数ヶ月が経ち、三人の担当ウマ娘がメイクデビューに出走し、結果は快勝。シービーのトレーニング法が、功を奏し華々しく勝利した。
そして、それぞれがそれぞれの出走目標に向けて、練習に取り組んでいった。トレーナー室にいたトレーナーは、皆の苦手な条件が無いか探しそれを、ノートに纏めていた。そしたら、出入り口から音がした。
佐竹「ん?何だ、誰ですか?」
返答がないので、歩いてドアを開けたが、誰もいない。戻ろうとしたら、足首を掴まれた。
佐竹「えッ!?」
そこに、オグリが倒れていた。
オグリ「たの、む……トレーナー何か、たべ、もの……」
佐竹「オグリ!?大丈夫か!?」
オグリ(オムライス……)
佐竹「お腹空いただけね……」
早速厨房を借りて、オムライスを作った。少し多めにご飯をフライパンに入れて、色々な野菜を細かく刻みケチャップを入れて後は卵で包んで完成。そして、オグリの前に差し出すと飲むように食べた。もぐもぐ顔がかわいい。
何でトレーナー室で倒れてたか、事情を聞くと……。
オグリ「私は、とある日から力が出なくなった。最初は、食事が足りないと思い普段より、多くご飯を食べる様にしたんだ。だが、それでも一向に治る気配がなかった。そこで私は気付いた!!」
オグリ「トレーナーのご飯だと!!」
オグリ「今日、トレーナー室に行こうとしたんだが迷子に
なってしまった。そして、何とかトレーナー室に辿り着いたのだが……そこで力尽きて、今に至る」
佐竹「それで大丈夫なのか?オグリにトレーナーいないの?」
オグリ「居る。練習が終わったら、ほぼ放任だから自由にさせてもらっている。そんな事は、どうでもいいんだトレーナー!私はとある事に気付いたんだ!!私は……トレーナーの料理でしか、満足できない身体になってしまったんだ!!」
佐竹「えっ……」
オグリ「だが、トレーナーだけに作らせるのは不公平だ。だから、私の体を好きにしていい!!」
オグリ(あわよくば、トレーナーとうまぴょいしたい)
佐竹「うまぴょいは駄目だろ!?」
オグリ「な、何を言っているんだ、トレーナー!?私はうまぴょいとは……待てよ……もしかしてトレーナーもしたいのか、うまぴょい?///」
佐竹「何故そうなる!?その前に、オグリのトレーナーに怒られるわ!」
オグリ「大丈夫だ、殆どあのトレーナーとは練習の時にしか会わない。つまり、私に興味が無いんだ」
佐竹(何で、オグリの担当になったんだよ……)
オグリ「もう、どうでも良い!君を抱きたい!!」
佐竹「男らしいなあ、お前は!」
佐竹(ヤバい……ドンドン近付いてくる、どうすれば……)
迫って来るオグリを、何とか躱したいトレーナーは何か無いかと考える中、そこに救世主が現れた。ルドルフである。
ルドルフ「まさに、これも決められた因縁。一樹之陰だな。トレーナー君、数ヶ月逢わなかった分存分に甘やかしてもらおう」
佐竹「ルナさん、良い所に。あとで、何でも言う事聞くからオグリを何とかしてくれ頼む!」
ルドルフ「何でも、だな。聞き入れた、トレーナー君。全力で阻止させてもらうぞ、オグリキャップ。皇帝たる由縁、示させてもらうぞ!!」
ルドルフ(そして、トレーナー君に褒めてもらって、あわよくば……ふふッ)
そこは何とか回避できたが、ルドルフにとんでもない爆弾を投下した事に気付いていないトレーナーである。まさに、一難去ってまた一難とはこの事。
オグリとルドルフは書く人によって、格好良いんだけど
まあ、こういう二人も可愛いですね。