竜と龍の血を継ぎし者~英雄と狩人の証~ モンスターハンター×僕のヒーローアカデミア 作:アママサ二次創作
第2試合。A組、八百万、常闇、青山、葉隠VSB組拳藤、黒色、小森、吹出の対戦は、B組の勝利となった。序盤の動きでB組の方が一枚上手だったのだ。
呼人からすれば読み切れる手だっただけに、甘さを感じるものだった。
ただ呼人が個人的に訓練に何度か付き合っていた葉隠は、思わぬ活躍を見せていた。遠距離から攻撃をぶつけていた吹出、小森を、後方から回り込んだ葉隠が気絶させた上に透明なロープで拘束したのだ。
そしてそれを知っていた八百万は活用するように動こうとしたのだが一歩及ばず。また運搬能力は持たない葉隠では拘束までが精一杯だったので、結局4対0の敗北である。
呼人が葉隠と一緒に考えたのは、透明になることの利点。そしてギャップの大切さ。その他それらの活用方法。
まず透明になることの利点と言えば、当然見えない。ただ仲間からも見えない。
“だから彼女は、仲間とともにいる必要はない。もしいるのだとしても、見えないものとしてカバーする動きをすべきで、カバーさせてはいけない”と。
少々酷な言い方であったが、むしろはっきり言ったことで納得がいってくれたようだった。
だから葉隠は、真っ先に単独行動に出た。靴と手袋を置いて。
そして次に教えたのは、索敵方法。と言っても、何に注意しておくべきかということ。つまりは、拳藤が青山の光を見たように、人がいれば必ず何かが放たれる。特に遠距離系は。それに気付いた葉隠は吹出を先に拘束。そして更に迂回して小森を気絶させたものの、同時に放たれていた肺を攻めるきのこで失神した。
もう一つ教えたのがミスディレクションだ。つまり、彼女は見えない。だから音だけが彼女をしるすべになる。そしてそれならば、関係ない場所で音を立ててしまえば良い。
結果、戦闘中の彼女は一切声を発さなかった。教えておいてこんなことを思うのも何かも知れないが、完全に暗殺者である。そのうち彼女の骨でナイフ、とか。物騒すぎるだろうか。
「負けたー!」
「お帰り暗殺者」
「違うから! ってかこのルールじゃ捕まえても意味ないじゃんね!」
「まあまあ葉隠さん。でも、拘束結構綺麗だったね」
「そりゃあたくさん人形縛る練習したからね!」
褒めろ褒めろ、と鼻を伸ばす葉隠の頭を、取り敢えず呼人は叩いておいた。
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第3試合。A組轟、障子、尾白、飯田VSB組鉄哲、骨抜、角取、回原。
勝ったのはA組だった。ただし骨抜だけは捕まらず。
まず骨抜の個性対策に、轟が定期的に氷を張り直し足場を確保。その間護衛を障子が受け持つ。そして期末試験の時の動きを再現した飯田と尾白は、尾白をぶん投げて上を取って急襲。遠距離攻撃持ちの角取を一瞬で落とした。
尾白が角取を落としきっている間に飯田は骨抜と対決。障子が回原と殴り合い、轟は鉄哲と殴り合いになった。特にB組を驚愕させたのは、轟が格闘戦で鉄哲を圧倒したことだ。圧倒と言っても鉄哲の硬度を貫通したわけではない。ただ、近づけなかった。角取をそうそうに失って機動力の無い相手に対して、フルチャージの正拳一発で吹き飛ばして距離を取り、その間に障子回原の方に参戦したのだ。
これは呼人も言ったことだが、効かないのはどう効いていないのかという判断も必要なのである。勢いが逃げているのか、硬度的に通らないのか。では逆に通すには。殴った瞬間のインパクトで倒すのか叩きつけたインパクトで倒すのか。それを考えるだけで大きく立ち回りは変わる。結果轟が選んだのは、ガードを選ぶ鉄哲に対して斜め下からのアッパーではるか彼方へと吹き飛ばすこと。切島と同等の硬度を持つ鉄哲なら死なないだろうという判断である。
ただ回原には回転で弾かれるので氷は通用しない。だから轟が凍結したところを、障子が複製に複製を重ねた腕で拘束する。腕の多い障子の拘束から抜け出すのは呼人や尾白でも至難の技だ。個性をぶん回せるからと言って体術の劣る回原では突破は不可能である。
その後、鉄哲を尾白と障子がタコ殴りにしているのを骨抜きが救出に来たが再度張った凍結で足場を作り、飯田が骨抜きを仕留めにかかる。骨抜きは一気にタンクを柔らかくして崩すことで場を荒らし、同時に気絶した障子を捉えたがそれが精一杯だった。結局鉄哲も拘束され、骨抜は1人最期まで逃げ切ることになった。
「お疲れ」
「ああ! 百竜君もお疲れ様だ!」
「まだ何もしてないぞ。しかし……あれは上手かったな。レシプロのワンギリっていうのか?」
「む、流石だ百竜君。気づかれるとは思っていなかった。だがそうだ。君の動きから、最大出力を常に出せることが正解ではないのだと気付いたのだ」
「まあ一番いいのは最大出力を長時間制御することだろ」
「それもそうだ。だが俺は意外と今のを気に入っているのだ。まだこれで轟君にも緑谷君にも負けない。もちろん君にもだぞ」
「望む所。てか保健室行って来い」
「ああ!」
終始押し気味だったA組チームだが、それでも怪我人は出ている。そのあたりは戦えば当然だとも言えるが、それでも防げたものを防ぐ努力はしなければならない。
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4戦目はもう。
A組爆豪、耳郎、瀬呂、砂藤VSB組取蔭、凡戸、鎌切、泡瀬だったのだが。
結果的に言えば、爆豪の一人勝ち。
正確に言えば爆豪と彼に合わせた他の3人のチームワークだったわけだが。
だが以前以上の機動力に反応速度。それに立ち回りの上手さ。あるいは急成長を果たした上鳴以上の目立ち方をしていた。
仲間との強調を大事にし、協力しあおうとするクラスメイトに対して、こういう形もあるのだと。先に立つ1人が引っ張り、他のメンバーがサポートするという形もあるのだと伝える戦闘となった。
呼人が特に面白いと思ったのは、形状が大きく変わった籠手。以前の巨大な手榴弾型から、小さく、そして肘のあたりまでを覆うように出来ている。その性能は以前のようなチャージからの大放出ではなく、手のひらを握って発生させた爆破を伝導して肘の後ろのタンクで爆発を起こし、パンチを加速すること。呼人と殴り合う気満々だろうと思えるようなスタイルだった。ただ使う相手が鎌切に対する一撃のみという惜しさだった。普通は爆破で仕留められるのだ。
戻ってきた爆豪は他のクラスメイトに何か言い返した後、呼人の方を睨んでくる。取り敢えずグーサインを出しておくと、彼はずんずんと足音荒く近づいてきた。
「てめー今度付き合えや」
「1対1な。申請しとく」
「察し良すぎるわクソが!!」
「お前が俺に話しかけるのなんてそれぐらいだろうに」
「うるせぇ!!」
呼人と爆豪の仲は、まだまだのようである。
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そして最終戦。
「緑谷」
「作戦会議だよね百竜君」
「いや、それもあるが。お前の個性の事だ」
移動し始める前に呼人がそう伝えると、緑谷の表情が硬くなる。
「暴走するようなら俺が殴ってでも止める」
「……うん。わかってる。その時は思い切りとめて欲しい」
うなずく緑谷を確認したあと、呼人は相澤のところに行った。
「相澤先生」
「なんだ」
「物間が俺の個性をコピーしたときは警戒しておいてください。理性を失う可能性があります」
「……わかった。だがその判断はこっちでは難しい。できるだけお前が対処しろ」
「わかりました」
相澤にペコリと頭を下げた後、呼人はチームメイトの後を追う。物間に対して注意を促したのは、呼人のが正確には個性ではないと判明したからだ。だが同時に、確かに個性に近いエネルギーを呼人は持っていて。だから一体どこまでがコピーされるのか、そもそもコピーされるのかが怪しいのである。あるいは、モンスターになることだけをコピーしたとき、物間がのまれるのではないだろうか。それが、呼人の懸念だった。
後から追いついた呼人には、緑谷から指示が伝えられる。こういうとき呼人は率先して立案をしない。
「百竜君は1人で突っ込んで目立って欲しいんだ」
「誰かを狙うんじゃなくて、か?」
「うん。百竜君が荒らしたところを、僕たちが心操くんから捕まえる。百竜君なら、見えるよね?」
他のチームメイトが何をしているか。つまり、緑谷が他のチームメイトを動かして捕縛を狙うので、呼人は遊撃をしてほしいという指示だ。
「……わかった」
「ありがとう」
「危なくなったら助けてよ百竜!」
「まず助けられる必要がないようにな」
「それはもちろん!」
調子良く言う芦戸に呼人は短く返す。
(荒らす……全員仕留める。いやそれは違うな。目立つ……そうか、空だ)
方針は決まった。
そして作戦開始直後。呼人は1人チームメイトからはなれ、近くのタンクを蹴って高く跳び上がった。そして空中でトビカガチのフルビーストになると同時に皮膜を広げてしばらく滞空。それを繰り返して徐々に距離をつめていく。
そして遊んでいるのだと思っているところに滞空ではなく滑空を混ぜて、心操に襲いかかる。ただ丸見えな上空からの奇襲だけあって敵全員に丸見えであった。
「最初に来るのは君だったんだね! 百竜君! 本当に化け物だね君は!」
それに対して、呼人は空中で喉の形を変形させると、物間に対して“話しかける”。
「『後ろだ物間』!」
その声にビクリと、心操の肩が跳ね上がる。今の声は、素の自分の声だった。咄嗟に後ろを振り返らなかった物間は褒められても良いだろう。
物間が個性を取りに来ているのを見て取った呼人は心操に襲いかかるのを避けて、トビカガチのフルビーストのまま建物の隙間にするりと潜り込む。狭く見える隙間も、樹上を縦横無尽に駆け回るトビカガチにとっては大したものではない。そして後方のタンクを大木に見立てた動きでその側面を登ると、牙をむき出しにして咆哮をあげた。
『ハァギァァァァルル!!』
と、その瞬間。呼人はゾクリとしたものを感じ取りハイビーストに戻ると、タンクを蹴って駆け出した。身構える心操達を飛び越えてその先。
黒い霧のような何かを吹出している緑谷。昨晩感じたエネルギーのうち1つが、強力な反応になっていた。
「緑谷!!」
「ぅぐぅ!! とま、らない……!」
暴走の止まる様子の無い緑谷に飛びかかると、彼の手から溢れた黒い帯のような鞭のようなものがハイビースト状態の呼人に直撃し激しく吹き飛ばす。
(ノーモーションか!)
そして飛ばされた先が悪かった。物間の真横だったのだ。物間にとっては、いきなり仲間割れを起こしたかと思えばその1人が吹き飛ばされてきただけである。
だから、個性を奪おうと動くのも当然のことだった。
そして、呼人の腕に触れる。
物間の意識が、途絶えた。
******
「何が起きてんのこれ……」
突如、緑谷がこれまで見たことのない力を使い始めた。それを見ていたクラスメイトや教師を、更なる驚愕の事態が襲う。
突然、物間が巨大な何かに変身し、それに耐え切れず足元の建物が崩壊したのだ。そして、その何かは緑に染まったリーゼントのような角を振りかざして巨大な咆哮を上げる。それに吹き飛ばされて、更に周囲の建物や崩れかけの建物の倒壊が進む。
「なあ、今物間百竜に触ったよな?」
「緑谷の方見てて見えなかったんだけど……」
「むう……あれは……」
ただ1人、生徒の中でそれを見たことのある障子が顔色が珍しく青くなる。もし呼人の書いた絵が正しければ、あれは一体を更地に変えてしまうほどの。
(なんとかしろ、百竜。お前の個性だろう)
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「よりによってお前かブラキ……!」
崩落する建物から伸ばした舌で心操を拾い上げながら呼人は、足元で咆哮を上げたモンスターを見つめる。
全長15メートル。全高5メートル50センチ。大型のモンスター達の中では小柄に思える数値だが、体を覆う筋肉と黒曜石の鎧によってとても小柄には見えない、黒色の暴君。その豪腕と特徴的な角は、明るい緑に染まっている。
「麗日! 緑谷頼む!」
「え!? うん! わかった!」
後方の麗日に叫ぶと、心操を近くの安全そうな建物の上に降ろした後呼人は元物間現ブラキディオスと相対する。
と。向き直った瞬間には、呼人に向かってジャンピング土下座をぶちかましてくる砕竜の姿が視界に入る。
「飛んでるな!」
そのジャンピング土下座に対して、後ろに跳ね返すわけには行かない。そっちにはB組の残りの面子が。そして呼人の後ろには麗日や緑谷、心操がいる。
だから呼人が選んだ選択肢は、火竜の姿に変身しての変速サマーソルト。斜めに当てることで誰もいない方向へと撃ち落とす。
巨体が地面に倒れるだけで地面が大きくたわみ、周囲の建物を根こそぎえぐっていく。モンスター達の筋肉や甲殻の密度は現実の常識を超えるもので、見た目の体積がでかいのに重さは更に重くなる。結果、倒れるだけでこんなことになるのだ。エネルギーに満ちていたモンスター達の世界とは大違いである。
倒れても尚起き上がろうとするブラキディオスの顔面に大量の睡眠ガスを吹き付け、その後蛇竜に変身してその体を締め上げる。そしてその尻尾の根元に食らいついた。
睡眠、そして牙から出る麻痺毒による麻痺の2段拘束。完全に理性を失っている物間を止めておくにはそれしかない。どうせ5分しか続かない。
と。麻痺に抵抗し続ける物間の体と、それに絡みついていた呼人の体が人間の姿へと一瞬で戻る。
「大丈夫か」
「俺は。物間がどうなってるか……」
「取り敢えず医務室へ運ぶ」
事前に伝えていたことで、イレイザー・ヘッドが消してくれたのだ。彼の個性、そして呼人の個性を。実際あのジャンピング土下座に巻き込まれていた場合、麗日、緑谷、心操は高い確率で死んでいる。それをためらいなくぶっ放したことが、普段は冷静な物間が冷静さを失っていた事を意味する。
「百竜、お前も来い。詳細の説明がいる」
「わかりました」
相澤に連れられるままに、呼人と、救助ロボットに運ばれた物間、それに相澤が本来は試合を見なければいけない立場なので代わりとなるミッドナイトは保健室に運ばれる。後には、呆然としたクラスメイトたちと対戦相手。それに暴走から復帰した緑谷が残されていた。
はじめてファンボックスの支援をいただけました。本当に嬉しいです。
Pixiv fanboxをしています。
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私は現在、一日2話以上(全作品通して)の更新を行っています。ですが就職をした場合、これは週に1話かあるいは一月に1話など減ってしまう可能性が高いです。物理的に書く時間が無いので。
ですが私は、一生創作を続けたいです。創作に専念していきたいです。ですので、支援していただける方はお願いします。私は無数の物語を生み出していくことを約束します。月200円のプランを用意しています。ジュース2本ほど。私の小説にそれだけの価値があると思っていただけるなら、是非お願いします。
小説内で登場したモンスターの形態変化とか生態について細かい説明が欲しいですか
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欲しい
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勝手にニヤつくからいらない
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あまり興味がない