気まぐれな吹雪   作:音子雀

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48、イメチェン……だと!?

M.Mに戦いを見ろ(正確には聞いているんだが)と言われてから数分。

 

どうやら彼女はお金か愛かと言う些細なことでビアンキとバトルになり、負けたらしい。

 

ふと気がつくと、先程までいたメンバーから三人減っている。

 

おっさんと謎の物体(?)だ。

 

「彼らなら、ボンゴレと遊んでいますよ」

 

「ふーん」

 

「退屈ですか?」

 

「……まあ、な」

 

気持ちを当てられて、つまんね、と呟いてからソファを降りる。

 

この呟きは現状に対してではなく、そこにいるナッp……骸に対してだ。

 

「どこかへ行くのですか?」

 

「暇だからちと散歩」

 

ぐっと伸びをする。

 

軽いあくびを交えながら扉の前まで歩いたとき、また声をかけられた。

 

「くれぐれも、君が僕の仲間であることがバレないように」

 

「まあそのつもりだが、なんでだ?」

 

「念のため、ですよ」

 

「あっそ」

 

念のためもクソもねぇや。

 

そんなことを思いながらもオレはその部屋を後にした。

 

……のはいいものの、どこに行こうかなんて考えてなかった。

 

つーか、どこに行こうと沢田達と出くわす可能性が高すぎる気がする。

 

オレってこんな容姿だし、何より学ランだからすぐに分かるってか分かりやすすぎだろ!

 

はぁ、何で出てきたんだろうなぁ……。

 

『お困りのようだね!』

 

「てめぇはマフラー〇面か」

 

『酷いっ』

 

目の前に現れた白い靄。

 

そこから出てきたのは毎度お馴染みの銀だ。

 

いや、つか銀以外がこっから出てくんの見たことないし、それ以前に銀以外の神様とか知らねぇし。

 

あ、漣志って奴もいたな。

 

見たことないけど。

 

「で、お前に何ができるって?」

 

「これこれ」

 

差し出されたのは、黒い石が連なったブレス。

 

たしか、前に銀が使ってたよな。

 

着替え専用のブレスだったっけか?

 

「やるよ。髪型も変えられるから変装でも使えるし、多分これからもお前に必要になるだろうかな」

 

「ふーん……」

 

取り敢えずは受けとる。

 

前にもらったブレスと一緒に着けてみると、ファッション的には見栄えがいいかも。

 

適当に弄くってみると、服が学ランから私服に変わっていた。

 

ああ、これありかも。

 

「要」

 

「ん?」

 

「私服に変えただけで大丈夫とか思ってないよな?」

 

「………………」

 

ピピピピピピピピピピピピピピピピッッ

 

「これでどうよっ!」

 

変えて変えて変えまくった結果、自分でもよく分からない事態に陥った。

 

髪は長く、肘くらいまでのゆるふわカールで(但し色は変わらず)、服装は青系の色を基調としたもので、VカットネックTシャツとキュロット。

 

さらにはニーハイの靴下にレザーブーツ。

 

「……誰?」

 

ポツリと呟かれた銀の声。

 

そこでようやく、オレは自分の失態に気づいた。

 

「ぷっ……くくくっっ、あはははっ!!」

 

「笑うな笑うな笑うなぁ!!」

 

何なんだよ!

 

何でオレがいかにも「女の子です☆」みたいな格好してんだよ!?

 

こんなところで沢田となんかであったりなんかしたら……

 

ガサッ

 

「おーい、フゥ太~?」

 

うそだろぉ~……orz

 

何でこんなときにマジで会うんだよつか出てくんなよ沢田ぁっ!!

 

「うわっあ、あの、誰……ですか?」

 

「誰でしょーねっ」

 

別にふて腐れてなんかないしっ?

 

つか銀いなくなってるし!?

 

「霜月さん」

 

ドキッ

 

「……な訳ないよな。あの人がここにいるわけないしそもそも外見違うし」

 

バレてんのかバレてないのかどっちだよ!?

 

それともあれか、実は気づいてるけど気づいてません振りですかこのやろー!?

 

「すみません、人違いでした」

 

てへっじゃねぇよてへっじゃ!!

 

何をそんなにヘラヘラしてんだよムカつく!!

 

「あ、オレは沢田綱吉って言います。あの、こっちの方に、マフラーをしたこれくらいの男の子来ませんでしたか?」

 

「男の子? 来なかったz……来なかったよ」

 

アブね、いつもの口調になりかけた。

 

もうそれって自殺行為だろ。

 

気付いてくださいって言ってるようなもんだろ。

 

声にも気を付けろよコノヤロー。

 

「えっと、何でそんな小さい子がここに? ここって廃墟だし、危険だと思うけど」

 

「まあ、そうなんですけど、どうにも帰れない事情がですね……え、じゃあ君はどうしてここに?」

 

「……」

 

あ。

 

じゃねぇよ!

 

え、なに、考えてなかったのかよ!

 

考えてねぇよ!

 

聞かれると思ってねぇもん!

 

て言うか、オレって元々は恭と二人で襲撃事件の犯人の殲滅に来たんだよな!?

 

なのになんかそいつの仲間になってるし!?

 

つーか、どっち言ってもバレんじゃん!!

 

「あの……?」

 

「あ、うん。何て言うか思い出の場所、的な。だからちょっと散歩」

 

嘘も方便。

 

なるようになりやがれ!

 

「へぇ、そうなんですか。オレも昔来たことがあるんですけど、全然覚えてなくって」

 

あ、マジで信じやがったこいつ。

 

「あ、そうだ。あの、実は他にも人を探してるんです。学ランの人なんですけど、一人は黒髪の男の人で、もう一人は君みたいな髪の色で女の人、なんですけど」

 

「見てないよ」

 

え、なに?

 

オレも探されちゃってる系ですか?

 

あれですか、オレと恭は行方不明なうですか?

 

て言うか恭はどこ行った!?

 

「見かけたら教えるよ」

 

「ありがとうございます。あ、あの、お名前は」

 

あ。

 

じゃねえよ!

 

何でまたやってんだよ!

 

つかこっちは聞かれること想定できただろ!?

 

今ここで「霜月要です」なんてばか正直に言うわけないし、信じてもらえないし信じたところで怪しまれるし明日から変な噂流れるし!!?

 

西条考古学院の実力を見せろオレ!←カンケーない

 

「わ、私は」

 

! そうだ。

 

あれをこーすれば。

 

「私は、フィリミオです」

 

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