日曜日。
世間一般的にも日曜日。
私はツナ達と並盛商店街に来ています。
ツナと武は本当なら補習なのですが、ご家庭で問題を抱えているようですので私が気晴らしに遊びに出てしまいましょうと提案したのです。
流れで行くのであれば、今日はスクアーロが襲撃にやってくる日。
もちろん、京子やハル、フゥ太やランボにイーピンも誘いました。
彼らを巻き込みたく何のが本音なのですが、
いえ、私が守って見せます。
できることならば霜月さんや千鶴のことも誘いたかったのですが、霜月さんは行方不明、千鶴は転校してしまったので断念せざるを得ませんでした。
……まったく、私はいつになったら霜月さんに好いて――――。
いえ、野暮な話でしたね。
「やちるちゃん、どうかしたの?」
私を呼ぶツナの声で我に返りました。
「はい?」
「なんか険しい顔してたからさ。具合でも悪いの?」
どうやら随分と考え込みすぎていたようです。
私はツナに微笑みかけました。
「いいえ、問題ありません。楽しみましょう」
京子もいることですし。
そう小声で告げると、彼はすぐに顔を赤くしてしまいした。
本当に分かりやすい方です。
本当に微笑ましい光景です。
だからこそ守らなくてはいけない。
誰にも邪魔されるわけには行けない。
「京子、ハル。せっかくですからプリクラでも撮りましょう」
「わぁ、楽しそう!」
「ハルは賛成です!」
他にもフゥ太達を誘ってプリクラ巡りをします。
やはり楽しいものです。
いい思い出ができました。
……さて、そろそろ時間ですね。
ドオォンッ!
突然、賑やかな商店街に轟音が響き渡りました。
一気にあたりが騒がしくなります。
「え、なに?」
「2人共。フゥ太達を連れて帰ってください。今すぐに」
「でもやちるちゃん」
「Right now!」
「う、うん。わかった」
はあ、思わず
そろそろ限界だとは思っていましたが、どうやら潮時のようです。
元に戻る決意をしなければならないですね。
煙の向こうから、バジルとツナ、そしてスクアーロの声がします。私は斬魄刀を抜くと、彼らの方に向かって走り出しました。
海燕、どうか私に力を貸してください。
「水天逆巻け、捩花」
煙を抜けると、気絶してしまった武と隼人が倒れていました。
間に合わなかった悔しさと一緒に、今やるべきことが目に見えてきます。
「
「!?」
叫ぶと彼が振り返ります。
私のことを見てとても驚いていますね。
かの有名な暗殺部隊にも私の名前が知られているというのは嬉しい限りです。
「てめぇは長谷川やちる……。奴がこんなところに」
「あなたの相手は私です」
捩花を構えます。
「今てめぇとやりあうのは分が悪い。退散させてもらうぜぇ!」
……はい!?
私のことを無視するのですか!?
この私を無視しやがったんですか!?
「Wait! Don't run away! Squalo!!」
しかしそんな私のことなど気にも留めずに、ボンゴレリングの入った箱を持ったスクアーロは姿を消しました。
…………私を無視しましたね?
許しませんよスクアーロ。
今度会ったらその存在を抹消してさしあげましょうか。
「舐めたことしてくれんじゃないの」
ぷつん、と何かが切れた気がした。