まぁ、無くても余り変わらないんで。
「何が起きているのだ・・・・・・」
とある国で上位に値する人達の会議が、同国のとある一室にて行われていた。
今発言をした人物は、何話か前に話したガタイの良い、王の威厳を余すこと無く纏わせている男。
「一ヶ月前に報告が有った亜龍監視砦崩壊に続いて、隣国のエーデウラントが保有する星竜イェヴルンの未帰還。さらに、未知の六目六本足の大型魔獣が大量出没。最後に、時の教会が置物同然・・・・・・。もう何が何やら、さっぱりです」
高級な石で作られた、円卓を囲むように座る六人の男達。いくつかの事件は理解していたが、最後のはわからんとでも言いたげな表情をしてから様々な疑問などをぶつける。
「時の教会が置物だと・・・? どういう意味だ」
大理石の円卓に座る、比較的若くて豪華な服を装飾している男は、自身に鋭い眼差しを向けて、怒りに似た言葉を掛ける男に肩を疎ませてから小馬鹿にした感じで話しかける。
「あぁ、あなたはあそこを大層気に入ってるんでしたっけ。・・・言葉の通り置物です。以前報告に有った、砦からの連絡が無い。この時から既に打診していたのですよ。凶悪な亜龍にも壊されることが出来ないあの砦から、連絡が遅れることなんて、どういう状況だと思います? もちろん、他国だった場合は我が国にいち早く速報がきているはずです。なので打診しておいたのですよ。・・・それで、時の教会からの返答はなんだったと思いますか? 長ったらしい文で送りつけられましたが、要約すると『わからない』なんです。魔王の出現報告をするのが時の教会の義務であるのに、この一体は・・・。これを置物と言わないで、なんと表現できますか」
人を小馬鹿にする事が、非常に長けていると思われる口調をしながら説明や報告を次々にしゃべり続ける。
とある国の重鎮達による会合は、まだまだ終わる気配はない。
◇◇◇◇
同国のギルド内に視点を移す。
ギルド―――所謂冒険者ギルドと呼ばれる所はいつものように騒がしく、自身らのパーティーで話し合っていたり、ただ飲み合っていたり、受付嬢をナンパしていたりしていた。
「今日は、何にしようかなぁ~」
受付所の真横にあるクエスト用紙がぎっしりと貼られたクエストボードを隅々まで見ながら、日本人顔のすこし重そうな装備をした女の子が毎日呟いているであろう言葉を呟く。
そこで、比較的大きく貼られてあるクエスト用紙に目が引っかかり、それに注目する。
「えー、何々ぃ。『新種魔獣ニーニャの討伐』・・・か」
彼女は、今頃新種とか何かあるかもねーと非常に的確な思考をしつつも、その生態や姿形が描かれた部分をみて、驚愕した。
「え、嘘でしょ。これアミダじゃん・・・・・・」
第一章が終了と言うことで、次回は現時点までの当たりざわりのない設定を乗せます。・・・第一章なんて聞いてない?やだなー、今の今までつけ忘れていた。なんて事はありませんよ?
まぁ、ともかく。次章からはキサラギが強烈に動き始めます。段々戦闘パートが多くなって、兵器達が活躍します。
~単語~
時の教会:時を司る神に愛された国。本来の国名が長いため、時の教会と呼ばれている。