馬の感情が読める厩務員が転生した件   作:泰然

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遅いあけおめです。


39話 トレーナーイメチェンする 宴の開始

今日は、風邪をひいたタイキの下に向かった。寮長のヒシアマ姐さんに特別許可をもらい、お見舞いに桃缶携え部屋に入れてもらった。そこには熱でほぼ動ける状態ではない、ベッドで溶けているタイキの姿があった。トレーナーは直ぐさま桃缶を置き、汗拭きタオルと濡れタオルを用意して一通り看病を終え再びタイキを寝かせた。

 

佐竹「随分寝汗かいてたな、大丈夫?」

 

タイキ「もう大丈夫デース……。ありがとうございます、トレーナーさん」

 

佐竹「でも、珍しいな。タイキが風邪ひくなんて、お腹でも冷やしたか?」

 

タイキ「ハイ〜……シャワーから上がって髪を乾かさずにかわいいワンちゃんの動画を見てたら、途中で寝落ちしてたみたいで……次の日には熱が……」

 

佐竹「そのまま寝たらそりゃあ風邪ひくわな。まぁ、犬の動画に夢中になるのは分かるけど……大事にならなくてよかった」

 

タイキ「ごめんなさいデース……海外で勝てたらトレーナーさんに初の海外G1プレゼントできると思ったんですけど……」

 

佐竹「いいさ、別に今回が最後な訳じゃないから次に備えて頑張ればいいよ。無理に走ったって体壊すだけだし、ほら桃缶食べて元気出しな」

 

タイキ「ピーチはとっても大好きデースッ!」

 

トレーナーはタイキに桃を食べさせ体調が安定していき退室しようとした時、タイキに呼び止められ自分が寝るまで部屋にいてほしいと言われ、寝付くまで本を読みながら待つ事にした。タイキが寝息を立てていた頃、トレーナーも眠くなり一緒に寝るような形になった。先に起きたタイキは体調が良くなっている事に気付き横にトレーナーが眠っていた。それに対してタイキは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイキ「オゥ……トレーナーさんも寝ちゃってマース。起こしてあげた方がいいんでしょうけど、暫くこのまま眺めてたいデース」

 

そしてタイキはトレーナーの顔を見つめていたら、ハグしたい欲求が湧き自分の胸にトレーナーの頭を抱き寄せた。

 

タイキ「ワタシをいつも支えてくれてセンキューデース……トレーナーさん♪」

 

数十分抱き締められたトレーナーは苦悶の表情を浮かべていたがそれでも起きる気配はなかった。そしてそのまま、タイキも釣られて寝息を立てたタイミングでトレーナーが目を覚ますと、タイキに関節をきめられ抜け出すのに苦労した。体調が回復したのを確認してトレーナーは美浦寮を後にしてトレーナー室に戻って次の年に備えて仕事を終わらせる事にした。そこに一人トレーナー室に静かに入ってくるウマ娘がいた。入った事に気付いていないトレーナーの髪を……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シービー「ほれほれ~わしゃわしゃ~」サワサワ

 

佐竹「シービー……いつの間に入って来たんですか?それに髪ぐしゃぐしゃですよぉ……どうしたんですか?」

 

シービー「ん~?すごく髪長くなったなぁって思ってさ、切りに行かないの?」

 

佐竹「そんなに長いですか?今切りに行くのもめんどくさいんですよねぇ……」

 

シービー「じゃあちょっと髪弄ってもいい?」

 

佐竹「ワックス付けるって事ですか?」

 

シービー「そう、アタシの部屋に男性誌があるから参考に持ってくるね」

 

佐竹「……。何で持ってんの?」

 

シービーは部屋を出て行き、本を取りに戻ってくるまで早かった、恐らく数秒だと思う。

 

シービー「戻ったよ~」

 

佐竹「早っ!?結構距離あるのに……。俺、あんまりワックスって付けた事ないんですよねぇ」

 

シービー「アタシに任せなさい。って言っても、男性誌の写真参考にするだけなんだけど。じゃあ、先ずは髪の根本を濡らしてから乾かすね」

 

佐竹「直ぐワックス付けないんですか?」

 

シービー「髪の癖とか直したり仕上やすくする為だね、それで乾かしたら……少量で手になじませて、は~い付けるよ~」

 

されるがままにシービーにセットしてもらった。シービーは雑誌を見ながら試行錯誤して完成した姿をトレーナーに見せてくれようとしたが……。

 

シービー「はい、こっち向いて~…………」ボケー

 

佐竹「ん?どうしたんですか?」

 

シービー「えッ!?、い、いやなんでもないよ///ほら、鏡」

 

佐竹「おぉ~すごい。雑誌の人にちょっと近づいたかも、ありがとうシービー」

 

シービー「う、うん///あの、あんまりこっち見ないでほしいかな……」

 

シービー(直視できない……トレーナーはワックス禁止かなぁ)

 

佐竹「えっ、あまり似合ってない?」

 

シービー「そう言う事じゃないんだけど……ほらほら///他もあるから試してみようよ」

 

佐竹「ん?まぁ、いいですけど……」

 

それから長い時間セットしてもらい、髪の毛がガチガチになってしまった為直すのも面倒なのでそのまま一日を過ごす事にした。カフェテリアでのんびりしているとタイシンが声を掛けてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイシン「ねぇ、アンタ……どうしたの?その髪」

 

佐竹「あぁ、タイシン。シービーにヘアワックスの実験台にされてさ。色んな髪型にされたから直すのも面倒だなぁって思ってこのままにしてるの」

 

タイシン「ふ~ん……。でもそれ……全然似合ってない。何かチャラい」

 

佐竹「えっ、チャラいの?最後にシービーにセットしてもらったから格好いいと思ったんだけど……」

 

タイシン「キャラじゃないってだけ。兎に角トレーナーには似合ってない、格好悪い訳じゃないけど……アタシだったらこんな風にするけどね」

 

トレーナーは言われるがまま、タイシンに髪をセットしてもらった。分けるような形の髪形にしてもらい鏡を見せてもらった。

 

タイシン「ほら、こっちの方が雰囲気良いでしょ?」

 

佐竹「おぉ、こっちもなんかいい感じ。タイシンはこういう方が好みなの?」

 

タイシン「ッ!?///ち、違うからッ!!そっちの方がいいってだけだからッ!それより早くなんとかしなよ?それと服のバリエーション増やした方がいいよ、じゃあね」スタスタ

 

佐竹「……。やっぱり、どんな髪型でもちょっとチャラく見えるかなぁ。一日これでいるのヤダなぁ」

 

食事を済ませ食後のコーヒーを楽しんでいると今度はオグリとタマがトレーを持って同じテーブルに腰掛けてきた。

 

 

 

 

 

 

 

オグリ「トレーナー……。その頭どうしたんだ?爆発してるぞ?」

 

タマモ「ちゃうちゃう、そういう髪型なんやて。そないな髪してどないしたん?」

 

タイシンと同じ説明をして経緯を話した。

 

タマモ「随分、揉みくちゃにされとるなぁ。まぁ、ウチは今の髪形悪うないと思ねんけど……オグリはどうや?」

 

オグリ「私は……普段通りの髪型の方がいい。今のも悪くはないが、早く戻して欲しい……」

 

タマモ「悪くないって言っときながら気に入ってないやんかッ!?まぁ、オグリもこう言うとるし、はよう戻した方がえぇで。ウチはどっちでもえぇけど」

 

佐竹「自分でも普段の髪の方が合ってるとは思うけどね。偶に寝癖付けたまま出歩く事もあるけど……」

 

オグリ「トレーナーの寝癖は可愛いと思うんだが……」

 

タマモ「トレーナーやから何でもえぇんやろ……」

 

三人で談笑しながら食事を終え、トレーナーは服を買う為に少し町中に遠出をする事にした。単純にタイシンに服の事を指摘されたのが普通にショックだったから。そして電車に揺られながら目的の店に着いて何がいいか選んでいるとスズカに声を掛けられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スズカ「トレーナーさん?お出掛けですか?」

 

佐竹「あぁ、スズカも買い物?」

 

スズカ「私は学園のクリスマス会で使う道具の買い出しです。トレーナーさんは洋服選びですか?」

 

佐竹「タイシンに服のバリエーション増やした方がいいって言われてさぁ……それ言われたからショックで買いに来たんだ……でも、どれがいいかわかんなくて」

 

スズカ「そ、そうなんですね。沢山持ってた方が便利だと思うので買って損は無いと思いますし、私でよければ一緒に選びましょうか?」

 

佐竹「いいのかッ!?ありがとうッ!!」

 

トレーナーは勢いでスズカの手を握った。

 

スズカ「ええッ!?あ、あの///……トレーナーさん手、離してもらってもいいですか……」

 

佐竹「おぉ、ごめんごめん。じゃあ早速お願いするよ」

 

スズカ(び、びっくりしたぁ……。何で動じてないの……)

 

佐竹(何の事?)

 

早速スズカに選んでもらう事にした。

 

スズカ「よくお店に、マネキンがあると思うんですけど。そのマネキンの服装を真似するのが無難ですね。店員さんのコーディネートなので」

 

佐竹「へぇ~そうなのか」

 

スズカ「でも、大概揃えようとすると高いんですけどね。後、この帽子なんかも……あれ?トレーナーさん、そんな髪型でしたか?」

 

佐竹「気付くの遅ッ!?」

 

二人で服を選び、自分で気に入った物やアドバイスでスズカに選んでもらっていい買い物ができた。帰りは二人で電車に乗り学園にまで行く事にした。学園に着くまで話をしていると対面側に座ってイライラしているギャルに話しかけられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギャル「あぁもう何でアイツ来ないんだよ、クソッ。ねぇ、アンタ。時間ある?」

 

佐竹「えっ、俺?」

 

ギャル「今アタシ、丁度暇なんだよねぇ。アタシと遊ばない?アンタ暇そうだし」

 

佐竹「俺、もう帰る所なんですけど……」

 

ギャル「ドタキャン食らっちゃってさぁ……準備までして帰るだけだと勿体ないじゃん?だからさ、いいでしょ?一日だけなんだからさぁ」

 

何でも遊ぶ予定だった友達にドタキャンされ穴埋めのような形で近くにいたトレーナーに話を持ち掛けてきた。隣で座るスズカが全く見えていないのか分からないが話をドンドン進めていくギャルに対して、スズカの顔が険しくなっていった。断れずにいたトレーナーを見かねてスズカが口を開いた。

 

スズカ「トレーナーさんは私と学園へ帰らなければいけないのでお引き取り下さい」

 

ギャル「あ、連れだったんだ。学園って……トレセンの事か、アンタ……コイツとどういう関係?」

 

スズカ「えっ、どういう?……う~ん……トレーナーさん?、恩人?」

 

ギャル「そこまで仲良しじゃないならコイツもらっていくよ。後は自分で学園に帰って」

 

佐竹「ちょっ、ちょっと!?」

 

無理矢理ギャルに手を引かれ連れて行かれ様としたが、スズカがトレーナーの腕に抱き着いて止めた。

 

スズカ「ダメですッ!!わ、私のお父さんに手を出さないでくださいッ!」

 

ギャル「はっ?アンタら親子なの?全然顔似てないけど……えっ、お父さんってそういう……」

 

スズカ「そうですッ!なので、これ以上関わらないでください」

 

佐竹「肯定しちゃダメだろ?!誤解を解け誤解を」

 

ギャル「何かごめんね。知らないで声掛けて……。それじゃ」

 

ギャルは誤解を解く間もなく、次の駅で降りて行った。

 

佐竹「ねぇ、スズカ何であんな事言ったの?しかも勘違いされたままだし」

 

スズカ「咄嗟だったので……考えた末出てきた言葉があれだったので、ごめんなさい」

 

佐竹「そのお陰で助かったのは事実だから何とも言えないけど。普段声何て掛けられないからびっくりしたよ」

 

スズカ「その髪が原因だと思いますよ?……出かける時は普段通りの方がいいと思いますよ。今の髪だと私、落ち着きませんし」

 

佐竹「途中まで気付かなかった癖に……」

 

スズカ「で、でもよかったじゃないですか。何事もなく学園に帰れますよ」

 

トレセン学園に着くまで世間話をしながら時間をつぶし、学園に着き二人は別れてトレーナーは学園で催されるクリスマス会の準備をした。クリスマス会は一年間無事に終えられた事を讃えて、どんちゃん騒ぎをしてただ食べるだけのクリスマス会。食事がメインなので厨房の人達だけで作るには人手不足なので、学園のトレーナーや教師も手伝う事になる。なのでトレーナーも野菜を切る作業に追われていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐竹「あ~……野菜切り過ぎて手が青臭い……」

 

桐生院「野菜ならまだいいですよ。私なんてお肉ですよ?暫くは獣の臭いがこびり付いたままですよ」

 

佐竹「明日までこの量切るのぉ?しんどい……」

 

桐生院「そんな事言わないでくださいよぉ~。頑張ったウマ娘達を想いながら作業してくださいよ」

 

佐竹「だって、あの人参とキャベツ、山になってんだぞ?ウマ娘の為とは言ってもどんだけ食うんだよ……泣き言も言いたくなるだろ?」

 

桐生院「まぁ、あの体にどうやって入っていくのか見てみたいですけど。ウチのミークもたくさん食べますし」

 

佐竹「トレセンの食料自給率ってどうなってんだろ?賄えてるのかなぁ」

 

桐生院「どうでしょう……理事長に一度聞いてみてはどうです?」

 

佐竹「そうだな、聞いた方が早そうだな。じゃあ、さっさと終わらせてあいつ等にたらふく食わせてやろうぜ」

 

桐生院「そうですね!」

 

明日のクリスマス会に備え準備も順調に進んで行き、豪華な料理が揃える事が出来た。そしてクリスマス当日、体育館にイスやテーブルを設けそこで食べる事になった。大勢で食べた方がより食事も楽しくなるという、理事長からの提案で決定したそうだ。午後から夜までの間、ひたすらただ食べるだけのクリスマス会が始まった。このクリスマス会が始まった事により、トレーナーの弱点が明らかになり、またウマ娘達が混乱する事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今年のお正月は寝正月でした。
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