今日は、スカーレットのチューリップ賞で出走の日がやってきた。三着まで、桜花賞の出走権が得られる、トライアル競争になる。その中には、ウオッカも出走する事になっている。
佐竹「スカーレット、何時ものように3コーナーから直線まで全力で走って来い!君の走りなら、スタミナは持つ。一着取って来い!」
ダスカ「一番を取って、ウオッカに吠え面かかしてやるんだから!それじゃあ、行ってくるわねトレーナー!」
そう言って、スカーレットはウオッカの下に駆けて行った。
ダスカ「ウオッカ!絶対アンタに勝って見せるんだから!」
ウオッカ「ああ!本気でかかってこいよ!その時は、ぶっ千切ってやるぜ!」
そして、ゲートに順番に入りスカーレットは、外枠でウオッカは、内枠で収まりスタートした。序盤は、スカーレットが先頭に立つ形でスタートして行き、ウオッカはまだ大きい動きは無いものの、スカーレットを何時でも狙いに行ける形である。後半に入り、スカーレットの逃げに、付いてこれないウマ娘が増えスカーレットの一強かと思いきや、後ろについていたウオッカに最後の直線で抜かれてしまい、惜しくも二着になってしまった。
ウオッカ「ふう……やったぜ!見たか!スカーレット、オレの勝ちだ!」
ダスカ「はあ……はあ……くッ!」
ウオッカ「次の、桜花賞でもオレが勝つ!覚悟しておけよ!スカーレット」
ダスカ「クソ……クソ!!」
スカーレットは、悔しがりながらトレーナーが待つ場所に戻った。
佐竹「惜しかったな、スカーレット。何時もの戦法でやったのが敗因だ。俺が、何も対策を考えなかった事が負けに繋がった、ごめん。」
ダスカ「アタシが悪いのよ、3コーナーより前に足を使いすぎたの……でも、アンタの言葉を無視した訳じゃないの……どうしても、どうしても勝ちたかったの……アンタと一緒に勝ちたかったの!!だから、負けたくなかった……ぐすっ、うぅ」
佐竹「こらこら、泣くな。それに、これで終わりな訳じゃないから。桜花賞で取り返せばいいだろ?二人で掴み取ろう!スカーレットが、桜の女王になれるように」
ダスカ「ぐすっ、そうね……今度こそアンタに、一着をプレゼントするんだから!」
何とか、元気を取り戻したスカーレット。春に向けて、ウオッカ対策に力を入れる事にした。
?「あの娘も、随分丸くなったわね。あの、トレーナーさんのお陰かしら……」
数週間経ち、今日はタイキとスズカのファルコンステークスでの、対決。今日のレースは、正直タイキに分がある。スズカは、どちらかと言えばマイルから中距離の適性が高い。だから、何故スズカがこのレースを選んだかは分からない。元の世界のスズカは、クラシック競争では目立った結果は、残せていない。次の年から、本格化しあの毎日王冠でエルコンドルパサー、グラスワンダーが出走するがスズカの圧勝で勝利し、陰すらも踏ませない程のバ身差での勝利。でも、今は目の前のレースに集中しよう。
佐竹「今日のレースは、短距離になるが先行で直線で抜け出す感じで、レースが運べれば勝てる!頑張れ、タイキ!」
タイキ「イエース!スズカには、絶対負けませン!」
そして、準備が整いレースが始まった。スズカだけに、注意すればいいかと思ったのだが、スズカの走り出しがあまり良くなく出遅れしてしまい、終始力の無い走りを見せ最終的にタイキが一着、スズカが五着といった結果になった。
タイキ「トレーナーさん……スズカの走り……」
佐竹「やっぱり……適正もそうだけど、何時もの走り方じゃないな……」
事情を聴く為に、スズカの下に向かった。スズカを見つけたのだが、後ろ姿からでも疲れているのが分かる。
佐竹「スズカ……大丈夫?」
スズカ「あっ……タイキのトレーナーさん」
佐竹「どこか悪いの?」
スズカ「いえ、どこか悪い訳では無いんですけど……」
スズカ(先頭で走りたいんだけど……トレーナーさんに、止められてるから)
スズカが、本格化する要因は騎手の変更によるもので、騎手が変わった事でスズカは逃げの作戦になってから年間無敗になり圧倒的な強さとなった。
佐竹(でも、俺が逃げに転向した方がいいと言ったら……あの悲劇を生む結果になるかもしれない。でも……)
スズカ「あの、トレーナーさん?」
佐竹「スズカ……自分の走りに不満じゃないのか?」
スズカ「えっ……」
スズカ(何で……)
佐竹「走りたいように走れてないんじゃないか?」
スズカ「……トレーナーさんに、止められてるので逃げは……」
佐竹「トレーナーを変えたらどうだ?」
スズカ「えっ、でも……」
佐竹「いい人を、知ってる。もし、トレーナー変更をするなら桐生院葵を訪ねるといい。スズカの意見を尊重してくれるだろう」
スズカ「あの、トレーナーさんはダメでしょうか?」
佐竹「俺!?俺は……技量がないからちょっと……」
スズカ「ウマ娘にも、トレーナーを選ぶ権利はあります。トレーナーさんは、ダメなんでしょうか……」
佐竹「う~ん、これ以上増やすと手が回らないから……ゴメンね」
スズカ「わかりました、桐生院さんを頼ることにします。ありがとうございますトレーナーさん」
スズカ(理解がある人の所で、トレーニングしたかったけど仕方ないわよね……」
佐竹(本当に、ゴメン。桐生院はちょっとドジだけど腕は確かだから……)
スズカに、助言をして別れたのだがある事に気づいた。
佐竹「桐生院が担当してるウマ娘、予後不良で亡くなる娘ばっかりだな。何か、悪い事したなあ……ミークもいたから大変だな」
申し訳ないと思いながらトレーナー室に向かって行く途中で、目隠しをされた。
?「だーれだ♡」
佐竹「誰!?えっ、テ、テイオー?」
テイオー「ピンポーン!大正解!よくわかったね、トレーナー!」
佐竹「まあ、声にも特徴あるし……」
テイオー「ねえ……トレーナー。この間の続きしようか?」ハイライトオフ
佐竹「あっ……」
何故自分でも、直ぐに逃げなかったのかは、すっかり忘れていたからである。
テイオー「トレーナーが悪いんだよ。あの後ボク、我慢するの大変だったんだよ?」
佐竹「ちょ、テイオー近いって!?」
テイオーは、腕を絡ませて顔ギリギリまで近づけてきた。
テイオー「はあ……ボク、トレーナーの匂いすごい好きだなあ……///」
今度は、腋に顔を埋めながら深呼吸していた。
佐竹「ド変態やん……」
テイオー「誰のせいだと思ってるのさ!トレーナーのせいでも、あるんだからね!」
佐竹「あの……テイオーさん、離してくれませんか?」
テイオー「ダメ!!ボクが満足するまで、ジッとしてて!」
何時間自分の、匂いを嗅がれたか分からない程時間が経った。どこかの誰かみたいに、拘束されその日は終わった。
ヤンデレの娘と付き合いたい……