馬の感情が読める厩務員が転生した件   作:泰然

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コタツ暖かい。眠い……。


30話 合宿初日 ダスカの焦り

今日から、夏合宿が本格的にスタートした。海に来たという事で、砂浜を利用したトレーニングを実施しようと思い、三人で並走トレーニングをする事にした。砂浜1000メートルを利用して瞬発力を計る為に、三人で準備した。

 

ダスカ「アタシとか相手になるか分からないけど、ウララさんだってトレーニング途中なんでしょ?大丈夫なの……」

 

佐竹「今のウララの実力を知ったらびっくりするぞ?俺が何で1000メートルしたか分かる。多分タイキと同じかも……」

 

タイキ「ワオ!本当ですか?ガゼンやる気が出てきマース!勝負ですよ!ウララ」

 

ウララ「ぜーったい!負けないよ!!」

 

準備が整いシービーとタイムを計る事にした。

 

シービー「今のタイキと同じなの?今のウララが?」

 

佐竹「まあ、見ててください。よーい!スタート」

 

二人は、強く砂を蹴る中ウララが蹴った砂は高く上がり尋常じゃない程の脚力になっていた。シービーもこれには驚き、開いた口が塞がらなかった。序盤のスタートが良く、最初はタイキとは差は開いていた。だが、最後はウララは一バ身差をつけられてタイキに負けた。

 

 

 

 

ウララ「はあ~負けちゃった~……」

 

タイキ「でも、ウララすごかったデス!もう少しで負けるところでした」

 

ダスカ「で、どうなの?ウララさんのタイム」

 

シービー「すごいよ~これ」

 

トレーナーがストップウォッチをスカーレットに見せた。タイキは58秒台でウララは59秒台。1分切っていた。

 

ウララ「次はぜーったい負けないからね!」

 

タイキ「いつでも受けて立ちますヨ!」

 

ダスカ「アタシには目も向けないのね……」

 

二人は、スカーレットを慰めながらウララのタイムの話をしながら次のトレーニングに移ろうとした時シービーに呼び止められた。

 

 

 

 

シービー「トレーナー凄かったね。ウララあんなに速くなってたんだ。どうやったの?」

 

佐竹「ウララの脚の素質。後は練習に飽きなかった事ですかね……」

 

シービー「ウララそんなに、飽きやすいの?」

 

佐竹「最初の内は自分の興味に引かれるものに優先的に動いていたんで、ウララの興味が引けるトレーニングを考えるのが大変でしたね。今はそれもなくなって自分のタイムが縮んでいる事に喜びを感じ始めて、トレーニングに打ち込むようになりましたね」

 

シービー「へえ……トレーナーも苦労してんだね」

 

佐竹「でも、シービーのお陰で負担は減ってますし的確な指示で助けられてる場面が多くて、助かってます」

 

シービー「お互い様だよ。トレーナーと一緒で後輩には、レースで勝ってほしいし幸せになってほしいだけ。だから頑張ろトレーナー!」

 

佐竹「ですね!」

 

二人の決意を表し、その日のトレーニングは終わり次の日はスカーレットとトレーニングをする事になった。メニューとしては不安定な波に抗って泳ぐスタミナ強化。そんな中、スカーレットは三冠がかかっているので不安な日々を過ごしていた。

 

 

 

 

ダスカ「早く始めるわよトレーナー!休んでる暇なんて無いんだから」

 

佐竹「そんなに、慌てる必要ないんじゃないか?先ずは軽いトレーニングで……」

 

ダスカ「ダメよ!もっとキツイメニュー頂戴!そんなんじゃ強く……あっ!?」

 

スカーレットは体勢を崩し砂浜に倒れ込んだ。初日は、慣す程度のトレーニングだけなので疲れるはずない。自主トレをしたとしか思えない。

 

佐竹「スカーレット大丈夫か!?もしかして……戻った後練習してた?」

 

ダスカ「だって……期待されたら応えなきゃいけないじゃない!!三冠がかかってるのよ!?」

 

佐竹「オーバーワークで怪我したら本末転倒だろ。別に体幹トレーニングだけじゃなくて、自分の弱点を見つけるうえでレースを見て勉強を……」

 

ダスカ「なに!?動けない奴は勉強でもしてろって事!?」

 

佐竹「い、いや俺は唯……」

 

ダスカ「もういい!!一人で練習するから!!」

 

スカーレットは山の方に飛び出していき、あっと言う間に山に消えた。追いかけようとしたがウマ娘のスピードには追いつけない。何かあってはいけないと思い、包帯を持ってからスカーレットを探しに出た。その中、スカーレットは意味もなく山に登り始めた。三冠というプレッシャーに押しつぶされそうになりながら。

 

 

 

 

 

ダスカ「何よ!?疲れてるはずないじゃない。唯躓いただけよ。いいわよ、一人で山に登ってトレーニングしても平気だって見せつけてやるわ」

 

数十分歩きスカーレットは直ぐに疲れてしまった。

 

ダスカ「はあ……はあ……こんなに早く……疲れるなんて。昨日の練習が響いてるのかしら?……あっ!きゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

少し休憩して体勢を整えようとしたら足がすくみ崖に落ちてしまった。スカーレットは、足首を捻挫してしまい大きく腫れて動けなくなってしまった。山道からは大きく外れ見つけ出すのが困難になってしまった。

 

ダスカ「痛ったぁ……どうしよう動けない。こんな事になるならトレーナーの言う事聞いとけばよかった……ごめんなさいトレーナー……」

 

何もない虚空にスカーレットは自分のした行いを悔いトレーナーに謝り続けた。次第に今自分の置かれる現状に恐怖を覚えるようになった。このまま救出してもらえなければ、トレーナーや家族と逢えなくなる。スカーレットはパニック状態になってしまう。その中、トレーナーはスカーレットを探しに出たが中々見つけられず行き詰っていた。

 

 

 

 

 

佐竹「スカーレット!!何処だー!!……ダメだ、いないな。遠くまで行ってないと思うんだけど……もしかして何処かで落ちてたりしてるかも。早く見つけないと夏でも山の気温は危険だし何が起きるか分からない」

 

スカーレットの体調を考慮するのであれば、近くで落ちてる可能性があると思い隈なく探した。すると、頭の中で声が響いてきた。

 

ダスカ(助けて……逢いたいよ……ママ、トレーナー、みんな……死にたくない)

 

心の声が聞こえたという事は、近くで倒れている可能性が高いと思い叫んだ。

 

佐竹「スカーレット!!何処だー!!」

 

ダスカ「トレーナー?……トレーナー!?こっち、こっちよー!」

 

結構下の方まで落ちてしまっており滑らないように向かった。

 

 

 

 

 

 

ダスカ「よかった……よかった。もう逢えないと思ってた。……ごめんなさいトレーナー、話も聞かずに飛び出して……アタシ死ぬんじゃないかって……」

 

佐竹「無事ならいいよ。ほら、足固定するから出して。それにしても人間ってつくづく平和ボケしてるんだなあって思ったよ」

 

ダスカ「どうして?痛っ……」

 

佐竹「あっごめん。死を連想する場面が少ないって事。人って亡くなってから大切なものに気付くでしょ?いつ亡くなるかも分からない、今日かもしれないし明日かもしれない。今の生活の中では気付くことができない。でも、今日スカーレットがいなくなって気付いたんだ……本当に大切なんだなって」

 

ダスカ「アタシも……家族とみんなに逢えないと思ったら怖くなったの。ホントにごめんなさい……」

 

佐竹「もういいよ。生きてるんだから……死んでたら笑い話にもならないけど。保健の先生の所まで行こう!おんぶしてあげるから」

 

ダスカ「うん……」

 

暫くスカーレットをおんぶしていると色んな部分が当たる。あまり考えないようにしてはいるが、自然と前屈みになる。

 

ダスカ「何でアンタ……前屈みなの?」

 

佐竹「き、気にするな」

 

合宿場まで戻り保健の先生に診てもらい二週間は安静にするように言われた。スカーレットを送る為に部屋まで向かいながら会話をした。

 

 

 

 

 

佐竹「その程度済んでよかったな」

 

ダスカ「……ねえ、アンタなんであの時前屈みだったの?」

 

佐竹「説明しなきゃダメ?」

 

ダスカ「ダメ」

 

佐竹「……お前の胸がちょっと当たって……」

 

ダスカ「はあ!?最低!!そんなこと考えながら負ぶってたの!?はあ……」

 

佐竹「不可抗力だろ!?大体お前の胸とか体が悪いんだろ!?何処にそんな中学生がいると思ってんだ!!」

 

ダスカ「なっ!?ひどい逆ギレね……ま、まあアタシもこんなに成長すると思わなかったけど……」

 

佐竹「そうだ!そんな体してかわいいとか反則だろ!!ふざけんな!」

 

ダスカ「かっ!?///……もしかして触りたいの?」

 

佐竹「当たり前だろ!俺は男だぞ!!」

 

ダスカ「じゃあ……触っていいわよ///……」

 

佐竹「触る……えっ……いいの?」

 

ダスカ「い、いいわよ///あんなこと言ったけど……嫌じゃないし///」

 

佐竹「じゃあ、触る、ぞ……」

 

スカーレットに近づこうとしたら廊下の奥から見知った人が睨んでいた、ルドルフである。

 

ルドルフ「やあ……トレーナー君。何をしようとしていたのかな?スカーレットと……」ハイライトオフ

 

佐竹「えっ!?ルナさん?!こ、これは……」

 

ルドルフ「今……胸を揉むような仕草が見受けられたのだが。スカーレット……何か申し開きがあるかな?」ハイライトオフ

 

ダスカ「え、ええっと……トレーナーに無理やり揉まれそうになりました……」

 

佐竹「スカーレット!!きさまぁぁぁ!!」

 

ルドルフ「トレーナー君……言いたい事は?」ハイライトオフ

 

佐竹「待って!ルナさん俺は、嵌められたんです。スカーレットに揉んでもいいって……だからアイツも共犯者です!」

 

ルドルフ「スカーレットが関与していようがなかろうが君が揉もうとしたのは、私の胸ではなくスカーレットの胸だ!それだけでも大罪だぞ……トレーナー君」ハイライトオフ

 

佐竹「えっ!?ルナさんの揉んでいいんですか?!」

 

ルドルフ「君はそんな私の期待を裏切った……この夏合宿で君と大人の階段を駆け上がる想像をしていたのに……君は……」ハイライトオフ

 

佐竹「ルナさん話せば……」

 

ルドルフ「問答無用!!」ハイライトオフ

 

佐竹「いやあああぁぁぁぁぁ」

 

トレーナーはルドルフに引きずられ指導室に連れて行かれた。

 

 

 

 

佐竹「いやあああぁぁぁ!!俺はまだ……まだ……」

 

ルドルフ「トレーナー君……私だけを見るんだ……私だけを///」ハイライトオフ

 

その後は、トレーナーの悲鳴が合宿場中に響いた。先生が悲鳴の出どころに来るのだが指導室の標識を見た瞬間いつものことと言い聞かせ見て見ぬふりをした。ルドルフの洗脳は消灯時間まで続いた。

 

 

 

 




ヤンデレの娘と付き合いたいけど付き合ってくれなさそう……
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