AC好きは、異世界でナニを為す   作:ヴェルクマイスター

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第二十八話

 

「やっぱり、そう思うよなぁ。な、アイーラ、思ってるんだろ? 思わないのか?」

 

 

 晴天の空、雲が一つもない洗濯日和の天気。そこそこ生え揃った木に、中世では中々に通りやすく成っている道を、馬・・・とは言い難い生き物に乗馬しながら話し合う四人の男女組。

 ACFAに登場するセレブリティ・アッシュの中の人、ダン・モロを思わせる口振りで話す、おちゃらけた雰囲気の男は隣りに馬・・・とは言い難い生き物―――この際ウマ(仮)でいいだろう―――に乗っている、動きやすいドレスの様な軽装備を纏う女性へと話しかける。

 

 

「・・・なによ」

 

 

 アイーラと呼ばれる、ランニングドレスに近く、多少露出が多い軽装備を着ている女性は素っ気ない対応、所謂ツンツンした態度で隣りにいるおちゃらけた男に言葉を返す。

 

 

「何って、あれだ。俺たち四人揃ってサイキョーだろ? この依頼終わったら討伐系の行って、はいどーんで終わり。晴れてC級狩猟特許許可証もらえる。そうおもわないか?」

 

 

 おちゃらけた男は『思うだろ?』と付け足して、自信ありげで自分達の腕を評価する。正直に言って、アイ-ラと呼ばれる女性は、何言ってんの的な表情をしていて、他の男女二人は『プークスクス』と笑っている。

 

 

「ははっ、君は変わらないな。でも、もうすこし緊張しようか?」

 

 

 ただならぬイケメン臭がする、声質が柔らかい声をおちゃらけた男に掛けた笑顔が似合う男性。

 アイーラと呼ばれる女性の2つ隣りに、ウマ(仮)に乗馬しながら愛想の良い笑顔で言われる、褒め言葉と忠告の言葉に照れたのかムッとなったのか、おちゃらけた男は話を続ける。

 

 

「お前も思うだろ? てか、緊張ねぇ。こんな依頼で緊張する意味あるか? 肩透かしなもんだろ。普段通りにいけばいいって」

 

 

 ヤレヤレと肩を上げて、頭をすこしだけ左右に振る。

 そんなおちゃらけた男の仕草に、他の三人は苦笑いや頭大丈夫的な視線、苦笑しながら頬を人差し指で掻く等といった、様々な呆れた対応をする。

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

「そう思うだろ? ・・・思わないのか? ・・・・・・思ってるんだろ?」

 

 

 男女四人組がウマ(仮)に乗り続けて約三時間。

 未だに思う系の言葉を発し続けているおちゃらけた男に一同は、もはや無視を決め込んでいて、ひたすら思う系の言葉を言いまくってる奴をシカトしていた。

 

 

「・・・はぁ。はいはい、あたしはそう思ってます! これでいい? あんたひたすらしつこいのよ・・・・・・」

 

 

 もうこれでもか、と言うほど思う系を言い続けるおちゃらけた男―――もう思う系男子でいいか―――に我慢の限界がきたアイーラと呼ばれる女性は、長い溜息を吐きながら嘆息する。

 

 

「へへっ、やっぱりだ! 俺の思いとアイーラは一緒だぜっ!」

 

 

 前歯がキラリと光る笑顔を向けられ、心底どうでもいい一言を呟くアイーラと呼ばれる女性。回りもどうでもいいと思っているのか、『はいはい、一緒一緒』とノベルだけである。

 しかし、ゆる~い雰囲気は、突如に崩れてしまう。

 

 

「・・・・・・ん? なんか、変な音きこえない?」

 

 

 遠くから耳に入ってくる、聞いたこともない変な音が、アイーラと呼ばれる女性に轟く。

 

 

「何だ? 魔物か? へっ、この俺が相手してやってもいいぜ?」

 

 

 アイーラと呼ばれる女性にしか聞こえないくらいの小さな音なのか、他の三人にはわからないらしく、首を傾げて『何だ?』と口にする。だが思う系男子だけは違う行動をとっていた。

 徐々に大きくなっていく音は、次第に四人組にも聞こえるようになり、それぞれはウマ(仮)から降りて、臨戦体制を構築する。

 

 

「こ、こんな所に強い魔物って出ないよな? ・・・まじで出ないよな? ・・・本当に出ないよな?」

 

 

 段々と音が爆音に変わってくると、片手剣を構えている思う系男子は、さっきまで強気の発言をしていたのにもかかわらず、弱気な言葉を聞こえるか聞こえないかぐらいの音量で小さくしゃべる。

 

 

「来るよっ!」

 

 

 笑顔が似合う男性は弱々しい思う系男子を無視して、爆音が鳴る方向に両手剣を構えて力を込めながら、気合の一言を叫ぶ。

 

 

 ―――――ゴォォォォォォォオオオオオっ!!

 

 

 刹那、中世では中々良い道の開けた空から轟音が響いて巨大な黒い人型のナニカが、超スピードで迫ってきていた。

 

 

『こちらウィーズカラーオペレーター、霞スミカだ』

 

 

 黒い人型のナニカに仰天している四人組を構うこと無く、機械音が混じった女性のボイスを響かせる。それと同時に黒い人型のナニカは、着地をするように地面をえぐりながらド派手の音を鳴らせて、相手を威圧する。

 

 

「うわぁ!! な、なんだこい・・・・・・、魔族かっ!?」

 

 

 登場シーンに驚いた思う系男子は、これまたダン・モロを思わせるセリフを吐き捨てて、しれっと武器を落す。

 

 

『お前たちは、多種族国家「フロム」が主権する領域に侵犯している。直ちに撤退しろ。・・・・・・天国へ行きたいのなら、別だがな』

 

 

 黒い人型のナニカから発せられる、理解できる言葉に驚きながらアイーラと呼ばれる女性は考える。

 

 魔族と仮定するとして、すぐに攻撃はしてこない・・・。え、多種族国家? ちょ、ちょっとまって。一体なんなの!?

 

 等と色々、頭の中をパンクさせるような事を言われたアイーラ一行は、とりあえず攻撃されないことだけを安心して、勇気ある疑問を投げかける。

 

 

「あ、あの。ここら一帯で、国家なんて聞いたことが無いんだけど・・・」

 

 

 一応武器を構えながら、恐る恐る質問を黒い人型のナニカに話しかけるアイーラ。思う系男子と笑顔が似合う男性、もう一人の女性も軽快しながら武器を手に持ち、相手の言葉に耳を傾ける。

 

 

『答えてやりたいのは、やまやまだが―――』

 

 

 霞スミカと名乗る女性の声は、一旦セリフを止めて一白を置くと、巨大な黒い人型のナニカは左腕に装着されている三角形の武器らしき物を四人組へと向ける。

 

 

 ――――ドンッ!!

 

 

 三角形の武器らしき物から、一発の弾が発射される。

 銃口から音速を超える速度で打ち出された弾は、四人組の真上を通って後ろにクレーターを作る。

 

 

「ひぃっ!? ・・・無理だ! こんなの避けられねぇっ!」

 

 

 丁度真上を通った弾の着地点を、振り向いて見た思う系男子は、こんなものと勇敢に戦おうとしたのか、それっぽいセリフを吐いて絶叫する。

 

 

『二度はない。速やかに退却しろ』

 

 

 長い一白を置いたセリフに、アイーラは『あれ、今ので二度目・・・』と馬鹿な事を思いながらも、見逃してくれる事に感謝の念を押しながら、退却することに決定した。

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 巨大な黒い人型のナニカから逃げれたことはいいのだが、自身の立場にしては重大すぎる事件に出くわしてしまった事を後悔するアイーラ。

 

 

「報告、しなきゃだめだよね・・・」

 

 

 確認するように、他の三人の耳に聞こえるくらいの声で呟く。

 他も、それに頷きを返して、帰路へ出ようと考えた。

 

 

「え、嘘だろ・・・?」

 

 

 帰ろうとした所で、思う系男子が別の重大な事件に気づいた。

 アイーラももう一人の女性も、笑顔が似合う男性も『何だ?』と言いながら、とりあえず無視して、ウマ(仮)を呼ぶ。

 

 

「・・・・・・。買ったばかりなのにぃぃ!!!」

 

 

 いつまでたっても来ないウマ(仮)に、不思議に思っていると巨大な黒い人型のナニカが、最初に打ち出した方向を思い出す。

 そう。その方向にはウマ(仮)を退避させていたのだ。なのでクレーターを造った攻撃は、ウマ(仮)に当たり死んでしまったのである。




一応、真面目に書いたつもりなんですが、ギャグっぽくなってしまいました。
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