馬の感情が読める厩務員が転生した件   作:泰然

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秋華賞、アカイトリノムスメが勝ちましたね。
次の菊花賞は誰が勝つのか楽しみですね。


24話 GⅠへの挑戦 ゴルシやらかす

今日は、スカーレットの桜花賞出走レースの日。今回が、自分とスカーレットにとって初めてのG1になる。この前の、チューリップ賞の雪辱を果たす為にウオッカに、宣戦布告を宣言した。

 

ダスカ「ウオッカ!今度は勝たせてもらうわよ!桜の女王の称号は、アタシが頂くんだから!」

 

ウオッカ「へっ!臨む所だ、オレの勝ちは決まった様なもんだからな!」

 

ダスカ「なによ!」

 

ウオッカ「やんのか!」

 

二人は、何時もの様に言い合いになった。俺は、観客席で見守る事にしてスカーレットを応援をする事にした。そこに、白いハットを被り白いワンピースで栗毛の髪が印象的な女の人が歩いてきた。何処か、スカーレットと似たような容姿の女性が近づいて来た。

 

?「アナタが、スカーレットのトレーナーさん?」

 

佐竹「そうですが、あの……どちら様ですか?」

 

ブーケ「ダイワスカーレットの母、スカーレットブーケです。娘がお世話になっております。」

 

佐竹「えっ!?スカーレットブーケ……さん?あの、スカーレット一族の?」

 

スカーレット一族。スカーレットインクから、連なる名牝の血筋。その中で、ブーケはダイワスカーレット、ダイワメジャーを輩出した名牝。

 

ブーケ「はい。今日は、お忍びでスカーレットの勇姿を見届けようと思いまして。」

 

佐竹「じゃあ、スカーレットには来てるって知らせてないんですか?」

 

ブーケ「はい。私が来てたら、あの娘余計に緊張すると思って。」

 

母なりの、気遣いらしい。

 

ブーケ「それに、あの娘私だと気付いていないみたいですし。」

 

佐竹「えっ、何で分かるんですか?」

 

ブーケ「あの娘、アナタの事チラチラ見てるのよ。可愛いわね、私に取られると思ってるわね〜あれ」

 

佐竹「ああ、なるほど……」

 

そんな話をしている間に、ファンファーレが鳴り響きウマ娘たちがゲートインしていった。最後のウマ娘が、入りスタートした。今回は、早めに先頭に立ち他のウマ娘が最後に脚を使えなくする戦法に出た。あとはスタミナを重点的に鍛え、ウオッカに直線で負けないようにする為である。案の定、作戦は成功し直線では他のウマ娘が、差せる程の脚は残っておらずスカーレットの一着で勝利した。

 

ダスカ「はあ……はあ……やった!アタシが、一番!」

 

ウオッカ「か〜!負けた負けたッ!クッソー!」

 

ダスカ「どう?悔しいでしょー?」

 

ウオッカ「クッソー!次こそ負けねえかんな!」

 

スカーレットを祝福しようと、思ったがお互いの啀み合いが終わるまで待つ事にした。二人は別れてスカーレットが戻って来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

佐竹「スカーレット、おめでとう!初GⅠ制覇だな!これから、もっと……」

 

ダスカ「ちょっと、アンタ。アタシが、レースで頑張ってるっていうのに他の女と何仲良く会話してんのよ!?」

 

佐竹「い、いやこの人は……」

 

ブーケ「全く……これだけ、近くに来たのにまだ気付かないの?」

 

ダスカ「えッ!?もしかして……ママ!?」

 

ブーケ「フフッ、来ちゃった☆」

 

ダスカ「何でここに……」

 

ブーケ「娘の晴れ舞台を見に来るのは、当たり前でしょ?それに、アナタがねぇ……」

 

ダスカ「な、何?……」

 

ブーケ「この人の事、好きでしょ?私だって気付かないくらい……」ボソ

 

ダスカ「言わなくていいわよ!」

 

ブーケ「ふふっ、でもおめでとう。よく頑張ったわね、それにいいトレーナー見つけたわね……それでは、トレーナーさん私はもう行きますので、この娘の事よろしくお願いしますね」

 

そう言って、ブーケさんは去って行った。

 

ダスカ「もう……ゆっくりしていけばいいのに……」

 

佐竹「ブーケさんって、忙しいの?」

 

ダスカ「海外の色んな所を飛び回ってるみたい……だから、家にも殆ど居ない事の方が多かったわ」

 

佐竹「でも、久しぶりに会って嬉しそうだったね。ブーケさん……」

 

ダスカ「ええ……それに、ママにもGⅠプレゼント出来たし、アンタとも一緒に勝てたし……」

 

佐竹「食堂でお祝いする?」

 

ダスカ「そうね……皆でお祝いしましょう!」

 

その後、食堂で担当の娘とシービーで盛大に飲んで食べた。パーティーは、お開きにしトレーナー室に戻ろうとしたのだが、食べ過ぎにより、吐きそうになりトイレに行こうとした時、ゴルシが居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴルシ「ん?どした?トレーナー。具合悪いのか?」

 

佐竹「ちょっと、食べ過ぎて……」

 

ゴルシ「おいおい、大丈夫かよ……掴まれ」

 

ゴルシに肩を担いでもらって、トイレまで付いてきてもらった。ゴルシは、何も言わずに落ち着くまで背中を擦ってくれた。その時の、ゴルシはイケメンに見えた。普段の言動がヤバいのに、ギャップでやられそうになった。

 

ゴルシ「落ち着いたか?あんまり無理して食べんなよ?」

 

佐竹「ごめん……ありがとう。うぅ……」

 

ゴルシ「まだ、具合悪いならトレーナー寮まで行って、看病してやろうか?」

 

佐竹「い、いやそこまでして貰う訳には……うっぷ」

 

ゴルシ「ほら!無理すんな!部屋の許可もらったら、看てやるから偶には甘えろよ」

 

 

 

 

ゴルシは、部屋の入室許可をもらいトレーナーの部屋に入った。部屋は、片付いておらず資料が散乱している有様。ゴルシは、手際よく片付けベッドに寝かし付けてくれた。

 

ゴルシ「よし!こんなもんだろう。トレーナーどうだ?少しは良くなったか?」

 

佐竹「うん……少しね。ありがとう、ゴルシ助かったよ。今度何かお礼させてくれ」

 

ゴルシ「要らねえよ、別に。お前が元気になればそれでいいよ……トレーナーが、寝るまで看といてやるから安心してろよ」

 

佐竹「ありがとう。そう言えば、初めてだなトレーナー寮にウマ娘入るの……」

 

ゴルシ「当たり前だろ……こんな事になんなきゃ入れねえだろ」

 

ゴルシ(でも、初めて……初めてかあ……ふふ)

 

佐竹「……変なことするなよ」

 

ゴルシ「な、何もしねえよ!?……ったくこう言うとこだけ勘いいなあ……」ボソ

 

佐竹「え?何か言った?」

 

ゴルシ「何でもねえよ!ほら!早く寝ろ、蹴り飛ばすぞ!」

 

佐竹「えぇ……優しいのか、何なのか分かんない……じゃあ寝るよ、お休みゴルシ」

 

ゴルシ「おう!お休み」

 

暫くして、トレーナーは眠りに就いた。それを見計らったかのように、ゴルシは周りを見渡した。

 

ゴルシ「こいつの部屋、何にもないなあ……忙しいから出かける時間もないのかあ。ん?これって……」

 

ゴルシは、あるペンダントを手に取った。それは、オグリとお揃いのアクアマリンのペンダントだ。

 

ゴルシ「こいつ前に、オグリとお揃いのやつ付けてたな」

 

少し、ゴルシの中でモヤッとした感情が湧いた。オグリにはあって、自分には特別な物がないと、羨ましいという気持ちが芽生えた。

 

ゴルシ「アタシも、『何か欲しいなぁ』……」

 

等と考えながら、トレーナーの方を見た時。

 

ゴルシ「そう言えば、トレーナーモテた事ないって言ってたな」

 

ゴルシは、徐にトレーナーの唇を見た。

 

ゴルシ「アタシも、一つくらい……」

 

ゴルシは、トレーナーのいるベッドに近づいていった。本当は、いけない事だと思いつつ抑えられない感情と葛藤したが欲望には抗えなかった。顔を近づける度に、鼓動が強く鳴り響いた。そして……

 

ゴルシ「トレーナー……んっ……はあ……やっちまった///」

 

モヤモヤした感情が、キスした事で消え去り幸福感だけが残った。もう一度したい欲求を抑えトレーナー寮から出て行った。自分の部屋に戻り、先程の事を振り返っていたゴルシ。

 

ゴルシ「な、何してんだ、アタシ……///どんな顔して、会えばいいんだよ……」

 

恥ずかしい気持ちに支配されつつ、少し他のウマ娘との優位性を感じ優越感に浸っていたゴルシであった。だが、その状態でトレーナーとキスをしたので具合が悪くなってしまった。

 

 

 

 

佐竹「おい、ゴルシ大丈夫か?保健室行くか?」

 

ゴルシ「わりぃ、頼むぅ……」

 

ゴルシ(抜け駆けしたのが良くなかったかあ……)

 

佐竹(?何の話だ?)

 

心を読んだとしても、トレーナーには何一つ分からず、ましてやキスされた事すら分からないトレーナーでした。後々、キスされた事が問いただされるのは時間の問題だった。

 

 

 

 

 

 

 




ゴルシは、なんだかんだイケメン。
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