AC好きは、異世界でナニを為す   作:ヴェルクマイスター

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遅くなり誠に申し訳ありません。
一つ言い訳を言わせてもらうと、いきなり出張を言い渡されて二週間程家を離れていました。そして執筆する気もなくなり、放置してしまいした。ごめんなさい。
まさにスティンガーさんになってしまいましたてへ。


第三話

 

 

「お待ちくださいっ、ホワイト・グリント様!」

 

 

 口元をテカテカに涎で光らせ、手足が縛られて上手く動けないのか、幾回か横転を繰り返して少しずつ近づき声を張り上げる『エリューロン姫』。

 ホワイト・グリントは、何故そうも慌てているのか理解できないと内心で思いつつ『エリューロン姫』と言う少女に声を掛ける。

 

 

『なんだ小娘。用が有るのならば、速やかに発言しろ。私は待つことが嫌いなんだ』

 

 

 「ザーザー」と不可解な奇音を後ろに、声を発する。

 『エリューロン姫』は、その不気味な声に多少怖じけながらも「この方は、怖くない」、そう自身を思い込ませて気丈に、勇敢に、目の前に計数十人の人間を瞬殺した恐ろしい存在へと言葉を放つ。

 

 

「私をオリスタン王国へと護衛してくれませんかっ!? ・・・・・・あ、順序が逆でしたっ。あ、あの、この度は助力を下さいましてありがとうございます! 助けてもらってまた手を貸すなんて如何わしいですが、どうかお願いしますっ!」

 

 

 勇敢にホワイト・グリントへと発言するが、過度の緊張と畏怖、恐怖等からしゃべる順番を間違えてしまった『エリューロン姫』。しかし、この場の雰囲気や今さっき起こった事件から考えると、人としてはすごく勇気をもっていてそこら辺のMOBな農民や一般国民からは考えられないほどの度胸を持っていることが伺える。

 だが、そんな度胸は『ホワイト・グリント』の前で一切通用しない。この世界でも、前の世界でも。

 

 

『・・・・・・・、厚かましい小娘だな。言っておくが、私は元より助けるつもりなどなかった。そして、其れが依頼であるのならば、些か不明瞭すぎる。精密なブリーフィングはなし。報酬もなしときた。ないない尽くしではないか。・・・・・・まぁ、報酬が合っても私にはやることがあるんでな、小娘の戯言には付き合ってられん。せいぜい野垂れ死なない様、気張ることだな』

 

 

 言い間違えた『エリューロン姫』の言葉をさらりとスルーして、絶望を与える威圧の掛かった声で、見る限り幼気でかわいそうな少女に苛立ちの籠もった声音で話す。

 ホワイト・グリントの発言に、呆然となって驚愕と悲痛の混じった表情をする『エリューロン姫』。その目には大粒の涙が形成されており、端から見れば白く巨大な人型兵器が幼女を虐めている様にしか見えない。

 

 

『ま、そんな成りをしてこのホワイト・グリントと言葉を交えれる事は評価しないでもない。小娘、アリじゃないか?』

 

 

 その言葉だけを残すと、薄青色っぽい光りを噴射させながら上空へと移動して『ドヒャア!』と言う音だけを残し、その姿を空へと消した。

 

 

 

 ちなみに『エリューロン姫』はホワイト・グリントが去った後、両手で膝を抱えて大声で大粒の涙を流しながら泣き散らしていた。

 そして反体制武装勢力の犯行を知ったオリスタン王国の幹部達によって、精鋭の部隊を再編成させて、数時間後に保護された。

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 ホワイト・グリントは『エリューロン姫』と対面した場所から、クイックブースト(以下QB)を一回使って、そのままオーバードブースト(以下OB)を30分程噴かし、ホワイト・グリントの中に乗る「如月 覇風」がこの世界へとトリップした地点へと着陸する。

 周囲の木々をなぎ倒しながら地面に降り立つと、ホワイト・グリントのコックピットから緑色の粒子を体中から漂わせる青年―――覇風が出てきた。

 そして覇風が地面に飛び降り、ホワイト・グリントの脚部へと手を伸ばす。

 

 

「ホワイト・グリント、格納」

 

 

 呟くように言われた言葉の後、眩い光りと共に佇む様にポツリと立っていたホワイト・グリントがその場から音もなく消える。

 

 

「ふむ・・・・・・。やはり、機体を収納する施設が欲しいものだな」

 

 

 伸ばしていた片方の手を下げてから、腕を組み悩んでいる雰囲気を出しながらひとりごちる。

 覇風が腕を組み、施設をどうするかと頭の中で思考に耽っていると、すこし離れた場所から複数の人影が覇風に向かってかなりの速度を出しながら来ていた。

 そこで覇風は一旦思考を中断させると、人影がある方向に向いて自然体で待つ。

 人影が見えるようになってくると、人数は三人でそれぞれ頭に犬耳と腰にしっぽを持つ、所謂獣人が走ってきていた。しかも三人共胸に膨らみを持っていて女性である。

 三人の獣人が覇風の前に着くと、綺麗且つちょっぴり派手な独特的な民族衣装を奇にすることもなく、地面に付けて上に腹を向けるポーズを取った。

 

 

『おかえりなさいませっ、精霊神様!』

 

 

 腹を上に向ける―――服従のポーズを取りながら覇風に向かって元気よく声を揃えて上げる獣人娘三人衆。

 覇風はそんな言葉を聞き、額に手を当てて呆れた姿勢を取る。

 

 

「ごくろう、と言いたいところだが言ったであろう。私は精霊神ではなく『主任』だと」

 

 

『それでも精霊神様は、精霊神様ですっ!」

 

 

 覇風の発言を即答で、三人とも声を合わせて且つ純粋な笑顔で答える獣人の三人娘。

 

 

「・・・・・・まぁいい。お前たちの村へと帰るぞ。」

 

 

 もう何も言わんとでも言いたげな表情をして、服従のポーズをとり続ける獣人娘達を追い抜かし歩き始める覇風。

 服従の姿勢を撮っていた三人の獣人娘達は、覇風の後ろへと並んで「はいっ、精霊神様!」とこれまた元気よく返事をして続いていった。

 




エリューロン姫とホワイト・グリントが会った場所は、オリスタン王国からかなり離れています。オリスタン王国からエリューロン姫が出た後、反体制武装勢力の犯行しった上位に位置する人達にほとんど最初から救出のための部隊を送られていたってことに成ります。
ホワイト・グリントのOBは、2,500h/kmぐらいです。
一応この世界の獣人は人間にただ耳としっぽを付けた感じではなくて、結構ガチな獣人です。でも人間っぽいところはあります。これを読む読者様方に詳細の想像はおかませしますが。
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