俺はNTR展開絶対見逃さないマン……孤高の男……   作:NTRスレイヤー

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俺はNTR展開絶対見逃さないマン……孤高の男……

 俺はNTR展開絶対見逃さないマン……孤高の男……。

 

 

 今日は迂闊にも、学校の敷地内で不純異性交遊に及んだバカな女に、その現場の写真を見せることで、こちらの言いなりにさせることに成功した。

 これからお楽しみというわけだ、腕がなるぜ……。

 

 嫌がる少女を家に連れ込み、まずは事前知識の刷り込みから。

 くくく、ここに置いてあるのは、すべてNTR展開塗れの書物ばかり……。

 これからこいつがどうなってしまうのか、最初にじっくりたっぷりと教え込んでやるわけだ……。

 

 少女は震え、怯え、涙を流しながら許しを請うているが、そんなことは俺の知ったことではない。

 震える少女に予習復習の為にNTR本を大量に持たせて、一度家に帰らせる。

 くくく……直接的な性描写は無いが、娘がNTR本なんて持って帰って来たんだ。これは家族会議ものだな……。

 

 

 

 

 俺はNTR展開絶対見逃さないマン……孤高の男……。

 

 

 あの後両親にしこたま怒られたらしい少女が、俺の呼び出しに応えて家にやって来ていた。

 そうだろうそうだろう、例の写真はまだこっちにあるんだから、お前は俺の言いなりになるしか無いんだぜ……?

 

 ついでにいうのなら、今日は少女の彼氏も一緒だ。

 NTRと言えば、元の彼氏の前で彼女が身も心も堕ちていくものと相場は決まっている、そこで黙って指を咥えて見てて貰うぜ……?

 

 それで今日することは、校内の人間に見付かりにくいスポットの確認。

 おっと、こういう場所には逆にNTRフラグが潜んでるんだぜ……?

 絶対に見付からない場所なんてありえないんだ、俺はいつでもお前達を見ているんだぜ……?

 

 まぁ、金もない学生たちが安全な場所で睦言に及ぶ、なんてあり得るはずもないわけだが。

 だからこそお前達は食い物にされるんだぜ……素直に家でやってればいいもの……いや、ヤベーやつなら家でも安心できないか……?

 

 っと、んなことはどうでもいい。

 性的なモノをタブーとする奴らが居る以上、性を扱うことは常に危険と隣り合わせだ。

 蜘蛛の糸なんてものは、そこら中に張り巡らされてるんだぜ……?

 

 

 

 

 俺はNTR展開絶対見逃さないマン……孤高の男……。

 

 

 三日目ともなればいい加減慣れるのか、少女は毅然とした態度で我が家の前に立っていた。

 だが悪いな、今日はお前さんは放置プレイだ、帰ってミルクでも飲んでるんだな……。

 

 唖然とした少女を後ろに下がらせれば、そこに居たのはこいつの彼氏。

 ……見るからに好青年、悪く言えば特徴のない普通のやつだな……そんなんだから悪いやつに狙われるんだぜ……?

 

 いい人だから嫌われたくない、いい人だから怒らないだろう、いい人だから文句も言えないはず……。

 そりゃあ舐められる、そりゃあ下に見られる。いい子ってのは、それだけじゃ何も守れないんだぜ……?

 

 そういった世の中の汚さを、これでもかと彼氏君に見せてやる。

 そうだ、それが汚い奴らのやり方さ……お前さんもその術中にハマっちまったんだぜ……?

 

 顔を青褪めさせながら震えている少年を見ていると、酒が進む進む。

 さぁて、つまみも無くなったし次に行こうか……?

 

 

 

 

 俺はNTR展開絶対見逃さないマン……孤高の男……。

 

 

 この名乗りはいるのかって?

 そりゃいるだろう。俺は天下のNTR展開絶対見逃さないマン……。

 この名乗りこそ俺であり、この名乗りあってこその俺なのだから……。

 

 よくわからない、とでも言いたげな少女を家に上げ、後ろ手に扉の鍵を閉める。

 ……くくく、そうだぜ。気を抜けば幾らでも土壺に嵌まっていくものさ。そのお前さんの震える顔が見たかったんだよ……。

 くくく……まぁ後から少年が来るんで普通に開けるが。命拾いしたな……?

 

 今日はとある歌を歌った。

 綺麗な場所で泳ぐ魚が、釣り人の卑怯な罠に掛かって釣り上げられてしまう歌だ。

 ──そうだ、そういうことだ。

 例え清廉潔白な人間であれ、煙が立てば火を疑われる。

 疑われた時点で適切な対処を取らなければ、その煙は瞬く間に火に変わる……。

 

 元が狂言であれ、それを起こしたのがプロであるのならば、煙は瞬く間に炎になるんだ……警戒はし過ぎて足りない、なんてことはないんだぜ……?

 まぁ、俺という男に釣り上げられてしまったお前には、警戒もなにもないんだがな、くくく……。

 

 

 

 

 俺はNTR展開絶対見逃さないマン……孤高の男……。

 

 

 俺とした事が、しくじっちまったぜ……。

 まさか初日にスマホをふんだくってやった奴が、諦めてなかったとはな……。

 仕方がねぇから仕置きに向かうはめになっちまった、生憎とその女も男も俺のおもちゃだ、お前みたいな三下にはくれてやれねぇなぁ……?

 

 ついでだ、有ること無いこと全部お前の仕業、ということにしてサツに突き出してやるとしよう……。

 くくく、まぁ俺はサツに尻尾を掴まれるような、下手な真似は一切してねぇがな……。

 

 女が泣きじゃくっているのは……ふん、あの三下のせいか。

 まぁ、そこは俺がどうこう言うことじゃない。

 汚い手で触られる、なんて恐怖以外の何者でもないだろうからな……。

 

 まぁ、指先一本触れただけで、そこの彼氏に蹴り飛ばされてたのは、ちょっと肝を冷やしたが。……間に合うように動いたとはいえ、実際に蹴り飛ばしてるのを見るのは、ちょっとばかり心臓に悪いな……。

 いつか俺も蹴り飛ばしに来るってのか?くくく、いいぜ、そんな日が来る事を願ってるぜ……?

 

 さて、さっさと帰るか。

 ───くくく、まだ調教は続くんだぜ、二人とも……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何してるんだお前ら、帰るぞ」

「あ、はい先生」

 

 

 警察に引き摺られていく用務員のおじさんをボーッと見ていたら、先生に呆れたように声を掛けられた。

 

 つい最近、この学校に赴任してきたこの先生は、とにかく怖い事で有名だった。

 なんというか、人を一人か二人ほど海に沈めてそう、というか。……とにかくオーラが凄いのである。

 

 そんな彼だから、赴任当初は生徒達から、凄く遠巻きにされていた。

 本人も気にしていないようだったから、余計のこと触らぬ神に祟りなし……とばかりに、腫れ物扱いされ続けていたのだ。

 

 それが変わるきっかけとなったのは……やっぱり、あの写真の一件だろう。

 私と彼氏が、校舎裏でキスをしている写真。

 ──しまった、と思うのと、なんで、と思うので一杯で、先生に促されるまま、彼の家に付いていった私が受けたのは──。

 

 

「読め」

「え、ええ?」

「いいから読め。お前らくらいの奴らは、不純と言わずに色々知っとくべきだ」

 

 

 ……何故か、いわゆる寝取られ、と言われるモノを題材にした作品を読まされる、というものだった。

 

 しかも、え、えっちな行為の部分は完全な黒塗りで、ついでにその上から『NTR滅ぶべし』なんて言葉が、乱雑に書き記されているという、よくわからないものだったわけで。

 そこに込められた憎悪というか、諦感というかが余りにも真に迫り過ぎていて、ちょっと涙目になってしまったけれど。

 なんとなく、今の私に必要なものなのだと思って、必死に読み漁った。……必死すぎたのか、そのまま持って帰れ、なんて言われてしまった時には大いに慌てたけれど。

 

 ……うん、そりゃ家族会議にもなるよね、というか。

 まぁ、先生からは先に連絡が行ってて、写真を撮ったのが用務員のおじさんだったこと、性をタブーにし過ぎるのは良くないからちゃんと家族で話し合って欲しい、みたいな事を伝えられてたらしいけれど。

 

 ……盗撮写真ではあるけれど、それだけでは警察は動かない……というか、不純異性交遊を収めた写真と言うことで、こちらが寧ろ注意を受けることもある……みたいな感じで、用務員さんをすぐにどうこうはできないから、そちらでも注意をして欲しい、みたいなことも言われていたらしい。

 それくらいの注意じゃ足りなかった、と後で後悔する事になるんだけど、それはまた別の話。

 

 

 それから、毎日彼と一緒に先生の家で勉強会、ということになった。

 ……家に彼が迎えに来てくれた時に、お母さんがすっごくニヤニヤしてたけど、そういうのは後にして欲しいというか……あとお父さんはちょっと黙ってて。

 

 二日目は学校の死角について。

 ……正確には、死角に見えるけれど、それを知っている人に悪用されやすい場所。

 子供が考えることなんて、大人にはお見通しだ、みたいな言葉を交えつつ示されていく場所。

 ……何度か彼と一緒にイチャイチャしてた場所があったりして、ちょっと肝を冷やした。

 

 三日目は、まさかの私は放置。

 戻ってきた彼氏が、どことなく力強い顔付きになっていて、ちょっと惚れ直しちゃった。

 

 四日目、何故か歌の練習。

 確か……ます、だっけ?小学生の時に歌った覚えがあるその曲に交えて、先生が教えてくれたのは。

 種火になり得るものがあれば、事実とは関係ないものでも炎上させることはできる……というある種の事実。

 悪くなくても悪くなるというのならまだ良くて、良いことが悪いことにされることもあるというそれは、まるで水の澄んだ綺麗な場所だからこそ、釣り人の作った濁りによって騙された、ますの末路を差すようで。

 なんというか、年甲斐にもなく感じ入ってしまったり。

 

 そして──、今日。

 

 

「なんでまた、こんなことを?」

「えっと……えへへ。実は濁りを作りに来た、と言うのもありまして」

「……はぁ?」

 

 

 切っ掛けは、朝に私のスマホに届いたある通知。

 

 どこからか私のスマホの番号を調べた、用務員のおじさんが送ってきたのは、あの写真とはまた別の私と彼の写真と、それに添えられた脅迫メール。

 ……諦めてない、という先生の言葉通り、ずっと付けられていたのか、その写真は私の部屋でのもので。

 

 こうなるともう完全に盗撮なので、無事に警察に突き出せるのだけれど。

 ……それだけじゃ()()と思った私は、先生と彼にメールを送ったあと、敢えて用務員さんのメールに従い、学校に来ていたのだった。

 

 ……ということを先生に説明したところ、流石の先生も唖然としていた。彼の方も同じ反応だったので、少し申し訳なく思う。

 ──でも、こうするべきだと思ったのは、先生のせいでもあるんですよ?

 

 

「……いや、まさか」

「悪い大人には、相応の手段を。……怖かったですけど、でも来てくれるって信じてましたから」

「……教育方針を間違えたか……?」

 

 

 天を仰ぎ呟く先生と、隣で項垂れる彼に、ちょっと申し訳なく思いつつ。

 一つ、気になったことを尋ねる。

 

 

「あ?」

「なんで、最初に扉を蹴破ったのが彼だったんです?先生の方が、膂力とかあると思うんですけど」

「……んなもん、俺が最初に突入したら吊り橋効果で惚れられる(NTRになる)かもしれねぇじゃねぇか。こういうのは彼氏に任せるもんだろうがよ」

 

 

 先生から返ってきた、ある種予想通りの言葉に、彼と顔を見合わせたのち、思わず吹き出して。

 そのまま、笑いながら学校を後にする。

 

 先生は、NTRフラグを見逃さない。

 嫌いだから、絶対に見逃さないのだと、改めて確信しながら。

 

 




息抜きに書いた謎の物体……いや違う!NTRは滅べ!

どうでもいいですが最初の方「くくく……」って書きすぎたせいで、先生の脳内ビジュアルが「見つけたぜシェリー……」とか言いそうな人になってしまいました。
これも多分NTRに脳を破壊されたからだな……(責任転嫁)
あと女の子が最後(したた)かになったのもNTRに脳を破壊されたからです、絶対に許さねぇぞドン・サウザンドー!!(更なる責任転嫁)
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