銀髪なんだけど、どうしよう 作:味噌とトンカツとわかめ
「イルミ様は次期後継者ですから、決して、くれぐれも、絶対に、何があっても教育に失敗してはいけませんよ」
教育係がそう言ったのを知っている。たしかに、次男が無事に生まれない限り俺が後継者なんだから。
______________お母様は?
「奥様は…辺境にいたのでイルミ様の教育に良くありません。ですので、お会いすることは出来かねます」
____________お父様は?
「家督を継いだばかりで多忙です。」
____________そっか。
子供はうつむき服を掴んだ。
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パチリと目を開けて体を起こす。
(なんでこんな夢なんか見るかなぁ。)
小さい頃の記憶。それも愛に飢えていた記憶。長子というのは大変で、もし次子が生まれなければ家の期待を全て背負うことになる。その為次子が生まれるでは"絶対に教育に失敗したしてはいけない"。それはなにがあっても。
弟たちが生まれたのでそれは終わったが今でも俺の苦い記憶になっていた。
皮肉にも俺はそのせいで前世の記憶を思い出したわけだが。
いつもより気合を入れて着替え、食事をするためにろうかにでる。外食する以外は食卓を囲んで食べるのでマナーが面倒だが慣れると自然に体が動くようになった。
(今日は2件。追加でお母様のお使いに行って、……お土産でも買ってこようかな。)
今日も仕事があって憂鬱だがその反面、自分の腕を認められているようで嬉しかったりする。
「あ!お兄ちゃんだ!!」
「イル兄!!」
足を止めて後ろを振り返えると弟たちの姿が見えた。微笑んで声をかける。
「おはよう。キルア、アルカ。」
声をかけると満面の笑みでとてとてと小走りで走ってくるのが可愛いくてにやけてしまう。そんなに距離もなかったので二人ともすぐに追いつくと、アルカに尋ねられる。
「お兄ちゃんは今日もお仕事?」
身長が高い俺を、アルカが目線を合わせようと首を上げているのに配慮して、しゃがんで目線を合わせる。
「そうだよ。アルカは今日もキルアと遊ぶの?」
「うん!!!」
「そっか。楽しんでおいで。でもたまにはカルトと遊んでね」
実際俺とミルキ、キルアとアルカの二人でいることが多い為カルトが一人になることが多い。なので、出来る限りではあるがミルキにも言って一緒に遊んでいるのだが、俺は仕事で家にいないことが多く、逆にミルキは自室に引きこもっていることが多いしゲームやアニメに夢中で気乗りしないということで俺たちは全く遊べていない。
「はーい!あ、お兄ちゃん手繋ご?」
アルカが返事と共に手を伸ばしてきたので、手を繋ぐ。身長差を考慮して少し屈んで歩幅も調整して歩く。
「あー、アルカだけズルイ…!俺も俺もー」
「いいよ。キルアも繋ごっか」
駄々をこね出したキルアの手も握るとほんとに少し笑った。原作だと
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そんなこんなで目前には重厚な扉。この扉を開けばいよいよ朝食にありつけるわけだが。俺にはこの扉が地獄の門に見える。この門を開けば毒入りの食事を食べながら、毒が即効性の時は苦しみを抑えいつもの表情で作法に気をつけながら食べなければないという地獄である。ちなみに、もし作法が間違っていたらその後執事から作法のお勉強が待っている。
小さく息を吐いて数回ノックし、扉を開けた。