく見える……俺は見惚れてしまった。
「今度、白い武御雷でフルアーマーガンダムみたいに重武装させたいが」
「却下します」
即答かよ!
「武御雷は我ら欺衛が誇る優良な機体、重武装だなんて甚だしい…身の程弁えろ!」
恭子の顔を見ると、鬼の形相みたいに怒っている
「分かった分かった!そのままの方が良いぜ」
「理解できれば宜しい」
この会議室にいるのは俺と鈴乃、恭子、佳織、唯依、上総、志摩子、和泉、安芸(緊急により恭子の率いる大隊に配属)帝国軍衛士数名、欺衛軍衛士数名、帝国軍将校数名、欺衛軍将校数名だ。
どうもこうも一つ気になる
何故出雲基地は無事だったのか?
それは分からない
恭子は地図を広げ出雲市街に出現するBETAの数を予想する
「出雲市街でのBETAの数は恐らく200~500体だと思われる。我が大隊は出雲市役所跡の周りにいるBETAを叩く」
「その数は妥当だと思うが、何か大きいヤマが来ると思うぜ」
「大きいヤマ?」
恭子は首を傾げる
「要塞級だと思われます。崇宰大尉」
鈴乃は恭子に即答する
「佐渡島にいた要塞級BETAは7体、7体で押し潰されたのです」
佐渡島の時はヤバかった……都は最後まで戦いこの島で死んだ。
俺は未練が断ち切れないぜ
「佐渡島を奪還する前にまずは出雲にいる赤い蜘蛛野郎と目ん玉野郎を掃討すべきだと思う」
「戦車級と光線級ね……」
鈴乃はそう呟き、恭子は死地に赴く軍人のように表情を引き締める
歴戦の衛士って奴だな
「どの種類のBETAが現れるか分からない。出雲だけBETAがいるとは限らないわ」
「確かにな……」
「鳥取県米子市周辺で確認されたと雨宮中尉からの情報よ」
恭子は出雲だけではなく米津市周辺までBETA出現すると断言した
俺は真顔になる
「俺が前に出て崇宰大尉の率いる大隊の支援砲撃、もしくは佐渡島同胞団の衛士が守りを固め大倉大尉が吶喊する……」
この戦術は正確ではない
俺がふと思いついただけの事だ
「だとしても、やらざるを得ない状況になるわ。とりあえずこの内容で行きましょう。失敗したならまた考え直せばいい」
そうだな、恭子……このクソッタレなBETAを一匹残らず殲滅しないとな
作戦会議を終え、各自更衣室で強化装備に着替え待機する
数分後、パイロットスーツに着替えた俺は格納庫に向かう
フルアーマーガンダムのコクピットに入ろうとした途端、強化装備に着替えた鈴乃に呼び止められる
「豊臣、聞きたい事ある。今更だけど…」
鈴乃はなだめ顔で俺に問いかける
何だ?
「崇宰大尉の事だが、豊臣は崇宰大尉の事好きなのか?」
「……ああ、好きだ。彼女は日本の未来を照らす希望だ」
鈴乃は俺の返答を聞くと安堵な表情で笑みを浮かべた
「そうか、都が聞いたら笑うと思うわ。多分」
「ああ、そうだな。俺が本当に好きな人はいると言ったら怒られると思ったぜ」
俺は鈴乃にアニメやドラマ、映画に出てくる優しい父親のような顔をした
「そんな事ないと思うわ」
鈴乃は愛想笑いをして穏やかな表情を浮かべる
その笑顔はまるで天使みたいだ。
鈴乃と会話してるうちに恭子が俺に近づき小さな笑みを浮かべ話しかける
「大倉大尉、少し外させていいかしら?豊臣少尉と2人きりで話したい事があるの」
「ハッ!失礼しました。ではごゆるりと」
と鈴乃は恭子に向け敬礼し歩き去った
そして恭子は鈴乃が去ったのを確認し俺の顔を見て真顔になり話す
「豊臣少尉、ガンダムの事だけど…貴方が佐渡島に左遷させた直後に国連軍の香月夕呼博士が欺衛軍本部に来て調査されたわ」
「な……!?」
俺がいない間に国連の香月博士がフルアーマーガンダムを調査しに来ただと!?
一言も聞いてないぞ……。
「色々聞かれたわ。『貴女はあのフルアーマーガンダムって戦術機と共に欺衛軍に入ってるってことでいいのよね?』『G元素をハイヴ以外で手に入れるには、BETAの死骸を解体するしかないわ。でもそれは膨大な手間をかけて、ごく僅かしか取れない手間のかかるものよ。たった一日で研究に必要な分を確保できるとは思えないのよね』『貴女がフルアーマーガンダムの戦闘を行うというなら、それを観察しないわけにはいかない。帝国海軍に頼んで駆逐艦を出してもらい、そこで見せてもらう』と」
何だよそりゃ……じゃあ全部観られてるって事かよ
「私も貴方の機体勝手に乗って操縦したわ。戦術機の操縦と違って扱い慣れるの大変だったのよ……よくこんな重武装な機体扱えたわね」
噂段階で”重武装型の戦術機”とまで言われたフルアーマーガンダム
そりゃお偉いさん方には興味津々だろうな
「貴方の機体が今ここにあるのは斑鳩少佐のおかげだという事は忘れないで」
斑鳩少佐が香月博士と交渉したのか。
よく上手く交渉出来たな
「下手すればフルアーマーガンダムは香月博士の実験道具として海に放棄されるところよ」
斑鳩少佐お疲れ様だ
裏で色々と手回ししてまで策略してたんだな
「で、『ガンダムって名称。あれってどういう意味なの?どういった意図が込められているの?』って問われたからこう答えたわ。”人類が描いた戦争の夢と悪夢”と」
「違うぞ恭子、このフルアーマーガンダムは『互いに殺し合う運命の為に存在する機体』だ」
恭子は此方の心を何もかも 見透して、優しく理解するような目で俺の顔をじっと見つつ笑みを浮かべる
「下の名前、呼んでいいと言ってないけど。貴方なら出来るわ…豊臣、期待してるわよ」
「おう!お前を絶対に守って見せる!」
恭子は「口だけは一人前ね」と添えて笑みを浮かべながら武御雷の管制ユニットに乗りいつでも出撃準備を備えた
俺はコクピットに入りシートに座りつついつでも出撃できるよう機体を起動させた直後、基地内で警報音が鳴る
《コード991発令!出雲市街に蔓延るBETA群の活動が活発した模様!各衛士は管制ユニットに乗り出撃を備えよ!》
警報のアナウンスが流れ、俺のフルアーマーガンダムは動き出す
《豊臣、私の大隊が先に出る。貴様は後方支援で私達の盾になりなさい》
あの時みたいにか……京都では学徒兵が俺と佳織の盾になったが今回は逆のようだ。
上手くいけるだろうか?あの時みたいに
「ああ、了解した」
《それでいい》
恭子が乗る青い武御雷と別の衛士が乗ってる白い武御雷が前へ出る
唯依の率いる斯衛軍中央評価試験部隊『ホワイトファング』は恭子の率いる大隊と別行動を取る。
恐らく米子市に向かい先回りの形でBETA殲滅するだろう。
佳織の率いるファング中隊は待機
基地の保守任務に当たる
《ファング中隊は基地の保守任務に当たります!崇宰大尉、ご武運を》
《ええ、ありがとう如月中尉》
恭子の率いる大隊の戦術機は出雲市街に向かい出撃、ホワイトファング隊も同時に米子市街に向かい出撃した
マニピュレーター問題なし、武装はよし!アポジモーター問題なし、ロケットブースター展開良好、カタパルトに接続
「豊臣悠一、フルアーマーガンダム出るぞ!」
ロケットブースター展開し出雲市街に飛び向かった。
俺が出撃した直後、防護シートにくるまれた厳重な警戒のなか格納庫に運ばれている機体の姿があった
出雲市街にBETAが現れ、掃討に向かう恭子率いる大隊の戦術機36機は積極的に突撃砲を握り構え120mm弾を放っていき、そのうちの1機は長刀で戦車級をバッサリと切り刻んでいく
殲滅は順調に進んでいた。が突撃級や要撃級10体が次々と襲い掛かってくる
《クソ!化け物共が!》
《出ていけ!私達の国から出ていけ!》
凄まじい砲撃、戦車級が次々と血飛沫が出てバッタバッタと倒れていく
要撃級も続いて砲撃に当たり次々と倒れていき突撃級も背後から120mm弾を放ち屍となった。
《撃ち方やめ!BETAの反応が薄れていく》
恭子の号令で各機は砲撃をやめ警戒態勢を取る
佐渡島同胞団CPから通信が来た
《報告します、帝国軍戦術機部隊の迎撃によりBETA反応は消失。これにより出雲市で蔓延る残存BETAは殲滅完了となります》
「ご苦労様、あとは米子市街だけね…」
恭子は真剣な表情をしつつ凄味ある笑みを浮かべる
出雲市にBETAがいなくなったことにより恭子は歓喜な気持ちになったが、その直後鈴乃から交信される
《此方ムーア1、ハイドラ1応答してください!》
「此方ハイドラ1。ムーア1、何があった?」
《米津市街にホワイトファング隊がBETA群と交戦中。弾薬が尽きるのも時間の問題です!》
「豊臣少尉は?」
《突撃級、要撃級、兵士級と交戦しています》
恭子は焦り始めた
その焦りから表情が歪み歯ぎしりをしつつ操縦桿をぎゅっと強く握る
「(あれだけ多くの数がいるというのか)ムーア1、今出雲市街での戦闘を終えたところだ。すぐに向かう」
《了解しました》
交信終了
「総員傾注!これより我が大隊は米子市街にてBETAと交戦してる戦術機部隊の援護に向かう!突撃に、移れぇぇぇぇぇぇっ!」
《了解!》
恭子の率いる第3大隊は跳躍ユニットを噴出し最大全速まで飛行しつつ唯依達がいる米津市街に向かった。
米津市街にて唯依率いるホワイトファング隊は約数百体のBETA群と交戦してるが後方のHQが奇襲を受け壊滅していた
《ムーア8よりホワイトファング1!後方がやられた!直ぐ増援を!》
《ムーア9よりホワイトファング1!突撃級と要撃級が次々と増えてきてるぞ!》
《ホワイトファング1!応答しろ!クソ、ダメだ…》
《ぎゃあああああああああああああ!!》
ブチブチ!
何かが食いちぎられる
人間の手足だ
胴体も食いちぎられ体の一部分が次々と喰われ絶命していくものが続出
「(覚悟しろ、異星起源種共!)」
唯依は覚悟していた
自分の命を捨ててまでBETAと戦い続けることを既に決意していた
黄色い塗装を施されてる瑞鶴の背部兵装担架に収納している長刀を握り要撃級を次々とバッサリと切り込む
「(生きて日本を、出られると思うなッ!!)」
後方から突撃級1体が迫ってくるが白い塗装を施されてる瑞鶴3機が支援射撃
要撃級が数十体囲まれ孤立
《クソ!ホワイトファングは当てにならん!ムーア7、ムーア1応答してください!》
《ムーア1よりムーア7、此方も前方にいる戦車級数十体と交戦している。現状報告せよ》
《あ…10、11、12が反応消失!要撃級が迫って…がは!》
《ムーア7?どうした、応答せよ!ムーア7!他の欺衛軍戦術機部隊は!?》
鈴乃の怒声が響き流れる
唯依が他の部隊の事を気にせずBETA殲滅してるのを気にくわないだろう
《ぐ!迂闊だった…要撃級にぶつかってしまった。フレームが歪んで機体の一部が動かない》
《ムーア2よりムーア1!何があった!?》
《豊臣か?すまない、一旦離脱する》
鈴乃が離脱を試みようとするが、別の要撃級が迫り両脚部分を損傷し大破
《ぐ!……》
《ムーア1がやられた!誰か救援を!》
佐渡島同胞団の不知火3機のうち2機は大破した鈴乃機に担ぎ上げその1機は護衛に当たる
《ムーア2よりホワイトファング1!大倉大尉がやられた!何してやがる!さっさと動け!》
コード991
警報音が鳴り響く
《日本岸全域か師団規模のBETAが再上陸!》
ホワイトファング隊に属する雨宮中尉は焦りつつ報告する
「個体数が2万だと…?」
《恐らく大陸からの新上陸だ。ホワイトファング1》
恭子の率いる第3大隊が到着
「ハイドラ1、其方の状況は」
《我々欺衛二個中隊は何とか踏ん張っている。だが頼みの帝国軍は完全に恐慌状態だ。奇襲で米子のHQが壊滅したらしい》
マジかよ、おい冗談じゃねぇぜ
《これより我が中隊は前面に展開。敵侵攻の遅滞を試みる!》
《おい、ちょっと待て!お前1人で行くのか!?》
恭子は俺を無視し唯依の率いるホワイトファング隊に交信し続けた
《帝国残存戦力を後退させ、後方で再編成するまで時間を稼ぐ》
は?それって自分が殿となって務めるというのか。
相手は2万以上のBETA群だ。
1人でやれるわけがない!
《今や我が国にとって、兵士も照明装備も貴重だ》
……
《見殺しには出来ない》
俺達含め味方機を逃がすって訳か
残弾0になってまで戦い続けるのは無謀であり自殺するだけだ
「恭子様、貴女は……」
唯依は心配そうな表情をしつつモニターに映る恭子の顔を見て寂しげな顔をしていた。
《何よ、唯依。その顔》
恭子は死ぬ気だ
何を考えてやがる
《……我ら欺衛、戦場において常に先陣あり。退く機は殿を務む》
恭子、お前は……そこまで日本の未来の事を。
考えてたんだな、だからこそ崇宰恭子という女傑は日本の未来の指導者に相応しい…と思ってるのは自分だけだろうか?
そうだな、俺の妄想だよ。
《貴女がそこ動けば、伊豆の部隊は挟撃され全追討部隊の兵端が絶たれる。分かっているわね?》
唯依も苦渋の決断だった。
自分が生き延びるか?恭子を助けて自分が死ぬか?
究極の選択だ
唯依が選んだ答えは……?
「……分かっています」
《帝国を頼んだわよ》
恭子の交信は終了
唯依は後退し自分の命を選んだ。
《ホワイトファング、後退していきます!》
佐渡島同胞団に属する不知火の衛士が俺に報告する
「チッ、自分の命を選んだ……か」
俺は恭子が唯依を生かした理由は分からなかった。
その時だった、恭子機や他の武御雷に乗ってる衛士は要塞級が目の前にいたことを気づかず驚愕する
「要塞級……数は7体!(佐渡島の時と同じだ……)」
都は最後まで日本の為に戦い続け佐渡島で散っていった
何をすべきか分かってる
俺は……!
要塞級の鞭で白い塗装の武御雷と黄色い塗装の武御雷10機が撃墜される
恭子は恐怖を襲い掛かり絶望感をしつつ涙を流す
「うおおおおおおおおおおおおっ!」
俺はビームサーベルで要塞級の鞭を切り込み他の要塞級が鞭で襲い掛かるがこれもビームサーベルで切り刻む
2連ビームライフルで要塞級2体を殲滅
「次だ!」
大型ビーム砲で3体目の要塞級を殲滅
だが、様子がおかしい
恭子機が全く動かない
モニターで確認すると、その表情はいつもの恭子と違い冷静さを欠けた絶望的な表情で涙を流し発狂していた
「おい、誰か!崇宰大尉の救援を!」
佐渡島同胞団の戦術機部隊と交信試みるが応答がない
重金属雲の影響か?
残りの4体の要塞級が俺に襲い掛かる
「くっ、デカいだけの目立ちたがり屋が!鞭で叩かなきゃ気が済まねぇのかよ!」
6連装ミサイル・ポッドの多弾頭ミサイルと全身の各部増加装甲内に格納されているミサイルを同時に全弾発射
残り3体
「くっ、此奴!調子に乗りやがって!」
2連ビームライフルで要塞級2体撃破
残りは1体となりビームサーベルで要塞級に向け突っ込み切りかかるが、要塞級での鞭の攻撃に当てかけられるが回避
「ぐ!」
機体は傷は付いてるが大丈夫だ
幸いまだエネルギーが残ってる
ビームサーベルで要塞級を突っ込み切りかかるが
恭子機が別の方角から来た戦車級が管制ユニットのハッチをこじ開ける。
「いやああああああああああああっ」
恭子の悲鳴が聞こえ、今に喰われそうな瞬間だ
気を取られてるうちに要塞級の鞭が機体を叩き飛ばす
「うが!」
クソ……俺は愛する人を守れず死ぬのか。
「!」
その時だった。
異変が起こったのは……
いきなり戦術機が現れたのだ!
いや、戦術機じゃない。
あの特徴的な兜のような顔……ガンダムだ!
「あのガンダムはまさか!?」
腰部に装着するブースターユニットを噴出しつつゆっくりと降下して右腕にレールガンを構え射撃し要塞級を撃破
「どうしてアトラスガンダムが……………ハッ! まさか」
左肩部にある紋章を見るとスパルタンの紋章ではない
あれは史実に存在する佐渡市の紋章が日本刀で刺し添えたモノだ
佐渡島同胞団の紋章だ。
そして誰が乗ってるんだ?
突如現れたアトラスガンダムに目も心も奪われ、その聳え立つ勇姿に釘付けとなってしまった。
暫し呆然とそれを見上げて固まっていたが。
《良く耐えたな豊臣、あとは私に任せろ》
鈴乃……だと!?
何でアトラスガンダムに乗ってるんだよ!
「鈴乃、お前…その機体は」
《説明は後から話す。今は崇宰大尉の救助を最優先だ》
「了解した」
俺は2連ビームライフルで恭子に襲い掛かってる戦車級を殲滅
周囲を見渡し警戒しつつ無事恭子を救出
恭子が乗った武御雷は放棄するしかないな……。
俺は恭子をフルアーマーガンダムのコクピットに乗せ抱き抱えそのまま戦線から離脱した。
何でアトラスガンダム出てくるんだよ!と思った皆様
外伝読めば分かります。
3部作にしようと思いましたが前編後編の2部作になりました。
さて、次回は後編です。
お楽しみに