魔法科高校の優等生(仮題)   作:Aruka

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第二話

 

 第一高校生が利用する駅『第一高校前』、そこから学校までの道のりはほぼ一本道である。

 

 途中から同じ電車に乗りあう、ということは、電車の形態の変更によりなくなってしまったが、駅から学校までの一本道で友達と一緒になる、といった事は一高生に関して言えば、頻繁に生じる。

 

 昨日の一悶着の後、無事にエリカからの紹介を受け、咲にとって達也やレオ、美月達は既に既知の存在になっていた。

 駅まで帰ろう、となった時に、咲にとってはクラスメートである、『光井ほのか』と『北山雫』の二人も合流することになったが、みなで打ち解け、良い関係を築けた、と咲は思っている。

 

 昨日既に、名前で呼び合うようになった(男性陣のみではあるが)友人を前方に、見つけ声を掛けないのも可笑しな事か、と思い咲達は前の四人組へと足を急がせた。

 

 「おはよう、達也。昨日はとんだ災難だったね」

 「あぁ、おはよう。全くだ、今日は何もないことを祈るさ」

 

 そう言った達也は、心底そう願っている事がわかるような呆れの含んだ表情をしていた。

 

 グループの面子各々に挨拶を済ませた咲たちであるが、達也の真横にぴったりとくっ付き並歩している深雪が、一つ気になったことがあるのだけど、と前置きをして、少し聞きにくそうにだけども興味津々といった様子で問いかけた。

 

 『......沖田君とエリカ、一緒に歩いて来たけど、二人はどういった関係なのかしら?』

 

 そう、深雪も聞くつもりであったし、途中までは言葉に出していた。

 ちょうど半分くらいまでは声に出せたのだが、最後まで言葉にすることが深雪にはできなかった。

 深雪達の背後から、敬愛してやまない兄の名前を呼ぶ生徒会長の声を聴いてしまったからだ。

 

 

 

 「......さて、達也。君の安寧が、早くも崩れている音が、僕には聞こえるんだけど、そこの所どうでしょう? 」

 「......深雪を勧誘しに来ているんじゃないか?」

 「はっきりと、お兄様の名前を呼んでらっしゃいますけど」

 

 咲の言葉をなかなか認めない達也の最後の砦を崩したのは、深雪の言葉であった。

 

 達也と深雪と真由美の会話を纏めるならば、『深雪と話したいことがあるから昼休みに生徒会室に来て欲しい、勿論達也が一緒でも構わない(生徒会室ならば昨日のように達也が一緒にいても問題が起きないから)さらについでにもし良かったら、咲たちも一緒に来ないか?』そういう事だと咲は理解したし、概ね真由美の思惑とも離れてはいないだろう。

 

 ただそこで一つの問題が生じてしまった。

 

 「せっかくですけど、あたしたちはご遠慮します」

 

 エリカの遠慮というには、少しキッパリとしすぎた拒絶の言葉、そのせいで僅かながらに気まずい空気が流れる。

 

 エリカの態度の原因を咲はよく知っている。しかしその原因となる結び目を咲は解けるほど器用ではない。そのことを咲は自覚しているし、そういった原因を解決するには、自分の性格や思想が全く適していない事も嫌というほど理解している。

 咲は平凡には程遠い。

 それは武才能だけではなく、性格や思想にも当てはまる。

 『どんなに良く言っても個性的、かなり控えめに悪く言っても人間味が薄い』と、十年近く前幼少の頃の話ではあるが、ある人に言われた台詞である。咲はその言葉に反感を覚えることは一切なかった。

 

 ただ、そんな咲でも多少の気遣い位はできるほどに成長している。

 

 「すいません、生徒会長。僕たちには既に先約があったので、申し訳ありません」

 

 即興で考え付いた拙い言葉ではあるが、それが咲なりのフォローだという事が理解できたのだろう、ほんの少しではあるがエリカが罰が悪そうにした。

 

 「そうですか」

 

 真由美は笑顔を崩さなかった。恐らくは、多少なりともエリカの事情を知っているのだと、咲は理解する。

 

 最終的に達也と深雪は真由美の招待を受けることにした。

 

 達也たちの色よい返事を貰い、用事は済んだといった感じで背を向ける。去り際に、そういえば、と僅かに芝居がかった態度で一つ手を叩きながらもう一度向きをくるりと変え、今度は咲きの方に目線を変え話しかけた。

 

 「多分、今日中に先生から詳しい連絡と説明があると思うのだけれども一応ね。......一年A組・沖田咲君、今年度の風紀委員の教職員枠で君が選ばれました。拒否権はありますが、学校として、そして私個人としても受けていただけると、嬉しく思います」

 

 きっちりと閉める所は閉める。

 生徒会長としての、威厳を持った、七草真由美がそこにはいた。

 

 ただし、突然の出来事過ぎてこの場にいる真由美以外の人間の理解が追いついておらず、ただ呆然としていた。

 そのことを気に留めることなく、真由美は今度こそ軽い足取りで彼等の元を去っていく。

 呆然とただ立ち尽くす中、一番早く復帰できた達也が、お返しとばかりに咲へと声を掛けていた。

 

 「......さて、咲、君の安寧が、早くも崩れていく音が、オレには聞こえるんだが、そこの所どう思う?」

 「達也って、性格が悪いって言われないかな?」

 

 ニヤリ悪い笑みを浮かべながら意趣返しをしてくる達也に、咲は小さな抵抗をすることしかできなかった。

 

 

 

 「まぁ、達也君と咲、二人(・・)の安寧が崩れ去っているのは間違いないんだけどねー」

 

 そう、笑顔で呟くエリカに二人はため息しか、返すことができなかった。

 

 

 

 

 昼休み、咲、エリカ、美月の三人は食堂でテーブルを囲んでいた。

 正確にはエリカと美月の二人で食事をしていた所に、咲が入ってきたという事である。

 

 「......んで、結局咲は入るの?」

 

 口に物が入っているにも拘らず、話すような行儀の悪いことはエリカはしない。食事をしている時ですら綺麗に姿勢を保って入るほどである。

 ただその言葉に若干の棘が含まれていることは、美月にでも理解ができた。

 

 「えっと、エリカちゃんは沖田君が風紀委員に入ることに反対なの?」

 「いや、別にそんなことは、ないんだけどさ」

 

 美月の何の裏もない質問にエリカは少し罰悪げに変事をする。エリカとて之が八つ当たりであることは理解はしているのだ。それでも心を納得させるにはもう少しの時間を必要としていた。

 

 咲は端から見れば、妹の我侭を嗜める姉のように見えた(勿論美月が姉でエリカが妹である)ただそれを口に出すことはしない、藪を突いて虎が出てくることがわかっている。咲は既に学習している。ただそれが、表情に出てきてしまうという事は、別の問題である。

 

 「ちょっと、あんた今、良からぬこと考えてたでしょ?」

 「......まさか、滅相もない」

 「嘘ね、今口元ヒクついてたわよ」

 「えっと、沖田君の口元がヒクのと、エリカちゃんの言う良からぬ事が一致するとは思えないのだけど」

 「美月、よく聞きなさい。こいつのこの行動は大抵心の中で笑っているときなのよ。今は食事中、今日のメニューに面白さは一切ない。......ということはよ、こいつは今の私と美月の会話で何かしら考えてたって事なの。大方『妹の我侭を嗜める姉みたいだ』とか思ってたんでしょ」

 

 まるで犯人を問い詰める名探偵のように、一気に言葉を紡ぐ。

 名探偵エリカに睨まれた、犯人咲は、弱弱しい言葉を紡ぐことしかできなかった。

 

 「......イッ、イグザクトリー」

 「罰としてハンバーグ貰うわ」

 「あっ、僕の軍曹が。......この鬼っ、般若っ」

 「馬鹿ね、戦場はいつだって残酷なモノなのよ」

 

 ふっと、席から立ち上がり正面にいる咲の主力を奪っていくエリカ。

 なんだかんだ文句を言いながらも、エリカの食事には一切手をつけない咲。

 この二人の姿を眺め美月の頬には自然と笑みが作られる。二人のじゃれ合いを見ていても良かったのだが、このままだと昼休みが終わってしまう、そう思い、二人の姉のように話の主導権を美月は握った。

 

 「結局沖田君は、どうするんですか?」

 「......そうよ、どうすんの」

 

 咲のハンバーグをきちんと租借し飲み込んだ後、美月に便乗するように話を聞く。

 若干、思考を整理する。

 

 「うん、入ろうかな。どうやら去年の風紀委員長が兄さんだったらしくてさ、ちょっと断り辛かったし、部活に入るつもりもないからね」

 

 咲の返事に美月は純粋に応援してくれ、エリカも少し釈然としない所もあるようだが納得し応援してくれるとの事。

 そして話題は変わり先ほど出てきた先の兄の話に変わる。

 

 「へー、泉さんそんな事やってたんだ、意外」

 

 先の三歳離れた兄、沖田(いずみ)

 沖田家の家族全員と面識のあるエリカは意外な事実に驚いていた。

 それもそのはず、エリカの抱く泉の印象といえば

 

 「あの人、どっちかといえば捕らえる側じゃなくて捕まる側の人なのにね」

 「エリカちゃん、それはちょっと失礼じゃない?」

 「いやいや、柴田さん、エリカは間違ってないよ。実の兄だけど何の擁護もできないし」

 

 それを聞いた美月は、困ったかのように苦笑するしかない。ただエリカの言葉には続きがあったようで

 

 「ただ泉さん、変に人望あったし。そういう意味じゃ納得かも」

 「そうだね、色々と話を聞く限りじゃ、かなり慕われてたみたいだし」

 

 二人の話を総合して出した美月の泉という男の印象派『ガキ大将』といったものであった。

 美月の印象は間違ってはいない。

 

 泉という人物に魔法師としての特筆した才能はない。

 深雪のように、現実離れした容姿があるわけでもなく、圧倒的な魔法力があったわけでもない。

 泉という人物に武術家としての特筆した才能はない。 

 咲のように圧倒的な実力を持っているわけでもなかった。

 

 それでも泉という人物はよく人に慕われていた。

 人に好かれる才能とでも言うのだろうか、彼の起こす行動には、人が集まってくる。彼は他人の為に、本気で怒り・泣き・喜ぶ。そして他人の心を揺り動かし、変えてしまう。

 それは咲には、持ち得ない特別な才能であった。

 

 咲にとっての憧れ。

 それが沖田泉という人物であった。 

 

 

 

 

 

 

 同日の放課後。

 咲が先生から受け取った連絡の中に、近日中に委員会本部へと出向くよう、との旨が書かれていた。

 ならばと、道行く先輩達や、同級生達に道を尋ね風紀委員本部へと足を運んだのだが、部屋の中から人の気配がしない。そのことに首をかしげるしかなかった。

 既に話は通してある、とも連絡の一部には含まれていた。

 

 ただ、咲はしらないことではあるが、風紀委員本部へと赴く際に先が何度か道に迷っている内に、他の風紀委員たちは皆パトロールへと出かけてしまっているのである。

 そのことを知らない咲はただ首を傾げることしかできない。

 

 念のためノックをする。勿論返事はない。ドアノブを廻してみれば、無用心にも鍵はかかってない。

 

 (......話は通ってるって事だし、ここも教室。中で待たせてもらっても問題はないかな)

 

 僅かに逡巡し決断をし、ドアを開く。

 

 「......倉庫なのかな?」

 

 咲を迎えた部屋は大量の荷物が乱雑に並べられていた。

 念の為にもう一度ドアに掲げられている文字を確認する。

 

 『風紀委員会本部』

 

 (......間違ってないよね?)

 

 自分がいる場所が『風紀委員会本部倉庫』なら誰も人がいないことの説明がつく。

 それは所謂現実逃避であり、根本の解決にはならない。

 

 

 咲は決断する。

 風紀委員会本部の現状を見なかったことにし、ドアの前で人が来るのを待ち構えるのであった。

 

 

 

 咲が現実逃避し壁に背を預けてから、どれくらいの時間が刻まれたであろうか。

 時計の長針が一週近く回ってることは間違いない。

 

 そろそろ、新しい解決策を模索しようと、縮こまった筋肉を伸ばしていた時、部屋の中から二つの気配が感じられた。

 

 (一人は達也のモノで間違いない。もう一人は昨日の風紀委員長かな?)

 

 咲の前を二人が素通りしたとは考えられない。もし何か良からぬ事を企てていて、咲を無視したのだとしても、それに気づかないという事は有得ない。

 故に知らされていないルートで中に入った、という線が濃厚。

 

 今度は部屋に人がいる確信と真っ先に言わなくてはならない言葉を用意してノックをする。

 中からの返事を確認した後、咲は初めて(・・・)風紀委員本部のドアを開けた。

 

 

 「達也、何して捕まったんだ?」

 

 開講一番に放たれた台詞は、二人の時間を止めた。

 そして、咲は何の返事のない風紀委員長を見る。

 

 (昨日も見たけど、この人が修次さんの恋人であり、今年度の風紀委員長か......なるほど、エリカよりは下かな)

 

 委員長である渡辺摩利を観察していた咲であったが、まだ自分が自己紹介すらしていない失態に気がつく。

 

 「失礼しました。一年A組・沖田咲です。本日より風紀委員でお世話になります。よろしくお願いします」

 

 特に緊張はなく、淡々とだがしっかりと自己紹介をする。

 

 その言葉によって呆気に取られていた二人の時間は動き出し、摩利からコホンッと小さく咳払いをし、もう一度改めて自己紹介をする。

 

 「昨日も言ったと思うが、改めて風紀委員長の渡辺摩利だ。ちなみに彼は捕まえてきたのではなく、風紀委員に入ったのだよ」

 「......なるほど、では僕も準備したほうがいいでしょうか?」

 

 咲の言葉に再び二人は首を傾げる。

 摩利が達也のほうに視線を投げかけてはいるが、達也も首を傾げている。

 

 「先生から何か言われているのか? すまないが準備とは一体なんだろうか?」

 

 今度は咲が首を傾げる番だった。

 どうにも話が噛み合わない、そう思い話の主導権は摩利が握り。一つ一つ会話を成立させていく。

 

 「では、改めて聞くが先生からは特に何も利かされていないのだな」

 「はい、一応話は通しておくから近日中に本部に出向くように、そして委員長である渡辺先輩の指示に従え、とだけ聞かされてました」

 「ふむ、ではもう一度質問しよう、どうして君は準備をしたほうが、と聞いてきたんだ?」

 「えっと、風紀委員には実力試験みたいなのがあるんじゃないんですか?」

 

 そこが、摩利達と咲の会話が噛み合わない原因である。 

 

 厳密に言えば風紀委員に実力試験といったものは無い。

 教職員枠の者は既に成績を考慮されているし、成績と実力は比例するといっても過言ではない。生徒会枠や部活連枠でも、既に実力が認められているから、選ばれるのであるからして、そこでもう一度篩いに掛けるほど、魔法科高校の人材に余裕は無い。

 ただその代の風紀委員長によっては、その実力が見たい、といって見られることはあるが、それは試験なんてモノではなくあくまで確認のためである。

 

 泉に試験があると言われていた、とからかわれていた線も摩利は考えてみたが、先ほど生徒会室で、今朝方真由美に言われて、初めて咲が風紀委員に選ばれたことを知った風だった、という事を隣にいる達也から聞いている。

 

 考えていても判断材料が少なすぎるし、目の前に解答してくれる人物が、立っている。時間がもったいないし摩利は早々に考えることを放棄し、問題を提示した人物に解答を求めた。

 

 「どうして君は、風紀委員に試験があるって思ったのかな?」

 「どうしてって、達也は既に闘ってきた後みたいですし、達也は試験を受けてきたんですよね?」

 

 そう告げた咲の瞳を見た瞬間、摩利の背筋が震えた。まるで自分の全てを見透かされている、そう錯覚させられるような恐怖感。彼の前では隠し事など何もできない、そう思わされてしまった。

 二つ歳の離れた後輩に、確かに摩利は気圧された、それは事実だと認めるし、なるほど、と納得した部分もあった。

 

 (......泉先輩に聞いていなかったら、もっと衝撃はでかかっただろうな)

 

 摩利はもう一度、先の瞳を見つめ、体勢を立て直し気合を入れる。

 隣にいる達也も不思議そうに考えている。

 先ほど確かに達也は生徒会副会長である服部と模擬戦を行っていた。しかしそれは本来起こり得ないイレギュラーであり、その事実を知っているのは、先ほどその場にいた当事者を含め七人しかいない筈である。

 

 (どうしてその事実を知っている?)

 

 再び問いかけ解答を求めるのは、容易いことではあるが、先ほど一瞬でも後輩によって気圧されてしまった事実が、摩利のプライドを刺激し邪魔していた。

 ただ、隣の人物は彼に解答を求めていた。

 

 「何でオレが一戦交えてきたと思ったんだ?」

 「そうだね、色々とあるんだけど、一番の理由は雰囲気かな」

 「......雰囲気だと?」

 

 食いついてきたのは、模索中である筈の摩利だった。

 

 「では、君は雰囲気でその人間が、戦闘をしてきたかしてないのか、それがわかるというのか?」

 「はい、ただしその人の普段の姿を見ていれば、という条件が付きますが、今回の場合達也は既に知っている仲でしたので判断できました」

 

 そう告げた咲は摩利から見ても、虚勢や嘘を憑いているようには見えず、淡々と真実を告げている、という事が理解できた。

 ふと、風紀委員長を泉から引き継いだときに交わした言葉が摩利の頭をよぎった。

 

 『渡辺、気をつけろよ、咲はな、俺達凡人の常識の範囲外にいる、変態だ。』

 

 

 (確かに、これは範囲外でしたよ、泉先輩)

 

 「そういう事だったか。大丈夫だよ、風紀委員に試験はないし、君の実力は既に泉先輩から聞いているからな。一応達也君には説明はしたんだが、まぁいいか、もう一度風紀委員の活動内容について説明しよう......その間に達也君にはここの整理をお願いしてもいいかな」

 「了解しました」

 

 摩利は達也が整理をして空いできたスペースのあるテーブルの上に腰掛ける。

 今度は負けない、そういった思惑を僅かに織り交ぜつつ、自分が優位であると思わせるような態度を取り堂々度と話始める。

 それを達也は視界の隅に入れながらも作業続ける。

 

 (......負けず嫌いというのは薄々感じていたが、なんか意固地になっているだけな気がするな)

 

 と歳上である筈の摩利の僅かに見せる子供っぽい一面に苦笑せざる得ない。

 

 達也も先ほど聞いた内容ではあるが一応耳を傾けておく。故に摩利の話がそろそろ終わりに差し掛かっている事を察知し、自分の任された作業に一旦区切りをつける。

 

 ちょうど摩利が咲に説明を終えたところで、達也を呼び寄せる。

 

 そして摩利は、先ほどまで腰掛けていたテーブルから立ち上がり、二人対面する形になる。

 並び立つ二人に新入生特有の浮ついた感じが全く見られないことを頼もしく思うと同時に、少し残念な気持ちが織り交ざる。

 

 (......ほんと可愛くない新入生たちだ)

 

 そして摩利が今日一番彼等に伝えたかったことを二人に告げ、本懐を遂げる。

 

 

 

 

 「風紀委員へようこそ、君達二人を歓迎する」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




物語が進みませんでした。
すいません。
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